1. ヨブはどのようにしてエホバについてもっとよく知しるようになりましたか。

 ヨブはエホバと会かい話わするという特とく別べつな経けい験けんをしました。エホバは創そう造ぞう物ぶつの素す晴ばらしさにヨブの注ちゅう意いを向むけさせました。そして，ご自じ分ぶんの知ち恵えや，ご自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたちに良よいものをたくさん与あたえているということを教おしえました。その会かい話わを通とおしてヨブは，エホバが動どう物ぶつたちを養やしなっているのであれば自じ分ぶんのことも支ささえてくれる，ということを理り解かいしました。（ヨブ 38:39-41; 39:1，5，13-16）こうしてヨブは，創そう造ぞう物ぶつからエホバがどんな方かたかをもっとよく知しるようになりました。

2. 創そう造ぞう物ぶつをじっくり観かん察さつするのが簡かん単たんではないのはどうしてですか。

² 私わたしたちも創そう造ぞう物ぶつをじっくり観かん察さつするなら，エホバについてもっとよく知しることができます。でも，そうするのが簡かん単たんではないこともあります。都と会かいに住すんでいると，自し然ぜんに触ふれる機き会かいがそもそも少すくないかもしれません。自し然ぜんが豊ゆたかな所ところに住すんでいても，忙いそがしくてじっくり観かん察さつする時じ間かんがないかもしれません。では，これから次つぎの点てんを考かんがえてみましょう。時じ間かんを取とって創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつするとよいのはどうしてでしょうか。エホバとイエスは創そう造ぞう物ぶつを通とおしてどんな大たい切せつなことを教おしえましたか。創そう造ぞう物ぶつからエホバについてもっとよく知しるために，どんなことができるでしょうか。

3. エホバはご自じ分ぶんの造つくった物ものをアダムに楽たのしんでほしいと思おもっていました。どうしてそう言いえますか。

³ エホバはご自じ分ぶんが造つくった物ものをアダムに楽たのしんでほしいと思おもっていました。アダムをエデンの園そのに住すませ，そこを耕たがやして美うつくしいパラダイス を広ひろげていく仕し事ごとを与あたえました。（創そう 2:8，9，15）アダムは植しょく物ぶつが芽めを出だしたり花はなを咲さかせたりする様よう子すを見みて，目めを輝かがやかせたことでしょう。エデンの園そのを管かん理りするのはとても楽たのしい仕し事ごとだったはずです。さらに，エホバは動どう物ぶつに名な前まえを付つける仕し事ごとも与あたえました。（創そう 2:19，20）ご自じ分ぶんでその仕し事ごとをすることもできましたが，アダムに任まかせたのです。アダムはそれぞれの動どう物ぶつの特とく徴ちょうや習しゅう性せいをよく観かん察さつして名な前まえを付つけていったに違ちがいありません。これはとてもやりがいのある仕し事ごとだったことでしょう。エホバの知ち恵えや芸げい術じゅつ的てきセンスをもっと知しる機き会かいにもなりました。

4. （ア）創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつするとよいのはどうしてですか。（イ）創そう造ぞう物ぶつの中なかであなたが特とくに素す晴ばらしいと思おもう物ものは何なんですか。

⁴ 創そう造ぞう物ぶつをじっくり観かん察さつするとよいのはどうしてでしょうか。1つの理り由ゆうは，エホバが望のぞんでいることだからです。エホバはこう言いいました。「天てんを見み上あげてみなさい。誰だれがこれらの物ものを創そう造ぞうしたのか」。（イザ 40:26）天てんだけでなく地ち球きゅうにも，エホバが造つくった素す晴ばらしい物ものがあふれています。（詩し 104:24，25）そしてエホバは，自し然ぜんの美うつくしさに感かん動どうする気き持もちを私わたしたちに持もたせてくださいました。多た種しゅ多た様ような創そう造ぞう物ぶつを楽たのしめるよう，視し覚かく，聴ちょう覚かく，触しょっ覚かく，味み覚かく，嗅きゅう覚かくといった五ご感かんも与あたえてくださいました。

