1. 私わたしたちは家か族ぞくや親しん族ぞくについてどんなことを願ねがっていますか。

「真しん理りを学まなび始はじめた時ときから，家か族ぞくみんなでパラダイスに行いきたいと思おもっていました」。そう語かたるのは，ポーリーン *という姉し妹まいです。「夫おっとのウェインと息子むすこが私わたしと一いっ緒しょにエホバに仕つかえてくれたらよいのに，と思おもいました」。あなたには，エホバのことを知しらず，エホバを愛あいするようになっていない家か族ぞくや親しん族ぞくがいますか。もしそうなら，ポーリーンの気き持もちが分わかるでしょう。

2. この記き事じではどんな点てんを取とり上あげますか。

² 私わたしたちは，家か族ぞくや親しん族ぞくが良よい知しらせに耳みみを傾かたむけることを願ねがっていますが，クリスチャンになるよう強きょう制せいすることはできません。でも，聖せい書しょのメッセージに心こころを開ひらくよう助たすけることはできます。（テモ二に 3:14，15）家か族ぞくや親しん族ぞくに良よい知しらせを伝つたえるべきなのはなぜでしょうか。思おもいやりが必ひつ要ようなのはなぜですか。家か族ぞくや親しん族ぞくがエホバを愛あいするよう，どのように助たすけることができますか。会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいはどのように助たすけになれるでしょうか。

3. ペテロ第だい二に 3章しょう9節せつによると，家か族ぞくや親しん族ぞくに良よい知しらせを伝つたえるべきなのはなぜですか。

³ エホバは間まもなく，今いまの体たい制せいを終おわらせます。その時とき，「永えい遠えんの命いのちを得えるための正ただしい態たい度どを持もつ人ひと」だけが生いき残のこります。（使し徒と 13:48）私わたしたちは，地ち域いきの見み知しらぬ人ひとに伝でん道どうするために多おおくの 時じ間かんとエネルギーを使つかっています。そうであれば，家か族ぞくや親しん族ぞくがエホバに仕つかえるよう助たすけたいと思おもうのは当とう然ぜんです。愛あい情じょう深ぶかい父ちちエホバは，「一人ひとりも滅ほろぼされることなく，全すべての人ひとが悔くい改あらためることを望のぞんでいる」のです。（ペテロ第だい二に3:9を読よむ。）

4. 家か族ぞくや親しん族ぞくに真しん理りを伝つたえる時とき，どんなことに注ちゅう意いする必ひつ要ようがありますか。

⁴ 救すくいのためのメッセージを伝つたえる時ときには，正ただしい方ほう法ほうを使つかう必ひつ要ようがあります。間ま違ちがった方ほう法ほうで伝つたえてしまうこともあるからです。見み知しらぬ人ひとに伝でん道どうする時ときには相あい手ての気き持もちに配はい慮りょするものの，家か族ぞくや親しん族ぞくにはストレートに話はなしてしまうことがあるかもしれません。

5. 家か族ぞくや親しん族ぞくに真しん理りを伝つたえる際さい，どんなアドバイスを心こころに留とめておく必ひつ要ようがありますか。

⁵ 兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかには，家か族ぞくや親しん族ぞくに初はじめて真しん理りを伝つたえようとした時ときのことを振ふり返かえり，もっとああしていればよかった，こうしていればよかった，と感かんじている人ひとがいます。使し徒とパウロはこう勧すすめました。「塩しおで味あじ付つけされた快こころよい言こと葉ばを語かたるように心こころ掛がけましょう。そうすれば，誰だれに対たいしてもどのように答こたえるべきかが分わかります」。（コロ 4:5，6）家か族ぞくや親しん族ぞくに話はなす時ときにも，このアドバイスを心こころに留とめることは大たい切せつです。そうしないと，家か族ぞくや親しん族ぞくは耳みみを傾かたむけるどころか，気き分ぶんを害がいしてしまうでしょう。

6-7. 信しん者じゃではない配はい偶ぐう者しゃを思おもいやることの大たい切せつさを示しめす例れいを述のべてください。

⁶ 思おもいやりを示しめす。先さきほどのポーリーンはこう言いいます。「最さい初しょのうち，夫おっとにエホバや聖せい書しょのことばかり話はなしてしまい，普ふ通つうの会かい話わをしていませんでした」。夫おっとのウェインは聖せい書しょについてほとんど 知しらなかったので，ポーリーンの話はなしが理り解かいできませんでした。妻つまは宗しゅう教きょうにはまってしまった，と感かんじました。危き険けんなカルトにだまされているのではないかと心しん配ぱいしたのです。

