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キリスト教世界に臨むエホバからの災厄

キリスト教世界に臨むエホバからの災厄

21章

キリスト教世界に臨むエホバからの災厄

第5の幻 ― 啓示 8:1–9:21

主題: 七つのラッパのうちの六つが鳴り響く

成就する期間: 1914年にキリスト・イエスが即位されてから,大患難の時まで

1 子羊が第七の封印を開くと,何が起きますか。

「四方の風」は,霊的なイスラエルの14万4,000人が証印を押され,大群衆が生き残るのをよしとされる時まで引き止められています。(啓示 7:1-4,9)しかし,その大暴風のようなあらしが地を襲う前に,サタンの世に対するエホバの不利な裁きも知らされなければなりません! 子羊が第七の最後の封印を開こうとしておられるので,ヨハネは何が現われるのかを見ようと,熱心に見守っているに違いありません。今や,ヨハネはその経験をわたしたちと共にします。「また,彼[子羊]が第七の封印を開いた時,約半時間のあいだ天に静寂が起こった。そしてわたしは,神の前に立つ七人のみ使いを見た。そして,七つのラッパが彼らに与えられた」― 啓示 8:1,2

熱烈な祈りをささげる時

2 天で象徴的な半時間の静寂が起こる間,何が起きますか。

2 それは意味深長な静寂です! 何かが起きるのを待っている時の半時間は,長い時間のように思える場合があります。今や,絶えず響いていた天の賛美の合唱さえ,もはや聞こえません。(啓示 4:8)どうしてでしょうか。ヨハネは幻の中でその理由を知ります。「それから,別のみ使いが到着して祭壇のところに立った。黄金の香炉を携えていた。そして,み座の前にある黄金の祭壇の上ですべての聖なる者たちの祈りと共にささげるため,多量の香が彼に与えられた。そして,香の煙が,聖なる者たちの祈りと共に,そのみ使いの手から神のみ前に上った」― 啓示 8:3,4

3 (イ)香がたかれることから,何を思い起こさせられますか。(ロ)天で半時間静寂が起こるのは何のためですか。

3 このことは,ユダヤ人の事物の体制のもとで香が毎日幕屋で,また後代にはエルサレムの神殿でたかれたことを思い起こさせます。(出エジプト記 30:1-8)香がそのようにたかれる間,祭司でないイスラエル人は,神聖な場所の外で待ちながら,香の煙が上って届いたその方に,多分黙って心の中で祈ったことでしょう。(ルカ 1:10)ヨハネは今や,それと同様のことが天で起きているのを見ます。み使いがささげた香は,「聖なる者たちの祈り」と結び付けられています。実際,もっと前の幻の中では,香はそのような祈りを表わしていると言われています。(啓示 5:8。詩編 141:1,2)ですから,天の象徴的な静寂さのおかげで,地上の聖なる者たちの祈りが聞き入れられようとしているようです。

4,5 象徴的な半時間の静寂に対応する時期を確かめるのに,どんな歴史的な出来事が役立ちますか。

4 それがいつ起きたかを確かめることができますか。文脈と共に,主の日の初期の歴史的な出来事を調べれば,確かめることができます。(啓示 1:10)1918年と1919年中の地上の出来事は,啓示 8章1節から4節に述べられているシナリオと驚くほどよく調和していました。1914年以前の40年間,聖書研究者 ― 当時,エホバの証人はそのように呼ばれていた ― は,異邦人の時がその年に終わることを大胆に告げ知らせていました。1914年の悲惨な出来事は,それらの人たちが正しかったことを証明しました。(ルカ 21:24,ジェームズ王欽定訳; 日本聖書協会発行,文語聖書。マタイ 24:3,7,8)しかし彼らの多くはまた,1914年にこの地から取られて,天の相続物を受け継ぐようになると信じていましたが,それは起きませんでした。それどころか,最初の世界大戦中,厳しい迫害の時期に遭遇しました。1916年10月31日には,ものみの塔協会の初代会長,チャールズ・T・ラッセルが亡くなりました。その後,1918年7月4日に,新しい会長ジョセフ・F・ラザフォードと当協会のほかの7人の代表者たちは,不当にも長期間の服役刑に処せられ,米国ジョージア州アトランタ市の連邦刑務所に護送されました。

5 ヨハネ級の誠実なクリスチャンは途方に暮れてしまいました。神は次に何を彼らに行なわせたいと考えておられたのでしょうか。彼らはいつ天に連れて行かれるのでしょうか。1919年5月1日号の「ものみの塔」誌(英文)には,「収穫は終わった ― 次に何が起こるか」と題する記事が掲載されました。この記事はその不安な状態を反映していましたが,引き続き忍耐するよう忠実な人たちを励まし,こう付け加えました。「わたしたちは今こそ確かに,王国級の人々の収穫は既成事実であり,それらの人々はすべて正式に証印を押されており,またその扉は閉ざされていると言うことができると思います」。この困難な期間中,ヨハネ級の人たちの熱烈な祈りは,あたかも多量の香の煙のように上っていました。そして,彼らの祈りは聞き届けられていたのです!

