モーセがシナイ山さんにいた時とき，エホバは，幕まく屋やという特とく別べつなテントを造つくるようにと言いいました。それはイスラエル人じんがエホバをすうはいするための場ば所しょです。幕まく屋やは，イスラエル人じんが旅たびをする時ときにいっしょに移い動どうできるようになっていました。

エホバは言いいます。「幕まく屋やを造つくるのに使つかえる物ものを持もってくるよう人ひと々びとに言いいなさい」。イスラエル人じんは，金きん，銀ぎん，銅どう，宝ほう石せき，アクセサリーを持もってきます。羊よう毛もう，あま糸いと，動どう物ぶつの皮かわなど，たくさんの物ものを持もってきました。みんなが気き前まえよくあたえたので，モーセは，「十じゅう分ぶん集あつまりました。もう持もってくる必ひつ要ようはありません」と言いわなければなりませんでした。

技ぎ術じゅつを持もつたくさんの男だん性せいと女じょ性せいが，幕まく屋やを造つくるのを手て伝つだいました。エホバは仕し事ごとに必ひつ要ような知ち恵えをあたえます。人ひと々びとは糸いとを作つくり，布ぬのを織おり，ししゅうをしました。石いしをはめこむ人ひとや，金きんや木もく材ざいを加か工こうする人ひともいました。

人ひと々びとは，エホバから言いわれた通とおりに幕まく屋やを造つくりました。幕まく屋やを聖せい所じょと至し聖せい所じょという2つの部へ屋やに仕し切きる美うつくしい幕まくを作つくりました。至し聖せい所じょには，アカシアの木きと金きんで作つくったけい約やくの箱はこがありました。聖せい所じょには，金きんのランプ台だい，テーブル，香こうをたくための祭さいだんがありました。庭にわには，大おおきなはちのような銅どうの水すいばんと，大おおきな祭さいだんがありました。イスラエル人じんは，けい約やくの箱はこによって，エホバに従したがうという約やく束そくを思おもい出だしました。けい約やくとは何なにか知しっていますか。特とく別べつな約やく束そくのことです。

 エホバは，幕まく屋やで奉ほう仕しする祭さい司しとしてアロンとその息子むすこたちを選えらびます。祭さい司しは幕まく屋やを管かん理りし，そこでエホバにささげ物ものをしました。大だい祭さい司しであるアロンだけが至し聖せい所じょに入はいれました。大だい祭さい司しは年ねんに1度どそこに入はいり，自じ分ぶんの罪つみ，自じ分ぶんの部ぶ族ぞくの罪つみ，国こく民みん全ぜん体たいの罪つみのために，ぎせいの血ちをささげました。

イスラエル人じんは，エジプトを出でてから1年ねん後ごに幕まく屋やを完かん成せいさせました。エホバをすうはいする場ば所しょができたのです。

幕まく屋やの上うえに雲くもが現あらわれて，幕まく屋やはエホバの栄えい光こうで満みちました。雲くもが幕まく屋やの上うえにある間あいだは，イスラエル人じんは同おなじ場ば所しょにとどまりました。でも雲くもが持もち上あがると，それは移い動どうする合あい図ずでした。イスラエル人じんはテントをたたみ，雲くもの後あとに付ついていきます。