1. エホバは私わたしたちが何なにを行おこなえるようにしてくださっていますか。

エホバは私わたしたちが生いき方かたを選えらべるようにしてくださっています。どうすれば良よい選せん択たくができるかを教おしえています。エホバに喜よろこばれる決けっ定ていをするとき，決きめた通とおりにできるよう助たすけてくださいます。（詩し 119:173）聖せい書しょの知ち恵えを当あてはめる努ど力りょくを続つづけていけば，さらに良よい決けっ定ていができます。（ヘブ 5:14）

2. 決けっ定ていをした後あと，どんなことを難むずかしく感かんじる場ば合あいがありますか。

² 良よい決けっ定ていをしても，決きめたことをやり遂とげるのを難むずかしく感かんじることがあります。例たとえば，若わかい兄きょう弟だいが聖せい書しょを読よみ通とおすという決けっ定ていをします。最さい初しょの数すう週しゅう間かんは順じゅん調ちょうですが，そのうち続つづかなくなります。ある姉し妹まいは正せい規き開かい拓たく奉ほう仕しをしようと心こころに決きめますが，いつになっても始はじめられません。長ちょう老ろう団だんは会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいの牧ぼく羊ように力ちからを入いれることを全ぜん員いんで決きめますが，何なんカ月げつたっても実じっ行こうされていません。どれも状じょう況きょうは違ちがいますが，共きょう通つう点てんがあります。決きめたことが十じゅう分ぶんに行おこなわれていない，という点てんです。1世せい紀きのコリントのクリスチャンも，同どう様ようの問もん題だいを抱かかえていました。何なにを学まなべるか，考かんがえてみましょう。

3. コリントのクリスチャンはどんな決けっ定ていをしましたか。どうなりましたか。

³ 西せい暦れき55年ねんごろ，コリントのクリスチャンは大たい切せつな決けっ定ていをしました。エルサレムとユダヤに住すむ兄きょう弟だいたちが貧ひん困こんに陥おちいり苦くるしんでいること，また他たの会かい衆しゅうの兄きょう弟だいたちが救きゅう援えんのための募ぼ金きんをしている ことを聞ききました。親しん切せつで気き前まえのよいコリントのクリスチャンは，自じ分ぶんたちも募ぼ金きんをしようと決けつ意いし，使し徒とパウロに指し示じを仰あおぎます。パウロはコリントの会かい衆しゅうに指し示じを伝つたえ，テトスをまとめ役やくに任にん命めいします。（コリ一いち 16:1。コリ二に 8:6）ところが数すうカ月げつ後ご，コリントのクリスチャンはまだ募ぼ金きんをしていませんでした。そのため，各かく地ちの会かい衆しゅうからの寄き付ふを回かい収しゅうしてエルサレムに届とどける時とき，コリントの会かい衆しゅうからの贈おくり物ものは間まに合あわない，ということになりかねませんでした。（コリ二に 9:4，5）

4. コリント第だい二に 8章しょう7，10，11節せつに述のべられている通とおり，パウロはコリントのクリスチャンにどんなことを励はげましましたか。

⁴ コリントのクリスチャンは良よい決けっ定ていをしていました。パウロも，際きわ立だった信しん仰こうや真しん剣けんさや気き前まえよく与あたえる気き持もちを褒ほめています。それでも，始はじめたことをやり遂とげるよう励はげます必ひつ要ようがありました。（コリント第だい二に8:7，10，11を読よむ。）忠ちゅう実じつなクリスチャンでも，良よい決けっ定ていを実じっ行こうすることを難むずかしく感かんじる場ば合あいがあるのです。

5. どんな質しつ問もんについて考かんがえますか。

⁵ コリントのクリスチャンのように，私わたしたちも決けっ定てい通どおりにできない場ば合あいがあります。不ふ完かん全ぜんさのため，先さき延のばしにしてしまうことが原げん因いんかもしれません。思おもいも寄よらないことが起おきることもあります。（伝でん 9:11。ロマ 7:18）では，決けっ定ていを見み直なおし，調ちょう整せいすべきかどうかをどのように判はん断だんできますか。どうすれば始はじめたことをやり遂とげることができますか。

6. どんな場ば合あいに決けっ定ていを調ちょう整せいする必ひつ要ようがありますか。

⁶ 変かえてはならない重じゅう要ような決けっ定ていがあります。エホバに仕つかえるという決けっ定ていは変かえません。配はい偶ぐう者しゃに忠ちゅう実じつであり続つづけることも決けつ意いしています。（マタ 16:24; 19:6）しかし，決けっ定ていの種しゅ類るいによっては調ちょう整せいが必ひつ要ようになる場ば合あいがあります。私わたしたちを取とり巻まく状じょう況きょうが変へん化かするからです。どんなステップを踏ふめば最さい良りょうの決けっ定ていができますか。

