1. エホバに仕つかえる人ひとたちは，どんな立りっ派ぱなことを行おこなっていますか。

聖せい書しょには，神かみの民たみがイエスの指し導どうの下もとでエホバに仕つかえるために「喜よろこんで自じ分ぶんを差さし出だす」ということが預よ言げんされていました。（詩し 110:3）現げん代だい，まさにその通とおりになっています。毎まい年とし，エホバに熱ねっ心しんに仕つかえる人ひとたちが膨ぼう大だいな時じ間かんを使つかって伝でん道どう活かつ動どうに励はげんでいます。自じ分ぶんから進すすんで，費ひ用ようも自じ己こ負ふ担たんで行おこなっているのです。また，物ぶっ質しつ面めんや感かん情じょう面めんや信しん仰こう面めんで仲なか間まの兄きょう弟だい姉し妹まいを助たすけるために多おおくのことを行おこなっています。長ちょう老ろうや援えん助じょ奉ほう仕し者しゃは，集しゅう会かいの話はなしを準じゅん備びしたり牧ぼく羊ようを行おこなったりするために多おおくの時じ間かんを使つかっています。どんな動どう機きでこうしたことを行おこなっているのでしょうか。それは，エホバへの愛あいと隣りん人じんへの愛あいです。（マタ 22:37-39）

2. ローマ 15章しょう1-3節せつにある通とおり，イエスはどんな手て本ほんを残のこしましたか。

² イエスは，自じ分ぶんよりもほかの人ひとの必ひつ要ようを優ゆう先せんする点てんで素す晴ばらしい手て本ほんを残のこしました。私わたしたちは，この手て本ほんに倣ならうために一いっ生しょう懸けん命めい努ど力りょくしています。（ローマ 15:1-3を読よむ。）そのように努ど力りょくするなら，必かならず良よい結けっ果かになります。イエスは，「受うけるより与あたえる方ほうが幸こう福ふくである」と言いいました。（使し徒と 20:35）

3. この記き事じでは，どんなことを考かんがえますか。

³ この記き事じでは，イエスが人ひとを助たすけるためにどんな犠ぎ牲せいを払はらったか，また，私わたしたちがその手て本ほんにどのように倣ならえるかについて考かんがえます。さらに，人ひとの助たすけになりたいという気き持もちを強つよめるために何なにができるかも取とり上あげます。

4. イエスはどのようにして自じ分ぶんよりもほかの人ひとの必ひつ要ようを優ゆう先せんしましたか。

⁴イエスは疲つかれていた時ときにも人ひと々びとを助たすけた。イエスがカペルナウムの近ちかくと思おもわれる山やまの中ちゅう腹ふくにいた時とき，大おお勢ぜいの人ひとたちがイエスのもとにやって来きました。この時とき，イエスはどのように反はん応のうしたでしょうか。イエスは一ひと晩ばん中じゅう祈いのった後あとだったので，とても疲つかれていたに違ちがいありません。それでも，イエスは群ぐん衆しゅうを見みて，貧まずしい人ひとたちや病びょう気きの人ひとたちのことをかわいそうに思おもいました。それでイエスは，彼かれらを癒いやしただけでなく，心こころを動うごかす素す晴ばらしい話はなしをしました。それは，今いまでは山さん上じょうの垂すい訓くんとして知しられています。（ルカ 6:12-20）

5. 家か族ぞくの頭かしらは，疲つかれている時ときにもどのようにイエスの手て本ほんに倣ならっていますか。

⁵ 家か族ぞくの頭かしらもイエスに倣ならっている。次つぎのような場ば面めんを考かんがえてみましょう。一いち日にち中じゅう働はたらいて疲つかれ切きった父ちち親おやが，家いえに帰かえってきます。今こん晩ばんの家か族ぞくの崇すう拝はいは休やすみたい，という気き持もちになりますが，力ちからを求もとめてエホバに祈いのります。エホバは祈いのりに答こたえてくださり，いつものように家か族ぞくの崇すう拝はいを行おこなうことができます。こうした様よう子すを見みて，子こ供どもたちはとても大たい切せつなことを学まなびます。親おやがエホバへの崇すう拝はいを何なによりも優ゆう先せんしているということです。