⁷ ポーリーンはしばらくの期き間かん，晩ばんや週しゅう末まつのほとんどを兄きょう弟だい姉し妹まいと過すごしていました。集しゅう会かいや伝でん道どうに行いったり，交こう友ゆうを楽たのしんだりしていました。こう述のべています。「夫おっとは，誰だれもいない家いえに帰かえってくることを寂さびしく感かんじていたようです」。ウェインがそう感かんじたのも無む理りはありません。妻つまや子こ供どもが誰だれと一いっ緒しょにいるのかも知しりませんでした。自じ分ぶんのことより新あたらしい友とも達だちとの付つき合あいのほうが大だい事じなのではないかとも思おもいました。そのうち離り婚こんをちらつかせました。ポーリーンは，どうすれば夫おっとにもっと思おもいやりを示しめせたでしょうか。

8. ペテロ第だい一いち 3章しょう1，2節せつによると，どんなことが心こころを動うごかしますか。

⁸ 行こう動どうで語かたる。私わたしたちの言いうことよりも，行おこなうことのほうが心こころを動うごかす場ば合あいが少すくなくありません。（ペテロ第だい一いち3:1，2を読よむ。）ポーリーンはそのことに気き付づきました。こう述のべています。「夫おっとが私わたしと息子むすこを愛あいしていること，本ほん当とうは離り婚こんなど望のぞんでいないことは分わかっていました。でも，夫おっとが離り婚こんを口くちにするようになったことがきっかけで，エホバの方ほう法ほうで物もの事ごとを行おこなわなければならないことに気き付づきました。夫おっとに聖せい書しょのことばかり話はなすのではなく，夫おっとのために良よいことを行おこなう必ひつ要ようがあったのです」。ポーリーンは夫おっとに聖せい書しょについて無む理りやり話はなそうとするのをやめ，毎まい日にちのいろいろなことを話はなすようにしました。ウェインは，妻つまが優やさしくなったことや息子むすこの行ぎょう儀ぎが善よく なったことに気き付づきました。（格かく 31:18，27，28）妻つまや子こ供どもが聖せい書しょを学まなんで良よい変へん化かを遂とげているのを見みたウェインは心こころを開ひらき，聖せい書しょの話はなしに耳みみを傾かたむけるようになりました。（コリ一いち 7:12-14，16）

9. 家か族ぞくや親しん族ぞくを粘ねばり強づよく助たすけることが大たい切せつなのはなぜですか。

⁹ 家か族ぞくや親しん族ぞくを粘ねばり強づよく助たすける。エホバは素す晴ばらしい手て本ほんです。人ひと々びとが良よい知しらせに耳みみを傾かたむけて生いき続つづける機き会かいを「繰くり返かえし」与あたえておられます。（エレ 44:4）パウロはテモテに，人ひと々びとを粘ねばり強づよく助たすけるよう勧すすめました。テモテ自じ身しんと，テモテの言こと葉ばに耳みみを傾かたむける人ひとたちを救すくうためです。（テモ一いち 4:16）私わたしたちは家か族ぞくや親しん族ぞくを愛あいしており，聖せい書しょの真しん理りを知しってほしいと願ねがっています。ポーリーンの言こと葉ばと行おこないは家か族ぞくの心こころを動うごかしました。ポーリーンは今いま，夫おっとと一いっ緒しょにエホバに仕つかえ，喜よろこびを味あじわっています。2人ふたりとも開かい拓たく者しゃで，夫おっとは長ちょう老ろうとして奉ほう仕ししています。

