1，2. 今の世の中で，安心できる場所はありますか。

こんな場面を思い浮かべてみてください。外を歩いていると，急に空が暗くなります。雷が鳴りだし，大雨が降り始めます。どこか雨をしのげる場所がないか，慌てて探します。何とか見つけることができたら，ほっとするのではないでしょうか。

² 今の世の中は，嵐の日のように荒れています。どんどんひどくなっています。どこか安全な場所はないのでしょうか。聖書の「詩編」の作者はこう言いました。「私はエホバに言う。『あなたは私の避難所，私のとりで，私が頼る私の神』」。（詩編 91:2）エホバは「避難所」のような存在で，世の中のいろんな問題から私たちを守ってくれます。素晴らしい希望も与えてくれています。

3. エホバに守ってもらうには，どうすることが大切ですか。

³ エホバはどんなふうに守ってくれるのでしょうか。問題にうまく対応できるように助けてくれます。エホバは，私たちを攻撃するどんなものよりもずっと強い方です。私たちがどんなにつらい経験をするとしても，将来必ずその傷を癒やしてくれます。聖書は私たちに，「神に愛され続ける」人になるようにと勧めています。（ユダ 21）今の大変な時代に守ってもらえるよう，ずっとエホバの友でいたいと思います。どうすればよいでしょうか。

4，5. エホバが私たちを愛してくれていることは，どんなことから分かりますか。

⁴ ずっとエホバの友でいるには，エホバがどれほど愛してくれ ているかを感じ取ることが大切です。エホバがしてくれたたくさんのことを考えてみてください。地球という住まいを整え，美しい植物やかわいい動物たちを造ってくれました。おいしい食べ物を食べ，きれいな水を飲めるようにしてくれました。聖書をプレゼントし，自分の名前や性格を教えてくれています。何より，私たちを死から救うため，愛する子イエスの命を犠牲にしてくれました。（ヨハネ 3:16）そのおかげで，私たちには素晴らしい将来があります。

⁵ エホバは世界の問題をなくすために，天から統治する王国をつくり，イエスを王にしました。その王国によって地球全体は楽園に変わり，いつまでも平和に楽しく暮らせるようになります。（詩編 37:29）エホバは，今の世の中を生きるためのアドバイスもしてくれています。私たちの祈りをいつでも聞いてくださいます。エホバは私たち一人一人を本当に愛してくれています。

6. エホバの愛に応えるために何ができますか。

⁶ エホバの愛にどうやって応えられるでしょうか。エホバがしてくれたことへの感謝を表せます。世の中には感謝しない人が多くいます。イエスの時代もそうでした。イエスが10人の病人を治した時，感謝したのはたった1人でした。（ルカ 17:12-17）私たちはこの感謝した人のようになりたいと思います。エホバにいつも感謝しましょう。

7. エホバをどれほど愛さなければいけないとイエスは言いましたか。

⁷ エホバへの愛を表すことも大切です。イエスは弟子たちに，「心を尽くし，知力を尽くし，自分の全てを尽くして，あなたの神エホバを愛さなければならない」と言いました。（マタイ 22:37を読む。）これはどういうことでしょうか。

8，9. エホバを愛していることをどのように表せますか。

 ⁸ エホバを愛していると言うだけでよいわけではありません。心と知力と自分の全てを尽くしてエホバを愛しているなら，愛は行動に表れるはずです。（マタイ 7:16-20）神を愛している人は神の基準に従う，と聖書ははっきり教えています。そうするのは難しいことでしょうか。いいえ。エホバの「おきては重荷ではありません」。（ヨハネ第一 5:3を読む。）

⁹ エホバに従うなら，幸せで充実した人生を送れます。（イザヤ 48:17，18）では，ずっとエホバの友でいるためにどんなことを心掛けるとよいか，考えてみましょう。

10. エホバについて学び続けることが大切なのはどうしてですか。

¹⁰ あなたはどのようにしてエホバの友になりましたか。聖書を学んでエホバについて知るにつれて，友情が育ってきたはずです。この友情は暖かい火のようです。火を燃やし続けるには燃料が必要です。同じように，エホバとの友情を保つには，エホバについて学び続けることが大切です。（格言 2:1-5）

11. 聖書を学んでいくと，どう感じることがありますか。

¹¹ 聖書を学んでいくと，感動する瞬間があるはずです。聖書には，2人の弟子たちがイエスから預言の説明を聞いた時，どう感じたかが書かれています。2人はこう言いました。「あの方が道中，話してくれた時，聖書をはっきり説明してくれた時，私たちの心は燃えていたではないか」。（ルカ 24:32）

12，13. （ア）これまで育んできた神への愛がどうなってしまうこともありますか。（イ）どうすればエホバともっと親しくなれますか。

¹² 聖書の言葉が弟子たちの心に響いたように，聖書のこと がもっと分かると感動するものです。あなたもこれまでそういう感動があって，エホバを愛するようになったのではないでしょうか。その愛を冷めさせないようにしましょう。（マタイ 24:12）

¹³ 神の友になった後も，神ともっともっと親しくなるようにしましょう。エホバとイエスについて学び続け，学んだことについて考え，生活の中で役立てましょう。（ヨハネ 17:3）聖書を読んだり学んだりする時，こう考えてください。「ここからエホバ神についてどんなことが分かるだろう。エホバについてもっと分かって，エホバへの気持ちはどう変わっただろう。もっと好きになったかな」。（テモテ第一 4:15）

