1. エホバは私わたしたちのどんなところに注ちゅう目もくしていますか。

「エホバはご自じ分ぶんの民たみのことを喜よろこ[んで]」います。（詩し 149:4）本ほん当とうにうれしいことです。エホバは私わたしたちの良よいところや伸のばせるところに注ちゅう目もくし，私わたしたちを友とも達だちにしたいと思おもっています。私わたしたちの方ほうから離はなれない限かぎり，エホバはずっと友とも達だちでいてくださいます。（ヨハ 6:44）

2. 自じ分ぶんはエホバに愛あいされていない，と思おもう人ひとがいるのはなぜですか。

² 「エホバがほかのみんなを愛あいしているのは分わかるけど，私わたしのことを愛あいしているとは思おもえない」と言いう人ひとがいます。なぜそう思おもうのでしょうか。幼よう少しょう期きにつらい経けい験けんをしたオクサナ姉し妹まい *はこう言いいます。「バプテスマを受うけ，開かい拓たく者しゃになり，とってもハッピーでした。でも15年ねん後ご，子こ供どもの頃ころのつらい記き憶おくに悩なやまされるようになりました。自じ分ぶんはエホバに愛あいされる資し格かくなんてなかったんだ，と思おもいました」。子こ供どもの頃ころに同おなじような経けい験けんをした開かい拓たく者しゃのゆあ姉し妹まいもこう言いっています。「エホバを喜よろこばせたいと願ねがって献けん身しんしました。でも私わたしは，『エホバは自じ分ぶんのことを愛あいしたりはされない』と思おもい込こんでいました」。

3. この記き事じではどんなことを考かんがえますか。

³ この2人ふたりの姉し妹まいのように，エホバを深ふかく愛あいしていても，エホバに愛あいされているとは思おもえない，と言いう人ひとがいます。でもエホバは一人ひとり一人ひとりのことを心こころから気きに掛かけています。そのことを固かたく信しんじる必ひつ要ようがあるのはなぜですか。エホバに愛あいされているとは思おもえないとき，どうすればいいですか。考かんがえてみましょう。

4. エホバに愛あいされていない，という気き持もちはなぜ危き険けんですか。

⁴ 愛あいには大おおきな力ちからがあります。エホバから愛あいされているという確かく信しんがあると，難むずかしい状じょう況きょうでも心こころを尽つくしてエホバに仕つかえたいと思おもうものです。一いっ方ぽう，その確かく信しんがないと「力ちからが失うしなわれ」ます。（格かく 24:10）気き落おちし，エホバに愛あいされていないと思おもうようになると，サタンの攻こう撃げきに負まけやすくなります。（エフェ 6:16）

5. エホバに愛あいされているという実じっ感かんがないと，どうなりますか。

⁵ 兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかには，エホバに愛あいされていないと考かんがえて，信しん仰こうが弱よわくなってしまった人ひとたちがいます。長ちょう老ろうであるジェームズ兄きょう弟だいはこう言いっています。「ベテルで働はたらき，外がい国こく語ご会かい衆しゅうでの奉ほう仕しを楽たのしんでいましたが，エホバが喜よろこんでくれているかどうかは分わかりませんでした。そのうち，エホバは祈いのりを聞きいてくれているんだろうか，と思おもうようになりました」。同おなじく全ぜん時じ間かん奉ほう仕しをしているエバ姉し妹まいもこう言いっています。「エホバに愛あいされているかどうか分わからない，という気き持もちは危き険けんだと思おもいます。負ふのスパイラルに陥おちいるからです。やる気きが起おきず，喜よろこびが失うしなわれていきます」。開かい拓たく者しゃで長ちょう老ろうのマイケル兄きょう弟だいはこう言いっています。「エホバに愛あいされているという自じ覚かくがないと，エホバから気き持もちが離はなれてしまいます」。

