1-2. （ア）人ひとは慰なぐさめを必ひつ要ようとしており，他たの人ひとを慰なぐさめることもできます。どんな例れいからそのことが分わかりますか。（イ）どんな傷きずを負おっている子こどもたちがいますか。

人ひとはだれでも慰なぐさめを必ひつ要ようとしています。他たの人ひとを慰なぐさめる素す晴ばらしい能のう力りょくも持もっています。1つの例れいを考かんがえましょう。小ちいさな子こどもが遊あそんでいて転ころび，ひざを擦すりむいたので，泣なきながらお母かあさんのところに走はしっていきます。母はは親おやは傷きずを治なおせるわけではありませんが，子こどもを慰なぐさめることはできます。「どうしたの？」と聞きいて，子こどもの涙なみだをぬぐい，優やさしい言こと葉ばをかけて抱だき締しめます。そして薬くすりを塗ぬり，ばんそうこうを貼はってあげます。すると子こどもはすぐに泣なきやみ，また遊あそび始はじめます。何なん日にちかすると，傷きずも治なおります。

² 子こどもは，はるかに深ふかい傷きずを負おうことがあります。性せい的てき虐ぎゃく待たいを受うけた時ときがそうです。そうした虐ぎゃく待たいは1度どだけのこともあれば，長なが年ねんにわたって続つづくこともあります。いずれの場ば合あいも，子こどもは心こころに深ふかい傷きずを負おいます。加か害がい者しゃがすぐに捕つかまって処しょ罰ばつされることもありますが，処しょ罰ばつを免まぬがれているように見みえることもあります。たとえ処しょ罰ばつがすぐに下くだされたとしても，心こころの傷きずは大人おとなになっても消きえない場ば合あいが少すくなくありません。

3. コリント第だい二に 1章しょう3，4節せつにあるように，エホバはどんなことを望のぞんでおられますか。これからどんな点てんを考かんがえますか。

³ 子こどものころに虐ぎゃく待たいを受うけた兄きょう弟だい姉し妹まいが大人おとなになってからもつらい気き持もちと闘たたかっている場ば合あい，何なにが助たすけになりますか。（コリント第だい二に1:3，4を読よむ。）エホバはご自じ分ぶんの大たい切せつな羊ひつじが愛あいされ，慰なぐさめられることを望のぞんでおられます。では，次つぎの3つの点てんを考かんがえましょう。（1）子こどものころに虐ぎゃく待たいを受うけた人ひとが慰なぐさめを必ひつ要ようとしているのはなぜですか。（2）だれがそのような人ひとの慰なぐさめになれますか。（3）どうすれば慰なぐさめになれますか。

4-5. （ア）子こどものころに虐ぎゃく待たいを受うけた人ひとが，かなりの年ねん月げつがたった後あとも慰なぐさめを必ひつ要ようとするのはなぜですか。（イ）虐ぎゃく待たいされた子こどもが人ひとを信しん頼らいできなくなるのはなぜですか。

⁴ 子こどものころに虐ぎゃく待たいを受うけた人ひとは，かなりの年ねん月げつがたった後あとも慰なぐさめを必ひつ要ようとする場ば合あいがあります。なぜでしょうか。その理り由ゆうを理り解かいするには，まず，子こどもは大人おとなと全まったく違ちがうということを知しる必ひつ要ようがあります。子こどもは虐ぎゃく待たいされると，大人おとなとは全まったく異ことなる影えい響きょうを受うけるものです。幾いくつかの例れいを考かんがえましょう。

⁵ 子こどもは，自じ分ぶんを育そだて世せ話わしてくれる人ひととの緊きん密みつな信しん頼らい関かん係けいを築きずく必ひつ要ようがあります。そのような信しん頼らい関かん係けいが築きずかれると，子こどもは安あん心しんし，自じ分ぶんを愛あいしてくれる人ひとたちを信しん頼らいできるようになります。残ざん念ねんなことに，虐ぎゃく待たいが最もっとも頻ひん繁ぱんに生しょうじるのは家か庭ていです。家か族ぞくや親しん族ぞく，家か族ぞくと親したしくしている人ひとが加か害がい者しゃになるケースは後あとを絶たちません。子こどもは信しん頼らいしていた人ひとに裏うら切ぎられるので，かなりの年ねん月げつにわたって，人ひとを信しん頼らいできなくなります。

