1-2. ペテロ第だい一いち 4章しょう7，8節せつによれば，大たい変へんな経けい験けんをする時ときにどんなことが役やく立だちますか。

「終おわりの時じ代だい」が進すすむにつれ，私わたしたちは大たい変へんな経けい験けんをします。（テモ二に 3:1）アフリカ西せい部ぶのある国くにでは，選せん挙きょの後のちに国くにが分ぶん断だんされ，政せい情じょう不ふ安あんや暴ぼう動どうが生しょうじました。周しゅう囲いで戦せん闘とうが起おきていたため，兄きょう弟だい姉し妹まいは6カ月げつ以い上じょう自じ由ゆうに外がい出しゅつできませんでした。兄きょう弟だい姉し妹まいはどのように助たすけ合あいましたか。安あん全ぜんな地ち域いきに住すむ仲なか間またちの家いえに身みを寄よせた人ひともいました。1人ひとりの兄きょう弟だいはこう言いっています。「友ともの支ささえを本ほん当とうにありがたく感かんじました。一いっ緒しょに励はげまし合あうことができました」。

² 「大だい患かん難なん」が生しょうじる時とき，私わたしたちを愛あいする友ともがそばにいてくれるなら，心こころ強づよく思おもうでしょう。（啓けい 7:14）今いまから友ゆう情じょうを育そだて，絆きずなを強つよめることはぜひとも必ひつ要ようです。（ペテロ第だい一いち4:7，8を読よむ。）この点てんでエレミヤの経けい験けんから多おおくを学まなべます。エレミヤは友ともに支ささえられ，エルサレムが滅ほろびるまでの困こん難なんな時じ期きを乗のり切きることができました。 * どんな点てんでエレミヤに倣ならえますか。

3. （ア）エレミヤはどんな人ひとたちに囲かこまれて生せい活かつしていましたか。（イ）エレミヤは秘ひ書しょ官かんバルクにどんなことを伝つたえましたか。どんな結けっ果かになりましたか。

³ エレミヤは少すくなくとも40年ねん，エホバに従したがわない人ひとの間あいだで生せい活かつしました。近きん隣りんの人ひとや，故こ郷きょうのアナトテに住すむ親しん族ぞくも，エホバに従したがい ませんでした。（エレ 11:21; 12:6）それでも，人ひととの関かかわりを持もたなくなってしまったわけではありません。エホバに従したがう秘ひ書しょ官かんバルクに気き持もちを打うち明あけました。そのおかげで私わたしたちもエレミヤの気き持もちを知しることができます。（エレ 8:21; 9:1; 20:14-18; 45:1）エレミヤは実じっ体たい験けんを話はなし，バルクはそれを書かき取とりました。2人ふたりはこの経けい験けんを通とおして，互たがいに愛あい情じょうや敬けい意いを深ふかめたに違ちがいありません。（エレ 20:1，2; 26:7-11）

4. エホバはエレミヤにどんな指し示じを与あたえましたか。エレミヤとバルクの絆きずなはどのようにして強つよまりましたか。

⁴ エレミヤは長ながい間あいだ，エルサレムに起おきる事こと柄がらについて勇ゆう気きを奮ふるってイスラエル人じんに警けい告こくしました。（エレ 25:3）エホバはイスラエル人じんに悔くい改あらためる機き会かいをさらに与あたえ，ご自じ分ぶんの警けい告こくの言こと葉ばを巻まき物ものに書かき記しるすようエレミヤに指し示じしました。（エレ 36:1-4）エレミヤとバルクは緊きん密みつに働はたらき，神かみから与あたえられた務つとめを果はたしました。この共きょう同どう作さ業ぎょうは数すうカ月げつに及およんだものと思おもわれます。その間かん，2人ふたりは信しん仰こうを強つよめる会かい話わを交かわしたに違ちがいありません。

5. バルクは友ともとしてどのようにエレミヤを支ささえましたか。

⁵ 巻まき物ものの中なか身みを公こう開かいする時ときが来きます。エレミヤはメッセージを伝つたえる務つとめを友とものバルクに託たくします。（エレ 36:5，6）バルクはこの危き険けんな務つとめを勇ゆう敢かんに果はたしました。神しん殿でんの庭にわに行いき，指し示じ通どおりにします。エレミヤはとても心こころ強づよく思おもったことでしょう。（エレ 36:8-10）バルクがしたことを聞きいたユダの高こう官かんたちは，巻まき物ものを自じ分ぶんたちにも読よみ上あげるようにバルクに頼たのみます。（エレ 36:14，15）高こう官かんたちは，エホヤキム王おうにエレミヤの言こと葉ばを伝つたえることにします。 でもバルクのことを思おもいやり，こう勧すすめます。「行いって，身みを隠かくしなさい。あなたもエレミヤもです。誰だれにも居い場ば所しょを知しられないようにしなさい」。（エレ 36:16-19）この勧すすめは適てき切せつなものでした。