5. ローマ 1章しょう20節せつによると，エホバが造つくった物ものからどんなことが分わかりますか。

⁵ 聖せい書しょは創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつするとよい別べつの理り由ゆうを説せつ明めいしています。それは，創そう造ぞう物ぶつを通とおしてエホバがどのような方かたかを知しることができるということです。（ローマ 1:20を読よむ。）例たとえば，自し然ぜんが見み事ごとに設せっ計けいされていることについて考かんがえると，エホバが知ち恵えのある方かただということが分わかります。また，いろいろな種しゅ類るいの食たべ物ものを楽たのしめるようにしてくださっていることを考かんがえると，エホバが私わたしたちのことを愛あいしてくださっていることが分わかります。創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつしてエホバがどんな方かたかが分わかると，エホバにもっと引ひき寄よせられます。では，エホバが創そう造ぞう物ぶつを通とおしてどんな大たい切せつな点てんを教おしえてくださっているか，考かんがえてみましょう。

6. 渡わたり鳥どりを観かん察さつするとどんなことを学まなべますか。

⁶ エホバは時ときを定さだめている。イスラエルでは毎まい年とし2月がつの終おわりから5月がつの中なかごろにかけて，コウノトリが北きたに向むかって渡わたりをする様よう子すを見みることができました。エホバはイスラエル人じんにこう 言いいました。「空そらを飛とぶコウノトリでさえ，季き節せつを知しっている」。（エレ 8:7）エホバは，コウノトリが渡わたりをする時じ期きを決きめているのと同おなじように，裁さばきの時ときも正せい確かくに定さだめています。私わたしたちは渡わたり鳥どりを観かん察さつする時とき，エホバがご自じ分ぶんの「定さだめられた時とき」に今いまの悪わるい世せ界かいを必かならず滅ほろぼす，ということを確かく信しんできます。（ハバ 2:3）

7. 鳥とりが飛とぶ様よう子すからどんなことを学まなべますか。（イザヤ 40:31）

⁷ エホバは力ちからを与あたえてくださる。エホバはイザヤを通とおして，落らく胆たんしている人ひとたちに力ちからを与あたえることを約やく束そくしました。ワシが「翼つばさを広ひろげて舞まい上あがる」かのように元げん気きを取とり戻もどせるのです。（イザヤ 40:31を読よむ。）昔むかしのイスラエル人じんは，ワシが上じょう昇しょう気き流りゅうに乗のって，ほとんど羽はばたかずに舞まい上あがる様よう子すをよく目めにしました。エホバはワシに力ちからを与あたえるのと同おなじように，ご自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたちにも力ちからを与あたえてくださいます。私わたしたちは鳥とりが翼つばさを大おおきく広ひろげて悠ゆう々ゆうと空そらを飛とぶ様よう子すを見みる時とき，エホバが私わたしたちにも問もん題だいを乗のり越こえる力ちからを与あたえてくださるということを思おもい起おこせます。

8. ヨブはエホバが造つくった物ものからどんなことを学まなびましたか。私わたしたちはどんなことを学まなべますか。

⁸ エホバは信しん頼らいできる。エホバは，ヨブがご自じ分ぶんに対たいする信しん頼らいを深ふかめることができるように助たすけました。（ヨブ 32:2; 40:6-8）ヨブとの会かい話わの中なかで，星ほしや雲くもや稲いな妻ずまなど，ご自じ分ぶんが造つくった物ものについて話はなしました。また，野や牛ぎゅうや馬うまなど動どう物ぶつにも注ちゅう目もくするようにと言いいました。（ヨブ 38:32-35; 39:9，19，20）こうした創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつすると，エホバの並なみ外はずれた力ちからだけでなく，深ふかい愛あいや知ち恵えについても分わかります。ヨブはこの会かい話わを通とおして，エホバをいっそう信しん頼らいできるようになりました。（ヨブ 42:1-6）私わたしたちも創そう造ぞう物ぶつをじっくり観かん察さつすると，エホバが私わたしたちよりはるかに賢かしこくて力ちからのある方かたであることを学まなべます。また，私わたしたちが経けい験けんしている問もん題だい全すべてを必かならずなくしてくれることも確かく信しんできます。こうしたことを考かんがえると，エホバへの信しん頼らいがいっそう強つよまります。

