1-2. 紀き元げん前ぜん1513年ねんにシナイ地ち方ほうに入はいったイスラエル人じんは，どんな危き険けんに直ちょく面めんしましたか。エホバはどのように民たみを安あん心しんさせましたか。

 紀き元げん前ぜん1513年ねんの初はじめごろ，シナイ地ち方ほうに入はいったイスラエル人じんは危き険けんに直ちょく面めんしていました。「毒どく蛇へびとサソリがい[る]広こう大だいで恐おそろしい荒こう野や」を通とおる長なが旅たびが待まち受うけていました。（申しん命めい記き 8:15）敵てきの国くに々ぐにから攻こう撃げきされる恐おそれもありました。イスラエル人じんをそのような状じょう況きょうに置おいたのはエホバです。エホバは自じ分ぶんの民たみを守まもれるのでしょうか。

² 民たみを安あん心しんさせるために，エホバはこう言いいました。「あなたたちは，私わたしがエジプト人じんに行おこなったことを見みた。それは，あなたたちをワシの翼つばさに乗のせて私わたしの所ところに連つれてくるためにしたことである」。（出しゅつエジプト記き 19:4）エホバは，あたかもワシを使つかって民たみを安あん全ぜんな所ところへ運はこぶかのように，彼かれらをエジプトから救すくい出だした，ということを思おもい起おこさせていました。「ワシの翼つばさ」が神かみによる保ほ護ごを表あらわすのにぴったりだと言いえる理り由ゆうは，ほかにもあります。

3. 「ワシの翼つばさ」が神かみによる保ほ護ごをよく表あらわしていると言いえるのはどうしてですか。

³ ワシが大おおきくて強つよい翼つばさを使つかうのは，空そら高たかく飛とぶためだけではありません。暑あつい日にっ中ちゅうに母ははワシは，広ひろげると2㍍以い上じょうにもなる翼つばさを傘かさのようにして，か弱よわいひなを焼やけ付つくような日ひ差ざしから守まもります。寒さむい時ときには翼つばさでひなを包つつんで，冷つめたい風かぜから守まもります。ワシがひなを守まもるように，エホバは誕たん生じょうしたばかりのイスラエル国こく民みんを守まもりました。イスラエル人じんはエホバに従したがい続つづける限かぎり，荒こう野やにいてもエホバの力ちから強づよい翼つばさの陰かげに避ひ難なんすることができました。（申しん命めい記き 32:9-11。詩し編へん 36:7）では，現げん代だいの私わたしたちは神かみに守まもってもらえるのでしょうか。

4-5. 神かみが約やく束そく通どおり私わたしたちを守まもってくれると確かく信しんできるのはどうしてですか。

⁴ エホバにとって，自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたちを守まもるのは簡かん単たんなことです。「全ぜん能のうの神かみ」であり，何なんでもできる力ちからを持もっているからです。（創そう世せい記き 17:1）大おおきな波なみが誰だれにも止とめられないように，エホバが力ちからを使つかうのを阻そ止しできるものはありません。エホバは望のぞむことを何なんでも行おこなえます。では，自じ分ぶんの民たみを守まもるために力ちからを使つかうことを望のぞんでいるのでしょうか。

⁵ もちろん望のぞんでいます。詩し編へん 46編ぺん1節せつに，「神かみは私わたしたちの避ひ難なん所じょ，力ちから」であり，「苦く難なんの時とき，すぐに助たすけになってくださる」と書かかれている通とおりです。神かみは「偽いつわることができ[ない]」ので，聖せい書しょの中なかで約やく束そくしている通とおり必かならず私わたしたちを守まもってくれます。（テトス 1:2）では，どのように守まもってくれるのかを生いき生いきと描えがいている，聖せい書しょの例たとえに注ちゅう目もくしてみましょう。

6-7. （ア）聖せい書しょ時じ代だいの羊ひつじ飼かいはどのように羊ひつじを守まもりましたか。（イ）エホバが自じ分ぶんの羊ひつじを守まもって世せ話わしたいと心こころから願ねがっていることが，聖せい書しょのどんな例たとえから分わかりますか。

