ゴブ
(Gob)
ダビデの部下がフィリスティア人の軍の巨人の戦士を2度討ち倒した場所。(サム二 21:18,19)歴代第一 20章4節の並行記述では,最初に交戦した場所が「ゲゼル」(ギリシャ語セプトゥアギンタ訳やシリア語ペシタ訳の一部の写本では「ガト」)となっていますが,2度目に交戦した場所の名前は挙げられていません。(代一 20:5)しかし,いずれの記述も3度目の対決が「ガト」で生じたことを示しています。(サム二 21:20; 代一 20:6)それで多くの学者は,「ゴブ」は「ガト」の書写上の誤りであると考えてきました。しかし,そのような見落としが,連続した節で2度も生じるとは思えないので,ゴブというのは単にゲゼルの近くの現在確認されていない場所の名前だったかもしれないと結論する人もいます。