火を地に投げつける

6 天の静寂の後,何が起きますか。それは何に呼応していますか。

6 ヨハネはわたしたちにこう語ります。「しかし,み使いはすぐに香炉を取り,それに祭壇の火をいくらか満たして地に投げつけた。すると,雷が生じ,声と稲妻と地震が起こった」。啓示 8:5その静寂の後,突如,劇的な活動が生じます! それは明らかに,聖なる者たちの祈りに呼応しています。というのは,その活動は香の祭壇から取った火によって起こされているからです。西暦前1513年当時,シナイ山で生じた雷や稲妻,大きな音,火,および山の震動は,エホバがご自分の注意をその民に向けておられることを示す合図でした。(出エジプト記 19:16-20)ヨハネが報告している類似の現象も,同様にエホバが地上のご自分の僕たちに注意を向けておられることを示唆しています。しかし,ヨハネの観察する事柄は,しるしにより示されています。(啓示 1:1)では,今日,象徴的な火,雷,声,稲妻,および地震をどう解釈すべきでしょうか。

7 (イ)イエスは宣教に携わっていた時,どんな象徴的な火を地上で燃やされましたか。(ロ)イエスの霊的な兄弟たちは,どのようにキリスト教世界で火をつけましたか。

7 イエスはある時,ご自分の弟子たちに,「わたしは地上に火をおこすために来ました」とお告げになりました。(ルカ 12:49)確かにイエスは火を燃やされました。イエスは熱心な宣べ伝える業によって神の王国をユダヤ人の前で最大の論争点とされたので,その国の至る所で激しい論争が引き起こされました。(マタイ 4:17,25; 10:5-7,17,18)1919年に,第一次世界大戦の苦難の日々を生き残った,油そそがれたクリスチャンの小集団である,イエスの地上の霊的な兄弟たちは,キリスト教世界で同様の火をつけました。その年の9月に,エホバの忠節な証人たちが至る所から米国オハイオ州シーダーポイントに集まった時,エホバの霊の働きが驚くほどはっきり見えました。刑務所から出てまだ日が浅く,訴えがすべて取り下げられようとしていたジョセフ・F・ラザフォードは,その大会で大胆な講演を行ない,「わたしたちの主の命令に従順に従うと共に,非常に長い期間人々を束縛してきた誤りのとりでに対して戦いをする自分たちの特権と務めを認識するわたしたちの使命は,来たるべき輝かしいメシアの王国を告げ知らせることでしたし,また今もそうなのです」と述べました。これこそ主要な論争,つまり神の王国を巡る論争なのです!

8,9 (イ)J・F・ラザフォードは,何年かの困難な戦時中の神の民の態度や願いをどのように述べましたか。(ロ)どのようにして火が地に投げつけられましたか。(ハ)雷,声,稲妻,および地震はどのように起きましたか。

8 講演者は,当時の神の民が遭遇してまだ日の浅い辛い経験に言及して,こう述べました。「敵は実に情け容赦のない猛攻撃を行なったため,主の愛する羊の多くは,驚きのあまりぼう然とし,立ちすくみ,ご意志を示してくださるよう主に祈りながら待っていました。……しかし,一時的に落胆させられたとはいえ,王国の音信をふれ告げたいという燃えるような願いを抱いていました」。―1919年9月15日号,「ものみの塔」誌(英文),280ページをご覧ください。

9 その願いは1919年に満たされました。クリスチャンのこの小さな,しかし活発なグループは,世界的な規模で宣べ伝える運動を始めるよう,霊的な意味で燃え立たされました。(テサロニケ第一 5:19と比較してください。)神の王国が焦眉の係争問題とされて,火が地に投げつけられたので,この状態はまさしく今後もそのまま続きます! 王国の音信をはっきりと伝える強力な声が,静寂に取って代わりました。聖書からの雷雨のような警告が鳴り響きました。さん然と輝く真理の光が,きらめく閃光のように,エホバの預言的なみ言葉から輝き渡り,あたかも強力な地震によるかのように,宗教界は根底から揺り動かされました。ヨハネ級の人たちは行なわねばならない業があることを知りました。そして,その業は今日に至るまで,人の住む全地の至る所で,まさに輝かしい仕方で拡大しています!―ローマ 10:18

ラッパを吹き鳴らす準備をする

10 七人のみ使いは今や何をする準備をしますか。それはどうしてですか。

10 ヨハネはさらにこう続けます。「そして,七つのラッパを持つ七人のみ使いがそれを吹く準備をした」。啓示 8:6それらのラッパを吹くことは,何を意味していますか。イスラエルの時代には,重要な日,あるいは注目すべき出来事を知らせる合図としてラッパの音が使われました。(レビ記 23:24。列王第二 11:14)同様に,ヨハネが聞こうとしているラッパの音は,生死にかかわる重要な事柄に注意を引くものとなります。

11 ヨハネ級の人たちは1919年から1922年にかけて,どんな準備の仕事に忙しく携わりましたか。

11 み使いたちはそれらのラッパを吹く用意ができたので,恐らく地上での準備の仕事をも導いていたことでしょう。生気を回復させられたヨハネ級の人たちは1919年から1922年にかけて,公の宣教を再組織し,出版事業の施設を確立するために忙しく働きました。1919年には,今日,「目ざめよ!」誌として知られている「黄金時代」誌が,「事実と希望と確信を差し伸べる月刊誌」として登場しました。それは偽りの宗教が政治に関与していることを暴露する点で主要な役割を演じる,ラッパのような道具でした。

