全地で宣べ伝えて教える
アジアと中東
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国や地域 48
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人口 43億1575万9010人
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伝道者 70万3271人
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聖書研究 73万2106件
ほかの人も行っていいですか
インドネシアで,ある兄弟が駐車場の係員に記念式の招待状を渡しました。式の二日前のことです。イスラム教徒のその係員は,ほかの人も式に出席してもよいかと尋ねました。招待状を1枚しかもらっていなかったからです。兄弟が,ほかの人も大丈夫だと答えると,男性は,自分には家族が大勢いるのでもっと招待
状が欲しいと言いました。それで兄弟はもう20枚渡し,イエスの死を記念する集まりであることや,クリスチャンやイスラム教徒はもちろん,すべての人が歓迎されていることを説明しました。男性が言うには,60人から70人を連れて来るとのことでした。記念式の話が始まって間もなく,会場にはすでに248人が出席していましたが,駐車場の係員の男性が男女子ども100人ほどを連れてやって来ました。その中には,幾人ものお年寄りだけでなく,出産を控えた女性も一人いました。何台かのレンタカーに分乗して,記念式が開かれていたホテルまで来たのですが,最初ホテルの警備員から中に入ることを阻止されました。どうしてこんなに大勢のイスラム教徒がクリスチャンの行事に出席したいのかと警備員は疑問に思ったようです。彼らが記念式の招待状を見せると,ホールまで案内してくれました。ホールは満員でしたが,60人ほどの人が入ることを許されました。
数日後,兄弟は駐車場の係員を訪問し,「皆さん記念式を楽しまれましたか」と尋ねました。男性は,式に出席するのを皆少し恥ずかしがっていたが,集会が終わると歓迎され,握手を求められ,本当に親切な人たちばかりだったので,良い印象を受けたと述べました。兄弟は次の日曜日の特別講演に男性を招待しました。この時は,家族や近所の人たち約40人を連れて来ました。集会の終わるころに着いたため,長老たちは講演をもう一度行なうことにしました。司会者は,再び
話の紹介をし,歌や祈りなどについても手短に説明しました。講演者はイスラム教の背景を持つ人々が理解できるよう,“聖書”の代わりに“聖なる書物”,“イエス”の代わりに“預言者イサ”などと,彼らになじみのある言葉を使いました。後日,長老が男性の自宅を訪問し,「神の言われることを聞いてください」のブロシュアーを使って聖書の話し合いを始めました。幾人かのイスラム教徒の女性や子どもたちを含む,12人がその話し合いに加わりました。
バス旅行にお勧めの読み物
モンゴルでは,ウランバートルを起点として国内各地に向かうバスが数多く運行しています。目的地まで48時間かかるバスもあります。そのあいだ乗客は,窓の外を眺めたり寝たりしています。モンゴル人は読書好きですが,バスの中には読み物は置いてありません。そこでソンギノハイルハン会衆の幾人かの兄弟は,バスの運転手に近づいて次のように述べました。「皆さんに良い本を差し上げたいと思っています。飛行機には,シートポケットに読み物が入っていますよね。バスの乗客のために何か読み物があればよいと思われるなら,シートポケットに文書を入れることができます」。8人の運転手がその申し出を受け入れ,こうして299冊の雑誌と144冊のブロシュアーを配布することができました。兄弟たちは,最新号の雑誌が発行されたならすぐに入れ換えるという取り決めも設けました。
人違い
アジアのある国で,二人の長老が8年間不活発だった姉妹を訪問するよう依頼されました。姉妹と面識のなかった兄弟たちは,電話をかけ,姉妹が働いている店で会う約束をしました。姉妹の店は,多くの商店が立ち並ぶ巨大な市場の中にありました。兄弟たちは迷路のように入り組んだ路地を歩き回り,ようやく姉妹の店の住所と一致する場所を探し当てました。店の中に入ると一人の女性に迎えられ,机には小型の聖書が置いてありました。女性の名字と出身地,また2人の子どもの年齢を確認した長老たちは,その人が不活発な姉妹だと判断し,「わたしたちは仲間です。エホバの証人です」と言いました。
女性は当惑した表情で,「わたしはクリスチャンです」と答えました。兄弟たちは何か変だと感じながらも,聖書文書を渡すと,女性はとても喜びました。ところが,兄弟たちは店を出ようとした時,違う店に入っていたことに気づきました。2202番の店に行くつもりが,2200番に入ってしまったのです。一人の兄弟はこう語ります。「まるでみ使いがわたしたちをその店に行かせたかのようで,背筋がぞくぞくしました。名字や出身地が違っていたなら,人違いだと分かったのですが,その女性と不活発な姉妹は,同じ名字,同じ出身地,それに子どもたちの年齢まで近かったのです」。兄弟
たちは,2軒先の店で,訪問を待っていた不活発な姉妹にようやく会えました。「自分のことが恥ずかしくなりました。こんなに長く不活発だったわたしを,エホバは忘れないでいてくださったのです」
間違った訪問の結果,最初の女性は聖書研究を始め,集会にも出席するようになりました。また不活発な姉妹もすべての集会に出席し始め,伝道にも定期的に参加するようになりました。姉妹はこう言います。「自分のことが恥ずかしくなりました。こんなに長く不活発だったわたしを,エホバは忘れないでいてくださったのです」。
天気の悪い日はメール証言
グレッグとアルマは,王国宣明者の必要が大きな場所である,フィリピンのカタンドゥアネス島へ移動しました。その島には山岳地があり,20㌔ほど歩く必要のある区域もあります。また,他の島へ行くのに2時間もボートを漕がなければならない時もあります。雨季になると,こうしたこともできません。それで二人は,伝道せずにただ自宅でじっとしているのではなく,携帯電話会社のプロモーション料金を利用することにしました。つまり低額な料金で好きなだけメールできる特典を活用するのです。
グレッグはメールを送る際,最初に名前を述べてから,「聖書のメッセージをお伝えしたいと思います」と続けます。兄弟が効果的だと思う一つの聖句は,ヨハネ 17章3節です。それを引用してから,2つの質問をします。「まことの神とはだれですか。イエス・キリストはどんな方ですか」という質問です。そして返信するようお願いします。折り返しメールが来たなら,詩編 83編18節など,さらに別の聖句を伝えます。相手からまた返信があったなら,電話で話し合いを続けることを提案 します。グレッグとアルマは,大勢の人から返信が来ると言います。
二人からのメールを受け取ったある女性は,聖書に関する幾つかの疑問がありました。メールのやり取りが続き,やがて聖書研究が始まりました。女性は,学んだことを甥と職場の同僚に伝えました。その結果,3人ともバプテスマを受けました。