6. エレミヤとバルクはエホヤキムに反はん対たいされた時とき，どうしましたか。

⁶ エホヤキムはエレミヤの言こと葉ばを聞きいて腹はらを立たて，巻まき物ものを燃もやしてしまいます。また，エレミヤとバルクを捕つかまえるよう命めいじます。でもエレミヤはひるみません。もう1つの巻まき物ものをバルクに手て渡わたし，自じ分ぶんが述のべるエホバからのメッセージを書かき取とらせます。バルクは「ユダのエホヤキム王おうが燃もやした巻まき物ものに書かかれていた言こと葉ば全すべて」を書かき取とりました。（エレ 36:26-28，32）

7. エレミヤとバルクは一いっ緒しょに働はたらいて，どんな経けい験けんができたかもしれませんか。

⁷ 一いっ緒しょに試し練れんを乗のり越こえた人ひと同どう士しは，強つよい仲なか間ま意い識しきを持もつものです。エレミヤとバルクも，邪じゃ悪あくな王おうエホヤキムが燃もやした巻まき物ものに替かわる巻まき物ものを一いっ緒しょに作つくった時とき，互たがいの良よい面めんをさらに知しり，一いっ層そう親したしくなったことでしょう。エホバに忠ちゅう実じつなこの2人ふたりの行こう動どうから，どんな点てんを学まなべますか。

8. どんなことで，誰だれかと親したしくなるのをためらうかもしれませんか。友ゆう情じょうを育そだてる努ど力りょくが必ひつ要ようなのはなぜですか。

⁸ 以い前ぜんに誰だれかに傷きずつけられたことがあると，人ひとに気き持もちを打うち明あけるのをためらうかもしれません。（格かく 18:19，24）友ゆう情じょうを育そだてるための時じ間かんやエネルギーがないと感かんじる場ば合あいもあるでしょう。それでも努ど力りょくを続つづけてください。試し練れんの時ときに兄きょう弟だい姉し妹まいに支ささえてもらいたいなら，今いまから兄きょう弟だい姉し妹まいを信しん頼らいし，考かんがえや気き持もちを伝つたえる必ひつ要ようがあります。このことは，本ほん当とうの友ともになるための大たい切せつな一いっ歩ぽです。（ペテ一いち 1:22）

9. （ア）イエスが友ともを信しん頼らいしていたことは，どんなことから分わかりますか。（イ）人ひとと気き持もちを通かよわせると友ゆう情じょうが育そだちます。どんな例れいがありますか。

⁹ イエスは友ともを信しん頼らいし，本ほん当とうの気き持もちを伝つたえました。（ヨハ 15:15）イエスに倣ならい，うれしいことや気き掛がかりなことや悲かなしいことを伝つたえてください。誰だれかが話はなす時ときは，よく聞ききましょう。気き持もちや大たい切せつにしていることなどに，たくさんの共きょう通つう点てんがあることが分わかるかもしれません。20代だいのシンディーという姉し妹まいは，60代だいの開かい拓たく者しゃの姉し妹まいマリールイーズと親したしくなりました。2 人ふたりは毎まい週しゅう木もく曜よう日びの午ご前ぜんに一いっ緒しょに奉ほう仕しし，いろいろなことを語かたり合あいます。シンディーはこう言いっています。「深ふかい話はなしができると，その人ひとのことがよく分わかり，うれしくなります」。考かんがえや気き持もちを何なんでも話はなせると，友ゆう情じょうは育そだちます。シンディーのように，自じ分ぶんから気き持もちを通かよわせるよう心こころ掛がけるなら，絆きずなは強つよまるでしょう。（格かく 27:9）

10. 兄きょう弟だい姉し妹まいと一いっ緒しょに働はたらくと，どんな経けい験けんができますか。格かく言げん 27章しょう17節せつのどんな言こと葉ばの通とおりですか。