⁶ エホバは牧ぼく者しゃであり，「私わたしたちは神かみの民たみ，神かみの牧ぼく草そう地ちの羊ひつじ」です。（詩し編へん 23:1; 100:3）家か畜ちくの羊ひつじは，とてもか弱よわい動どう物ぶつです。聖せい書しょ時じ代だいの羊ひつじ飼かいは，羊ひつじをライオンやオオカミや熊くまや泥どろ棒ぼうから守まもるため，勇ゆう敢かんでなければなりませんでした。（サムエル第だい一いち 17:34，35。ヨハネ 10:12，13）同どう時じに，優やさしさも必ひつ要ようでした。羊ひつじが囲かこいから遠とおく離はなれた場ば所しょで出しゅっ産さんする場ば合あい，羊ひつじ飼かいは出しゅっ産さん中ちゅうの無む防ぼう備びな母はは羊ひつじを守まもりました。そして，生うまれたばかりの無む力りょくな子こ羊ひつじを抱だき上あげて囲かこいに連つれていきました。

⁷ エホバは自じ分ぶんを羊ひつじ飼かいに例たとえることにより，私わたしたちを守まもりたいと心こころから願ねがっていることを伝つたえてくれています。（エゼキエル 34:11-16）この本ほんの第だい2章しょうで取とり上あげたように，イザヤ 40章しょう11節せつにはエホバについて こう書かかれています。「神かみは羊ひつじ飼かいのようにご自じ分ぶんの群むれを世せ話わする。腕うでで子こ羊ひつじを集あつめ，懐ふところに抱だいて運はこぶ」。子こ羊ひつじがとことこと羊ひつじ飼かいの方ほうに歩あるいていき，足あしにすり寄よる様よう子すを想そう像ぞうしてください。羊ひつじ飼かいは身みをかがめて優やさしく子こ羊ひつじを抱だき上あげ，そっと懐ふところに入いれて安あん心しんさせます。とても心こころ温あたたまる情じょう景けいです。偉い大だいな牧ぼく者しゃは，そのように私わたしたちを優やさしく守まもりたいと思おもっているのです。

8. （ア）約やく束そく通どおり神かみに守まもってもらうには，どんな条じょう件けんがありますか。格かく言げん 18章しょう10節せつからそのことがどのように分わかりますか。（イ）神かみに守まもってもらいたい人ひとは，具ぐ体たい的てきにどんなことをする必ひつ要ようがありますか。

⁸ 約やく束そく通どおり神かみに守まもってもらうには，条じょう件けんがあります。神かみに近ちかづく必ひつ要ようがあるのです。格かく言げん 18章しょう10節せつにはこう書かかれています。「エホバの名なは強きょう固こな塔とう。正ただしい人ひとはその中なかに走はしり込こんで保ほ護ごされる」。聖せい書しょ時じ代だいには，荒こう野やでの安あん全ぜんな避ひ難なん所じょとして塔とうを建たてることがありました。危き険けんな目めに遭あった人ひとは，そうした塔とうに逃にげ込こむ必ひつ要ようがありました。神かみに守まもってもらいたいと思おもう人ひとも，自じ分ぶんから行こう動どうする必ひつ要ようがあります。神かみの名なは強きょう固こな塔とうのようですが，その名なを唱となえれば奇き跡せきなどによって守まもられるというわけではありません。エホバという名なを呼よぶだけでなく，エホバについて知しり，エホバに頼たより，エホバから見みて正ただしい生いき方かたをしなければなりません。私わたしたちが信しん仰こうを示しめすなら，親しん切せつなエホバは塔とうのように守まもってくださるのです。

9. エホバは，守まもると約やく束そくするだけでなく，どうしましたか。

⁹ エホバは，自じ分ぶんの民たみを守まもると約やく束そくしているだけではありません。聖せい書しょ時じ代だいに奇き跡せきを行おこなって，民たみを守まもる力ちからがあることを実じっ証しょうしました。イスラエルの歴れき史しの中なかで，エホバが力ちから強づよい「手て」で強きょう力りょくな敵てきから民たみを守まもった例れいがたくさんあります。（出しゅつエジプト記き 7:4）そして，エホバは保ほ護ごする力ちからを個こ々この人ひとのためにも使つかいました。