10. 辛しん抱ぼう強づよくあるべきなのはなぜですか。

¹⁰ 辛しん抱ぼう強づよくある。私わたしたちが神かみの基き準じゅんに沿そって生せい活かつするようになると，家か族ぞくや親しん族ぞくは私わたしたちの新あたらしい信しん仰こうや生いき方かたを受うけ入いれにくく感かんじるかもしれません。最さい初しょに気き付づくのは，宗しゅう教きょう的てきな祝いわいや政せい治じ的てきな活かつ動どうに加くわわらなくなることでしょう。怒いかりを表あらわす家か族ぞくや親しん族ぞくもいるかもしれません。（マタ 10:35，36）しかし私わたしたちは，そのような人ひとを助たすけるのを諦あきらめたりしません。信しん仰こうを理り解かいしてもらう努ど力りょくをやめるなら，その家か族ぞくや親しん族ぞくが永えい遠えんの命いのちを受うけるに値あたいしない，と裁さばいていることになります。エホバは裁さばく務つとめを，私わたしたちにではなくイエスに委ゆだねています。（ヨハ 5:22）辛しん抱ぼう強づよくあれば，家か族ぞくや親しん族ぞくはやがて良よい知しらせに耳みみを傾かたむけてくれるかもしれません。（「 ウェブサイトを使つかって教おしえる」の囲かこみを参さん照しょう。）

11-13. 両りょう親しんに対たいするアリスの接せっし方かたからどんなことを学まなべますか。

¹¹ 親しん切せつにし，確かっ固ことした態たい度どを保たもつ。（格かく 15:2）アリスという女じょ性せいは，親おや元もとから離はなれて外がい国こくに住すんでいる時ときにエホバについて知しりました。両りょう親しんは無む神しん論ろん者しゃで，政せい治じ活かつ動どうに熱ねっ心しんでした。アリスは，自じ分ぶんが学まなんでいる良よいことを両りょう親しんにできるだけ早はやく伝つたえたいと思おもいました。「後あとになって，新あたらしい信しん仰こうや生いき方かたのことをいきなり話はなしたら，家か族ぞくはびっくりする」と思おもったからです。そこで両りょう親しんに手て紙がみを書かきました。2人ふたりが興きょう味みを示しめしそうなテーマ，例たとえば愛あいについて聖せい書しょが述のべていることを伝つたえ，どう思おもうか尋たずねました。（コリ一いち 13:1-13）これまで自じ分ぶんを育そだて，世せ話わしてくれたことへの感かん謝しゃの言こと葉ばも記しるし，プレゼントと一いっ緒しょに送おくりました。帰き省せいした時ときには，母はは親おやの家か事じを一いっ生しょう懸けん命めいに手て伝つだいました。最さい初しょのうち両りょう親しんは，アリスが聖せい書しょの真しん理りを伝つたえても，あまりいい顔かおをしませんでした。

¹² アリスは実じっ家かで両りょう親しんと過すごす時ときも，聖せい書しょ通つう読どくを欠かかしませんでした。こう言いいます。「母ははは，聖せい書しょが私わたしにとってどれほど大たい切せつかが分わかったようです」。やがて父ちち親おやは聖せい書しょを学まなぶことにしました。娘むすめがどんなことを信しんじるようになったのか知しりたかったからです。聖せい書しょの間ま違ちがいを探さがそうという気き持もちもありました。アリスはこう述のべています。「父ちちに聖せい書しょをプレゼントしました。父ちちへのメッセージも書かき込こみました」。どうなりましたか。父ちち親おやは聖せい書しょの間ま違ちがいを見みつけるどころか，読よんだ事こと柄がらに深ふかい感かん銘めいを受うけました。

¹³ 試し練れんに遭あっても家か族ぞくや親しん族ぞくに親しん切せつにし，確かっ固ことした態たい度どを保たもつことは大たい切せつです。（コリ一いち 4:12後こう半はん）アリスは母はは親おやから反はん対たいを受うけまし た。こう述のべています。「バプテスマを受うけた時とき，母ははから『親おや不ふ孝こう者もの』と言いわれました」。アリスはどうしましたか。「話はなしをそらすのではなく，エホバの証しょう人にんになる決けつ意いをしたこと，その決けつ意いを貫つらぬくつもりであることを，敬けい意いを込こめて話はなしました。母ははを心こころから愛あいしていることを伝つたえ，一いっ緒しょに泣なきました。私わたしは母ははのためにごちそうを作つくりました。それ以い来らい，母ははは，聖せい書しょが私わたしに良よい影えい響きょうを与あたえていることを認みとめてくれるようになりました」。

