【ニューヨーク】2018年5月3日木曜日，サンクトペテルブルク市裁判所は，エホバの証人の元ロシア国内事務所を差し押さえる判決に対する，証人たち側からの上訴を審理します。この上訴が退けられると，ロシア政府は直ちに14棟の建物を含むこの施設を没収することができます。この不動産の土地面積はおよそ10ヘクタール，資産価値はおよそ3180万ドル（約33億3900万円）です。

セストロレツク地区裁判所で2017年12月に下された最初の判決では，エホバの証人の事務所が米国を拠点とする非営利法人，ペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会の所有である，という証拠が無視されました。ロシアのエホバの証人は，2000年にこの不動産をペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会に譲渡しました。それ以来，ペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会はおよそ300万ドル（約3億1500万円）にも上る不動産税をロシア連邦に納めてきました。ロシア政府は17年間この譲渡を認めてきました。それにもかかわらず，今になって地区裁判所はペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会の所有権を示す契約は無効であるとしているのです。その結果として，同裁判所はロシアのエホバの証人の管理センターが実際の所有者だったと判断しています。管理センターは2017年に最高裁判所によって解散させられている以上，もし今回の上訴で敗訴すれば，判決は執行可能になり，政府は直ちに不動産を差し押さえることができます。

審理は，ロシア，サンクトペテルブルク，バセイナヤ通り6番にあるサンクトペテルブルク市裁判所で，午前11時30分から開かれる予定です。

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