6. エホバに愛あいされていないと思おもったとき，どうしたらよいですか。

⁶ エホバに愛あいされていないという考かんがえ方かたは，確たしかに危き険けんです。そう考かんがえ始はじめている自じ分ぶんに気き付づいたなら，どうすべきですか。そのような考かんがえをすぐに払はらいのけましょう。エホバに助たすけを祈いのり求もとめましょう。「不ふ安あんな気き持もち」を払はらいのけ，「神かみからの平へい和わが……心こころと考かんがえを守まも」るようにするためです。（詩し 139:23。フィリ 4:6，7）そのような気き持もちと闘たたかっているのは，あなただけではありません。多おおくの兄きょう弟だい姉し妹まいが闘たたかっています。そのような闘たたかいをした人ひとのことが聖せい書しょにも出でてきます。使し徒とパウロから何なにを学まなべるでしょうか。

7. パウロにはどんな悩なやみがありましたか。

⁷ すべきことが多おお過すぎて押おしつぶされそうに なることがありますか。そうであれば，パウロの気き持もちがよく分わかるでしょう。1つどころか「全すべての会かい衆しゅうについての心しん配ぱい」がありました。（コリ二に 11:23-28）慢まん性せいの病びょう気きに悩なやまされていますか。パウロは「体からだに1つのとげを刺さされ」ました。何なにかの病びょう気きだったのかもしれません。そのとげをとにかく抜ぬいてほしいと思おもっていました。（コリ二に 12:7-10）自じ分ぶんにがっかりすることがありますか。パウロもがっかりしたことがありました。「私わたしは実じつに惨みじめな人にん間げんです！」と言いって，自じ分ぶんの至いたらなさを嘆なげいています。（ロマ 7:21-24）

8. パウロが頑がん張ばれたのはなぜですか。

⁸ パウロは，いろいろな悩なやみを抱かかえながらもエホバに仕つかえ続つづけました。その力ちからはどこから来きたのでしょうか。自じ分ぶんの至いたらなさを痛つう感かんしていましたが，贖あがないによって覆おおってもらえると信しんじていました。イエスに「信しん仰こうを抱いだく人ひとが皆みな……永えい遠えんの命いのちを受うけられる」というイエスの言こと葉ばを知しっていたことでしょう。（ヨハ 3:16。ロマ 6:23）パウロが贖あがないに信しん仰こうを抱いだいていたことは確たしかです。重じゅう大だいな罪つみを犯おかしても，悔くい改あらためるならエホバが快こころよく許ゆるしてくださる，と信しんじていました。（詩し 86:5）

9. ガラテア 2章しょう20節せつのパウロの言こと葉ばからどんなことが分わかりますか。

⁹ パウロは，イエスの愛あいはエホバの愛あいでもあると信しんじていました。（ガラテア 2:20を読よむ。）20節せつの最さい後ごにこんな心こころ強づよい言こと葉ばがあります。「神かみの子こは私わたしを愛あいし，私わたしのために自じ分ぶんを差さし出だしてくださいました」。パウロは，「自じ分ぶんはエホバに愛あいされる資し格かくがない，エホバが兄きょう弟だいたちを愛あいしているのは分わかるけど，私わたしのことを愛あいしているとは思おもえない」とは考かんがえませんでした。ローマのクリスチャンに，「キリストは，私わたしたちがまだ罪つみ人びとだった間あいだに，私わたしたちのために死しんでくださいました」と言いっています。（ロマ 5:8）エホバが私わたしたちのことを愛あいしているのは間ま違ちがいありません。

10. ローマ 8章しょう38，39節せつからどんなことが分わかりますか。

¹⁰ ローマ 8:38，39を読よむ。パウロは，神かみの愛あいは大おおきくて強つよいことを信しんじて疑うたがいませんでした。何なにも「神かみの愛あいから私わたしたちを引ひき離はなすことはできません」と書かいています。エホバがイスラエル国こく民みんに辛しん抱ぼう強づよく接せっしたことを知しっていました。自じ分ぶんにも憐あわれみを示しめしてくださったことを知しっていました。まとめるとこうなるでしょう。「エホバは大たい切せつなイエスを私わたしのために差さし出だした。 私わたしのことを愛あいしている何なによりの証しょう拠こだ」。（ロマ 8:32）

11. パウロは，テモテ第だい一いち 1章しょう12-15節せつに記しるされているような罪つみを犯おかしたのに，神かみに愛あいされていることを確かく信しんしていました。なぜですか。