10-11. 聖せい書しょの中なかに，エホバが保ほ護ごする力ちからを個こ々この人ひとのために使つかったどんな例れいがありますか。

 ¹⁰ ある時とき，3人にんの若わかいヘブライ人じん，シャデラク，メシャク，アベデネゴが，当とう時じ最もっとも強きょう力りょくな王おうだったネブカドネザルの金きんの像ぞうにひれ伏ふすことを拒こばみました。王おうは激げき怒どし，非ひ常じょうに熱あつくした炉ろに3人にんを投なげ込こむと言いって脅おどし，こうあざけりました。「一いっ体たいどんな神かみが私わたしの手てからおまえたちを救すくい出だせるというのか」。（ダニエル 3:15）若わかい3人にんは，神かみが必かならず助たすけてくださるとは限かぎらないことを理り解かいしていましたが，神かみには自じ分ぶんたちを守まもる力ちからがあると確かく信しんしていました。それで，こう言いいます。「もし火ひの燃もえ盛さかる炉ろに投なげ込こまれても，私わたしたちが仕つかえている神かみは私わたしたちを救すくい出だすことができます」。（ダニエル 3:17）実じっ際さい，炉ろはいつもより7倍ばい熱あつくされましたが，全ぜん能のうの神かみは3人にんをいとも簡かん単たんに救すくい出だしました。ネブカドネザル王おうは，「この神かみのように人ひとを救すくうことができる神かみはほかにいない」と認みとめざるを得えませんでした。（ダニエル 3:29）

¹¹ エホバが保ほ護ごする力ちからを示しめした別べつの例れいは，自じ分ぶんの独ひとり子ごイエスを守まもったことです。エホバはなんと，イエスの命いのちをユダヤ人じんの処しょ女じょマリアの胎たい内ないに移うつすことにしました。マリアは天てん使しから，「あなたは妊にん娠しんして男おとこの子こを産うみます」と告つげられ，「聖せいなる力ちからがあなたに働はたらき，至し高こう者しゃの力ちからがあなたを覆おおいます」と言いわれます。（ルカ 1:31，35）マリアの胎たい内ないで，神かみの子こはかつてないほど無む力りょくでした。もし神かみの保ほ護ごがなければ，母はは親おやの罪つみや不ふ完かん全ぜんさを受うけ継ついでしまったことでしょう。また，生うまれる前まえにサタンに殺ころされてしまう可か能のう性せいさえあったかもしれません。でも，そうはなりませんでした。エホバがあらゆるものからマリアとイエスを守まもったからです。そのおかげで，胎たい児じのイエスは不ふ完かん全ぜんさや他たの有ゆう害がいなものの影えい響きょうを受うけることはなく，残ざん忍にんな人にん間げんや邪じゃ悪あくな天てん使しに傷きずつけられることもありませんでした。イエスが生うまれた後あとも，エホバはイエスを守まもり続つづけまし た。（マタイ 2:1-15）神かみが定さだめた時ときまで，誰だれもイエスに危き害がいを加くわえることはできませんでした。

12. 聖せい書しょ時じ代だいにエホバが奇き跡せきによって個こ々この人ひとを守まもったのはどうしてですか。

¹² エホバが奇き跡せきによって個こ々この人ひとを守まもることがあったのはなぜでしょうか。多おおくの場ば合あい，自じ分ぶんの目もく的てきが確かく実じつに果はたされるようにするという，とても重じゅう要ような理り由ゆうがあったからです。例たとえば，幼おさないイエスが生いき延のびることは，全ぜん人じん類るいを救すくうという神かみの目もく的てきが果はたされるために不ふ可か欠けつでした。エホバがそのように保ほ護ごする力ちからを使つかった数かず々かずの例れいが，聖せい書しょに記き録ろくされています。聖せい書しょは「私わたしたちを教おしえるために書かかれました。そのおかげで私わたしたちは忍にん耐たいでき，聖せい書しょから慰なぐさめを得えられるので，希き望ぼうを持もっていられます」。（ローマ 15:4）聖せい書しょに書かかれている例れいについて考かんがえると，全ぜん能のうの神かみへの信しん仰こうが強つよまります。では，現げん代だいでも神かみは奇き跡せきによって私わたしたちを守まもってくれるのでしょうか。