¹⁰ エレミヤとバルクのように，兄きょう弟だい姉し妹まいと一いっ緒しょに働はたらいて魅み力りょく的てきな性せい格かくを直ちょく接せつ目めにするなら，その人ひとの良よい面めんが分わかり，自じ分ぶんもそうなりたいと思おもうようになります。（格かく言げん27:17を読よむ。）兄きょう弟だい姉し妹まいが，伝でん道どうで信しんじている事こと柄がらを堂どう々どうと語かたり，エホバとエホバの目もく的てきについて心こころを込こめて話はなすのを聞きくと，どう感かんじますか。その人ひとに一いっ層そう引ひき寄よせられます。

11-12. 一いっ緒しょに伝でん道どうすると友ゆう情じょうが強つよまるということを示しめす，どんな例れいがありますか。

¹¹ 一いっ緒しょに伝でん道どうすると親したしくなれるということを示しめす例れいを2つ挙あげましょう。23歳さいの姉し妹まいアデリーンは，あまり伝でん道どうされていない区く域いきで奉ほう仕ししてみたいと思おもい，友ゆう人じんのキャンディスを誘さそいました。「もっと真しん剣けんに取とり組くみ，奉ほう仕しを楽たのしみ，ベストを尽つくしてエホバに仕つかえたいと思おもっていました」と言いっています。一いっ緒しょに働はたらいて，どんな良よいことがありましたか。「1日にちの終おわりに，どんな気き持もちになったか，奉ほう仕しで会あえた人ひととどんな話はなしができてよかったか，エホバの導みちびきをどんなところで感かんじたかを語かたり合あいました。そのような話はなしによって互たがいのことがもっとよく分わかりました」。

¹² フランスの独どく身しんの姉し妹まいライラとマリアンヌは，中ちゅう央おうアフリカ共きょう和わ国こくのにぎやかな首しゅ都とバンギに行いき，5週しゅう間かん伝でん道どうしました。ライラはこう話はなしています。「お互たがい，ぶつかることもありまし た。でもよく話はなし合あい，愛あいを示しめすことで友ゆう情じょうが強つよまりました。マリアンヌは新あたらしい環かん境きょうにすぐになじみ，現げん地ちの人ひと々びとを純じゅん粋すいに愛あいしています。奉ほう仕しに熱ねっ心しんです。あらためて，すごいと思おもいました」。外がい国こくに移い動どうしなければこうした経けい験けんはできない，ということはありません。会かい衆しゅうの区く域いきで兄きょう弟だいや姉し妹まいと働はたらくたびに，互たがいに知しり合あい，友ゆう情じょうを育そだてることができるのです。

13. 誰だれかと緊きん密みつに働はたらく時とき，どんなことも起おきますか。

¹³ 誰だれかと緊きん密みつに働はたらくと，その人ひとの長ちょう所しょだけでなく，短たん所しょにも気き付づくことがあります。そのような時とき，どう考かんがえたらよいでしょうか。エレミヤがどうしたかを確たしかめましょう。エレミヤは他たの人ひとの良よいところに注ちゅう目もくし，欠けっ点てんを見み過すごしました。なぜそうできたのでしょうか。

14. エレミヤはエホバがどんな方かたであることを知しりましたか。そのことを知しってどうしましたか。

¹⁴ エレミヤは，エレミヤ書しょだけでなく，列れつ王おう記き第だい一いちと第だい二にも筆ひっ記きしたものと思おもわれます。その際さい，エホバが不ふ完かん全ぜんな人にん間げんに対たいしてどれほど大おおきな憐あわれみを示しめしたかを理り解かいしたに違ちがいありません。アハブ王おうが悪わるい行おこないを悔くい改あらためたので，エホバはアハブが生いきている間あいだは，一いっ家かが皆みな殺ごろしにされないで済すむようにしました。（王おう一いち 21:27-29）マナセがアハブよりもさらにひどいことをしてエホバを怒いからせた，ということも知しりました。それでもエホバはマナセを許ゆるしました。マナセが悔くい改あらためたからです。（王おう二に 21:16，17。代だい二に 33:10-13）こうした内ない容ようを記き録ろくしたエレミヤは，親したしい友ともと接せっする時ときにエホバの辛しん抱ぼうと憐あわれみに倣ならおうと考かんがえたことでしょう。（詩し 103:8，9）