¹¹ テモテ第だい一いち1:12-15を読よむ。パウロは過か去この行こう動どうを思おもい出だして自じ責せきの念ねんに駆かられることがあったでしょう。自じ分ぶんのことを「最もっとも罪つみ深ぶかい者もの」と呼よんでいます。それも当とう然ぜんのことです。真しん理りを知しる前まえは，方ほう々ぼうの町まちでクリスチャンを容よう赦しゃなく追おい回まわしていました。クリスチャンを牢ろう屋やに入いれたり，処しょ刑けいされる時ときには賛さん成せいの票ひょうを投とうじたりしていました。（使し徒と 26:10，11）もしパウロが，「うちの親おやはあなたが賛さん成せいの票ひょうを投とうじたので処しょ刑けいされたのです」と若わかいクリスチャンに言いわれたなら，どう感かんじたでしょう。自じ分ぶんの間ま違ちがいを悔くやんだに違ちがいありません。でも，過か去こを変かえることはできません。キリストが自じ分ぶんのために死しんでくださった，ということを信しんじていました。それで，「今いまの私わたしがあるのは，神かみの惜おしみない親しん切せつのおかげです」と言いっています。（コリ一いち 15:3，10）何なにを学まなべますか。キリストがあなたのために死しんだのでエホバの親したしい友ともになれる，ということを素す直なおに受うけ入いれてください。（使し徒と 3:19）エホバにとって重じゅう要ようなのは，私わたしたちがエホバの証しょう人にんになる前まえであれ後あとであれ，過か去こに犯おかした過あやまちではありません。私わたしたちが今いま何なにをし，これから何なにを行おこなうかです。（イザ 1:18）

12. 「自じ分ぶんは価か値ちがない，愛あいされる存そん在ざいではない」と思おもうとき，ヨハネ第だい一いち 3章しょう19，20節せつのどの言こと葉ばに目めを向むけるとよいですか。

¹² あなたの罪つみを帳ちょう消けしにするためにイエスが死しんでくださった，と言いわれても，「私わたしはそれに値あたいしません」と感かんじますか。なぜそう感かんじるの でしょうか。「自じ分ぶんは価か値ちがない，愛あいされる存そん在ざいではない」と思おもい込こんでいるのかもしれません。（ヨハネ第だい一いち3:19，20を読よむ。）そういう考かんがえが頭あたまをよぎったら，「神かみは私わたしたちの心こころより大おおき[い]」という言こと葉ばに目めを向むけましょう。自じ分ぶんがどう考かんがえようが，エホバは私わたしたちを愛あいしていて，罪つみを許ゆるそうとしているのです。なかなかそうは思おもえなくても，エホバがどう考かんがえているかを理り解かいするよう努ど力りょくしましょう。そのために，聖せい書しょをよく学まなび，エホバによく祈いのり，エホバを愛あいする人ひとたちとの交こう流りゅうを持もちましょう。なぜこの3つが大たい切せつなのでしょうか。

13. 聖せい書しょを学まなぶとどうなりますか。（「 聖せい書しょをどのように活かつ用ようしているか」という囲かこみを参さん照しょう。）

¹³ 聖せい書しょを毎まい日にち学まなぶなら，エホバの温あたたかさがはっきり分わかるようになります。エホバがあなたのことをどれだけ愛あいしているかが分わかるでしょう。聖せい書しょを毎まい日にち読よみ，じっくり考かんがえるなら，考かんがえや気き持もちがきちんと整ととのえられ，エホバと同おなじ考かんがえ方かたができるようになるでしょう。（テモ二に 3:16）自じ分ぶんになかなか自じ信しんが持もてなかった，長ちょう老ろうのケビン兄きょう弟だいはこう言いっています。「詩し編へん 103編ぺんを読よんで考かんがえるたびに，自じ分ぶんの考かんがえ方かたの癖くせに気き付づかされます。私わたしのことをエホバがどう思おもっているかがだんだん理り解かいできるようになりました」。エバ姉し妹まいもこう言いっています。「一いち日にちの終おわりに，エホバが私わたしのことをどう思おもっているかをゆっくり考かんがえます。そうすると，穏おだやかな気き持もちになり，エホバにますます引ひき寄よせられます」。