7. 何なにを求もとめて祈いのる必ひつ要ようがありますか。なぜですか。

⁷ 知ち恵えを求もとめて祈いのる。ヤコブはエホバに導みちびかれてこう書かきました。「皆みなさんの中なかに知ち恵えの欠かけた人ひとがいるなら，その人ひとは神かみに求もとめ続つづけてください。神かみは……全すべての人ひとに惜おしみなく与あたえてくださるからです」。（ヤコ 1:5）私わたしたちは皆みな，「知ち恵え[が]欠かけ」ているといえます。ですから，決けっ定ていするときにも決けっ定ていを見み直なおすときにも知ち恵えをエホバに求もとめましょう。そうすれば，賢かしこい判はん断だんができるよう助たすけてくださいます。

8. 決けっ定ていする前まえにどんな調ちょう査さをする必ひつ要ようがありますか。

⁸ よく調しらべる。聖せい書しょを調しらべ，エホバの組そ織しきの出しゅっ版ぱん物ぶつを読よみ，信しん頼らいできる人ひとに相そう談だんしてください。（格かく 20:18）このような調ちょう査さは重じゅう要ようです。その上うえで，転てん職しょくや引ひっ越こし，自じ活かつしながら奉ほう仕しするためどんな教きょう育いくを受うけるかといった点てんを決きめましょう。

9. 動どう機きの点てんで正しょう直じきであることは大たい切せつです。なぜですか。

⁹ 動どう機きを分ぶん析せきする。エホバは私わたしたちの動どう機きを重じゅう視しします。（格かく 16:2）私わたしたちがどんな点てんでも正しょう直じきであることを望のぞんでいます。ですから，何なにかの決けっ定ていをするとき，自じ分ぶんにも他たの人ひとにも正しょう直じきでありたいと思おもいます。もし動どう機きの点てんで正しょう直じきでないなら，決けっ定ていを貫つらぬくのが難むずかしくなることがあります。例れいを挙あげましょう。若わかい兄きょう弟だいが正せい規き開かい拓たく奉ほう仕しをすることを決きめて，始はじめます。ところが，しばらくすると，開かい拓たく者しゃに求もとめられている時じ間かん の奉ほう仕しができず，喜よろこびが薄うすれていきます。エホバに喜よろこばれたいという動どう機きで開かい拓たく奉ほう仕しを始はじめたつもりでした。でも実じっ際さいには，一いち番ばんの動どう機きは，親おやや尊そん敬けいしている人ひとに喜よろこばれたいという思おもいだったのかもしれません。

10. 行こう動どうを改あらためる力ちからになるのは何なんですか。

¹⁰ 聖せい書しょレッスンを受うけている人ひとが，たばこをやめることを決けつ意いします。奮ふん闘とうしながら1，2週しゅう間かん，吸すわないでいられます。ある時とき，どうしても我が慢まんできず吸すってしまいます。それでも頑がん張ばり続つづけ，ついにやめることができました。エホバを愛あいし，エホバに喜よろこばれたいという願ねがいが，大おおきな力ちからになったのです。（コロ 1:10; 3:23）

11. 目もく標ひょうを明めい確かくにする必ひつ要ようがあるのはなぜですか。

¹¹ 明めい確かくにする。目もく標ひょうは明めい確かくであれば，達たっ成せいしやすくなります。聖せい書しょを読よむことを習しゅう慣かんにしようと決けつ意いしたとします。決けつ意いしても，いつ読よむかを決きめていなければ，目もく標ひょうを達たっ成せいすることはできません。 * 会かい衆しゅうの長ちょう老ろうたちが，牧ぼく羊ように力ちからを入いれることを決きめますが，しばらくたっても実じっ行こうしていません。決きめたことをやり遂とげるには，次つぎのような点てんを考かんがえるとよいでしょう。「今いま，どの兄きょう弟だい姉し妹まいを訪ほう問もんするとよいかが明めい確かくになっているか。いつ訪ほう問もんできるかを決きめているか」。

12. どんな場ば合あいには，決けっ定ていを調ちょう整せいする必ひつ要ようがありますか。

¹² 現げん実じつ的てきである。したいことを全すべて行おこなうための時じ間かんやお金かねやエネルギーを持もっている人ひとはいません。現げん実じつ的てきであり，無む理りのない考かんがえ方かたをしましょう。行おこない切きれないことをしようと決きめていたなら，決けっ定ていを調ちょう整せいする必ひつ要ようがあるでしょう。（伝でん 3:6）決けっ定ていを見み直なおし，必ひつ要ような調ちょう整せいをし，これなら実じっ行こうできそうだ，と感かんじたとします。次つぎに，始はじめたことをやり遂とげるための5つのステップを考かんがえましょう。

13. どうすれば決けっ定ていを実じっ行こうするための力ちからが得えられますか。

¹³ 行こう動どうするための力ちからを求もとめて祈いのる。エホバは「行こう動どうするための……力ちから」と，決けっ定ていを実じっ行こうするための力ちからを与あたえてくださいます。（フィリ 2:13）エホバに祈いのり，聖せいなる力ちからを求もとめましょう。祈いのりが聞きかれていないように思おもえても，祈いのり続つづけましょう。イエスは，聖せいなる力ちからを「求もとめ続つづけなさい。そうすれば与あたえられます」と言いっています。（ルカ 11:9，13）