13. エホバには私わたしたちのために奇き跡せきを行おこなう義ぎ務むがありますか。そう言いえるのはどうしてですか。

¹³ エホバは私わたしたちを守まもると約やく束そくしていますが，だからといって私わたしたちのために奇き跡せきを行おこなう義ぎ務むがあるというわけではありません。エホバは私わたしたちが何なにも問もん題だいのない生せい活かつを送おくれるとは言いいませんでした。エホバに忠ちゅう実じつに仕つかえていても，貧ひん困こん，戦せん争そう，病びょう気き，死しなどのせいで苦くるしむことはあります。イエスが弟で子したちに率そっ直ちょくに話はなしたように，信しん仰こうを持もつ人ひとは殺ころされることもあり得えます。ですから，私わたしたちはイエスが強きょう調ちょうしたように終おわりまで耐たえ忍しのぶ必ひつ要ようがあります。（マタイ 24:9，13）もしエホバがどんな場ば合あいにも奇き跡せきを行おこなって私わたしたちを救すくうとすれば，サタンはエホバを非ひ難なんし，人にん間げんは純じゅん粋すいな動どう機きで神かみに仕つかえているわけではないという主しゅ張ちょうを強つよめるに違ちがいありません。（ヨブ 1:9，10）

14. エホバは自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたち全ぜん員いんを同おなじように守まもるわけではないことが，どんな例れいから分わかりますか。

 ¹⁴ 聖せい書しょ時じ代だいにも，エホバは自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたち全ぜん員いんを不ふ慮りょの死しから守まもったわけではありません。例たとえば，使し徒とヤコブは西せい暦れき44年ねんごろにヘロデによって処しょ刑けいされました。一いっ方ぽう，そのすぐ後あとにペテロは「ヘロデから……救すくい出だ」されました。（使し徒と 12:1-11）また，ヤコブの兄きょう弟だいヨハネは，ペテロやヤコブより長なが生いきしました。ですから，神かみが皆みなを同おなじように守まもるわけではない，ということが分わかります。聖せい書しょに書かかれている通とおり，「思おもいも寄よらないことがいつ誰だれに」起おきるか分わかりません。（伝でん道どうの書しょ 9:11）では，エホバは今いまどのように私わたしたちを守まもってくれるのでしょうか。

15-16. （ア）エホバが自じ分ぶんを崇すう拝はいする人ひとたちをグループとして守まもってきたことは，どんなことから分わかりますか。（イ）エホバは「大だい患かん難なん」の時ときまでずっと自じ分ぶんの民たみを守まもる，と確かく信しんできるのはどうしてですか。

¹⁵ エホバは自じ分ぶんを崇すう拝はいする人ひとたちがグループとして存そん在ざいし続つづけるように守まもります。もしエホバの保ほ護ごがなければ，すぐにサタンに滅ほろぼされてしまうことでしょう。「この世よの支し配はい者しゃ」であるサタンは，何なんとしてでもエホバへの崇すう拝はいを根こん絶ぜつしたいと思おもっているからです。（ヨハネ 12:31。啓けい示じ 12:17）これまでに何なん度ども，強きょう力りょくな国くに々ぐにの政せい府ふがエホバの証しょう人にんの伝でん道どう活かつ動どうを禁きん止しし，私わたしたちの存そん在ざいを消けし去さろうとしてきました。しかし，エホバの民たみは屈くっすることなく，粘ねばり強づよく伝でん道どうを続つづけてきました。この比ひ較かく的てき小ちいさくて弱よわそうなクリスチャンのグループの活かつ動どうを，強つよい国くに々ぐにが止とめられないのは，エホバが力ちから強づよい翼つばさで守まもってきたからです。（詩し編へん 17:7，8）

