1. 私わたしたちにできる一いち番ばん良よい決けっ定ていは何なんですか。

親おやの決けっ定ていは，子こ供どもの人じん生せいに影えい響きょうを与あたえるものです。良よくない決けっ定ていをすると，子こ供どもが苦くるしむこともあります。一いっ方ぽう，良よい決けっ定ていをすれば，子こ供どもが幸こう福ふくで充じゅう実じつした生せい活かつを送おくれるよう助たすけることができます。とはいえ，親おやだけでなく子こ供どもも良よい決けっ定ていをする必ひつ要ようがあります。私わたしたちにできる一いち番ばん良よい決けっ定ていは，愛あい情じょう深ぶかい天てんのお父とうさんであるエホバに仕つかえることです。（詩し 73:28）

2. イエスの両りょう親しんもイエスもどんな良よい決けっ定ていをしましたか。

² イエスの両りょう親しんは，子こ供どもたちがエホバに仕つかえる人ひとになってほしいと思おもっていました。ヨセフとマリアの決けっ定ていには，2人ふたりがエホバに仕つかえることを一いち番ばん大だい事じに考かんがえていたことが表あらわれていました。（ルカ 2:40，41，52）イエスも良よい決けっ定ていをしたので，エホバから与あたえられた役やく割わりを果はたすことができました。（マタ 4:1-10）イエスは，親しん切せつで信しん頼らいできる勇ゆう敢かんな大人おとなになりました。エホバを愛あいする親おやであれば誰だれもが自じ慢まんに思おもえるような人ひとに成せい長ちょうしたのです。

3. この記き事じでは，どんな点てんを考かんがえますか。

³ この記き事じでは，次つぎの点てんについて考かんがえます。エホバはイエスのためにどんな良よい決けっ定ていをしましたか。クリスチャンの親おやはヨセフとマリアがした決けっ定ていから何なにを学まなべますか。子こ供どもはイエスがした決けっ定ていから何なにを学まなべますか。

4. エホバはイエスのためにどんな決けっ定ていをしましたか。

⁴ エホバは，素す晴ばらしい人ひとたちをイエスの親おやとして選えらびました。 （マタ 1:18-23。ルカ 1:26-38）聖せい書しょに書かかれているマリアの心こころから出でた言こと葉ばを読よむと，マリアがエホバと神かみの言こと葉ばを深ふかく愛あいしていたことが分わかります。（ルカ 1:46-55）また，ヨセフがエホバからの指し示じに進すすんで従したがったことから，ヨセフも神かみを愛あいし，神かみに喜よろこばれることをしたいと思おもっていたことが分わかります。（マタ 1:24）

5-6. イエスはどんな経けい験けんをしましたか。

⁵ エホバがイエスの親おやとして選えらんだのは，裕ゆう福ふくな人ひとではありませんでした。ヨセフとマリアがイエスの誕たん生じょう後ごに捧ささげた犠ぎ牲せいから，2人ふたりが貧まずしかったことが分わかります。（ルカ 2:24）ヨセフはナザレで大だい工くとして働はたらいていました。家いえの隣となりに小ちいさな作さ業ぎょう場ばがあったのかもしれません。少すくなくとも子こ供どもが7人にんいたので，生せい活かつは簡かん素そなものだったに違ちがいありません。（マタ 13:55，56）

⁶ エホバはイエスを危き険けんから守まもったこともありましたが，イエスがつらい経けい験けんを全まったくしないで済すむようにはしませんでした。（マタ 2:13-15）例たとえば，親しん戚せきの中なかにはイエスがメシアであることを信しんじない人ひとたちがいました。弟おとうとたちでさえ，初はじめは信しんじなかったので，イエスは本ほん当とうにがっかりしたことでしょう。（マル 3:21。ヨハ 7:5）育そだててくれたヨセフを亡なくした時ときにも，つらい思おもいをしたことでしょう。ヨセフの死しによって，長ちょう男なんのイエスは，大だい工くの仕し事ごとを継つがなければならなくなったかもしれません。（マル 6:3）家か族ぞくの世せ話わをするとはどういうことかを少すこしずつ学まなんでいきました。家か族ぞくを養やしなうために一いっ生しょう懸けん命めい働はたらかなければならなかったでしょう。一いち日にち働はたらいてくたくたになるということを，身みをもって経けい験けんしたのです。

