イスラエルはまたエホバに逆さからい，にせ物ものの神かみを拝おがむようになりました。7年ねんの間あいだ，ミディアン人じんはイスラエル人じんの家かちくをうばい，作さく物もつをあらしてきました。ミディアン人じんに見みつからないよう，イスラエル人じんはどうくつや山やまの中なかにかくれました。そして，エホバに必ひっ死しに助たすけを求もとめます。それでエホバは，ギデオンという若わか者もののもとに天てん使しを行いかせます。天てん使しは言いいます。「あなたはエホバに選えらばれて強つよい戦せん士しになるのです」。ギデオンはこう答こたえます。「私わたしにイスラエルが救すくえるのでしょうか。私わたしはそんな人にん間げんではありません」。

ギデオンは，自じ分ぶんがエホバに選えらばれたことがどうしたらはっきり分わかるでしょうか。1ぴき分ぶんの羊よう毛もうを地じ面めんに置おいて，エホバに言いいます。「あなたが私わたしを使つかってイスラエルを救すくうということが分わかるよう，明日あす，この羊よう毛もうがつゆでぬれていて地じ面めんはかわいているようにしてください」。次つぎの日ひの朝あさ，羊よう毛もうはびっしょりぬれていて，地じ面めんはかわいていました。でもギデオンはさらに，明日あすの朝あさは羊よう毛もうがかわいていて地じ面めんがぬれているようにしてください，とお願ねがいします。その通とおりになった時とき，ギデオンは自じ分ぶんが エホバに選えらばれたと確かく信しんできました。そしてミディアン人じんと戦たたかうため兵へい士しを集あつめます。

エホバはギデオンに言いいます。「私わたしはイスラエル人じんを勝かたせます。でも兵へい士しが多おおいので，あなたたちは自じ分ぶんの力ちからで勝かったと思おもうかもしれません。こわがっている人ひとは家いえに帰かえるようにと言いいなさい」。それで2万まん2000人にんが帰かえり，1万まん人にんが残のこりました。エホバは言いいます。「まだ多おお過すぎます。兵へい士したちと水みず辺べに行いき，水みずを飲のむように言いいなさい。敵てきに警けいかいしながら水みずを飲のむ人ひとだけを残のこしなさい」。注ちゅう意いしながら飲のんだのは300人にんだけでした。エホバは，この少すくない人にん数ずうでミディアン人じんの兵へい士し13万まん5000人にんを打うち破やぶることができると約やく束そくします。

その夜よる，エホバはギデオンに言いいます。「ミディアン人じんをせめる時ときが来きました」。ギデオンは300人にんに，角つの笛ぶえと，たいまつを入いれた大おおがめを持もたせ，「私わたしを見みて同おなじことを行おこないなさい」と言いいます。ギデオンは角つの笛ぶえをふき，大おおがめをくだき，たいまつをふって，さけびます。「エホバのつるぎ，ギデオンのつるぎ！」 全ぜん員いんが同おなじようにしました。ミディアン人じんはおそろしくなり，あちこちに走はしり回まわります。混こん乱らんして仲なか間ま同どう士しで戦たたかい始はじめます。今こん回かいもエホバの助たすけによって，イスラエル人じんは敵てきを打うち破やぶりました。