全世界で二百万人の福音宣明者！

エホバのクリスチャン証人はアメリカでも福音宣明のわざで大変すぐれた一年を過ごし，8万1,588人がバプテスマを受けました。それで，現代のこの生き生きとした物語の結びとして，世界的な福音宣明のわざを取り上げるのは適切でしょう。エホバのクリスチャン証人は一致結束し，考えを一つにし，この偉大な宣べ伝えるわざに共にあずかっていますが，このことはそれら証人たち各人にとっても喜びです。今日，202万1,432名のエホバ のクリスチャン証人は良いたよりを宣明しています。そして，「地の最も遠い所にまで，わたしの証人」になりなさいとの，イエスの勧告に従っています。―使徒 1:8。

エホバの証人は王国の良いたよりを宣べ伝えただけでなく，聖書の述べる事柄に対して関心を示した個々の人々と平均135万1,404件の聖書研究を定期的に司会して，良いたよりを教えてきました。普通，エホバの証人が家族の人たちと約6か月間聖書研究を行なうと，この聖書教育のわざに本当に関心を持っている人たちは会衆の集会に出席し始め，それらの人もまた，ほどなくして王国について証言するわざに参加してゆきます。

わずか12か月の間に，29万7,872名の個々の人たちが，キリスト･イエスの足跡に従って歩み，その弟子となることの重要性を認められるまでに進歩し，水のバプテスマによってエホバ神への献身を象徴しました。これは義を愛する人々の何という大群でしょう。1974年度は，イエスの弟子を作る点で本当に目ざましい年となりました。ちょっと考えてみてください。前年よりもほとんど10万4,000人も多い人数の人たちがバプテスマを受けたのです。

ものみの塔聖書冊子協会は世界中に96の支部事務所を持っており，こうした支部の組織を通して，協会は207の土地における良いたよりを宣べ伝えるわざを指導しています。寄せられた報告によれば，宣べ伝えるわざに3億7,113万2,570時間が費やされました。その多くは家から家に文書を配布する活動に，また関心を示した人たちに1億5,117万1,555件の再訪問を行ない，個人の家で数多くの聖書研究を司会することに費やされました。

エホバの証人は，印刷された聖書の話ともいうべき聖書文書を人々に提供し，真理を学ぶよう人々を援助するため，昨奉仕年度中に2,758万1,852冊の製本された書籍および1,240万9,287冊の小冊子を人々の家で配布しました。また，「ものみの塔」および「目ざめよ！」誌も，神のみ言葉を理解するよう人々を助ける点で重要な役割を果たしており，それらの雑誌は家から家に，また街頭で配布されて，そのような方法でエホバの証人は2億7,323万8,018冊の雑誌を配布しました。それに加えて，これらの雑誌の年間予約が238万7,904件得られました。

良いたよりを宣べ伝えるこの重大なわざは，宣べ伝える自由の認められている196の土地だけでなく，エホバの証人のわざが政府によって禁じられている11の国々においてさえ遂行されています。それら11か国で王国をふれ告げるわざにあずかっている伝道者は，全体として8.7％の優れた増加を得ました。実際，17万2,253人もの人々が，非常な困難のもとで，注意深く，しかも巧みに種々の方法を講じて，神の王国について何百万もの人々に宣べ伝えることができました。彼らはそのために，しかも大半は地下活動によって1,828万1,976時間を費やしました。昨奉仕年度が終わらない うちに，これらの土地では1万6,200名がバプテスマを受け，今やそれらの人たちもまた，世界中の仲間の兄弟姉妹たちと共に福音宣明のわざに携わっているのです。

現在，エホバの証人の会衆は3万4,576あります。それらの会衆と交わったり，あるいは孤立した地区で働いたりして，1,102名の宣教者および1万3,629名の特別開拓者が，戸別訪問や家庭聖書研究の司会に毎月150時間を費やして，宣べ伝えて教える全時間の奉仕に携わっています。また，1,780人の巡回監督と197人の地域の監督が，任命された特別の奉仕者として諸会衆に仕えています。これら合計1万6,708人の福音宣明者すべては，宿泊費，食費，旅費，被服費などの面で援助を受けており，協会は昨奉仕年度中，それら全時間の働き人がわざを続行するよう助けるため，881万2,245㌦60㌣（約26億4,367万3,680円）を支出しました。