9-10. 太たい陽ようと雨あめからエホバについてどんなことを学まなべますか。

⁹ イエスは自し然ぜん界かいについて詳くわしく知しっていました。エホバが宇う宙ちゅうを創そう造ぞうした時とき，イエスは「優すぐれた働はたらき手て」としてエホバと一いっ緒しょに働はたらきました。（格かく 8:30）地ち上じょうにいた時ときには，創そう造ぞう物ぶつからエホバについて教おしえました。どんなことを教おしえたか，見みてみましょう。

¹⁰ エホバは全すべての人ひとに愛あいを示しめす。イエスは山さん上じょうの垂すい訓くんの中なかで弟で子したちに，太たい陽ようと雨あめの恵めぐみについて話はなしました。太たい陽ようも雨あめも私わたしたちが生いきていく上うえでなくてはならないものですが，多おおくの人ひとは当あたり前まえのものと考かんがえています。エホバはご自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたちだけに太たい陽ようや雨あめの恵めぐみを与あたえることもできましたが，そうはせず，全すべての人ひとに与あたえることによって愛あいを示しめしています。（マタ 5:43-45）イエスはこの例れいを使つかって，エホバは弟で子したちにも全すべての人ひとに対たいして愛あいを示しめすことを望のぞんでいる，ということを教おしえました。私わたしたちは美うつくしい夕ゆう日ひが沈しずむ景け色しきや爽さわやかな雨あめが降ふるのを見みる時とき，エホバの公こう平へいな愛あいについて思おもい起おこせます。そして，エホバに倣ならって全すべての人ひとに愛あいを示しめし，良よい知しらせを伝つたえたいという気き持もちになります。

11. 鳥とりを観かん察さつするとどんなことを確かく信しんできますか。

¹¹ エホバは生いきていくのに必ひつ要ようなものを与あたえてくださる。イエスは山さん上じょうの垂すい訓くんの中なかでこう 言いいました。「鳥とりをよく観かん察さつしなさい。種たねをまいたり，刈かり取とったり，倉くらに集あつめたりはしません。それでも天てんの父ちちは鳥とりを養やしなっています」。この時とき，イエスの話はなしを聞きいていた人ひとたちの上うえを鳥とりが飛とんでいたかもしれません。そしてイエスはこう問とい掛かけます。「あなたたちはそれよりも価か値ちがあるのではありませんか」。（マタ 6:26）イエスはこのようにして，エホバが私わたしたちを養やしなってくださることを温あたたかく教おしえました。（マタ 6:31，32）創そう造ぞう物ぶつから学まなべるこの教きょう訓くんは，今いまでも兄きょう弟だい姉し妹まいにとって励はげましとなっています。スペインに住すむある若わかい開かい拓たく者しゃの姉し妹まいは，ふさわしい住すまいが見みつからなくてがっかりしていました。でも，鳥とりたちが木きの実みや種たねをついばんでいるのを見みて，元げん気きが出でました。こう言いっています。「エホバは鳥とりたちを養やしなっているのだから，私わたしのことも必かならず世せ話わしてくださるはずだと思おもいました」。それから間まもなく，姉し妹まいは無ぶ事じふさわしい住すまいを見みつけることができました。

12. マタイ 10章しょう29-31節せつによると，イエスはスズメを引ひき合あいに出だしてどんなことを教おしえましたか。

¹² エホバは私わたしたち一人ひとり一人ひとりを大たい切せつに思おもっている。イエスは使し徒とたちを伝でん道どうに送おくり出だす前まえに，反はん対たいに遭あっても恐おそれなくていいということを教おしえました。（マタイ 10:29-31を読よむ。）イエスはスズメを引ひき合あいに出だして，そのことを説せつ明めいしました。スズメはイスラエルの人ひとたちにとって見み慣なれた鳥とりで，価か値ちが小ちいさく，安やすく売うられていました。でもイエスはこう言いいました。「その1羽わでさえ，天てんの父ちちが知しらないうちに地じ面めんに落おちることはありません。……あなたたちはたくさんのスズメより価か値ちがあるのです」。エホバが一人ひとり一人ひとりを大たい切せつに思おもってくれているので迫はく害がいを怖こわがる必ひつ要ようはない，と教おしえました。使し徒とたちは町まちや村むらで伝でん道どうしている時とき，スズメを見みてイエスの言こと葉ばを思おもい出だしたはずです。私わたしたちもスズメを見みる時とき，自じ分ぶんは「たくさんのスズメより価か値ちがあ」り，エホバが大たい切せつに思おもってくれているということを思おもい出だしましょう。エホバが助たすけてくれるので，反はん対たいに遭あっても勇ゆう気きを持もって立たち向むかうことができます。（詩し 118:6）

