1. 今いまが特とく別べつな時じ代だいといえるのはどうしてですか。

 私わたしたちは特とく別べつな時じ代だいに生いきています。聖せい書しょの預よ言げんが実じつ現げんするのを毎まい日にちのように目もく撃げきしているからです。例たとえば，「北きたの王おう」と「南みなみの王おう」が世せ界かいの主しゅ導どう権けんを巡めぐって争あらそっています。（ダニ 11:40，脚きゃく注ちゅう）神かみの王おう国こくの良よい知しらせが今いままでにない規き模ぼで伝つたえられており，数すう百ひゃく万まん人にんがエホバに仕つかえるようになっています。（イザ 60:22。マタ 24:14）そして私わたしたちは，信しん仰こうを強つよめる食しょく物もつを「適てき切せつな時ときに」豊ゆたかに与あたえられています。（マタ 24:45-47）

2. どんなことを確かく信しんできますか。どんなことを認みとめる必ひつ要ようがありますか。

² エホバは，近ちかい将しょう来らいにどんな重じゅう要ようなことが起おきるかについて私わたしたちがはっきり理り解かいできるように助たすけてくださっています。（格かく 4:18。ダニ 2:28）私わたしたちは，大だい患かん難なんが始はじまる時ときまでに，エホバとの絆きずなを強つよめて忠ちゅう実じつに仕つかえ続つづけるのに必ひつ要ような情じょう報ほうが全すべて与あたえられることを確かく信しんしています。とはいえ，近ちかい将しょう来らいについて知しらないことが幾いくつかあるという点てんを認みとめる必ひつ要ようがあります。この記き事じでは，将しょう来らい起おきる出で来き事ごとについて理り解かいが調ちょう整せいされたのはどうしてかを考かんがえます。そして将しょう来らいについて，またエホバがどのように行こう動どうするかについて，私わたしたちが知しっていることを考かんがえます。

 知しらないこと

3. 私わたしたちは以い前ぜん，大だい患かん難なんが始はじまった時じ点てんでエホバに仕つかえていない人ひとたちについてどう考かんがえていましたか。どうしてですか。

³ 私わたしたちは以い前ぜん，大だい患かん難なんが始はじまった後あとにエホバに信しん仰こうを持もつようになってハルマゲドンを生いき残のこる人ひとはいないと考かんがえていました。それは，ノアの時じ代だいの大だい洪こう水ずいの際さいに起おきたことが，将しょう来らいに起おきることと対たい応おうしていると考かんがえていたからです。例たとえば，エホバが箱はこ船ぶねの扉とびらを閉しめた後あとに誰だれも箱はこ船ぶねに入はいることができなかったのと同おなじように，大だい患かん難なんが始はじまった後あとに信しん仰こうを持もつようになって救すくわれる人ひとはいないと考かんがえていました。（マタ 24:37-39）

4. ノアの時じ代だいに起おきた事こと柄がら全すべては将しょう来らい起おきる事こと柄がらを表あらわしている，と考かんがえなくなったのはどうしてですか。

⁴ では，大だい洪こう水ずいの時ときに起おきた出で来き事ごと一ひとつ一ひとつが将しょう来らいの出で来き事ごとと対たい応おうしているのでしょうか。そうではありません。聖せい書しょにそれを裏うら付づける根こん拠きょがないからです。 a 確たしかに，イエスは自じ分ぶんの臨りん在ざいの時ときと「ノアの時じ代だい」を関かん連れん付づけて話はなしました。でも，エホバが箱はこ船ぶねの扉とびらを閉しめたことなど，ノアの時じ代だいに起おきた事こと柄がら全すべてが将しょう来らい起おきる事こと柄がらに対たい応おうしているとは言いいませんでした。とはいえ，私わたしたちにはノアや洪こう水ずいについての記き述じゅつから学まなべることがあります。