¹⁶ 間まもなく来くる「大だい患かん難なん」の時とき，私わたしたちはどうなるでしょうか。神かみによる 処しょ罰ばつの日ひを恐おそれる必ひつ要ようはありません。聖せい書しょによれば，「エホバは，神かみへの専せん心しんを示しめす人ひと々びとをどのように試し練れんから救すくい出だすかを知しっています。また，正ただしくない人ひと々びとを処しょ罰ばつの日ひにどのように確かく実じつに滅ほろぼすかも知しっています」。（啓けい示じ 7:14。ペテロ第だい二に 2:9）その時ときを待まちながら，次つぎの2つの点てんをいつも覚おぼえておきましょう。1つ目めに，エホバは自じ分ぶんに仕つかえる忠ちゅう実じつな人ひとたちが地ち上じょうから一いっ掃そうされることを決けっして許ゆるしません。2つ目めに，エホバは忠ちゅう誠せいを貫つらぬく人ひとたちに新あたらしい世せ界かいで永えい遠えんの命いのちを与あたえます。死しんでしまった人ひとたちも，神かみの記き憶おくの中なかで守まもられ，生いき返かえります。（ヨハネ 5:28，29）

17. エホバは自じ分ぶんの言こと葉ばによってどのように私わたしたちを守まもってくれていますか。

¹⁷ 現げん在ざいエホバは，自じ分ぶんの「言こと葉ば」によっても私わたしたちを守まもってくれています。その「言こと葉ば」つまり聖せい書しょは，傷きずついた心こころを癒いやしてくれて，生いき方かたを変かえるように人ひとを動うごかします。（ヘブライ 4:12）聖せい書しょの原げん則そくを当あてはめるなら，心しん身しんの健けん康こうがある程てい度ど守まもられます。イザヤ 48章しょう17節せつには，「私わたしエホバは……あなたのためになる生いき方かたを教おしえ[る]」とあります。聖せい書しょの教おしえに従したがうことは，健けん康こうに長なが生いきするのに役やく立だちます。例たとえば，性せい的てき不ふ道どう徳とくを避さけ，汚けがれを除のぞき去さって自じ分ぶんを清きよめるようにという聖せい書しょの助じょ言げんに従したがうなら，性せい病びょうにかかることはなく，喫きつ煙えんや薬やく物ぶつ乱らん用ようなどの悪わるい習しゅう慣かんに陥おちいることもありません。神かみを敬うやまわない多おおくの人ひとが抱かかえているような深しん刻こくな問もん題だいを経けい験けんせずに済すみます。（使し徒と 15:29。コリント第だい二に 7:1）神かみの言こと葉ばによって守まもられていることを，本ほん当とうに感かん謝しゃできます。

18. エホバは，私わたしたちが強つよい信しん仰こうを保たもてるように，どのように守まもってくれますか。

¹⁸ 最もっとも重じゅう要ようなこととして，エホバは私わたしたちが強つよい信しん仰こうを保たもてるように守まもってくれます。私わたしたちが試し練れんに耐たえ，エホバから離はなれてしまわないよう に，必ひつ要ようなものを与あたえてくれます。そのようにして，私わたしたちが短みじかい期き間かんではなく永えい遠えんに生いきられるようにしてくださるのです。では，どんなものを与あたえてくれるのか少すこし考かんがえてみましょう。

19. 試し練れんに遭あうとき，エホバの聖せいなる力ちからはどのように助たすけてくれますか。

¹⁹ エホバは「祈いのりを聞きく方かた」です。（詩し編へん 65:2）問もん題だいに直ちょく面めんして大おおきなストレスを感かんじるときも，心こころから祈いのると安やすらかな気き持もちになります。（フィリピ 4:6，7）エホバは奇き跡せきによって試し練れんを取とり除のぞくことはしないとしても，祈いのりに答こたえて，試し練れんを乗のり越こえるのに必ひつ要ような知ち恵えを与あたえてくれます。（ヤコブ 1:5，6）さらに，求もとめる人ひとに聖せいなる力ちからを与あたえてくれます。（ルカ 11:13）その強きょう力りょくな力ちからは，どんな試し練れんや問もん題だいにも立たち向むかえるように助たすけてくれます。間まもなく来くる新あたらしい世せ界かいでエホバが全すべての問もん題だいをなくしてくれる時ときまで，私わたしたちは神かみからの「普ふ通つうを超こえた力ちから」のおかげで忍にん耐たいできます。（コリント第だい二に 4:7）