14. 祈ると，エホバをもっと愛するようになるのはどうしてですか。

¹⁴ 親友とはよく話すものです。話せば話すほど，もっと仲が良くなっていきます。同じように，よくエホバに祈って話すようにする と，エホバをもっと好きになります。（テサロニケ第一 5:17を読む。）エホバに祈りを聞いてもらえるというのは本当に素晴らしいことです。いつでも心からエホバと話しましょう。（詩編 62:8）毎回決まった言葉で祈るのではなく，自分の気持ちを言葉にして祈ってください。聖書を学び続けて，心から祈れば，エホバのことが大好きになっていきます。

15，16. 伝道はどんな仕事と言えますか。

¹⁵ ずっとエホバの友でいるには，聖書から学んだことについて人に伝えることも大切です。エホバについて話せるのは素晴らしいことです。これは，イエスから与えられたクリスチャンの責任でもあります。クリスチャンはみんな神の王国の良い知らせを伝えるのです。あなたもそうしていますか。（マタイ 24:14; 28:19，20）

¹⁶ 使徒パウロは伝道を「宝」と呼んで，とても大切にしていました。（コリント第二 4:7）エホバがどんな方か，これから何を行うかについて伝えることは，何よりも大事な仕事です。それはエホバへの奉仕で，エホバは私たちの奉仕を心から喜んでくださいます。（ヘブライ 6:10）伝道は，聞く人にとってもあなたにとってもためになります。聞く人もあなたもエホバと親しくなることができ，永遠の命を得られるようになるからです。（コリント第一 15:58を読む。）伝道はとてもやりがいのある仕事です。

17. 伝道が緊急な仕事なのはどうしてですか。

¹⁷ 伝道は緊急な仕事です。「緊急性を意識して伝道」しましょう。（テモテ第二 4:2，脚注）まだ間に合ううちに，神の王国 について知ってもらわなければいけません。聖書は，「エホバの大いなる日は近い！ それは近く，すぐにやって来る」と言っています。「遅くなることはない」のです。（ゼパニヤ 1:14。ハバクク 2:3）もうすぐエホバはサタンが治める悪い世界を終わらせます。その前にみんなに警告し，エホバに仕えるよう勧めたいと思います。

18. 仲間と一緒にエホバに仕えることが大切なのはどうしてですか。

¹⁸ エホバは，私たちが仲間と一緒にエホバに仕えることを願っています。聖書にはこうあります。「互いのことをよく考えて，愛を表し立派な行いをするよう勧め合いましょう。仲間と集まることを怠ってはなりません。よく欠席する人たちに倣わないようにし，いつも励まし合いましょう。定められた日が近づいているのですから，ますますこうしたことを行っていきましょう」。（ヘブライ 10:24，25）毎回集会に行くようにしましょう。励まし合うために集会は欠かせません。

19. 仲間のクリスチャンを愛するためにどんなことが大切ですか。

¹⁹ 集会に行くと，支え合える良い友達を見つけられます。あなたと同じようにエホバに一生懸命仕えているいろいろな人たちと知り合えます。もちろん，そういう仲間も完全ではないので間違いをします。そんな時は気持ちよく許しましょう。（コロサイ 3:13を読む。）仲間のクリスチャンの良いところを見るようにしてください。そうすれば仲間を愛しやすくなり，エホバとももっと親しくなれます。

20，21. 「真の命」とは何ですか。

²⁰ エホバは，友である私たちに幸せになってほしいと願って います。聖書によると，将来の私たちの生活は今とは全く違うものになります。

²¹ 新しい世界では，70年や80年ではなくいつまでも生き続けられます。平和な美しい楽園で，健康で幸せに，「永遠」に生きられます。聖書はそういう人生を「真の命」と呼んでいます。今の私たちの命は本物ではないということです。エホバはこの「真の命」を与えると約束していますが，私たちとしても「真の命をしっかり捉える」ことが大切です。（テモテ第一 6:12，19）

22. （ア）「真の命をしっかり捉える」にはどうすればよいですか。（イ）「真の命」は私たちが自分の力で手に入れられるものですか。

²² 「真の命をしっかり捉える」にはどうすればよいでしょうか。「善いことをし，立派な行いに励み」ましょう。（テモテ第一 6:18）聖書から学んだことを自分の生活に役立て，実行することが大切です。もちろん，私たちは自分の力で「真の命」を手に入れられるわけではありません。「真の命」はあくまでエホバが無償で下さる贈り物です。もらって当然のものではなく，エホバが「惜しみない親切」で下さるものなのです。（ローマ 5:15）エホバは，誠実に仕える人たちにこの素晴らしい贈り物をあげたいと心から願っています。

23. 今エホバに喜ばれる生き方をすることが大切なのはどうしてですか。

²³ 「私は神の望んでいることを本当にしているだろうか」と考えてみましょう。まだできていないことがあると感じたなら，遅らせずに取り組んでください。エホバを信頼して，いつでもエホバに従うなら，エホバは避難所のような存在になってくれます。サタンが世界を支配している今，私たちを守ってくれます。そして 約束通り，私たちが楽園で永遠に生きられるようにしてくれます。今エホバに喜ばれる生き方をするなら，「真の命」が得られるのです。