7. （ア）子こ育そだてをしている親おやはどんな点てんを考かんがえるべきですか。（イ）格かく言げん 2章しょう1-6節せつに基もとづいて，親おやは子こ供どものためにどんなことができますか。

⁷ 子こ供どもが欲ほしいと思おもっている夫ふう婦ふはこう考かんがえてみてください。「私わたしたちは，ヨセフとマリアのように，エホバと神かみの言こと葉ばを愛あいする謙けん遜そんな夫ふう婦ふだろうか。エホバは私わたしたちに大たい切せつな新あたらしい命いのちを託たくしたいと思おもってくださるだろうか」。（詩し 127:3，4）すでに子こ供どもがいるなら，こう考かんがえてください。「私わたしは，一いっ生しょう懸けん命めい働はたらくことの大たい切せつさを子こ供どもに教おしえているだろうか」。（伝でん 3:12，13）「サタン の世よに潜ひそむさまざまな危き険けんから子こ供どもを守まもるために，ベストを尽つくしているだろうか」。（格かく 22:3）親おやが子こ供どもを全すべての問もん題だいから守まもることはできません。そんなことは不ふ可か能のうです。しかし，聖せい書しょのアドバイスに従したがうよう優やさしく教おしえることによって，子こ供どもをこれからの人じん生せいに少すこしずつ備そなえさせることは可か能のうです。（格かく言げん2:1-6を読よむ。）例たとえば，親しん戚せきの誰だれかがエホバに仕つかえるのをやめた場ば合あい，エホバから離はなれないことの大たい切せつさを，聖せい書しょを使つかって子こ供どもに教おしえることができます。（詩し 31:23）家か族ぞくや友とも達だちが亡なくなった時ときには，子こ供どもが悲かなしみと向むき合あい，穏おだやかな気き持もちになれるよう，聖せい書しょを使つかって助たすけることができます。（コリ二に 1:3，4。テモ二に 3:16）

8. ヨセフとマリアは申しん命めい 6章しょう6，7節せつに従したがって，どんなことをしましたか。

⁸ ヨセフとマリアは，親おやに対たいするエホバからの指し示じに従したがい，イエスがエホバの好こう意いを得えられるように育そだてました。（申しん命めい6:6，7を読よむ。）ヨセフとマリアはエホバを深ふかく愛あいしており，子こ供どもたちも同おなじようにエホバを愛あいするようになることを心こころから願ねがっていました。

9. ヨセフとマリアは，どんな良よい習しゅう慣かんを守まもっていましたか。

⁹ ヨセフとマリアは，家か族ぞくでエホバを崇すう拝はいする習しゅう慣かんをきちんと守まもっていました。ナザレの会かい堂どうで行おこなわれていた集しゅう会かいに毎まい週しゅう出しゅっ席せきし，エルサレムに毎まい年とし行いって過すぎ越こしの祭まつりを祝いわっていたことでしょう。（ルカ 2:41; 4:16）エルサレムへの旅りょ行こうの機き会かいに，エホバの民たみの歴れき史しについて子こ供どもたちに教おしえたり，聖せい書しょに出でてくる場ば所しょに立たち寄よったりしたかもしれません。家か族ぞくが増ふえていくと，こうした良よい習しゅう慣かんを守まもり続つづけるのは大たい変へんだったに違ちがいありません。それでも，努ど力りょくしたかいがありました。エホバへの崇すう拝はいを第だい一いちにしたので，家か族ぞくとしてエホバとの強つよい絆きずなを保たもつことができたのです。

10. クリスチャンの親おやは，ヨセフとマリアの手て本ほんから何なにを学まなべますか。

¹⁰ エホバを愛あいする親おやの皆みなさんは，ヨセフとマリアの手て本ほんから何なにを学まなべますか。一いち番ばん大たい切せつなのは，あなたがエホバを心こころから愛あいしていることを言こと葉ばと行こう動どうで示しめすことです。子こ供どもにしてあげられる 一いち番ばん素す晴ばらしいことは，エホバを愛あいするよう助たすけることです。そして，研けん究きゅうし，祈いのり，集しゅう会かいに出しゅっ席せきし，伝でん道どうに参さん加かする良よい習しゅう慣かんを守まもるよう教おしえることも，本ほん当とうに大たい切せつです。（テモ一いち 6:6）もちろん親おやには，子こ供どもに必ひつ要ような物ものを与あたえる責せき任にんがあります。（テモ一いち 5:8）しかし，子こ供どもがこの古ふるい体たい制せいの終おわりを生いき残のこって新あたらしい世せ界かいに入はいるのに必ひつ要ようなのは，エホバとの強つよい絆きずなです。お金かねや物ものではありません。 * （エゼ 7:19。テモ一いち 4:8）

