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時間を生み出す20の方法

時間を生み出す20の方法

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時間を生み出す20の方法

「つねに知恵をもって歩み,自分のために,よい時を買い取りなさい」。―コロサイ 4:5

自分の時間を使って行ないたい活動が決まったなら,次の課題は,理論から実践へと移ることです。以下の点は助けになるでしょう。

1 その日のToDoリストを作成する。扱う順番を決め,項目に番号を振ってください。特に時間をかける価値のある項目が分かるようにします。完了した項目は消していきましょう。終わらなかった仕事は,翌日のリストに繰り越します。

2 予定表を同期させる。別の予定表にしか記録していなかったために約束を忘れる,ということのないようにしましょう。パソコンと携帯情報端末の両方に予定表を入れているなら,それらを同期させられるかどうか確かめてください。

3 「行動計画」を書く。プロジェクトに関係するすべてのステップをリストアップし,ふさわしい順番に並べます。

4 一般的に,最も重要なことを最初に予定に入れる。それ以外のことに充てる時間も見つけやすくなります。

5 定める目標は,自分でコントロールできる事柄に関するものにする。勤めている会社の社長になるよりも,特定の仕事の技術を磨くことのほうが,自分でコントロールできる事柄でしょう。

6 何もかもやるだけの時間はないことを認める。最も重要な結果を生む活動を選んでください。その他の緊急な用事や不可欠な仕事はどうしたらよいでしょうか。回避したりゆだねたりできないなら,かける時間を減らせないかどうかを考えます。重要でない仕事の中には,何か月か先送りできるものや行なわなくてよいものも見つかるでしょう。自分の目標に照らして本当に価値があると思う活動に,できるだけ多くの時間を充ててください。

7 時間の記録を付ける。何に時間を使っているかを知るために,1週間か2週間,時間の記録を付けてください。多くの時間が重要でない活動に使われていないでしょうか。用事が割り込んで来るのは,だいたい決まった人からですか。仕事を中断させられるのは,たいてい1日あるいは1週間のうちの特定の時ですか。時間を奪っていると気づいた活動を排除しましょう。

8 予定を詰め込み過ぎない。買い物,車の修理,客のもてなし,映画鑑賞,読書,これらすべてを1日のうちに行なおうとしたら,時間ばかりが気になり,何も楽しめないでしょう。

9 中断を極力防ぐ。毎日,どうしても必要な用事以外は仕事を中断しない時間帯を確保します。可能であれば,その時間は電話も切っておいてください。また,コンピューターのポップアップによって仕事が中断されるなら,オフにしておきましょう。

10 最も難しいと思える仕事を,1日のうちで最も集中力の高まる時間に行なう。

11 嫌な仕事は先にしてしまう。それが終われば,さほど大変でない仕事を気持ち良く行なえます。

12 予期せぬ事を見込んで予定を立てる。15分で行けると思うなら,25分以内に行くと約束します。1時間かかると思う用事には,1時間20分取っておきます。1日の一部は予定を空けておきましょう。

13 すきまの時間を使う。ひげを剃る間に,ニュースや録音したものを聞くことができます。電車の待ち時間や乗車中に本を読めます。もちろん,リラックスする時間としても使えます。とはいえ,時間を無駄にして後悔するということのないようにしましょう。

14 80対20の法則を適用する。 * ToDoリストに書いた項目のうち特に重要なのは2割ぐらいではないでしょうか。ある仕事は,最も重要な部分を行なったら終わったも同然,ということもあるでしょう。

15 仕事に圧倒されるなら,作業一つにつき1枚のカードに書いていきます。カードを,今日すべきことと,明日すべきことの二つに分けます。明日になったら,また同じことをします。

16 定期的に充電の時間を取る。心身をリフレッシュして仕事に戻るほうが,残業するより生産性が高いかもしれません。

17 書いて考える。問題を書き出し,それが気がかりな理由を記します。そして,考えつく限りの解決策を挙げていきます。

18 完全主義者にならない。切り上げるべき時を知り,次の重要な活動に移りましょう。

19 プロ意識を持つ。やる気が出るのを待っていてはなりません。すぐさま取りかかりましょう。

20 柔軟性を持つ。ここで挙げた事柄は,あくまでヒントであって厳密な規則ではありません。やってみて,うまくいく方法を見つけ,自分の状況や必要に合うように調整してください。

[脚注]

^ 18節 これは,19世紀のイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートの研究に基づいており,パレートの法則としても知られています。結果の80%は努力の20%によってもたらされる,という経験的な知識です。様々な適用例がありますが,簡単な例を一つ挙げると,じゅうたんに掃除機をかける場合,吸い取られる汚れの80%は,じゅうたんの20%すなわちよく人が通る部分にあるものです。