第104話
イエスは天にもどる
日がたつにつれ,イエスは弟子たちにいく度も姿を現わされます。あるときなど,500人の弟子がイエスを見ました。弟子たちに姿を現わされるとき,イエスはどんなことを弟子たちにお話しになるのでしょう。それは神の王国です。神の王国について教えるよう,エホバはイエスを地におつかわしになったのです。イエスは,死人の中からよみがえらされたあとも,そのことを続けて行なわれます。
神の王国とは何か,おぼえていますか。そうです,その王国は,天にある神のほんとうの政府です。そして,神が王としてお選びになるのがイエスです。今まで学んできたように,イエスは,おなかのすいている人々に食べ物をあたえ,病人を治し,死んでいる人まで生き返らせて,ご自分がどんなにすばらしい王になるかを示されました。
イエスが天で1,000年間王として支配されるとき,この地上はどのようになるのでしょうか。地球は全体が,美しい楽園に変えられるのです。戦争も,犯罪も,病気も,死さえもなくなります。わたしたちはほんとうにそうなることを知っています。なぜなら,神はこの地球を,人々が楽しめる楽園にするために,お作りになったからです。神が最初にエデンの園を作られたのは,そのためです。そしてイエスは,神ののぞんでおられることが最後にはなしとげられるようにされるのです。
今やイエスが天にもどられる時が来ました。40日のあいだ,イエスはご自分を弟子たちに示してこられました。ですから弟子たちは,イエスがまた生きておられることを確信しています。しかし,イエスは去る前に,『聖霊を受けるまで,エルサレムにとどまりなさい』と,弟子たちに言われます。聖霊とは,吹いている風のような,神の活動力のことで,神のご意志を行なうように,弟子たちを助けるのです。最後にイエスは,『あなたがたは,地の最も遠い所にまで,わたしのことを宣べ伝えなければなりません』とおっしゃいます。
イエスがそうおっしゃったあと,おどろくべきことが起こります。イエスは,この絵にあるように,天に昇りはじめられるのです。それから雲がイエスをかくして見えなくなります。それで弟子たちは二度とイエスを見ることはありません。イエスは天に行かれ,天から地上の弟子たちを支配なさるようになるのです。