11. （ア）子こ供どもを育そだてている親おやにとって，テモテ第だい一いち 6章しょう17-19節せつのアドバイスはどのように役やく立だちますか。（イ）どんなことを家か族ぞくの目もく標ひょうにできるかもしれませんか。どんな祝しゅく福ふくがありますか。（「 目もく標ひょうにできる？」を参さん照しょう。）

¹¹ エホバを愛あいする親おやたちは，子こ供どもがエホバとの強つよい絆きずなを保たもてるよう助たすける点てんで本ほん当とうによく努ど力りょくしています。家か族ぞくみんなでエホバに仕つかえています。集しゅう会かいや大たい会かいに出しゅっ席せきし，伝でん道どうに参さん加かしています。あまり訪ほう問もんされていない区く域いきで伝でん道どうしている家か族ぞくもいます。家か族ぞくでベテル見けん学がくをしたり，建けん設せつプロジェクトをサポートしたりしている人ひとたちもいます。確たしかに，こうしたことを行おこなうには金きん銭せん的てきな負ふ担たんがかかります。大たい変へんなこともあるでしょう。しかし，エホバは豊ゆたかに祝しゅく福ふくしてくださいます。（テモテ第だい一いち6:17-19を読よむ。）こうした家か庭ていで育そだった子こ供どもたちは，良よい習しゅう慣かんを保たもち，そのように育そだててくれたことに感かん謝しゃするでしょう。 * （格かく 10:22）

12. イエスは成せい長ちょうするにつれて，どんなことをしなければなりませんでしたか。

¹² 天てんのお父とうさんであるエホバも，ヨセフとマリアも，イエスのために良よい決けっ定ていをしました。しかし，イエスも成せい長ちょうするにつれて，さまざまなことを自じ分ぶんで決けっ定ていしなければなりませんでした。（ガラ 6:5）イエスにも私わたしたちと同おなじように自じ由ゆう意い思しが与あたえられていたので，自じ分ぶんのやりたいことをする道みちを選えらぶこともできました。でもイエスはそうするのではなく，エホバとの強つよい絆きずなを保たもつために努ど力りょくしました。（ヨハ 8:29）子こ供どもたちはイエスの手て本ほんにどのように倣ならえるでしょうか。

13. 子こ供どもの頃ころのイエスからどんな点てんを学まなべますか。

¹³ 子こ供どもだった時とき，イエスはヨセフとマリアに従じゅう順じゅんでした。自じ分ぶんの方ほうがいろんなことを知しっていると考かんがえて，親おやからの教おしえを無む視しするようなことはしませんでした。聖せい書しょには，「その後ごも両りょう親しんに従したがっていた」と書かかれています。（ルカ 2:51）イエスは，長ちょう男なんとしての責せき任にんを真しん剣けんに受うけ止とめていたはずです。家か族ぞくを助たすけるために，ヨセフから大だい工くの仕し事ごとを一いっ生しょう懸けん命めい学まなんだことでしょう。

14. イエスが聖せい書しょをよく学まなんでいたことは，どんなことから分わかりますか。

 ¹⁴ ヨセフとマリアは，イエスが奇き跡せきによって生うまれたことや，天てん使しや預よ言げん者しゃがイエスについて語かたった言こと葉ばを，イエスに話はなしたことでしょう。（ルカ 2:8-19，25-38）しかし，イエスは教おしえてもらったことだけで満まん足ぞくせず，自じ分ぶんでも聖せい書しょをよく学まなんでいました。どうしてそう言いえますか。エルサレムの教きょう師したちが，まだ少しょう年ねんだったイエスの「理り解かい力りょくと答こたえにとても驚おどろいていた」からです。（ルカ 2:46，47）また，イエスはすでに12歳さいの時ときには，エホバが自じ分ぶんの本ほん当とうの父ちち親おやであることをはっきり理り解かいしていました。（ルカ 2:42，43，49）

