あなたは良いたよりを歓迎なさいますか
王国ニュース第20号
あなたは良いたよりを歓迎なさいますか
このような見出しの記事をお読みになりたいと思いませんか
世界のニュース
貧困は全地から姿を消した
解消された失業問題
犯罪のない第二年
婦女子にとって安全な所となった街路
ガンは征服される
人々は健全に恵まれ
汚染はぬぐい去られる
どこからも伝えられなくなった食糧不足
各地から伝えられる記録的な収穫
妨げられずに全世界に行き渡る平和
排除された国家的障壁
新たな移動の自由を享受する人々
恐らくあなたは,このような新聞を目にすることなど決してあり得ないと思われるでしょう。それもごもっともです。つまるところ,今日の厳しい現実は良い知らせをほとんどもたらさないからです。
しかし,いったいどうして良い知らせがないのでしょうか
上記の見出しに述べられている事はだれしも願っている事柄であるということに,あなたも同意なさるのではありませんか。
例えば戦争や犯罪や暴力行為について考えてみてください。明らかに,たいていの人は平和と安全を望んでいます。ところが,この世界は戦争のために毎時2,700万ドル(81億円)を費やしています。それだけの資金を住宅の建設や農機具の製作また健康増進のために用いたとしたなら,どれほどのことがなされるかを考えてみてください。
また,経済的繁栄についてはどうですか。だれしもそれを願っています。しかし今,何百万もの人々が貧困と空腹にあえいでいます。ところが,世界の食料問題の権威者によれば,もし適切な管理がなされるなら,この地は「将来見込まれる300億もの人々」をさえ養い得ると言われています。
さらに,たいていの人はごみの山ではなく,庭園のような所で生活したいと願っているのではありませんか。今日,わたしたちの空気や水や土地は危険なまでに汚染されています。それでも,地上の河川や大気や土地には自浄作用があるので,人間がほんの少し協力しさえすれば,短期間のうちに地は自らを浄化できるのです。
それでは,どうして今日のニュースはこれほどに悪いものばかりなのでしょう。どうしてこれほど多くの人々が,「何かが変わらねばならない。このままでは,物事はどうにもならない」と言っているのでしょうか。確かに変化が起きなければなりませんが,それはたいていの人々が考えるよりもはるかに大きな変化でなければなりません。
物事がもっと良くなる理由
今地上で機能を営んでいる人為的なさまざまの体制はすべて,互いにかみ合わされています。ニューヨーク・タイムズ紙のある記事はこう述べました。「石油,食糧,繁栄,安全など一切のものがみな互いに関連し合っている。……人間はそれほど大規模な仕方で自らを組織できるであろうか。さまざまの相違点を克服して,世界の諸問題を解決する世界的な解決策に関して意見の一致を見ることができるであろうか」。
この問いに対する答えをあなたはご存じでしょう。あらゆる種類の人為的な政府により何千年にもわたって努力が払われてきたにもかかわらず,それらの問題は解決されるどころか悪化の一途をたどっています。確かに,人間による諸体制が問題を解決し得たのであれば,既にそうしていたはずです。今日の悪い知らせの実に多くをもたらした責任がそれら人間の諸体制にある以上,そこに答えを求め続けるのは無意味なことではありませんか。確かに無意味です。
しかし,もし人間が解決策を持っていないとすれは,だれが持っているのですか。では,人間の創造者についてはどうですか。
最近のいつか,あなたはご自分の周囲のもの,例えば大空,あるいは山や渓谷や河川や湖沼を持つこの地球,また地上の植物や花そして地上の多種多様なすべての生物について,そうです,あなた自身の体そのものについても,立ち止まって考えてみたことがおありですか。そのすべてには,驚くべき知恵と力そして愛ある配慮のほどを物語る証拠が見られるのではないでしょうか。しかも,そのような特質こそ,人類の難問題を解決するのに必要なのではありませんか。
しかし,わたしたちは,神が人類を救助するために来てくださるとどうして期待できるでしょうか。ところで,もしあなたが事態を改善する変化をもたらし得るなら,そうするのではありませんか。では,創造者はなおのことそうなさるのではないでしょうか。神は永続する天の政府つまり「王国」を設立することを約束しておられます。それは間もなく今日の政治的な王国すべてを打ち砕いて,全地に行き渡る真の平和と安全をもたらす新秩序を招来します。―ダニエル 2:44。啓示 21:4。
その到来までなぜそんなに長くかかるのですか