5. （ア）ノアは大だい洪こう水ずいの前まえにどう行こう動どうしましたか。（ヘブライ 11:7。ペテロ第だい一いち 3:20）（イ）ノアが行おこなった伝でん道どうについて考かんがえると，現げん在ざいの伝でん道どう活かつ動どうについてもどのように考かんがえられますか。

⁵ ノアは，エホバから警けい告こくを聞きいた後あと，箱はこ船ぶねを造つくることによって信しん仰こうを表あらわしました。（ヘブライ  11:7，ペテロ第だい一いち 3:20を読よむ。） 同おなじように，神かみの王おう国こくの良よい知しらせを聞きいた人ひとは，聞きいたことに基もとづいて行こう動どうする必ひつ要ようがあります。（使し徒と 3:17-20）ペテロはノアのことを「正ただしいことの伝でん道どう者しゃ」と言いいました。（ペテ二に 2:5）とはいえ，前まえの記き事じで考かんがえた通とおり，ノアが洪こう水ずい前まえに地ち球きゅう上じょうの全すべての人ひとに警けい告こくを知しらせることができたかどうかは分わかりません。現げん在ざい，私わたしたちは世せ界かい中じゅうの人ひとに伝でん道どうする活かつ動どうを熱ねっ心しんに行おこなっています。でもどんなに頑がん張ばっても，終おわりが来くる前まえに，地ち球きゅう上じょうの全すべての人ひとに良よい知しらせを伝つたえることはできないでしょう。どうしてですか。

6-7. 終おわりが来くるまでに地ち球きゅう上じょうの全すべての人ひとに良よい知しらせを伝つたえることはできない，といえるのはどうしてですか。

⁶ 私わたしたちの伝でん道どう活かつ動どうの規き模ぼについてイエスは何なんと言いっていたでしょうか。イエスは，良よい知しらせは「全すべての国くにの人ひと々びとが聞きけるように世せ界かい中じゅうで」伝つたえられると予よ告こくしました。（マタ 24:14）この預よ言げんは今いままさに実じつ現げんしています。王おう国こくの良よい知しらせは，1000以い上じょうの言げん語ごで伝つたえられています。そしてjw.orgのウェブサイトは世せ界かい人じん口こうの大だい部ぶ分ぶんが利り用ようできるようになっています。

⁷ しかしイエスは弟で子したちに，「人ひとの子こが来くるまでにあなたたちがイスラエルの町まち々まちを回まわり尽つくすことは決けっしてありません」と言いいました。（マタ 10:23; 25:31-33）つまり，イエスが来くるまでに全すべての人ひとに伝でん道どうすることはできないということです。考かんがえてみてください。伝でん道どう活かつ動どうが厳きびしく制せい限げんされている地ち域いきに住すんでいる人ひとが大おお勢ぜいいます。それに，毎まい分ふん何なん百びゃく人にんもの赤あかちゃんが生うまれています。私わたしたちは，「あらゆる国くにや民みん族ぞくや言げん語ご」の人ひとたちに良よい知しらせを伝つたえるため，最さい善ぜんを尽つくしています。（啓けい 14:6）でも実じっ際さいのところ，終おわりが来くるまでに地ち球きゅう上じょうの全すべての人ひとに良よい知しらせを伝つたえることはできないでしょう。

8. どんな疑ぎ問もんが湧わくかもしれませんか。（写しゃ真しんも参さん照しょう。）

⁸ こうしたことを考かんがえると，次つぎのような疑ぎ問もんが湧わくかもしれません。「大だい患かん難なんが始はじまる前まえに良よい知しらせを聞きく機き会かいがなかった人ひとたちはどうなるんだろう。エホバとエホバから裁さばくことを委ゆだねられているイエスは，そうした人ひとたちのことをどのように判はん断だんするんだろう」。（ヨハ 5:19，22，27。使し徒と 17:31）この記き事じの主しゅ題だい聖せい句くによると，エホバは「一人ひとりも滅ほろぼされることなく，全すべての人ひとが悔くい改あらためることを望のぞんで」います。（ペテ二に 3:9。テモ一いち 2:4）とはいえ，良よい知しらせを聞きく機き会かいのなかった人ひとたちをエホバがどう判はん断だんするかについては，私わたしたちには分わかりません。それに，エホバにはそのことを私わたしたちに知しらせる義ぎ務むはありません。