12 各々のラッパの音により何が告げ知らされますか。それはモーセの時代の何を思い起こさせますか。

12 これから見てゆきますが,ラッパが各々吹き鳴らされる度に,恐るべき災厄が地の一部に影響を及ぼすことを示す劇的な場面について告げ知らされます。その災厄のあるものは,エホバがモーセの時代にエジプト人を罰するために送られた災厄を思い起こさせます。(出エジプト記 7:19–12:32)それはその国民に対するエホバの裁きの表明で,神の民を奴隷状態から逃れさせる道を開くものとなりました。ヨハネの見た災厄も同様の事柄を成し遂げますが,文字通りの災厄ではありません。それはエホバの義の裁きを象徴するしるしです。―啓示 1:1

「三分の一」の実体を明らかにする

13 最初の四つのラッパが吹き鳴らされると,何が起こりますか。ここでどんな疑問が生じますか。

13 これから見てゆきますが,最初の四つのラッパが吹き鳴らされると,地と海と川と水のわき出るところと地上の光の源の三分の一が災厄を被ります。(啓示 8:7-12)三分の一は何かの相当の部分ですが,全部ではありません。(イザヤ 19:24。エゼキエル 5:2。ゼカリヤ 13:8,9)では,どの「三分の一」がそれらの災厄を被るのに最もふさわしいでしょうか。人類の大多数はサタンとその胤によって盲目にされ,腐敗させられてきました。(創世記 3:15。コリント第二 4:4)事態はダビデが述べている通りです。「彼らは皆それて行き,皆一様に腐っている。善いことを行なう者はだれもいない。一人もいない」。(詩編 14:3)まさに,人類全体が不利な裁きを受ける危険にさらされています。しかし,ある部分には特に罪があります。その一部,つまり「三分の一」はもっと分別があってしかるべきでした! その「三分の一」とは何ですか。

14 エホバからの災厄をもたらす音信を受ける象徴的な三分の一とは何ですか。

14 それはキリスト教世界です! 1920年代に同世界の領域は人類の約三分の一を包含していました。同世界の宗教は,イエスとその弟子たちの予告した背教,つまり真のキリスト教からの大々的な背教の結んだ実です。(マタイ 13:24-30。使徒 20:29,30。テサロニケ第二 2:3。ペテロ第二 2:1-3)キリスト教世界の僧職者は神の神殿にいると主張し,キリスト教の教師であると称してきました。しかし,その教えは聖書の真理からかけ離れていますし,彼らは絶えず神のみ名の評判を落とさせています。いみじくも象徴的な三分の一によって表わされているキリスト教世界は,エホバからの災厄をもたらす強力な音信を受けます。人類のその三分の一は,神の恵みを何ら受けるに値しません!

15 (イ)各々のラッパの音は,特定の年に限定されていますか。説明してください。(ロ)エホバの裁きをふれ告げるヨハネ級の人たちの声に,だれの声が加えられてきましたか。

15 順番に響くラッパの音と一致して,1922年から1928年にかけて開かれた七つの大会では,呼び物となった特別の決議が行なわれました。しかし,ラッパを鳴り響かせることはこの期間に限られてきた訳ではありません。キリスト教世界の邪悪な方法を強力に暴露する業は,主の日が進展するにつれて,これまでも続行されてきましたし,なお続行されます。国際的な憎しみや迫害にもかかわらず,エホバの裁きはすべての国の民にあまねくふれ告げられなければなりません。そのようにして初めて,サタンの体制の終わりが来るのです。(マルコ 13:10,13)幸いにも,大群衆は今や,世界的に重要な,それら雷鳴のような宣言を行なうヨハネ級の人たちの声に自分たちの声を加えてきました。

地の三分の一は焼きつくされる

16 第一のみ使いがラッパを吹くと,何が起きますか。

16 ヨハネはみ使いたちについて報告し,こう書き記します。「そして,第一の者がラッパを吹いた。すると,血の混じった,雹と火が生じ,それが地に投げつけられた。すると,地の三分の一が焼きつくされ,樹木の三分の一が焼きつくされ,緑の草木のすべてが焼きつくされた」。啓示 8:7これはエジプトに臨んだ七番目の災厄に似ていますが,現代には何を意味していますか。―出エジプト記 9:24

17 (イ)啓示 8章7節の「地」という言葉は何を表わしていますか。(ロ)地の三分の一であるキリスト教世界は,どのようにして焼きつくされますか。

17 聖書では,「地」という言葉はしばしば人類を指します。(創世記 11:1。詩編 96:1)第二の災厄は,これまた人類と関係のある海に臨みますから,「地」はサタンが築いてきた,まさに滅ぼされようとしている,安定しているように見える人間社会を指しているに違いありません。(ペテロ第二 3:7。啓示 21:1)この災厄のシナリオは,地の三分の一に当たるキリスト教世界がエホバの不興の炎熱で焼き焦がされることを明らかにしています。同世界の中で樹木のように立っている著名な者たちは,エホバの不利な裁きがふれ告げられることによって焼きつくされます。同世界の何億もの教会員はすべて,もしキリスト教世界の宗教を支持し続けるなら,神の目には霊的にしおれた,焼き焦がされた草の葉のようになります。―詩編 37:1,2 *