6. 性せい的てき虐ぎゃく待たいが残ざん酷こくな行こう為いで，子こどもに大おおきなダメージを与あたえると言いえるのはなぜですか。

⁶ 無む力りょくな子こどもに対たいする性せい的てき虐ぎゃく待たいは残ざん酷こくな行こう為いで，大おおきなダメージを与あたえます。子こどもは体からだも心こころも成せい長ちょう途と上じょうにあり，結けっ婚こんして性せい関かん係けいを持もつことの意い味みをまだ理り解かいしていません。そのような子こどもに性せい的てきな行こう為いを強しいると，大おおきなダメージを与あたえることになります。子こどもは，性せいに対たいして正ただしい見み方かたができず，自じ尊そん心しんを持もてず，自じ分ぶんと親したしくなろうとする人ひとを信しん頼らいできなくなります。

7. （ア）悪わるい人ひとが，子こどもを簡かん単たんにだませると考かんがえるのはなぜですか。子こどもを虐ぎゃく待たいする人ひとはどんなうそをつくことがありますか。（イ）その結けっ果か，子こどもはどう思おもうようになりますか。

⁷ 子こどもには，考かんがえたり，判はん断だんしたり，危き険けんを予よ測そくして回かい避ひしたりする能のう力りょくがまだ十じゅう分ぶんに備そなわっていません。（コリ一いち 13:11）ですから，悪わるい人ひとにとって子こどもをだますのはたやすいことです。加か害がい者しゃは子こどもに様さま々ざまなうそをつきます。「全ぜん部ぶおまえのせいだ」，「これは2人ふたりだけの秘ひ密みつだよ」，「君きみの言いうことなんか，だれも信しんじてくれないよ」，「大人おとなと子こどもも，好すきだったらこういうことをするんだ」といったうそです。子こどもはそれを信しんじ込こみ，何なん年ねんもたってからうそだったことに気きづきます。そして罪ざい悪あく感かんを感かんじ，自じ分ぶんは汚けがれてしまった，だれかに愛あいされたり慰なぐさめられたりする資し格かくなどない，と思おもうのです。

8. エホバは傷きずついた人ひとを必かならず慰なぐさめてくださいます。なぜそう言いえますか。

⁸ 性せい的てき虐ぎゃく待たいを受うけた人ひとが長ながい間あいだ苦くるしむのも無む理りはありません。本ほん当とうに邪じゃ悪あくな犯はん罪ざいです。性せい的てき虐ぎゃく待たいが広ひろまっていることは，今いまが終おわりの日ひであることの強きょう力りょくな証しょう拠こです。「自し然ぜんの情じょう愛あいを持もたない者もの」が増ふえ，「邪じゃ悪あくな者ものとかたりを働はたらく者ものとはいよいよ悪あくに進すす[んで]」います。（テモ二に 3:1-5，13）サタンのたくらみは実じつに邪じゃ悪あくです。多おおくの人ひとがサタンを喜よろこばせるような行こう動どうをしているのは残ざん念ねんなことです。しかしエホバは，サタンや，サタンの喜よろこぶことをする者ものたちよりもはるかに強きょう力りょくです。サタンの策さく略りゃくもよくご存ぞんじです。わたしたちが経けい験けんする痛いたみをすべて知しっておられ，必ひつ要ような慰なぐさめを与あたえてくださいます。「すべての慰なぐさめの神かみ……はすべての患かん難なんにおいてわたしたちを慰なぐさめてくださり，神かみによって自みずから慰なぐさめられているその慰なぐさめをもって，わたしたちがどんな患かん難なんにある人ひとたちをも慰なぐさめることができるようにしてくださるのです」。（コリ二に 1:3，4）このような神かみに仕つかえられるのは，本ほん当とうにうれしいことです。では，エホバはだれを用もちいて慰なぐさめてくださいますか。

9. 詩し編へん 27編へん10節せつにあるダビデ王おうの言こと葉ばによると，エホバは家か族ぞくに捨すてられた人ひとに対たいしてどのように行こう動どうされますか。

⁹ 身み近ぢかな人ひとから虐ぎゃく待たいを受うけた人ひとや，親おやに守まもってもらえなかった人ひとは，特とくに慰なぐさめを必ひつ要ようとしています。詩し編へん作さく者しゃダビデは，エホバがいつも慰なぐさめてくださることを知しっていました。（詩し編へん27:10を読よむ。）ダビデは，家か族ぞくに捨すてられた人ひとをエホバが迎むかえてくださることを確かく信しんしていました。どのように迎むかえてくださいますか。ご自じ分ぶんに忠ちゅう実じつに仕つかえる人ひとを用もちいてそうされます。わたしたちにとって，共ともにエホバを崇すう拝はいする仲なか間まは家か族ぞくのような存そん在ざいです。イエスも，自じ分ぶんと共ともにエホバを崇すう拝はいする人ひとを兄きょう弟だい，姉し妹まい，母ははと呼よびました。（マタ 12:48-50）