9. エホバは聖せい書しょを通とおしてどんなことを教おしえていますか。

⁹ エホバは聖せい書しょの中なかで，これから行おこなうことをいくらか知しらせてくれています。例たとえば，良よい知しらせを聞きいて行こう動どうを改あらためるチャンスがなかった「正ただしくない人ひと」たちを復ふっ活かつさせると教おしえています。（使し徒と 24:15。ルカ 23:42，43）この点てんを考かんがえると，別べつの疑ぎ問もんが浮うかびます。

10. ほかにもどんな疑ぎ問もんが湧わきますか。

¹⁰ 大だい患かん難なんの間あいだに死しんだ人ひとは誰だれも復ふっ活かつしないのでしょうか。聖せい書しょには，エホバにあからさまに反はん抗こうしハルマゲドンで滅ほろぼされる人ひとたち は復ふっ活かつしない，とはっきり書かかれています。（テサ二に 1:6-10）では大だい患かん難なんの間あいだに，病びょう気きや老ろう齢れいのために，または事じ故こや事じ件けんに巻まき込こまれて亡なくなる人ひとはどうなるのでしょうか。（伝でん 9:11。ゼカ 14:13）中なかには，新あたらしい世せ界かいで「正ただしくない人ひと」として復ふっ活かつする人ひとがいるのでしょうか。私わたしたちには分わかりません。

知しっていること

11. イエスは何なにを基き準じゅんにして人ひと々びとを羊ひつじかヤギに分わけますか。

¹¹ 将しょう来らい起おきることについて，私わたしたちはどんなことを知しっているでしょうか。例たとえば，キリストの兄きょう弟だいたちにどう接せっしたかを基き準じゅんにして，キリストが人ひと々びとを羊ひつじかヤギに分わけるということを知しっています。（マタ 25:40）キリストや天てんに行いくよう選えらばれた人ひとたちに協きょう力りょくしてきた人ひとは，羊ひつじとして分わけられます。ほかにも私わたしたちは，キリストの兄きょう弟だいたちの一いち部ぶが大だい患かん難なんが始はじまった後あとも地ち球きゅうにいて，ハルマゲドンが始はじまる直ちょく前ぜんに天てんに行いくということを知しっています。キリストの兄きょう弟だいたちが地ち球きゅうにいる間あいだは，そうした兄きょう弟だいたちとその活かつ動どうを支ささえることができるでしょう。（マタ 25:31，32。啓けい 12:17）これらはとても重じゅう要ような点てんです。どうしてそういえますか。

12-13. 「大おおいなるバビロン」が滅ほろびるのを見みて，どのように反はん応のうする人ひとがいるかもしれませんか。（写しゃ真しんも参さん照しょう。）

¹² 大だい患かん難なんが始はじまった後あとであっても，「大おおいなるバビロン」が滅ほろびる様よう子すを見みて，エホバの証しょう人にんがずっと言いってきたことを思おもい出だす人ひとがいるかもしれません。その中なかに信しん仰こうを持もつようになる人ひとたちはいるでしょうか。（啓けい 17:5。エゼ 33:33）

¹³ モーセの時じ代だいにエジプトで起おきたことについて考かんがえることができます。イスラエル人じんがエジプトを出でて行いく時とき，「さまざまな人ひと」が一いっ緒しょにいました。（出しゅつ 12:38）その中なかのある人ひとたちは，モーセが言いっていた10の災さい厄やくがその通とおりに起おきるのを見みて，エホバに信しん仰こうを持もつようになったのかもしれません。同おなじように，大おおいなるバビロンが滅ほろびた後あと，終おわりが来くる直ちょく前ぜんに私わたしたち に加くわわる人ひとがいるとしたら，面おも白しろくないと感かんじますか。もちろんそうなりたくはありません。エホバは「憐あわれみ深ぶかく，思おもいやりがある神かみ，すぐに怒いからず，揺ゆるぎない愛あいに満みち，常つねに信しん頼らいできる」方かたです。（出しゅつ 34:6）私わたしたちはエホバに倣ならいたいと思おもいます。 b