18 エホバの裁きの音信は1922年に米国オハイオ州シーダー・ポイントで,どのようにふれ告げられましたか。

18 この裁きの音信はどのようにして伝えられますか。それは概して,この世の報道機関によって伝えられるのではありません。そのような機関は世の一部で,往々にして神の「奴隷」を非難します。(マタイ 24:45)それは,1922年9月10日,米国オハイオ州シーダー・ポイントでの神の民の歴史的な2回目の集まりで,注目すべき仕方でふれ告げられました。出席者は,「世界の指導者たちに対する挑戦」と題する決議を満場一致で熱意を込めて採択しました。その決議文(英文)は大胆な言葉遣いで,現代の象徴的な地に対して次のように通告しました。「ゆえに,わたしたちは地の諸国の民とその支配者や指導者たち,地の諸教派のすべての教会の僧職者とその追随者や提携者たち,大企業や大政治家たちに,彼らが地に平和と繁栄を確立し,人々に幸福をもたらし得ると主張する立場を弁明できる証拠を提出するよう要求いたします。また,彼らはこの点で失敗しているので,わたしたちは,わたしたちが主の証人として提出する証言に耳を傾けるよう彼らに要求すると共に,わたしたちの証言が真実か否かについて彼らに賛否を示してもらうことにいたしましょう」。

19 神の民は神の王国に関してどんな証言をキリスト教世界に伝えましたか。

19 それらのクリスチャンはどんな証言を提出しましたか。それはこうです。「メシアの王国こそ人類のあらゆる病へいを完全にいやす万能の方策で,地には平和,人々には善意,つまり諸国民すべての望むものをもたらし,今や始まったメシアの義の統治に喜んで服する人々は永続する平和と命と自由,および終わりのない幸せをもって祝福される,とわたしたちは考え,また宣言いたします」。人間の立てた諸政府,とりわけキリスト教世界の諸政府が世界の諸問題を解決する点で完全に失敗してきた,腐敗のはびこる現代に,ラッパのように響くこの挑戦の言葉は,1922年当時よりも一層大きな力を帯びて響き渡っています。征服なさるキリストの手中にある神の王国が人類の唯一無二の希望であることは,何と真実なのでしょう。

20 (イ)1922年およびそれ以後,裁きの音信は油そそがれたクリスチャンの会衆により,何によってラッパの響きのように伝えられましたか。(ロ)第一のラッパが吹き鳴らされた結果,キリスト教世界に何がもたらされましたか。

20 この宣言やその後の宣言は,油そそがれたクリスチャンの会衆により,決議文,冊子,小冊子,書籍,雑誌,および講演によって,ラッパの響きのように伝えられました。第一のラッパの音が響いた結果,キリスト教世界は打ちつける雹のような水の塊で打たれました。20世紀の戦争に加わったために負った同世界の血の罪はあらわにされ,同世界はエホバの憤りの火のような表明を受けるに値することが示されました。ヨハネ級の人たちは,後に大群衆からの支持を得て,第一のラッパの音を反響させ続け,キリスト教世界は滅びを被るにふさわしいというエホバの見方に注意を引いてきました。―啓示 7:9,15

燃える山のようなもの

21 第二のみ使いがラッパを吹くと,何が起こりますか。

21 「また,第二のみ使いがラッパを吹いた。すると,火で燃える大きな山のようなものが海に投げ込まれた。すると,海の三分の一が血になった。そして,海にいる,魂を持つ被造物の三分の一が死に,船の三分の一が難破した」。啓示 8:8,9この恐るべき場面は何を表わしていますか。

22,23 (イ)第二のラッパが鳴り響いた結果,確かにどんな決議が行なわれましたか。(ロ)「海の三分の一」は何を表わしていますか。

22 それは,1923年8月18日から26日に米国カリフォルニア州ロサンゼルス市で開かれたエホバの民の大会を背景にして考えると,一番よく分かります。土曜日,午後の呼び物となった,J・F・ラザフォードの話では,「羊とやぎ」の話題が扱われました。「羊」の実体は,神の王国の地上の領域を受け継ぐ,心が義に向いている人たちであることが,明らかにされました。その後に採択された決議文(英文)は,「背教した僧職者と,強力な経済的・政治的影響力を持つこの世的な人である,『その羊の群れの主要な者たち』の偽善」に注意を引きました。同決議文は,「種々の教派の教会内の平和と秩序を愛する大勢の人々に……主により『バビロン』と呼ばれている不義な教会制度から脱退し……神の王国の祝福を受けられる」用意をするように求めました。

23 確かに第二のラッパが鳴り響いた結果,この決議が行なわれました。その音信にやがてこたえ応じる人たちは,イザヤが次のように描写した人々から別れるようになります。「しかし,邪悪な者たちは,静まることのできないときの,激しく揺れ動いている海のようであり,その水は絶えず海草や泥を打ち上げる」。(イザヤ 57:20; 17:12,13)ですから,「海」は不安動揺と革命を生み出す,動いてやまない,反抗的で不穏な人類のことをよく表わしています。(啓示 13:1と比較してください。)その「海」はもはやなくなる時がやって来ます。(啓示 21:1)一方,第二のラッパの音と共に,エホバはその「海」の三分の一,つまりキリスト教世界それ自体の領域の始末に負えない部分に対する裁きを宣告されます。

24 海に投げ込まれた燃える山のような塊は,何を表わしていますか。

24 火で燃える大きな山のような塊が,その「海」に投げ込まれます。聖書では,山々が諸政府を象徴している場合がかなりあります。例えば,神の王国は山として描かれています。(ダニエル 2:35,44)破滅を招いたバビロンは「焼き尽くされた山」となりました。(エレミヤ 51:25)しかし,ヨハネの見る山のような塊は,なお燃えています。それが海に投げ込まれることは,政府に関する事柄が第一次世界大戦中,またその後に人類の間で,特にキリスト教世界の国々で焦眉の係争問題となったことをよく表わしています。イタリアではムッソリーニがファシズムを導入しました。ドイツはヒトラーのナチズムを奉ずる一方,他の国々は別の形態の社会主義を試みました。ロシアでは徹底的な変化が起こり,ボルシェビキ革命により最初の共産主義国家が生まれたため,キリスト教世界の宗教指導者は,かつて自分たちのとりでの一つだったところで権力と影響力を失いました。