10. パウロは長ちょう老ろうとしての自じ分ぶんの奉ほう仕しについて，何なんと述のべましたか。

¹⁰ クリスチャン会かい衆しゅうは確たしかに家か族ぞくのようです。1つの例れいを考かんがえましょう。使し徒とパウロは勤きん勉べんで忠ちゅう実じつな長ちょう老ろうでした。良よい手て本ほんを示しめし，神かみに導みちびかれて，「わたしがキリストに見み倣ならう者ものであるように，わたしに見み倣ならう者ものとなりなさい」と述のべました。（コリ一いち 11:1）ある時ときには，自じ分ぶんが長ちょう老ろうとしてどのように奉ほう仕ししたかについてこう述のべました。「乳ちちをふくませる母はは親おやが自じ分ぶんの子こ供どもを慈いつくしむときのように，あなた方がたの中なかにあって物もの柔やわらかな者ものとなりました」。（テサ一いち 2:7）今こん日にち，そのような長ちょう老ろうたちは，助たすけの必ひつ要ような人ひとを聖せい書しょを使つかって慰なぐさめる際さい，パウロのように，優やさしく穏おだやかに話はなします。

11. 虐ぎゃく待たいの被ひ害がい者しゃを慰なぐさめることができるのは，長ちょう老ろうたちだけではありません。なぜそう言いえますか。

¹¹ 虐ぎゃく待たいの被ひ害がい者しゃを慰なぐさめることができるのは，長ちょう老ろうたちだけではありません。わたしたちすべてには，「互たがいに慰なぐさめ合あってゆ[く]」務つとめがあります。（テサ一いち 4:18）特とくに，エホバを愛あいする思おもいやり深ぶかいクリスチャン女じょ性せいは，助たすけを必ひつ要ようとしている姉し妹まいを慰なぐさめることができます。エホバ神かみもご自じ分ぶんを，子こどもを慰なぐさめる母はは親おやに例たとえておられます。（イザ 66:13）聖せい書しょには，苦くるしんでいる人ひとを慰なぐさめた女じょ性せいたちのことが記しるされています。（ヨブ 42: 11）今こん日にちでも，心こころの痛いたみと闘たたかう仲なか間まの女じょ性せいを慰なぐさめている姉し妹まいたちがいます。エホバはそのような姉し妹まいたちを見みて，喜よろこんでおられるに違ちがいありません。場ば合あいによっては，1人ひとりか2人ふたりの長ちょう老ろうが，思おもいやり深ぶかい姉し妹まいに，苦くるしんでいる姉し妹まいを慰なぐさめてもらえるかどうか尋たずねることができるかもしれません。 *

12. どんなことをしないよう注ちゅう意いすべきですか。

¹² 兄きょう弟だい姉し妹まいが話はなしたくないと思おもっている事こと柄がらを詮せん索さくしないよう注ちゅう意いすべきです。（テサ一いち 4:11）では，当とう人にんのプライバシーを尊そん重ちょうしつつ，どのように助たすけ，慰なぐさめることができるでしょうか。聖せい書しょに基もとづく5つの方ほう法ほうを考かんがえましょう。

13. 列れつ王おう第だい一いち 19章しょう5-8節せつにあるように，天てん使しはエリヤにどんなことをしましたか。その天てん使しに倣ならって，どんなことができますか。

¹³ 相あい手てが必ひつ要ようとしていることを行おこないましょう。預よ言げん者しゃエリヤは自じ分ぶんを殺ころそうとする人ひとたちから逃にげていた時とき，すっかり意い気き消しょう沈ちんして，もう死しにたいと思おもいました。そんな時とき，エホバは強きょう力りょくな天てん使しをエリヤのもとに遣つかわしました。天てん使しはエリヤがその時とき必ひつ要ようとしていたものを与あたえました。温あたたかい食たべ物ものを差さし出だし，食たべるよう勧すすめたのです。（列れつ王おう第だい一いち19:5-8を読よむ。）この記き述じゅつから大たい切せつなことを学まなべます。ちょっとした親しん切せつな行おこないが大おおきな力ちからになるということです。食たべ物ものを差さし入いれたり，ささやかなプレゼントや，親しん切せつなメッセージを記しるしたカードを贈おくったりすることで，愛あいや気き遣づかいを感かんじてもらえるかもしれません。つらい経けい験けんをした相あい手てに慰なぐさめとなる言こと葉ばをかける自じ信しんがないとしても，ここに挙あげたような方ほう法ほうで助たすけになることはできます。