14-15. 永えい遠えんに生いきられるかどうかは，いつ死しぬか，またはどこに住すんでいるかで決きまりますか。（詩し編へん 33:4，5）

¹⁴ 兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかには，エホバの証しょう人にんではない家か族ぞくが亡なくなった場ば合あいにこう考かんがえる人ひとがいるかもしれません。「亡なくなったのが大だい患かん難なんの前まえでよかった。復ふっ活かつの希き望ぼうがあるから」。きっと家か族ぞくを思おもう気き持もちからそう考かんがえるのでしょう。でも，いつ死しぬかによって永えい遠えんに生いきられるかどうかが決きまるわけではありません。エホバは完かん璧ぺきな裁さばきを行おこなう方かたなので，どんな時ときも正ただしくて公こう平へいな判はん断だんをしてくださいます。（詩し編へん 33:4，5を読よむ。） 私わたしたちは「地ち上じょうの人ひと全すべてを裁さばく方かた」が必かならず正ただしいことを行おこなってくださると確かく信しんできます。（創そう 18:25）

¹⁵ 永えい遠えんに生いきられるかどうかはどこに住すんでいるかで決きまるわけでもありません。王おう国こくのメッセージを聞きくことができない地ち域いきに住すんでいるからといって，エホバがそれらの人ひとたちをみんなまとめて“ヤギ”と見みなすとは考かんがえられません。（マタ 25:46）地ち上じょうの人ひと全すべてを正ただしく裁さばくエホバは，誰だれよりも一人ひとり一人ひとりのことを大たい切せつに思おもっています。大だい患かん難なんの最さい中ちゅうにエホバがどのように物もの事ごとを動うごかすか，私わたしたちには分わかりません。もしかすると，その期き間かん中ちゅうにエホバについ て学まなんで信しん仰こうを持もち，エホバがご自じ分ぶんの名な前まえを神しん聖せいなものとする時ときにエホバの側がわに立たつ人ひとがいるかもしれません。（エゼ 38:16）

16. 私わたしたちはエホバについてどんなことを知しっていますか。（挿さし絵えも参さん照しょう。）

¹⁶ 私わたしたちは聖せい書しょを通とおして，エホバが人にん間げんの命いのちをどれほど大たい切せつに思おもっておられるかを知しることができています。エホバは私わたしたちが永えい遠えんに生いきる見み込こみを持もてるように，ご自じ分ぶんの独ひとり子ごの命いのちを与あたえてくださいました。（ヨハ 3:16）私わたしたちはエホバの優やさしい愛あい情じょうを感かんじています。（イザ 49:15）エホバは一人ひとり一人ひとりのことをよく知しっているので，私わたしたちがたとえ死しんだとしても復ふっ活かつさせることができます。私わたしたちの記き憶おくを含ふくめ，細こまかな点てん全すべてを復ふく元げんできるほどによく知しっているのです。（マタ 10:29-31）こうしたことを考かんがえると，愛あい情じょう深ぶかい父ちちであるエホバは一人ひとり一人ひとりを正ただしく，憐あわれみ深ぶかく，完かん璧ぺきな仕し方かたで裁さばいてくださると確かく信しんできます。（ヤコ 2:13）

17. 次つぎの記き事じではどんなことを考かんがえますか。

¹⁷ このようにさらに理り解かいが深ふかまったことで，終おわりが近ちかいことをこれまで以い上じょうに意い識しきして伝でん道どうしたいという気き持もちが強つよまります。どうしてでしょうか。諦あきらめずに伝でん道どうし続つづける上うえで，どんなことが役やく立だつでしょうか。こうした質しつ問もんについて次つぎの記き事じで考かんがえます。