25 政府に関する事柄は第二次世界大戦後も,どのように引き続き焦眉の係争問題となってきましたか。

25 ファシストやナチの試みは二度目の世界大戦で消滅しましたが,政府に関する事柄は依然灼熱した係争問題で,人間の海は引き続き激しく動いて,新たな革命政府を出現させてきました。1945年以後の何十年かの間に,中国大陸,ベトナム,キューバ,ニカラグアなどの多くの場所で,そのような革命政府が設けられました。ギリシャでは軍事独裁政権の試みが失敗しました。カンボジアでは根本主義者の奉ずる共産主義を目指す運動のために,200万人以上の死者が出たと伝えられています。

26 『火で燃える山』は,どのように引き続き人類の海で波を引き起こしてきましたか。

26 あの『火で燃える山』は,人類の海で波を引き起こしてゆきました。政府に関する事柄を巡る闘争は,アフリカ,南北アメリカ,アジア,および太平洋の島々でも起きたと伝えられています。その闘争の多くは,キリスト教世界の国々,もしくは同世界の宣教師が活動家として動いている国々で起きました。ローマ・カトリックの司祭は共産ゲリラに加わって戦うことさえしました。同時に,プロテスタントの福音主義グループはいわゆる共産主義者の“激しい執ような権力欲”に対抗するため中央アメリカで活動しました。しかし,人類の海のそのような動乱はどれも,平和と安全をもたらしていません。―イザヤ 25:10-12; テサロニケ第一 5:3と比較してください。

27 (イ)「海の三分の一」は,どのようにして血のようになりましたか。(ロ)『海の被造物の三分の一』はどのようにして死にましたか。「船の三分の一」はどうなりますか。

27 第二のラッパの音は,人類の中で,神の王国に服するよりも,政府に関する事柄を巡る革命紛争に関係する人々には血の罪があることを明らかにしています。とりわけ,キリスト教世界という「海の三分の一」は,血のようになりました。その中の生きている者は皆,神の目には死んでいます。海のその三分の一の中に,いわば浮いている急進的な組織は,最終的な難破を回避できません。その海の狭量な国家主義や血の罪の中で依然としてもがいている人々の中から離れることを勧めるラッパの音のような招きに今,何百万もの羊のような人々が注意を払っているのは,何と喜ばしいことでしょう。

星が天から落ちる

28 第三のみ使いがラッパを吹き鳴らすと,何が起きますか。

28 「また,第三のみ使いがラッパを吹いた。すると,ともしびのように燃える大きな星が天から落ちた。それは川の三分の一と水のわき出るところとに落ちた。そして,その星の名は“苦よもぎ”という。すると,水の三分の一は苦よもぎに変わり,多くの人がその水のために死んだ。それが苦くされたためである」。啓示 8:10,11ここでもまた,この聖句がどのように主の日に当てはまるかを理解するのに,聖書の他の部分が役立ちます。

29 「ともしびのように燃える大きな星」という象徴的な表現を成就するものとなるのは何ですか。それはどうしてですか。

29 わたしたちはすでに,七つの会衆に対するイエスの音信の中に出てくる星という象徴的な表現を見てきましたが,その音信の中の七つの星はそれらの会衆の長老たちを象徴しています。 *啓示 1:20)油そそがれた,それらの「星」は,油そそがれた者たちのほかの人たちすべてと共に,天的な相続財産を受ける印として聖霊で証印を押される時から,霊的な意味で天の場所に住みます。(エフェソス 2:6,7)しかし,使徒パウロは,それら星のような人たちの中から羊の群れを誤導する背教者,つまり分派主義者が出ることを警告しました。(使徒 20:29,30)そういう不忠実な行為は重大な背教をもたらし,そのような堕落した長老たちは,人間の中で自らを神のような地位に高める複合的な不法の人を構成するようになります。(テサロニケ第二 2:3,4)キリスト教世界の僧職者が世界の舞台に現われた時,パウロの警告は成就しました。「ともしびのように燃える大きな星」という象徴的な言葉は,そのグループをよく表わしています。

30 (イ)バビロンの王が天から落ちた者として語りかけられた時,それは何を意味しましたか。(ロ)天から落ちるということは,何を指す場合がありますか。

30 ヨハネはこの特異な星が天から落ちるのを見ます。どのようにしてでしょうか。古代のある王の経験は,それを理解するのに役立ちます。イザヤはバビロンの王に語りかけて,こう述べました。「輝く者,夜明けの子よ,ああ,あなたが天から落ちようとは! 諸国の民を無力にさせていた者よ,あなたが地に切り倒されようとは!」(イザヤ 14:12)バビロンがキュロスの軍隊によって倒された時,この預言が成就し,バビロンの王は世界支配者の地位から突如引き降ろされて,不面目な敗北を被りました。ですから,天から落ちるということは,高い地位を失って倒れ,恥辱を被ることを指す場合があります。

31 (イ)キリスト教世界の僧職者はいつ「天の」地位から落ちましたか。(ロ)僧職者の供給する水は,どのように「苦よもぎ」に変わりましたか。その結果,多くの人々はどうなりましたか。