14. エリヤについての記き述じゅつから，どんなことを学まなべますか。

¹⁴ 苦くるしんでいる人ひとが安あん心しん感かんを抱いだけるようにしましょう。エリヤについての記き述じゅつから別べつの教きょう訓くんも学まなべます。エホバはエリヤに特とく別べつな力ちからを与あたえ，ホレブ山さんまで行いけるようにされました。ホレブ山さんは遠とおく離はなれた所ところにあり，エホバが昔むかし，ご自じ分ぶんの民たみと契けい約やくを結むすんだ場ば所しょでもあります。そこに着ついたエリヤはほっとしたことでしょう。ここまで来くればもう安あん心しんだ，と思おもったかもしれません。どんな教きょう訓くんを学まなべますか。虐ぎゃく待たいの被ひ害がい者しゃを慰なぐさめるには，まず安あん心しん感かんを抱いだいてもらう必ひつ要ようがあるということです。つらい思おもいをしている姉し妹まいは，王おう国こく会かい館かんの補ほ助じょ会かい場じょうよりも，家いえでお茶ちゃでも飲のみながらリラックスして話はなすほうが落おち着つくかもしれません。逆ぎゃくに，家いえよりも王おう国こく会かい館かんのほうがよい，という人ひともいます。長ちょう老ろうたちはこうした点てんに配はい慮りょすべきです。

15-16. 話はなしをよく聞きくとはどういうことですか。

¹⁵ 話はなしをよく聞ききましょう。聖せい書しょはこう勧すすめています。「すべての人ひとは，聞きくことに速はやく，語かたることに遅おそく……あるべきです」。（ヤコ 1:19）あなたは人ひとの話はなしをよく聞ききますか。ある人ひとは，聞きくことは受うけ身みの行こう為いだと考かんがえます。ただ相あい手ての顔かおを見みて，何なにも言いわないことだと思おもうのです。でも，話はなしをよく聞きくのは，それだけのことではありません。例たとえば，エリヤがつらい気き持もちをようやく打うち明あけた時とき，エホバはじっと耳みみを傾かたむけました。エリヤが恐きょう怖ふと孤こ独どく感かんを味あじわい，自じ分ぶんのしたことはすべて無む駄だだった，と感かんじていることに気きづきました。そして，そのような気き持もちを克こく服ふくできるよう親しん切せつに助たすけました。話はなしを本ほん当とうに聞きいていたので，そうできたのです。（王おう一いち 19:9-11，15-18）

¹⁶ 話はなしを聞きいている間あいだ，どうすれば愛あいを示しめせますか。つまり，どうすれば相あい手ての気き持もちに寄より添そい， 優やさしい思おもいやりを示しめすことができるでしょうか。相あい手てを気き遣づかう，短みじかくても温あたたかい言こと葉ばで自じ分ぶんの気き持もちを伝つたえることです。こう言いえるかもしれません。「つらかったでしょうね。子こどもにそんなことをするなんて，ひどいですね」。相あい手ての話はなしをきちんと理り解かいできているかどうかを確たしかめるために，「それはどういうことか，教おしえていただけませんか」とか，「さっき……とおっしゃいましたね。それは……という意い味みだと理り解かいしたんですが，合あっていますか」と尋たずねることができるかもしれません。そのように親しん切せつに話はなすなら，相あい手てはあなたが話はなしを真しん剣けんに聞きき，きちんと分わかろうとしてくれている，と思おもうでしょう。（コリ一いち 13:4，7）