人類の創造者が良い事をもたらそうとしておられるのなら,そうすることをどうしてそんなに長く待っておられるのでしょうか。聖書はその答えを述べています。
聖書の示すところによれば,人間が自ら選んだ自己統治を行なう十分の機会を持てるよう,創造者はこれほどの時間を許してこられたのです。今日,あなたも,また他のだれでもその結果を見ることができます。『歩む人は自らその歩みを定むることあたはざるなり」と述べる点で,確かに聖書の正しさは証明されています。(エレミヤ 10:23)人間は神の導きを必要としていることが,今日ほど明らかにされたことは一度もありませんでした。
神は人間の努力が失敗することを予見し,聖書の筆者たちに霊感を与えて,わたしたちが今日見ている状態を予告させました。それらの状態は神が行動を起こす時が迫ったことを示すしるしとなっています。(マタイ 24:7,8。テモテ第二 3:1-5)そうです,イエス・キリストは,今日これほど多くの悪い知らせに直面している「この世代」はまた,『神の王国が近い』という良いたよりを知らせてもらえる世代でもあると言われました。―ルカ 21:28-32。
あなたの将来には良い事柄が約束されています
このすべては,間もなく,「貧困は全地から姿を消した」とか,「どこからも伝えられなくなった食糧不足」などというニュースが本当に全地に伝えられるようになることを意味しています。その時,親は家族が決して貧困に悩まされはしないことを知ります。聖書の預言はこう述べています。『エホバはあらゆる民のために豊かな食物の宴を設けられる』。(イザヤ 25:6,新)神の指図により,地は産出力を十分に発揮するようになり,「地上では穀物が豊かになり」ます。―詩 72:16,新。
次いで,来る年も来る年も,男女子供は犯罪のない社会で生活を楽しみます。神の政府はその臣民すべてを教育して,隣人愛と平和と一致を推進させます。全地は,「国は国に向かって剣を上げず,もはや戦いのことを学ば」ず,また昼夜を問わず「彼らをおののかせる者はひとりもいない」という言葉どおりの状態になるでしょう。―ミカ 4:3,4,新。
それから,人類の創造者はあらゆる疾病や不完全さを征服して,生きている人びとを完全な健康状態に引き上げます。それで,完全な意味で,「そこに住む者のうちには,『わたしは病気だ』と言う者はなく」なります。(イザヤ 33:24,口語)神のみ子が地上で発揮した癒す力は,人類を回復させるのに用いられます。(マタイ 15:30,31)しかし,このような良い知らせも,死んだ人たちのための希望を含んでいないとすれば,完全なものとはなり得ません。命の与え主であられるエホバ神は,亡くなった愛する者たちをさえ地上で命によみがえらせられることを約束しておられます。―ヨハネ 5:28。
あなたはこのような良いたよりに基づいて行動されますか
美しい環境の中で催される宴を楽しむようにとの招待を受けるとすれば,それはあなたにとって良い知らせではないでしょうか。しかし,その良い知らせが何らかの意味を持つには,あなたがそれに基づいて行動しなければならないでしょう。神はそのみ言葉,聖書の中で,ご自分が間もなく開かれる壮大な宴に連なる人たちの一人となるよう,あなたを暖かく招いておられるのです。では,神からの招待に基づいて行動なさいますか。
あなたがこれまでにお読みになった事柄は,わたしたちが人類史上たいへんすばらしい時点に生きていることを示す,聖書に見いだされる証拠のほんの一部にすぎません。もっともっと多くの証拠を調べることができるのです。神が提供しておられる事を,時間をかけて学ばれてはいかがですか。エホバの証人は,このような良いたよりについてもっと多くを学ぶよう,無償であなたをご援助する奉仕を喜んで行なう用意があります。あるいは,もしお望みでしたら,下記の2冊の書籍を下記の発行所にお申し込みください。
[ ]「聖書はほんとうに神のことばですか」と題する192ページの本および「クリスチャン・ギリシャ語聖書 新世界訳」を送ってください。その費用の金額として450円を同封します。
[ ] エホバの証人に訪ねてもらい,良いたよりについてもっと詳しく説明してもらいたいと思います。
[3ページの囲み記事/図版]
なかには,「人間は自らこのような窮境に陥ったのだから,自らはい出すことができる」と言う人がいます。それは本当でしょうか。
荒海を泳げるほど強い人でも,助けなしには戻れないほど遠くまで泳いで行けるものではありません。
人類ははなはだしい世界的な危機という事態に立ち至っています。助けなしに自力でそこからはい出せるなどとどうして期待できるでしょうか。