31 キリスト教世界の僧職者は真のキリスト教から背教した時,パウロがエフェソス 2章6節と7節で述べている「天の」地位から落ちました。また,新鮮な真理の水を供給するどころか,「苦よもぎ」,つまり地獄の火,煉獄,三位一体,予定説などの苦々しいうそを提供し,諸国民を戦争に導き,人々を道徳的感覚のある神の僕として強化することには失敗しました。結果ですか。そのようなうそを信じた人々は,霊的な毒を飲まされることになりました。それはエレミヤの時代の不忠実なイスラエル人の場合と同様です。エホバは当時のイスラエル人にこう言われました。「いまわたしは彼らに苦よもぎを食べさせる。わたしは彼らに毒の水を飲ませよう。エルサレムの預言者たちから,背教が全土に出て行ったからである」― エレミヤ 9:15; 23:15

32 キリスト教世界が霊的な天から落ちたことは,いつ明らかになりましたか。それはどのように劇的に表現されましたか。

32 こうして霊的な天から落ちたことは,キリスト教世界の僧職者ではなく,油そそがれたクリスチャンの少数の残りの者が王国の関心事をつかさどるよう任命された1919年に明らかになりました。(マタイ 24:45-47)そして,そのように落ちたことは,クリスチャンのこのグループがキリスト教世界の僧職者の失敗を率直に暴露する運動を再開した1922年以来,劇的に表現されました。

33 米国オハイオ州コロンバス市での1924年の大会で,キリスト教世界の僧職者を暴露するどんなことが行なわれましたか。

33 この点で目覚ましかったのは,「黄金時代」誌上,「多年開かれてきた聖書研究者の大会中最大の大会」と呼ばれた集いで行なわれた宣言でした。それは米国オハイオ州コロンバス市で1924年7月20日から27日に開催された大会です。明らかに第三のラッパを吹き鳴らしたみ使いの導きのもとに,強力な決議がその大会で採択され,後に冊子の形で5,000万部配布されました。それは「告発される聖職者」という表題で発行されました。その副見出しの一つとして,「約束の胤 対 蛇の胤」という論争が掲げられました。その告発状自体,おおげさな宗教的称号を用いたり,商業界の重要な人間や職業政治家を自分たちの群れの主要な人物にしたり,人々の前で異彩を放つことを願ったり,メシアの王国の音信を人々に宣べ伝えることを拒んだりするなどの事柄で,キリスト教世界の僧職者を声を大にして暴露しました。そして,献身したクリスチャンはすべて,「我らの神の復しゅうの日」をふれ告げ,『嘆き悲しむ者すべてを慰める』よう神から命じられていることを強調しました。―イザヤ 61:2,欽定訳。

34,35 (イ)第三のみ使いがラッパを吹き鳴らし始めて以来,僧職者の権力や影響力はどうなりましたか。(ロ)キリスト教世界の僧職者の将来には何が控えていますか。

34 第三のみ使いがラッパを吹き鳴らし始めて以来,僧職者が人類の中で占めていた支配的な地位は低下し,この現代に至っては,これまでの世紀に享受した,神のような権力を保持する僧職者はほとんどいなくなってしまいました。大勢の人々は,エホバの証人の宣べ伝える業ゆえに,僧職者の教える多くの教理が霊的な毒,つまり「苦よもぎ」であることを悟るようになりました。その上,北欧では僧職者の権力はほとんど尽きている一方,別の地域では政府が僧職者の影響力を断固として縮小させている国もあります。ヨーロッパのカトリックの強い国や南北アメリカ両大陸では,財政,政治,および道徳問題での醜い行動ゆえに,僧職者の評判は傷つけられてきました。彼らは間もなく他のすべての偽りの宗教家と同じ運命をたどるので,その立場は悪化するほかありません。―啓示 18:21; 19:2

35 エホバからの災厄がキリスト教世界に臨むことは,まだ終わっていません。第四のラッパが吹き鳴らされた後に起きることを考慮してください。

それは闇です!

36 第四のみ使いがラッパを吹き鳴らした後,何が起こりますか。

36 「また,第四のみ使いがラッパを吹いた。すると,太陽の三分の一が強打され,月の三分の一と星の三分の一が強打された。それは,それらの三分の一が暗くされ,昼がその三分の一にわたって光明を持たず,夜も同じようになるためであった」。啓示 8:12エジプトに臨んだ九番目の災厄は,文字通りの闇の災厄でした。(出エジプト記 10:21-29)しかし,人間を悩ます,この象徴的な闇とは何でしょうか。

37 使徒のペテロやパウロは,クリスチャンの会衆外の人々の霊的な状況についてどのように述べましたか。

37 使徒ペテロは仲間の信者に対して,彼らがクリスチャンになる以前は,霊的に言って,闇の中にいたと述べました。(ペテロ第一 2:9)パウロも,クリスチャン会衆外の人々の霊的な状態について述べるのに「闇」という言葉を使いました。(エフェソス 5:8; 6:12。コロサイ 1:13。テサロニケ第一 5:4,5)しかし,神を信じていると主張し,イエスを救い主として受け入れていると言う,キリスト教世界の人々についてはどうですか。

