モーセは何十年もイスラエル国民を導いてきましたが，死ぬ時が近づいてきました。エホバはモーセに言います。「あなたが約束の地にイスラエル人を連れて入ることはありません。でもあなたにその土地を見せてあげましょう」。モーセはエホバに，人々を導く新しいリーダーを選んでくれるようお願いしました。エホバはこう言います。「ヨシュアに，『あなたが新しいリーダーになる』と伝えなさい」。

モーセは，自分がもうすぐ死ぬので，エホバが約束の地にみんなを連れていく人としてヨシュアを選んだことを民に伝えました。そしてモーセはヨシュアに言います。「おそれてはいけません。エホバが助けてくださいます」。その後モーセはネボ山の頂上に登り，エホバはそこで，アブラハム，イサク，ヤコブに約束していた土地をモーセに見せます。モーセは120さいで死にました。

エホバはヨシュアに言いました。「ヨルダン川をわたって，カナンに入りなさい。私はモーセを助けたように，あなたのことも助けます。私の律法を毎日読むようにしなさい。おそれてはいけません。勇気を出しなさい。行って，私が命令したことを行いなさい」。

ヨシュアは，2人の人をエリコの町のていさつに行かせます。そこで起きたことは次の章で学びます。ていさつからもどった2人は，今がカナンに入るチャンスだと報告しました。次の日，ヨシュアは人々にテントをたたむようにと言います。その後ヨシュアは，けい約の箱を担ぐ祭司たちをヨルダン川に向けて先に出発させます。川の水が増えて，あふれていました。でも祭司の足が水にふれると，すぐ川の流れが止まり，水がなくなりました。祭司たちはかわいた川の真ん中まで行き，イスラエル国民全体が反対側へわたる間，そこに立っていました。人々はこのきせきを見て，エホバが紅海でしたことを思い出したかもしれませんね。

こうして，イスラエル人は約束の地に入りました。家や町を造ることができます。畑やブドウ園や果樹園も造れます。おいしいものがたくさん取れる土地でした。