6. イエスが自じ分ぶんの時じ間かんを惜おしみなく与あたえたどんな例れいがありますか。

⁶イエスは自じ分ぶんの時じ間かんを惜おしみなく与あたえた。イエスは，友とも達だちであるバプテスマを施ほどこす人ひとヨハネが処しょ刑けいされたことを聞きいた時とき，どう感かんじたでしょうか。深ふかく悲かなしんだに違ちがいありません。聖せい書しょには，「[ヨハネが殺ころされたこと]を聞きいたイエスは，独ひとりになるために，そこから舟ふねで静しずかな場ば所しょに向むかった」とあります。（マタ 14:10-13）私わたしたちは親したしい人ひとを亡なくすと，独ひとりになりたいと思おもうことがあるものです。それで，イエスが独ひとりになりたいという気き持もちになったのも理り解かいできます。しかし，イエスが願ねがった通とおりにはなりませんでした。イエスが行いこうとしていた静しずかな場ば所しょに，非ひ常じょうに大おお勢ぜいの人ひとたちが先さきに着ついていたからです。イエスはどう反はん応のうしたでしょうか。人ひと々びとが神かみからの慰なぐさめを必ひつ要ようとしていることを見みて取とり，「かわいそうに思おも」いました。そして，すぐに助たすけ の手てを差さし伸のべました。少すこしではなく，「多おおくのことを教おしえ始はじめた」のです。（マル 6:31-34。ルカ 9:10，11）

7-8. 長ちょう老ろうたちは会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいを助たすける点てんで，どのようにイエスに倣ならっていますか。

⁷ 長ちょう老ろうたちもイエスに倣ならっている。私わたしたちは，長ちょう老ろうたちが自じ分ぶんのことを後あと回まわしにして私わたしたちを助たすけてくれていることに心こころから感かん謝しゃしています。会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいが知しらないところで，長ちょう老ろうたちはたくさんのことを行おこなっています。例たとえば，医い療りょう上じょうの緊きん急きゅう事じ態たいが発はっ生せいすると，医い療りょう機き関かん連れん絡らく委い員いん会かいの兄きょう弟だいたちは仲なか間まを助たすけるためにすぐに駆かけ付つけます。そうしたことが真ま夜よ中なかに生しょうじることも珍めずらしくありません。それでも，そのような長ちょう老ろうと家か族ぞくは，兄きょう弟だい姉し妹まいを心こころから気き遣づかっているので，自じ分ぶんよりも仲なか間まのことを優ゆう先せんしています。

⁸ 長ちょう老ろうたちの中なかには，王おう国こく会かい館かんやその他たの施し設せつの建けん設せつや，災さい害がい救きゅう援えんに参さん加かしている人ひともいます。また，会かい衆しゅうの中なかでは，私わたしたちを教おしえ，励はげまし，支ささえるために非ひ常じょうに多おおくの時じ間かんを用もちいています。長ちょう老ろうたちやその家か族ぞくは，本ほん当とうに素す晴ばらしい自じ己こ犠ぎ牲せいを示しめしています。エホバが豊ゆたかに祝しゅく福ふくしてくださいますように。とはいえ，長ちょう老ろうたちもほかの人ひとたちと同おなじように，バランスを取とる必ひつ要ようがあります。会かい衆しゅうのために時じ間かんを用もちいることは大たい切せつですが，家か族ぞくのことが後あと回まわしになってしまってはいけません。

9. フィリピ 2章しょう4，5節せつによると，クリスチャンはどんな考かんがえ方かたをする必ひつ要ようがありますか。

⁹ フィリピ 2:4，5を読よむ。私わたしたちは全ぜん員いんが長ちょう老ろう というわけではありませんが，誰だれもが自じ分ぶんよりほかの人ひとのことを優ゆう先せんしたイエスに倣ならうことができます。聖せい書しょは，イエスが「奴ど隷れいのようにな[った]」と述のべています。（フィリ 2:7）この言こと葉ばからどんな大たい切せつな点てんを学まなべるでしょうか。立りっ派ぱな奴ど隷れいは，いつも主しゅ人じんに喜よろこばれることを行おこなおうと努ど力りょくするものです。私わたしたちはエホバの奴ど隷れいであり，仲なか間まに仕つかえる者ものなので，いっそうエホバや仲なか間まの役やくに立たちたいと思おもうことでしょう。そうする上うえでどんなことが助たすけになるでしょうか。幾いくつか考かんがえてみましょう。

