1. エホバは，迷まよい出でた人ひとが戻もどってくるとどのように感かんじますか。

前まえの記き事じで考かんがえたように，立りっ派ぱな羊ひつじ飼かいであるエホバは，それぞれの羊ひつじを優やさしく世せ話わします。迷まよい出でた羊ひつじを捜さがします。エホバは自じ分ぶんのもとから離はなれたイスラエル人じんに，「私わたしのもとに戻もどってきなさい。そうすれば，私わたしもあなたたちのもとに戻もどろう」と言いいました。エホバの気き持もちは変かわっていません。「私わたしは変かわらない」と言いっているからです。（マラ 3:6，7）イエスが述のべたように，エホバも天てん使しも，迷まよい出でた人ひとが戻もどってくる時とき，その一人ひとり一人ひとりのことをとても喜よろこびます。（ルカ 15:10，32）

2. この記き事じではどんなことを考かんがえますか。

² エホバから離はなれた人ひとをどのように助たすけることができるか，イエスが語かたった3つの例たとえから考かんがえましょう。不ふ活かっ発ぱつな人ひとがエホバのもとに戻もどれるよう，助たすける側がわに何なにが求もとめられますか。そのような人ひとを助たすけることでどんな喜よろこびが得えられるでしょうか。

3-4. ルカ 15章しょう8-10節せつに出でてくる女じょ性せいが，ドラクマ硬こう貨かを注ちゅう意い深ぶかく捜さがしたのはなぜですか。

³ 私わたしたちは，エホバのもとに戻もどりたいと思おもっている人ひとを一いっ生しょう懸けん命めいに捜さがします。「ルカによる福ふく音いん書しょ」には，イエスが話はなした例たとえが記しるされています。ある女じょ性せいが，大たい切せつにしていたドラクマ硬こう貨か1枚まいをなくし，捜さがした様よう子すが描えがかれています。注ちゅう目もくできるのは，この女じょ性せいがどのように捜さがしたかです。（ルカ 15:8-10を読よむ。）

⁴ イエスは，大たい切せつにしていたドラクマ硬こう貨か1枚まいを見みつけた女じょ性せいの気き持もちを描びょう写しゃしています。イエスの時じ代だい，ユダヤ人じんの母はは親おやが，結けっ婚こん する娘むすめに10枚まいセットのドラクマ硬こう貨かを贈おくることがあったようです。例たとえに出でてくる女じょ性せいがなくした硬こう貨かは，そのようなセットのうちの1枚まいだったのかもしれません。床ゆかに落おとしたのだろうかと思おもい，ランプをともして辺あたりを捜さがしますが，見みつかりません。小ちいさな銀ぎん貨かを捜さがそうにも，光ひかりが弱よわくてよく見みえません。それで，家いえ中じゅうを掃はいて注ちゅう意い深ぶかく捜さがします。掃はいて集あつめたごみの中なかに，きらりと光ひかるものがあります。なくした硬こう貨かです。女じょ性せいはほっとします。友ゆう人じんや隣りん人じんを呼よび集あつめて，見みつかった喜よろこびを伝つたえます。

5. 不ふ活かっ発ぱつな人ひとを捜さがすために労ろう力りょくが要いる場ば合あいがあるのはなぜですか。

⁵ イエスの例たとえからも分わかるように，なくしたものを見みつけるには労ろう力りょくが要いります。不ふ活かっ発ぱつな人ひとを捜さがすためにも，労ろう力りょくが要いる場ば合あいがあります。集しゅう会かいや伝でん道どうに行いかなくなってから，かなり時じ間かんがたっている人ひともいます。別べつの場ば所しょに引ひっ越こした人ひともいるでしょう。そうであれば，移い転てん先さきの兄きょう弟だいたちはその人ひとのことを知しらないかもしれません。不ふ活かっ発ぱつな兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかには，戻もどれるならエホバのもとに戻もどりたいと願ねがっている人ひとがいることでしょう。兄きょう弟だい姉し妹まいと共ともにエホバに仕つかえたいという気き持もちがあっても，戻もどるには助たすけが必ひつ要ようです。