13. 創そう造ぞう物ぶつからエホバについて学まなぶには，どうする必ひつ要ようがありますか。

¹³ 創そう造ぞう物ぶつからエホバについてもっと多おおくのことを学まなぶには，どうしたらいいでしょうか。まず，創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつする時じ間かんを取とりましょう。そして，そこからエホバについてどんなことが学まなべるか，じっくり考かんがえましょう。でも，そうするのは簡かん単たんではないかもしれません。カメルーンのジェラルディン姉し妹まいはこう言いいます。「私わたしは都と会かいで育そだったので，自し然ぜんを観かん察さつするには意い識しき的てきな努ど力りょくが必ひつ要ようです」。長ちょう老ろうのアルフォンソ兄きょう弟だいもこう言いいます。「創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつし，エホバについてじっくり考かんがえる には，一人ひとりになれる時じ間かんをちゃんとつくる必ひつ要ようがあると思おもいました」。

14. ダビデはエホバが造つくった物ものについて思おもい巡めぐらし，どんなことを学まなびましたか。

¹⁴ ダビデもエホバが造つくった物ものについてじっくり考かんがえました。こう言いっています。「あなたが指ゆびで造つくった天てんを仰あおぎ，あなたが並ならべた月つきや星ほしを眺ながめて思おもう。死しにゆく人にん間げんが何なに者ものなのであなたは心こころに留とめてくださるのか」。（詩し 8:3，4）ダビデは夜よ空ぞらを眺ながめて，宇う宙ちゅうの広こう大だいさに感かん動どうしただけではありません。月つきや星ほしからエホバについて学まなべることをじっくり考かんがえ，エホバがどれほど偉い大だいな方かたかを知しりました。また別べつの時ときには，胎たい児じが母はは親おやのおなかの中なかでどのように成せい長ちょうしていくかについても思おもい巡めぐらし，エホバの深ふかい知ち恵えに心こころを打うたれました。（詩し 139:14-17）

15. 私わたしたちの周まわりにあるどんな物ものからエホバについて知しることができますか。（詩し編へん 148:7-10）

¹⁵ ダビデと同おなじように，私わたしたちも周まわりに少すこし目めを向むけるだけで，創そう造ぞう物ぶつからエホバについてたくさんのことを学まなべます。例たとえば，太たい陽ようの暖あたたかさを感かんじる時とき，エホバが力ちからにあふれた方かたであることが分わかります。（エレ 31:35）鳥とりが巣すを作つくっているのを見みると，エホバの知ち恵えを知しることができます。子こ犬いぬが自じ分ぶんのしっぽを追おい掛かけている姿すがたを見みて，エホバのユーモアのセンスを感かんじます。お母かあさんが赤あかちゃんと遊あそんでいる様よう子すを見みると，エホバが優やさしい方かたであることを感かんじます。エホバについて学まなべる機き会かいはたくさんあります。エホバが造つくった小ちいさな物ものも大おおきな物ものも，近ちかくにある物ものも遠とおくにある物ものも，全すべてエホバを賛さん美びし，エホバについて教おしえてくれるのです。（詩し編へん148:7-10を読よむ。）

16. エホバについてもっと知しるために，どうしたいと思おもいますか。

¹⁶ エホバはとても賢かしこく，思おもいやりがあり，力ちからの強つよい方かたです。芸げい術じゅつ的てきセンスにあふれる方かたでもあります。そのことは創そう造ぞう物ぶつを見みるとよく分わかります。ぜひ時じ間かんを取とって創そう造ぞう物ぶつを観かん察さつし，エホバがどんな方かたかをじっくり考かんがえるようにしましょう。そうするならエホバに引ひき寄よせられ，エホバをもっと愛あいするようになります。（ヤコ 4:8）では親おやは，子こ供どもがエホバをもっと愛あいせるようになるために，創そう造ぞう物ぶつからどのように教おしえることができるでしょうか。その点てんについては次つぎの記き事じで考かんがえます。