これらの支出に加えて，各地のベテル･ホームの維持のための支出もありました。それらのベテル･ホームには合計3,307人の成員がおり，それぞれ事務所，台所，洗濯部門，文書の生産･発送部門などで働き，そのすべては良いたよりを宣べ伝えるわざを促進させるものとなっています。

そのうえ，毎月平均11万2,610人の正規開拓者および一時開拓者が王国の良いたよりを宣明するわざに月々約100時間を費やしました。これらの奉仕者もまた，諸会衆と交わりつつ，クリスチャンが，「あなたの王国が来ますように。あなたのご意志が天におけると同じように，地上においても成されますように」と祈り求めるよう教えられてきた，その王国について絶えず人々に語っています。（マタイ 6:9，10）神の王国の祝福にあずかるには，人は行動しなければなりません。聖書はこう促しています。「彼女[大いなるバビロン]の罪にあずかることを望まず，彼女の災厄をともに受けることを望まないなら，彼女から出なさい」。（啓示 18:4）ゆえに今日，何十万，いや何百万もの人々が偽りの宗教の世界帝国，大いなるバビロンから逃れ，またいま逃れており，エホバにこう祈っています。『あなたはわたしの避難所，わたしのとりでです』― 詩 91:2，新。

このことは，1974年4月7日，エホバのクリスチャン証人が祝った，キリストの死の記念の祝いからもはっきりとわかります。その記念式に世界中で455万457人もの人々が出席し，そのうち1万723人が象徴物にあずかって，自分たちが聖霊により油そそがれた，キリスト･イエスとともになる共同相続者であることを明らかにしました。

各地のすべての支部の成員を含め，ベテル家族の全成員は，野外で働く，百万の単位をもって数える大勢の福音宣明者を助けるものとなる聖書や書籍，小冊子や雑誌や冊子を印刷･出版できることを非常な喜びとしています。そのために，各地の印刷所から聖書その他の製本された書籍が合計5,166万3,097冊，小冊子が1,823万9,169冊生産され，そのすべてが聖書 教育のわざに用いられました。加えて，4億7,111万1,629冊の雑誌が印刷されました。

支部の監督たちは皆，それぞれの年報の中で，世界中の同労者すべてに暖かい愛を伝え，またくれぐれもよろしく伝えていただきたいと特に願い出ています。それぞれの国のエホバのクリスチャン証人すべてに代わってこうした願いが寄せられているので，世界の他の国々のエホバの民すべては，自分たちに対する兄弟たちの愛について知ることができます。私たちは皆，唯一真の神エホバを信じ，エホバを愛し，崇拝しています。私たちは，誠実という点でこれほど立派な模範を残された，神の独り子，キリスト･イエスに深く感謝しています。わたしたちはともに，神の王国の良いたよりを宣明することに関心を抱いています。それはわたしたちの喜びです。わたしたちは，この古い事物の体制が終わるのを見，また神の義のメシアの王国が妨害されずに支配して全人類に祝福をもたらすのを見たいと切に願い，しかもその時を辛抱強く待ち望んでいます。

今やわたしたちは喜びにあふれながら，1975奉仕年度とそのすばらしいわざ，およびエホバを愛する人たちや全地に見られる憎むべきもののゆえに嘆き悲しんで泣いている人たちがさらに大勢集められる見込みに期待を寄せています。

エホバの霊的パラダイスの中に留まってエホバとともに働く私たちすべてにとって，この本を日々読み続け，用意されている日々の聖句と注解を読んで楽しむのは喜びです。それは，キリスト･イエスの足跡を歩む私たちを強めるものとなります。勇気を出し，信仰を示してください！ そして，『活動に備えて思いを引き締め』，唯一真の神エホバへのすばらしい奉仕の面で前進しましょう。―ペテロ第一 1:13。

心からの暖かい愛とあいさつを送ります。ともに一致結束して前進する皆さんすべての上にエホバの豊かな祝福がありますように！

皆さんの兄弟である仲間のしもべ，

ペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会

会長 N. H. Knorr