14. 格かく言げん 21章しょう5節せつの原げん則そくは，決けっ定ていを実じっ行こうする上うえでどのように役やく立だちますか。

¹⁴ 計けい画かくを立たてる。（格かく言げん21:5を読よむ。）プロジェクトを完かん成せいさせるには，計けい画かくが必ひつ要ようです。そして，計けい画かく通どおりに進すすめる必ひつ要ようがあります。何なにか決けっ定ていをするときも，決けっ定ていを実じっ行こうするためのステップを書かき出だしましょう。大おおきな仕し事ごとは，小ちいさく分わけるなら，どこまで進すすんだかが分わかります。パウロはコリントのクリスチャンに，自じ分ぶんが到とう着ちゃくしてから募ぼ金きんするのではなく，寄き付ふのために「毎まい週しゅうの初はじめの日ひに」幾いくらかを取とり分わけておくようにと勧すすめました。（コリ一いち 16:2）大おおきな仕し事ごとを小ちいさく分わけるなら，圧あっ倒とうされないで済すみます。

15. 計けい画かくを立たてたら，何なにができますか。

¹⁵ 計けい画かくは，書かいておくなら実じっ行こうしやすくなります。（コリ一いち 14:40）長ちょう老ろう団だんで決きめたことは，1人ひとりの長ちょう老ろうが記き録ろくすることになっています。誰だれがその件けんを扱あつかい，いつまでに終おえるかも記き録ろくします。この指し示じを守まもるなら，長ちょう老ろうたちは 決けっ定ていを実じっ行こうしやすくなります。（コリ一いち 9:26）この方ほう法ほうは個こ人じんの生せい活かつにも役やく立だちます。毎まい日にちのToDoトゥードゥーリストを作つくり，行おこなう順じゅん番ばんを決きめておきます。始はじめたことをやり遂とげるだけでなく，少すくない時じ間かんで終おえられます。

16. 次つぎにすべきことは何なんですか。ローマ 12章しょう11節せつには何なんと述のべられていますか。

¹⁶ 努ど力りょくする。計けい画かくに従したがい，始はじめたことをやり遂とげるには努ど力りょくする必ひつ要ようがあります。（ローマ 12:11を読よむ。）パウロはテモテに，教おしえることに「励はげ[む]」ようにと言いっています。上じょう手ずに教おしえられるよう「粘ねばり強づよく」努ど力りょくすることを勧すすめています。このアドバイスは，エホバへの奉ほう仕しの他たの面めんにも当あてはまります。（テモ一いち 4:13，16）

17. 決きめたことを行おこなう上うえで，エフェソス 5章しょう15，16節せつをどのように当あてはめることができますか。

¹⁷ 時じ間かんを上じょう手ずに管かん理りする。（エフェソス 5:15，16を読よむ。）決けっ定ていしたことをいつするかを決きめ，その時じ間かんに行おこないましょう。状じょう況きょうが全すべて整ととのう時ときを待まっていてはなりません。それでは，いつまでたっても始はじめられません。（伝でん 11:4）あまり重じゅう要ようでない事こと柄がらに時じ間かんやエネルギーが取とられ，より重じゅう要ようなことが手てに付つかない，ということのないようにしましょう。（フィリ 1:10）できれば，邪じゃ魔まが入はいりにくい時じ間かんを選えらんでください。今いまは集しゅう中ちゅうしたいということを周まわりの人ひとに知しらせましょう。携けい帯たい電でん話わの電でん源げんを切きって，メールやソーシャルメディアのチェックは後あと回まわしにする，という方ほう法ほうもあります。 *

18-19. 決きめた通とおりに行こう動どうしてうまくいかない場ば合あい，どうすれば諦あきらめずに済すみますか。

¹⁸ 結けっ果かに目めを向むける。決きめたことを実じっ行こうしたときの結けっ果かは，旅たびの目もく的てき地ちのようなものです。目もく的てき地ちに行いくということを意い識しきしているなら，途と中ちゅうで通つう行こう止どめがあり，別べつの道みちを通とおらなければならないとしても，目もく的てき地ちに向むかって車くるまを走はしらせます。同おなじように，自じ分ぶんがする良よい決けっ定ていの結けっ果かに目めを向むけるなら，途と中ちゅうでうまくいかなかったり別べつの方ほう法ほうを考かんがえたりしなければならない場ば合あいでも，すぐに諦あきらめないで済すみます。（ガラ 6:9）

¹⁹ 良よい決けっ定ていをするのも，決きめたことを実じっ行こうするのも，簡かん単たんではありません。それでも，エホバに助たすけていただくなら，始はじめたことをやり遂とげるための知ち恵えと力ちからが得えられます。