14. よく祈いのるとどうなりますか。

¹⁴ よく祈いのる。（テサ一いち 5:17）仲なかの良よい友とも達だちには，いろいろなことをしゃべるのではないでしょうか。エホバとの友ゆう情じょうも同おなじです。自じ分ぶんの気き持もちや考かんがえや気き掛がかりなことをエホバに伝つたえるのは，エホバへの信しん頼らいの表あらわれです。そもそも，エホバが私わたしたちを愛あいしていることを知しっているので祈いのるのではないでしょうか。（詩し 94:17-19。ヨハ一いち 5:14，15）ゆあ姉し妹まいもこう言いっています。「業ぎょう務む連れん絡らくのような祈いのりではなく，勇ゆう気きを出だして自じ分ぶんの本ほん当とうの気き持もちをエホバに打うち明あけるよう努つとめています。エホバは会かい社しゃの社しゃ長ちょうではなく，子こ供どもに無む私し･無む償しょうの愛あいを抱いだくお父とうさんのようだと思おもいました」。（「 もうお読よみになりましたか」という囲かこみを参さん照しょう。）

15. エホバはどのように父ちち親おやのような気き遣づかいを示しめしてくれていますか。

¹⁵ エホバを愛あいする人ひとたちとの交こう流りゅうを持もちましょう。兄きょう弟だい姉し妹まいはエホバからの良よい贈おくり物ものです。（ヤコ 1:17）エホバは一人ひとり一人ひとりのことを気き遣づかう父ちち親おやです。それで，家か族ぞくのように「どんな時とき にも愛あいを示しめす」兄きょう弟だい姉し妹まいを与あたえてくださっています。（格かく 17:17）パウロはコロサイのクリスチャンに宛あてた手て紙がみの中なかで，自じ分ぶんを支し援えんしてくれた兄きょう弟だいたちの名な前まえを挙あげ，その人ひとたちが「私わたしをとても慰なぐさめてくれてい[る]」と書かいています。（コロ 4:10，11）イエスも友ともたちの支し援えんを必ひつ要ようとし，受うけた支し援えんをありがたく思おもいました。支し援えんしたのは，天てん使しや弟で子したちでした。（ルカ 22:28，43）

16. 良よい友とも達だちを持もつことはなぜ大たい切せつですか。

¹⁶ エホバが与あたえてくださった兄きょう弟だい姉し妹まいとの交こう流りゅうを十じゅう分ぶんに楽たのしんでいますか。気き掛がかりなことを信しん頼らいできる友ともに話はなすのは，弱よわさではありません。それは正ただしいことです。ジェームズ兄きょう弟だいの言こと葉ばは考かんがえさせられます。「今いまの私わたしがあるのは，信しん頼らいできる兄きょう弟だいたちが友ともとして支ささえてくれたおかげです。自じ分ぶんは駄だ目めだという気き持もちが大おおきくなるとき，辛しん抱ぼう強づよく話はなしを聞きいてくれ，私わたしを大たい切せつに思おもっていることを伝つたえてくれます。そのように言いってもらえると，エホバの愛あいと優やさしさを感かんじます」。悩なやみを打うち明あけられる良よい友とも達だちを兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかに持もつことは本ほん当とうに大たい切せつです。

17-18. 誰だれの言いうことを信しんじますか。なぜですか。

¹⁷ サタンは私わたしたちに，正ただしいことをするのを諦あきらめさせようとしています。私わたしたちはエホバに見み放はなされている，楽らく園えんには入はいれない，と思おもわせようとします。でも，その考かんがえ方かたは間ま違ちがっています。

¹⁸ エホバはあなたのことを愛あいしています。あなたをとても大たい切せつに思おもっています。エホバから離はなれないなら，「いつも[エホバ]に愛あいされ」ます。イエスと同おなじように，永えい遠えんに愛あいされます。（ヨハ 15:10）サタンのうそを信しんじてはなりません。エホバに愛あいされていない，という気き持もちに負まけてはなりません。エホバが私わたしたちの良よいところを見みてくれていることを信しんじましょう。エホバは「ご自じ分ぶんの民たみのことを喜よろこ[んで]」います。あなたのことも喜よろこんでいるのです。