10. 自じ分ぶんについてどんな点てんを考かんがえてみることができますか。

¹⁰ 自じ分ぶんを分ぶん析せきする。次つぎのように考かんがえてみることができます。「私わたしはほかの人ひとを助たすけるために自じ分ぶんの時じ間かんやエネルギーを喜よろこんで使つかっているだろうか。例たとえば，介かい護ご施し設せつに住すんでいる兄きょう弟だいを訪ほう問もんしたり，集しゅう会かいの時ときに年ねん配ぱいの姉し妹まいを送そう迎げいしたりするよう頼たのまれたなら，どう反はん応のうするだろうか。大たい会かい会かい場じょうの清せい掃そうや王おう国こく会かい館かんのメンテナンスに，進すすんで参さん加かしているだろうか」。私わたしたちは献けん身しんした時とき，自じ分ぶんの全すべてをエホバに捧ささげました。ですから，私わたしたちが時じ間かんやエネルギーを惜おしむことなく用もちいてほかの人ひとを助たすける時とき，エホバは喜よろこんでくださいます。では，この点てんで自じ分ぶんには改かい善ぜんが必ひつ要ようであることが分わかったなら，何なにができるでしょうか。

11. 人ひとの助たすけになりたいという気き持もちを強つよめるために，祈いのりはどのように助たすけになりますか。

¹¹ 心こころからエホバに祈いのる。改かい善ぜんすべきところがあることに気き付づいていても，なかなかやる気きが出でない場ば合あいはどうしたらよいでしょうか。心こころからエホバに祈いのりましょう。自じ分ぶんの本ほん当とうの気き持もちをエホバに打うち明あけ，「行こう動どうするための意い欲よくと力ちからの両りょう方ほう」を与あたえてくださるようお願ねがいすることができます。（フィリ 2:13）

12. 若わかい兄きょう弟だいたちはどうすれば会かい衆しゅうの助たすけになることができますか。

¹² 若わかい兄きょう弟だいたち，エホバに祈いのって，会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいの助たすけになりたいという気き持もちを強つよめましょう。国くにによっては，援えん助じょ奉ほう仕し者しゃは長ちょう老ろうよりも数かずが少すくなく，年ねん齢れい層そうも高たかくなりつつあります。組そ織しきが拡かく大だいを続つづけているので，兄きょう弟だい姉し妹まいの助たすけになれる若わかい兄きょう弟だいたちがますます必ひつ要ようとされています。自じ分ぶんが必ひつ要ようとされるところがどこであっても，そこで進すすんで奉ほう仕しするなら，幸こう福ふくになることができます。なぜでしょうか。エホバに喜よろこんでもらうことができ，良よい評ひょう判ばんを得えることができ，人ひとを助たすけることから満まん足ぞく感かんを味あじわえるからです。

13-14. 兄きょう弟だい姉し妹まいを助たすけるために，どんなことができますか。（表ひょう紙しの絵えを参さん照しょう。）

¹³ほかの人ひとの必ひつ要ようにいつも気きを配くばる。パウロは，ユダヤに住すむクリスチャンにこう勧すすめました。「善ぜんを行おこなうことや，持もっている物ものを分わけ合あうことを忘わすれてはなりません。神かみはそのような犠ぎ牲せいをとても喜よろこんでくださいます」。（ヘブ 13:16）これはとても良よいアドバイスでした。それらのクリスチャンは，パウロからの手て紙がみを受うけ取とってから数すう年ねん後ご，家いえや仕し事ごとやクリスチャンではない親しん族ぞくを後あとにして，「山やまに逃にげ始はじめ」なければならなかったからです。（マタ 24:16）その時ときには，互たがいに助たすけ合あうことが非ひ常じょうに重じゅう要ようでした。持もっている物ものを分わけ合あうようにというパウロのアドバイスに，避ひ難なんする前まえから従したがっていた人ひとたちは，逃にげた先さきでの生せい活かつに順じゅん応のうしやすかったことでしょう。

¹⁴ 兄きょう弟だい姉し妹まいは助たすけが必ひつ要ような時ときにも，自じ分ぶんから は何なにも言いわないかもしれません。例たとえば，妻つまを亡なくした兄きょう弟だいは，食しょく事じや家か事じや交こう通つう手しゅ段だんの面めんで助たすけを必ひつ要ようとすることがあります。それでも，迷めい惑わくを掛かけたくないと思おもって，自じ分ぶんからは何なにも言いわないかもしれません。そういう場ば合あいでも，私わたしたちの方ほうから援えん助じょを申もうし出でるなら，とても喜よろこんでくれるでしょう。誰だれかがやってくれるだろうとか，助たすけが必ひつ要ようならそう言いってくれるだろう，などと思おもってはいけません。「自じ分ぶんだったら，どうしてもらえるとうれしいだろうか」と考かんがえてみましょう。