38 第四のみ使いはキリスト教世界の「光」に関するどんな事実をラッパで知らせますか。

38 真のクリスチャンはその実によって見分けられるようになりますが,イエスの追随者であると主張する人々の多くは「不法を働く者たち」になる,とイエスは言われました。(マタイ 7:15-23)キリスト教世界が占めている世の三分の一の実を見る人はだれでも,同世界が霊的な闇の中で手探りしていることを否定できません。(コリント第二 4:4)同世界は一番責められてしかるべきです。同世界はキリスト教を奉じていると主張しているからです。ですから,第四のみ使いがキリスト教世界の「光」は実際は闇であること,また同世界の「光」の源はバビロン的で,キリスト教とは関係がないことをラッパで知らせるのは正しいというほかありません。―マルコ 13:22,23。テモテ第二 4:3,4

39 (イ)1925年の大会で採択された決議文は,キリスト教世界の偽りの光についてどのように述べましたか。(ロ)1955年に同世界はさらにどのように暴露されましたか。

39 1925年8月29日,神の民は米国インディアナ州インディアナポリス市の大会に参集して,会場を一杯に埋め,そのような天の宣言と調和して,「希望の音信」と題する率直な決議文を公表するために採択しました。これもまた,幾つかの言語で,およそ5,000万部配布されました。この決議文は商業界の不当利得者や政治指導者,および教会の僧職者が連合して差し伸べる偽りの光のために,「もろもろの民は闇に陥った」ことについて述べ,神の王国を「平和,繁栄,健康,命,自由,およびとこしえの幸福」を享受するための真の希望として指し示しました。油そそがれたクリスチャンの少数の集団にとって,このような音信をキリスト教世界の巨大な組織に対してふれ告げるには勇気が要りました。しかし,彼らは1920年代の初期から今日に至るまで,一貫してそうしてきました。もっと最近では,1955年に,「キリスト教国それともキリスト教 ―『世の光』はどちらですか」と題する小冊子を多くの言語で配布して,僧職者階級をさらに暴露しました。今日,キリスト教世界の偽善はあまりにも明白になったため,世の多くの人々は自分でそれを見ることができますが,エホバの民は同世界の現実の姿,つまり闇の王国を暴露する努力を緩めたりはしませんでした。

飛ぶ鷲

40 四つのラッパが吹き鳴らされた結果,キリスト教世界のどんな現実の姿が示されましたか。

40 これら最初の四つのラッパが吹き鳴らされた結果,キリスト教世界の荒廃した,死をもたらす状態が確かにあばかれました。「地」の同世界の部分はエホバの裁きを受けるに値することが暴露されました。同世界の国々や他の場所に出現した革命政府は,霊的な生活にとって有害なものであることが示されました。同世界の僧職者の堕落した状態もあらわにされ,同世界の霊的な状態はおおむね闇に包まれていることがすべての人に分かるよう暴露されました。キリスト教世界は確かにサタンの事物の体制の中で最も責められるべき部分です。

41 ラッパを次々に吹き鳴らすことが中断されている間,ヨハネは何を見,何を聞きますか。

41 さらに明らかにされるどんな事柄がありますか。この疑問に対する答えが出される前に,ラッパを次々に吹き鳴らすことが少しの間中断されます。ヨハネは次に見る事柄をこう述べます。「またわたしが見ると,中天を飛ぶ一羽の鷲が大声でこう言うのが聞こえた。『災い,災い,地に住む者たちには災いだ! ラッパを吹こうとしている三人のみ使いの吹き鳴らす残りのラッパの音のゆえに』」― 啓示 8:13

42 飛ぶ鷲は何を表わしていると考えられますか。どんな音信を携えていますか。

42 鷲は空の高いところを飛ぶので,広い範囲の地区の人々が鷲を見ることができます。鷲は異例の鋭敏な視覚を備えているので,遠く前方を見ることができます。(ヨブ 39:29)神のみ座の周りの四つのケルブのような生き物の一つは,飛んでいる鷲として描かれました。(啓示 4:6,7)その鷲はこのケルブか,あるいは遠目のきく他の神の僕のいずれであれ,『災いだ,災いだ,災いだ!』という力強い音信を大声でふれ告げます。残りの三つのラッパの音は各々これらの災いの一つと結びつけられていますから,その音が聞こえる時,地に住む人々は注目すべきでしょう。

[脚注]

^ 17節 それとは対照的に,啓示 7章16節は,大群衆がエホバの不興の炎熱に遭遇しないことを示しています。

^ 29節 イエスの右手にある七つの星は,クリスチャンの会衆内の油そそがれた監督たちを表わしているものの,今日,世界の約10万の会衆のうちほとんどの会衆の長老たちは,大群衆の人たちです。(啓示 1:16; 7:9)それらの長老たちはどんな立場にありますか。彼らは油そそがれた忠実で思慮深い奴隷級を通して聖霊による任命を受けますから,それら長老たちもイエスの右手の監督下にあるということができます。というのは,彼らもやはり従属の牧者だからです。(イザヤ 61:5,6。使徒 20:28)それらの長老たちは,油そそがれた,資格のある兄弟たちがいない場合,その代わりに仕えるという意味で,「七つの星」を支持しています。

[研究用の質問]

[139ページの図表]