14. 圧あつ力りょくを受うけても妥だ協きょうすべきでないのはなぜですか。

¹⁴ 自じ分ぶんにとってエホバへの奉ほう仕しがどれほど大たい切せつかを家か族ぞくや親しん族ぞくに理り解かいしてもらうには，時じ間かんがかかるかもしれません。アリスが親おやの望のぞんでいた通とおりに進しん学がくするのではなく，開かい拓たく奉ほう仕しをすることを決きめた時とき，母はは親おやはまた泣なきました。でもアリスは確かっ固ことした態たい度どを保たもちました。こう言いいます。「1つのことで妥だ協きょうしたら，家か族ぞくはそれ以い外がいのことでも圧あつ力りょくをかけてくると思おもいました。でも，親しん切せつを示しめし，確かっ固ことした態たい度どを取とれば，こちらの言いうことに耳みみを傾かたむけてくれるかもしれません」。アリスの場ば合あいはそうでした。両りょう親しんは今いま，開かい拓たく者しゃで，父ちち親おやは長ちょう老ろうとして奉ほう仕ししています。

15. マタイ 5章しょう14-16節せつとペテロ第だい一いち 2章しょう12節せつにあるように，兄きょう弟だい姉し妹まいの「立りっ派ぱな行こう動どう」によって家か族ぞくや親しん族ぞくはどんな影えい響きょうを受うけますか。

¹⁵ エホバは会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいの「立りっ派ぱな行こう動どう」によって人ひと々びとを引ひき寄よせます。（マタイ 5:14-16，ペテロ第だい一いち2:12を読よむ。）あなたの配はい偶ぐう者しゃがエホバの証しょう人にんではない場ば合あい，会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいに会あったことはありますか。先さきほどのポーリーン は，兄きょう弟だい姉し妹まいを家いえに招まねき，夫おっとのウェインと一いっ緒しょに過すごせるようにしました。ウェインは，ある兄きょう弟だいのおかげでエホバの証しょう人にんに対たいする偏へん見けんがなくなったことを思おもい返かえし，こう述のべています。「その兄きょう弟だいはわざわざ仕し事ごとの休やすみを取とって家いえに来きてくれました。一いっ緒しょにスポーツ観かん戦せんをするためです。『結けっ構こう，普ふ通つうの人ひとなんだ』と思おもいました」。

16. 家か族ぞくや親しん族ぞくを集しゅう会かいに誘さそうとよいのはなぜですか。

¹⁶ 家か族ぞくや親しん族ぞくを助たすける1つの優すぐれた方ほう法ほうは，集しゅう会かいに誘さそうことです。（コリ一いち 14:24，25）ウェインが初はじめて出しゅっ席せきしたのは記き念ねん式しきでした。仕し事ごとが終おわってから出しゅっ席せきでき，比ひ較かく的てき短みじかい時じ間かんで終おわる集しゅう会かいだったからです。こう言いいます。「話はなしの内ない容ようはよく分わかりませんでしたが，出しゅっ席せきしていた人ひとたちのことが印いん象しょうに残のこりました。何なん人にんもの人ひとが私わたしの所ところに来きて歓かん迎げいし，固かたい握あく手しゅをしてくれました。いい人ひとたちだな，と思おもいました」。ある夫ふう婦ふはポーリーンに特とくに親しん切せつで，集しゅう会かいや伝でん道どうの時ときにポーリーンと息子むすこを助たすけていました。ウェインはポーリーンの信しん仰こうについてもっと知しりたいと思おもった時とき，その兄きょう弟だいに教おしえてほしいと言いいました。

17. どんなことで自じ分ぶんを責せめる必ひつ要ようはありませんか。それでも，家か族ぞくや親しん族ぞくを助たすけることを決けっして諦あきらめるべきでないのはなぜですか。

¹⁷ 私わたしたちは，家か族ぞくや親しん族ぞくの全ぜん員いんがエホバに仕つかえるようになることを願ねがっており，そのために一いっ生しょう懸けん命めい努ど力りょくします。思おもうような結けっ果かにならないとしても，自じ分ぶんを責せめる必ひつ要ようはありません。何なにを信しんじるかは本ほん人にんが決きめることです。真しん理りを受うけ入いれるよう強きょう制せいすることはできません。それでも，あなたが幸しあわせにエホバに仕つかえていれば，家か族ぞくや親しん族ぞくはその様よう子すを見みて心こころを動うごかされるかもしれません。家か族ぞくや親しん族ぞくのために祈いのってください。思おもいやり深ぶかく話はなしましょう。諦あきらめないでください。（使し徒と 20:20）エホバはあなたの努ど力りょくを祝しゅく福ふくしてくださいます。家か族ぞくや親しん族ぞくはあなたの言こと葉ばに耳みみを傾かたむけるなら，救すくわれることになるのです。