20. エホバはどのように私わたしたちの仲なか間まを使つかって守まもってくれますか。

²⁰ エホバは，私わたしたちの仲なか間まを使つかって守まもってくれることもあります。エホバに引ひき寄よせられた私わたしたちには，「信しん仰こうで結むすばれた兄きょう弟だいたち」が世せ界かい中じゅうにいます。（ペテロ第だい一いち 2:17。ヨハネ 6:44）皆みなが，神かみの聖せいなる力ちからが生うみ出だす 愛あいや親しん切せつや善ぜん良りょうさなどを表あらわし，温あたたかい友ゆう情じょうを育はぐくんでいます。（ガラテア 5:22，23）それで，私わたしたちが大たい変へんな時ときに，仲なか間まが役やく立だつアドバイスをしてくれたり，励はげましてくれたりします。エホバがそのような仲なか間まを与あたえて私わたしたちを守まもり，世せ話わしてくださることに感かん謝しゃできます。

21. （ア）エホバは「忠ちゅう実じつで思し慮りょ深ぶかい奴ど隷れい」を使つかって，信しん仰こうを強つよめる食しょく物もつをどのように与あたえてくれていますか。（イ）エホバが私わたしたちを守まもるために与あたえてくれているものの中なかで，あなたは特とくにどんなものに感かん謝しゃしていますか。

²¹ エホバは私わたしたちを守まもるために，信しん仰こうを強つよめる食しょく物もつも与あたえてくれています。その食しょく物もつを配くばる「忠ちゅう実じつで思し慮りょ深ぶかい奴ど隷れい」を任にん命めいし，私わたしたちが聖せい書しょから力ちからを得えられるようにしています。忠ちゅう実じつな奴ど隷れいは，「ものみの塔とう」誌しや「目めざめよ！」誌しなどの雑ざっ誌しや本ほんを印いん刷さつしたり，エホバの証しょう人にんの公こう式しきサイトjw.orgに情じょう報ほうを掲けい載さいしたり，集しゅう会かいや大たい会かいを開ひらいたりして，私わたしたちがまさに必ひつ要ようとしている「食しょく物もつ」を「適てき切せつな時ときに」与あたえてくれます。（マタイ 24:45）あなたは，集しゅう会かいで話はなしや祈いのりやコメントを聞きいて，力ちからづけられたり励はげまされたりしたことがありますか。雑ざっ誌しの記き事じなどを読よんで心こころを打うたれ，より良よい生いき方かたができるようになりましたか。エホバがそうしたものを与あたえてくれているのは，自じ分ぶんとの友ゆう情じょうを深ふかめてほしいと思おもっているからだ，ということを忘わすれないようにしましょう。

22. エホバは保ほ護ごする力ちからを使つかって何なにをしますか。その結けっ果か，神かみの民たみはどうなりますか。

²² 私わたしたちが「神かみのもとに逃のがれるなら」，エホバは盾たてになってくださいます。（詩し編へん 18:30）今いまあらゆる悪わるいことから守まもってくれるわけではありませんが，保ほ護ごする力ちからを使つかって自じ分ぶんの目もく的てきが確かく実じつに果はたされるようにします。その結けっ果か，神かみの民たみは最さい終しゅう的てきに最さい高こうの幸しあわせを手てに入いれることになります。エホバとの絆きずなを強つよめ，エホバに愛あいされ続つづけるなら，私わたしたちは完かん全ぜんな人にん間げんとして永えい遠えんに生いきることができるのです。そのことを覚おぼえておくと，今いまの時じ代だいに直ちょく面めんするどんな苦く難なんも「つかの間まで軽かるいもの」に思おもえることでしょう。（コリント第だい二に 4:17）