2023年6月2日
スロバキア
ロマニー語(東スロバキア)の「マタイによる福音書」が発表される
2023年5月27日,スロバキア東部のミハロフツェで開かれた特別集会で,チェコ・スロバキア支部のヤロスラフ・セケラ兄弟がロマニー語(東スロバキア)の「聖書 ― マタイによる福音書」を発表しました。会場では印刷版が配られ,電子版もダウンロードできるようになりました。
ロマニー語は,パンジャブ語,ヒンディー語,ベンガル語と関連がある言語です。ロマニー語には,ロマが定住した土地の言語の単語が多く取り入れられています。それで,東スロバキアで話されているロマニー語方言の中にも,表現にいろいろなバリエーションがあります。翻訳チームはこうした違いを考えながら聖書を翻訳しました。
ロマニー語(東スロバキア)に訳された聖書はすでにありましたが,エホバという神の名前が,オ・ラジ(主)や,オ・デル(神)という言葉に置き換えられていました。また,意訳されたために原文の考えがつかみにくい聖句もたくさんありました。でも,今回発表された聖書は分かりやすい言葉で書かれていて,エホバという名前も載せられています。
このプロジェクトに参加した1人の翻訳者は次のように言います。「聖書を翻訳するときとても大切なのは,神の考えを正確に伝えることです。読む人たちが神についてよく知り,神を愛するようになるためです」。
別の翻訳者はこう言います。「ロマは差別に苦しんできました。それで,マタイ 10章31節は特に心に響くと思います。聖書が書かれた時代の人々は,スズメのことを気にも留めていませんでした。でもエホバはちゃんと見ていました。私たちはエホバにとってたくさんのスズメよりも価値があります」。
この聖書を読む人たちがエホバの愛と気遣いをもっと深く理解できるようになりますように。(ペテロ第一 5:7)