15. 奉ほう仕しを負ふ担たんに感かんじたバルクを，エレミヤはどのように助たすけましたか。

¹⁵ バルクは一いち時じ期き，奉ほう仕しを負ふ担たんに感かんじ，気きがそがれました。その時とき，エレミヤはどうしましたか。友ともであるバルクをすぐに見み放はなしたりせず，助たすけました。エホバからの親しん切せつで率そっ直ちょくなメッセージを伝つたえることによってです。（エレ 45:1-5）どんなことを学まなべますか。

16. 格かく言げん 17章しょう9節せつのどんな勧すすめに従したがうなら，友ともを失うしなわないで済すみますか。

¹⁶ 兄きょう弟だい姉し妹まいは完かん全ぜんではありません。誰だれかと親したしくなっても，友ともとの絆きずなを強つよめるために努ど力りょくしなければなりません。友ともが間ま違ちがいをしたなら，聖せい書しょから親しん切せつに，率そっ直ちょくに忠ちゅう告こくする必ひつ要ようがあります。（詩し 141:5）傷きずつけられたら，許ゆるす必ひつ要ようがあります。許ゆるしたら，そのことを蒸むし返かえさないようにしましょう。（格かく言げん17:9を読よむ。）危き機き的てきな時じ代だいである今いま，兄きょう弟だい姉し妹まいの弱じゃく点てんではなく長ちょう所しょに目めを向むけることは，本ほん当とうに大たい切せつです。そうすれば絆きずなが強つよまります。大だい患かん難なんの時とき，私わたしたちは皆みな，親したしい友ともを必ひつ要ようとします。

17. エレミヤは，苦くるしんでいるエベド･メレクをどのように助たすけましたか。

¹⁷ エレミヤは，苦くるしんでいる仲なか間まに友ともとして寄より添そいました。泥どろでぬかるんだ水みずために投なげ込こまれた後のち，王おうの廷てい臣しんであるエベド･メレクに救きゅう助じょされたので，命いのちが助たすかりました。その後ご，エベド･メレクは高こう官かんたちに危き害がいを加くわえられることを恐おそれるようになります。そのことを知しったエレミヤは，エベド･メレクが自じ分ぶんで何なんと かするだろうと考かんがえて，黙だまったままでいることはありませんでした。自じ分ぶんは拘こう束そくされていましたが，励はげみになるエホバからの約やく束そくを友とものエベド･メレクに伝つたえました。（エレ 38:7-13; 39:15-18）

18. 格かく言げん 17章しょう17節せつによれば，苦く難なんを経けい験けんする友とものために何なにができますか。

¹⁸ 今いまの時じ代だい，兄きょう弟だい姉し妹まいは多おおくの苦く難なんを経けい験けんします。自し然ぜん災さい害がいや紛ふん争そうなどの被ひ害がいに遭あう人ひともいます。そのような時とき，兄きょう弟だい姉し妹まいを家いえに泊とめることができる人ひともいるでしょう。金きん銭せん面めんで支し援えんすることもできます。私わたしたち全すべてにできることもあります。兄きょう弟だい姉し妹まいを助たすけてくださいと，エホバに祈いのることです。誰だれかが気き落おちしていることを聞きく時とき，何なんと声こえを掛かけ，どうしてあげたらよいか分わからないこともあります。それでも，できることはいろいろあります。友ともと一いっ緒しょに時じ間かんを過すごすことができます。気き持もちを思おもいやりながら話はなしを聞ききましょう。元げん気きづけられる聖せい句くについて話はなすのもよいでしょう。（イザ 50:4）支ささえを必ひつ要ようとする人ひとは，あなたが寄より添そってくれるのを本ほん当とうに心こころ強づよく感かんじるでしょう。（格かく言げん17:17を読よむ。）

19. 今いまから友ゆう情じょうを強つよめる必ひつ要ようがあるのはなぜですか。

¹⁹ 今いまから兄きょう弟だい姉し妹まいとの友ゆう情じょうを育そだて，絆きずなを強つよめましょう。なぜそうする必ひつ要ようがありますか。敵てきたちがうそやデマを広ひろめ，私わたしたちを分ぶん裂れつさせようとするからです。不ふ信しん感かんをあおり，仲なかたがいさせようとします。しかし，目もく的てきを遂とげることはできません。私わたしたちが抱いだく愛あいの絆きずなを打うち砕くだくことはできません。どんな手てを使つかっても，私わたしたちが育そだてた友ゆう情じょうを損そこなうことはできないのです。私わたしたちの友ゆう情じょうは，今いまの体たい制せいが終おわるまでずっと存そん続ぞくし，その後ごも永えい遠えんに続つづきます。