15. 人ひとの助たすけになるために，どんなことを意い識しきする必ひつ要ようがありますか。

¹⁵ 近ちかづきやすい人ひとになる。会かい衆しゅうの中なかには，人ひとを進すすんで助たすけている兄きょう弟だい姉し妹まいがいます。そうした人ひとたちは，頼たのんだら迷めい惑わくだろうか，と思おもわせたりはしません。とても頼たよりになります。私わたしたちもそのようになりたいと思おもっています。40代だいの長ちょう老ろうであるアラン兄きょう弟だいは，近ちかづきやすい人ひとになりたいと思おもっています。イエスの手て本ほんについてこう述のべています。「イエスは忙いそがしい人ひとでしたが，どの年ねん代だいの人ひとからも慕したわれていました。人ひと々びとは気き兼がねなくイエスに助たすけを求もとめることができました。また，自じ分ぶんのことを本ほん当とうに気き遣づかってくれているんだ，と感かんじることもできました。私わたしも，イエスのようになりたい，近ちかづきやすく親しん切せつで思おもいやりのある人ひととして知しられるようになりたい，と心こころから思おもっています」。

16. 詩し編へん 119編へん59，60節せつの言こと葉ばは，イエスの手て本ほんにしっかり従したがう上うえでどのように助たすけになりますか。

¹⁶ イエスの手て本ほんに完かん璧ぺきに倣ならうことができなくても，がっかりしないでください。（ヤコ 3:2）芸げい術じゅつ家かを目め指ざしている人ひとは，師し匠しょうの下もとで学まなんでいても，完かん璧ぺきに師し匠しょうのまねをできるわけではあり ません。それでも，自じ分ぶんの失しっ敗ぱいから学まなんだり，できるだけ師し匠しょうのまねをしようと努ど力りょくしたりするなら，だんだんと上じょう達たつしていきます。同おなじように私わたしたちも，聖せい書しょから学まなんだことを当あてはめ，自じ分ぶんの弱よわいところを改かい善ぜんするよう努ど力りょくしていくなら，イエスの手て本ほんにいっそうしっかり従したがっていくことができるでしょう。（詩し編へん119:59，60を読よむ。）

17-18. ほかの人ひとの必ひつ要ようを優ゆう先せんしたイエスの手て本ほんに倣ならうなら，どんな良よい結けっ果かになりますか。

¹⁷ ほかの人ひとの必ひつ要ようを優ゆう先せんする姿し勢せいは，周まわりの人ひとにも伝でん染せんします。長ちょう老ろうのティム兄きょう弟だいはこう言いっています。「私わたしたちの会かい衆しゅうには，よく進しん歩ぽして援えん助じょ奉ほう仕し者しゃに任にん命めいされた若わかい兄きょう弟だいたちがいます。中なかには非ひ常じょうに若わかい人ひとたちもいます。そうなっている理り由ゆうの1つは，ほかの人ひとを進すすんで助たすけている立りっ派ぱな手て本ほんがあるからです。こうした若わかい兄きょう弟だいたちは，会かい衆しゅうにとってプラスになっていますし，長ちょう老ろうたちにも大おおきな助たすけになっています」。

¹⁸ 現げん代だい，多おおくの人ひとたちは自じ分ぶん中ちゅう心しんの考かんがえ方かたをしています。でも，エホバに仕つかえる人ひとたちはそうではありません。私わたしたちは，自じ分ぶんよりもほかの人ひとの必ひつ要ようを優ゆう先せんしたイエスの手て本ほんに心こころを動うごかされ，ぜひその手て本ほんに倣ならいたいと思おもっています。イエスの手て本ほんに完かん璧ぺきに倣ならうことはできませんが，「しっかり付ついて」いくことはできます。（ペテ一いち 2:21）イエスの手て本ほんに倣ならうようできる限かぎりのことを行おこなうなら，エホバに喜よろこんでいただくことができ，幸しあわせになれるのです。