2022年4月19日，スタブロポリ地方のネフテクムスキー地区裁判所はアコポフ兄弟‚サムソノフ兄弟‚スルタノフ兄弟を有罪としました。アコポフ兄弟とスルタノフ兄弟にはそれぞれ50万ルーブル（約70万円）の罰金が科されました。しかし，兄弟たちが公判前勾留されていた期間が考慮され，この罰金を支払う義務は生じません。サムソノフ兄弟は7年半の拘禁刑を言い渡されました。兄弟は直ちに収監されました。

アレクサンドル･アコポフ

• 生まれた年: 1992年（ネフテクムスク）

• 人物紹介: 父親と兄と一緒に建設の仕事をする。趣味は，サッカー，バスケットボール，テニス，自然の中で過ごすこと，料理。

  2007年に14歳でバプテスマを受け，エホバの証人になる。

コンスタンチン･サムソノフ

• 生まれた年: 1977年（ネフテクムスク）

• 人物紹介: 若い頃，チェスやコンピューター技術に関心があった。病院でシステムエンジニアとして働く。1998年に妻のスベトラナと一緒にエホバの証人と聖書を学び始める。2000年に夫婦でバプテスマを受ける。息子が1人いる。

シャミール･スルタノフ

• 生まれた年: 1977年（スタブロポリ地方，マフムドメクテブ）

• 人物紹介: 建物の修理や維持管理の仕事をする。2000年ごろ，エホバの証人と聖書を学び始める。2003年にバプテスマを受ける。2004年にイレーナと結婚し，彼女の息子を一緒に育てる。

2017年8月26日土曜日，ネフテクムスクの近くの湖で18人のエホバの証人が休暇を楽しんでいました。そこには子供や年配者もいました。ところが，武装した警官たちが周りを取り囲み，18人をバスに乗せて警察署に連れていきました。兄弟姉妹はそこで3時間の尋問を受けました。その後，多くの兄弟姉妹が，監視されたり家宅捜索を受けたりしました。アコポフ兄弟，サムソノフ兄弟，スルタノフ兄弟は逮捕され，約1年間公判前勾留されました。

アコポフ兄弟は健康問題を抱えており，不安でいっぱいだったため，投獄されることに恐れを感じていたことを認めています。兄弟は，投獄を忍耐するための精神的また感情的強さを求めてエホバに熱烈に祈りました。兄弟はこう振り返ります。「もうこれ以上頑張れない，とエホバに伝えることが何度かありました。……自分が1年[近く]も忍耐できたなんて，信じられません」。エホバは，兄弟が聖句を思い出せるように助けることによって，兄弟の祈りに答えました。兄弟は思い出した聖句を紙に書き出し，それを毎朝1つ選んで自分の状況にどのように役立つかを考えるようにしました。そうしていくと，物事をエホバの視点で見るように助けられました。

サムソノフ兄弟は，妻のスベトラナ姉妹からのたくさんの手紙に勇気づけられました。1通の手紙の中で姉妹は，今の試練を未知の世界への冒険と考えるよう勧めました。「面白い考え方だと思いました。その後は肩の力を抜いて物事を受け止められるようになりました」と兄弟は言います。

スルタノフ兄弟は，留置所に入れられていた最初の2，3カ月が一番大変だったと述べています。兄弟は振り返ってこう述べます。「時がたつうちにだんだん楽になっていきました。……エホバは私のことを決して見捨ててはいないと感じました」。兄弟は勾留された期間を通し，先のことを心配し過ぎるのではなく，エホバを信頼することの大切さを学びました。

3人の兄弟たちは居住地からの移動を制限され，電話やインターネットの使用を禁じられています。そのため，アコポフ兄弟は病院で必要な治療を受けることができません。また，サムソノフ兄弟はコンピュータープログラミングの仕事をすることができない状況です。それでも兄弟たちはエホバへの信仰を固く保つ決意でいます。

私たちは，エホバがご自分に頼り続けている兄弟たちをこれからも祝福してくださることを確信しています。（詩編 20:7）