キリスト教世界の水は苦よもぎであることが明らかにされる

キリスト教世界の信条および態度 聖書が実際に述べている事柄

神ご自身のみ名は重要ではありません: イエスは,神のみ名が神聖なものと

「唯一無二の神の何らかの固有の名を されるよう祈られました。ペテロは,

用いることは……キリスト教の教会の 「エホバの名を呼び求める者はみな

普遍的な信仰にとって 救われるであろう」と述べました。

全く不適当なことである」。 (使徒 2:21。ヨエル 2:32。マタイ 6:9

(「改訂標準訳」[英文]の序文) 出エジプト記 6:3。啓示 4:11; 15:3; 19:6

神は三位一体です:「御父は神であり, 聖書は,エホバがイエスよりも偉大な方で,

御子は神であり,聖霊は神である。 イエスの神,ならびにキリストの

ただし,三人の神がいるのではなく, 頭であられると述べています。

ただ一人の神がおられるのである」。 (ヨハネ 14:28; 20:17。コリント第一 11:3

(「カトリック百科事典」[英文], 聖霊は神の活動する力です。

1912年版) (マタイ 3:11。ルカ 1:41。使徒 2:4

人間の魂は不滅です:「人間が死ぬと, 人間は魂です

その魂と肉体は分離する。 死ぬと,魂は考えたり,感じたり

その肉体は……腐敗する…… しなくなり,塵に戻ります。

しかし,人間の魂は死なない」。 魂は元々その塵から造られました。

(「死後に起きる事柄」, (創世記 2:7; 3:19。詩編 146:3,4

ローマ・カトリック教会の出版物[英文]) 伝道の書 3:19,20; 9:5,10

エゼキエル 18:4,20

邪悪な者は死後,地獄で処罰されます: 罪の報いは死であって,生きながら

「伝統的なキリスト教の信条によれば, 責め苦に遭わされることでは

地獄は終わりのない ありません。(ローマ 6:23

苦悶と苦痛の場所である」。 死者は地獄(ハデス,シェオール)で

(「ワールドブック百科事典」 無意識のまま休んでおり,

[英文],1987年版) 復活を待ち望んでいます。(詩編 89:48

ヨハネ 5:28,29; 11:24,25。啓示 20:13,14

「女仲介者という称号は 神と人間との間の

聖母マリアに適用される」。 唯一の仲介者はイエスです。

(「新カトリック百科事典」 (ヨハネ 14:6。テモテ第一 2:5

[英文],1967年版) ヘブライ 9:15; 12:24

幼児にバプテスマを施すべきです: バプテスマは,弟子となって,

「教会はまさに最初から イエスのご命令に従うよう

バプテスマの秘跡を幼児に施してきた。 教えられた人たちが受けるべきです。

この習慣は適法であっただけでなく, バプテスマを受ける資格を得るには,

救いにとっても絶対に必要であると 人は神のみ言葉を理解し,

教えられていた」。 信仰を働かせなければなりません。

(「新カトリック百科事典」 (マタイ 28:19,20。ルカ 3:21-23

[英文],1967年版) 使徒 8:35,36

大抵の教会は, 1世紀のクリスチャンはすべて奉仕者で,

成員が平信徒階級と平信徒に仕える 良いたよりを宣べ伝える業にあずかりました。

僧職者階級とに分かれています。 (使徒 2:17,18。ローマ 10:10-13; 16:1

普通,僧職者はその奉仕と引き換えに クリスチャンは給料のためではなく,

給料を支給され,“師”,“神父”, 『ただで与える』べきです。(マタイ 10:7,8

“猊下”などの称号を与えられ, イエスは宗教的な称号を用いることを

平信徒より高められています。 厳しく禁じられました。(マタイ 6:2; 23:2-12

ペテロ第一 5:1-3

像,聖画像,および十字架が クリスチャンはいわゆる相対的な崇拝を含め,

崇拝の際に用いられています: あらゆる偶像崇拝を避けなければなりません。

「キリスト,処女なる聖母, (出エジプト記 20:4,5。コリント第一 10:14

および他の聖人の像は…… ヨハネ第一 5:21

教会内に安置され, クリスチャンは見えるものによってではなく,

相応の敬意と誉れを受けるべきである」。 霊と真理をもって神を崇拝します。

(トレント公会議の宣言[1545-1563年]) (ヨハネ 4:23,24。コリント第二 5:7

教会員は,神の目的が政治によって イエスは何らかの政治体制ではなく,

成し遂げられると教えられています。 神の王国を人類のための希望として

故スペルマン枢機卿は, 宣べ伝えられました。(マタイ 4:23; 6:9,10

「平和への唯一の道があるが… イエスは政治に関係することを

それは民主主義の街道である」と 拒否されました。(ヨハネ 6:14,15

述べました。種々のニュースは, イエスの王国は世のものではありませんでした。

宗教が世の政治に(しかも反乱にさえ) したがって,その追随者は

関係しており,国連を 世のものとなるべきではありませんでした。

「一致と平和をもたらす最後の望み」 (ヨハネ 18:36; 17:16

として支持していることを伝えています。 ヤコブは世との交友を戒めました。(ヤコブ 4:4

[132ページの図版]

七つの封印が開かれる結果,七つのラッパが鳴り響くことになります

[140ページの図版]

「世界の指導者たちに対する挑戦」(1922年)

この決議文は,「地」に対するエホバからの災厄について一般に知らせるのに役立ちました

[140ページの図版]

「すべてのクリスチャンに対する警告」(1923年)

この決議文により,「海の三分の一」に対するエホバからの不利な裁きについて広くふれ告げられました

[141ページの図版]

「告発される聖職者」(1924年)

キリスト教世界の僧職者である「星」が落ちたことを人々に通告するのに役立つこの冊子は広く配布されました

[141ページの図版]

「希望の音信」(1925年)

この率直な決議文は,キリスト教世界の光の源とみなされたものが実際には闇の源であることを暴露するのに使われました