17. 辛しん抱ぼう強づよさを示しめし，「語かたることに遅おそく」あるべきなのはなぜですか。

¹⁷ 「語かたることに遅おそく」あることも必ひつ要ようです。アドバイスを与あたえたり，相あい手ての考かんがえを正ただそうとしたりして，話はなしを遮さえぎってはなりません。辛しん抱ぼう強づよく聞きいてください。エリヤはエホバに気き持もちを打うち明あけた時とき，強つよい口く調ちょうで語かたりました。エホバの助たすけによって信しん仰こうを強つよめられた後あとも，また同おなじことを言いいました。（王おう一いち 19:9，10，13，14）どんな教きょう訓くんを学まなべますか。つらい思おもいをしている人ひとは自じ分ぶんの気き持もちを何なん度ども話はなしたくなる場ば合あいがある，ということです。エホバに倣ならい，辛しん抱ぼう強づよく耳みみを傾かたむけましょう。解かい決けつ策さくを示しめそうとするよりも，相あい手ての気き持もちに寄より添そい，優やさしい思おもいやりを表あらわしてください。（ペテ一いち 3:8）

18. つらい思おもいをしている人ひとのために，どんな祈いのりをささげることができますか。

¹⁸ つらい思おもいをしている人ひとと一いっ緒しょに，心こころから祈いのりましょう。ひどく落おち込こみ，エホバに祈いのれないでいる人ひとがいます。祈いのる資し格かくがない，と思おもうのかもしれません。そのような人ひとを慰なぐさめるため，一いっ緒しょに祈いのることができます。祈いのりの中なかで，その人ひとの名な前まえを挙あげ，その人ひとが自じ分ぶんたちや会かい衆しゅうにとってどれほど大たい切せつな存そん在ざいかを述のべましょう。エホバがご自じ分ぶんの大たい切せつな羊ひつじであるその人ひとを支ささえ，慰なぐさめてくださる よう祈いのることもできます。そのような祈いのりは大おおきな慰なぐさめになります。（ヤコ 5:16）

19. どうすれば慰なぐさめになる言こと葉ばを述のべることができますか。

¹⁹ 慰なぐさめになる言こと葉ばを選えらんでください。話はなす前まえに考かんがえましょう。無む思し慮りょな言こと葉ばは人ひとを傷きずつけ，親しん切せつな言こと葉ばは人ひとをいやします。（箴しん 12:18）親しん切せつで慰なぐさめとなる言こと葉ばを見みつけられるよう，エホバに祈いのってください。聖せい書しょに記しるされているエホバご自じ身しんの言こと葉ばほど強きょう力りょくなものはない，ということを忘わすれないようにしましょう。（ヘブ 4:12）

20. 過か去このつらい経けい験けんのせいで，どう思おもっている人ひとがいますか。そのような人ひとに，どんなことを伝つたえることができますか。

²⁰ 過か去こに受うけた虐ぎゃく待たいのせいで，自じ分ぶんは汚けがれている，価か値ちがない，愛あいされていない，愛あいされる資し格かくもない，と思おもっている人ひとがいます。でもそれは真しん実じつではありません。聖せい書しょを使つかって，エホバがその人ひとをとても貴き重ちょうな存そん在ざいと見みていることを伝つたえ，安あん心しんさせてください。（「 聖せい書しょから慰なぐさめを得える」の囲かこみを参さん照しょう。）エホバは，落おち込こんでいたダニエルをどのように力ちからづけたでしょうか。1人ひとりの天てん使しを通とおし，ご自じ分ぶんにとってダニエルがどれほど大たい切せつな存そん在ざいかを知しらせました。（ダニ 10:2，11，19）今いまつらい思おもいをしている兄きょう弟だい姉し妹まいも，エホバにとって大たい切せつな存そん在ざいです。

21. 悔くい改あらためない悪あっ行こう者しゃはすべて，どうなりますか。その時ときが来くるまで，どんなことを行おこなうべきですか。

²¹ だれかを慰なぐさめる際さいには，エホバがその人ひとを愛あいしておられることを伝つたえましょう。エホバは公こう正せいの神かみでもあられます。虐ぎゃく待たいという邪じゃ悪あくな行おこないは隠かくしおおせるものではありません。エホバは何なにもかも見みておられ，悔くい改あらためない悪あっ行こう者しゃを必かならず処しょ罰ばつされます。（民みん 14:18）その時ときが来くるまでできる限かぎりのことを行おこなって，虐ぎゃく待たいを受うけた人ひとに愛あいを表あらわしましょう。エホバは，サタンやサタンの世よからひどい扱あつかいを受うけた人ひとの痛いたみを完かん全ぜんに取とり除のぞいてくださいます。そのことを知しると，本ほん当とうに慰なぐさめられます。もう少すこしすれば，つらい事こと柄がらは思おもい出だされることも心こころに浮うかぶこともなくなるのです。（イザ 65:17）