2021年11月8日
ベネズエラ
ベネズエラ手話でマタイとヨハネの福音書が発表される
2021年10月30日,ベネズエラ手話で「マタイによる福音書」と「ヨハネによる福音書」が発表されました。2200人以上の兄弟姉妹が,前もって収録された特別プログラムの配信を視聴しました。ベネズエラ支部の支部委員ミゲル・ギエン兄弟が聖書を発表しました。2006年以降,聖書の7000ほどの節がベネズエラ手話に訳されてきましたが,今回初めて聖書の2つの書全体が入手できるようになりました。
「新世界訳」の翻訳チームは,マタイとヨハネの福音書から訳し始めることにしました。イエスの生涯はよく知られており,物語のスタイルの書はほかの書より訳しやすいからです。
2003年,ベネズエラ西部の町カビマスに最初の手話会衆がつくられました。今では全国の53の手話会衆で1204人が奉仕しています。聖書を学びたいと思っているベネズエラのろう者はたくさんいますが,スペイン手話では思うように学ぶことができません。
ある巡回監督はこう言っています。「あるろう者の男性は,スペイン語の聖書を読んでみましたが全く理解できませんでした。それで神に助けを求めました。……ベネズエラ手話で聖書を学べると聞くとすぐに聖書レッスンを始めました」。
翻訳チームの6人が10カ月をかけて訳しました。国のいろいろな地方のろう者の兄弟7人に翻訳したものを見てもらいました。どの地方のろう者にも分かる翻訳にするためです。
コロナ禍のため,別々の場所からビデオ会議システムを使って作業をしなければいけませんでした。インターネットの回線も不安定でした。ある翻訳者はこう言っています。「大変でしたが,エホバが助けてくれました」。
ベネズエラの全ての兄弟姉妹が「精錬され……た銀」のようなエホバの言葉を自分の母語で学べるようになることを願っています。(詩編 12:6)