15. イエスは，エホバの望のぞまれることを行おこないたいと思おもっていました。それはどんなことから分わかりますか。

¹⁵ イエスは，エホバが自じ分ぶんに何なにを望のぞんでいるかを知しった時とき，その役やく割わりを果はたすことにしました。（ヨハ 6:38）そうすることによって多おおくの人ひとから憎にくまれるということも分わかっていました。それは想そう像ぞうもしたくないことだったはずですが，イエスはエホバに従したがいました。西せい暦れき29年ねんにバプテスマを受うけてからは，エホバの求もとめていることを行おこなうことがイエスの生せい活かつの中ちゅう心しんになりました。（ヘブ 10:5-7）イエスは，杭くいに掛かけられて死しぬ最さい後ごの瞬しゅん間かんまで，エホバの望のぞまれることを行おこない続つづけました。（ヨハ 19:30）

16. 子こ供どもたちはどんな面めんでイエスの手て本ほんに倣ならえますか。

¹⁶ 親おやに従したがう。子こ供どもの皆みなさん，あなたの親おやも，ヨセフとマリアと同おなじように，完かん璧ぺきではありません。しかしエホバは，子こ供どもを守まもり，教おしえ，導みちびく役やく割わりを親おやに与あたえています。親おやのアドバイスに従したがい，親おやに敬けい意いを払はらうなら，「物もの事ごとはうまくい[く]」ことでしょう。（エフェ 6:1-4）

17. ヨシュア 24章しょう15節せつによると，子こ供どもはどんなことを自じ分ぶんで決きめる必ひつ要ようがありますか。

¹⁷ 誰だれに仕つかえるかを決きめる。あなたは，エホバがどんな方かたか，どんな目もく的てきを持もっているか，それが自じ分ぶんの人じん生せいとどう関かん係けいしているかを理り解かいする必ひつ要ようがあります。（ロマ 12:2）そうすれば，人じん生せいで一いち番ばん重じゅう要ような決けっ定ていをすることができます。エホバに仕つかえることに決きめるのです。（ヨシュア 24:15を読よむ。伝でん 12:1）聖せい書しょを読よんで研けん究きゅうする良よい習しゅう慣かんを守まもるなら，エホバへの愛あいは深ふかまり，信しん仰こうは強つよくなっていくでしょう。

18. 子こ供どもはほかにもどんなことを決きめなければなりませんか。どんな結けっ果かになりますか。

 ¹⁸ エホバの望のぞまれることを第だい一いちにする。サタンの世よでは，自じ分ぶんの能のう力りょくを自じ分ぶんのために使つかえば幸しあわせになれる，と言いわれています。しかし，お金かねや物ものを得えることを生せい活かつの中ちゅう心しんにする人ひとは，「多おおくの苦く痛つうを身みに招まねきま[す]」。（テモ一いち 6:9，10）一いっ方ぽう，エホバに従したがい，エホバの望のぞまれることを第だい一いちにする人ひとは，「成せい功こうし，賢かしこく行こう動どうでき」ます。（ヨシュ 1:8）

19. 親おやはどんなことを意い識しきするべきですか。

¹⁹ 親おやの皆みなさん，家か族ぞくでエホバに仕つかえることができるようベストを尽つくしてください。エホバに頼たよりましょう。そうすれば，良よい決けっ定ていができるように助たすけてくださいます。（格かく 3:5，6）子こ供どもは，親おやの言いうことよりもすることから多おおくを学まなびます。ですから，良よい決けっ定ていをすることによって，子こ供どもがエホバの好こう意いを得えられるように助たすけてください。

20. 子こ供どもは，エホバに仕つかえるならどんな祝しゅく福ふくを得えることができますか。

²⁰ 子こ供どもの皆みなさん，親おやはあなたが良よい決けっ定ていができるよう助たすけてくれます。でも，神かみの好こう意いを得えられるかどうかはあなた次し第だいです。ですから，イエスに倣ならって，優やさしい天てんのお父とうさんエホバに仕つかえてください。そうすれば，毎まい日にちの生せい活かつは充じゅう実じつした，楽たのしいものになるでしょう。（テモ一いち 4:16）そして将しょう来らい，さらに幸こう福ふくな生せい活かつをいつまでも楽たのしめる時ときが来くるのです。