6. 会かい衆しゅうの全すべての人ひとが，不ふ活かっ発ぱつな人ひとを捜さがすことにどのように関かかわれますか。

⁶ 誰だれが助たすけになれますか。私わたしたちみんなです。長ちょう老ろう，開かい拓たく者しゃ，不ふ活かっ発ぱつな人ひとの家か族ぞく，会かい衆しゅうの伝でん道どう者しゃが気きを配くばれます。友とも達だちや親しん族ぞくの中なかに不ふ活かっ発ぱつな人ひとがいますか。家いえから家いえの伝でん道どうや公こう共きょうエリア伝でん道どうで不ふ活かっ発ぱつな人ひとに会あったことがありますか。その人ひとが長ちょう老ろうの訪ほう問もんを望のぞむなら，連れん絡らく先さきを長ちょう老ろうに伝つたえることができる，と説せつ明めいしてください。

7. トマスという長ちょう老ろうのコメントから何なにを学まなべますか。

⁷ エホバのもとに戻もどりたいと願ねがっている人ひとを捜さがすために，長ちょう老ろうたちはどのように率そっ先せんできますか。スペインのトマス *という長ちょう老ろうは，40人にん以い上じょうの兄きょう弟だい姉し妹まいが会かい衆しゅうに戻もどれるよう助たすけました。兄きょう弟だいは何なんと言いっていますか。「まず，不ふ活かっ発ぱつな人ひとの現げん住じゅう所しょを知しっているか，兄きょう弟だい姉し妹まいに尋たずねます。集しゅう会かいに今いま来きていない人ひとを誰だれか知しっているか，会かい衆しゅうの人ひとたちに尋たずねることもします。みんなよく協きょう力りょくしてくれます。力ちからになりたいと思おもっているからです。不ふ活かっ発ぱつな兄きょう弟だい姉し妹まいを訪ほう問もんする時ときには，子こ供どもや親しん戚せきのことも尋たずねます。それらの兄きょう弟だい姉し妹まいの中なかには，子こ供どもと一いっ緒しょに集しゅう会かいに来きていた人ひともいて，子こ供どもも伝でん道どう者しゃだった，という場ば合あいがあります。エホバのもとに戻もどれるよう，その人ひとたちのことも助たすけられます」。

8. ルカ 15章しょう17-24節せつに出でてくる，いなくなった息子むすこに関かんする例たとえの中なかで，父ちち親おやは悔くい改あらためた息子むすこのために何なにをしましたか。

⁸ エホバのもとに戻もどりたいと思おもっている人ひとを助たすけるために，何なにが求もとめられますか。イエスの例たとえに出でてくる，家いえを出でて好すき勝かっ手てな生せい活かつをした息子むすこについて考かんがえてみましょう。（ルカ 15:17-24を読よむ。）その息子むすこはようやく本ほん心しんに立たち返かえり，家いえに帰かえることにしました。父ちち親おやは走はしって出で迎むかえ，温あたたかく抱だき締しめ，愛あい情じょうを表ひょう現げんしました。息子むすこは良りょう心しんが痛いたんでいて，息子むすこと呼よばれるに値あたいしないと思おもっていました。父ちち親おやは，本ほん心しんを語かたった息子むすこのことを心こころから思おもいやりました。息子むすこを雇やとわれ人びととしてではなく，大たい切せつな家か族ぞくとして迎むかえ入いれていることを，具ぐ体たい的てきな行こう動どうによって表あらわしまし た。悔くい改あらためた息子むすこを愛あいしていたので，ごちそうを出だして祝いわい，良よい服ふくを着きせました。

9. 不ふ活かっ発ぱつな兄きょう弟だい姉し妹まいがエホバのもとに戻もどるよう助たすける際さい，何なにが求もとめられますか。（「 戻もどりたいと思おもっている人ひとをどのように助たすけられるか」という囲かこみを参さん照しょう。）

⁹ エホバはこの例たとえの父ちち親おやのようです。不ふ活かっ発ぱつな兄きょう弟だい姉し妹まいのことを愛あいしていて，戻もどってくることを願ねがっています。エホバに倣ならって，私わたしたちもそのような人ひとを助たすけることができます。それには辛しん抱ぼう強づよさ，思おもいやり，愛あいが求もとめられます。この3つが求もとめられるのはなぜですか。どのように表あらわせますか。

10. エホバのもとに戻もどるよう助たすけるために，辛しん抱ぼう強づよさが必ひつ要ようなのはなぜですか。

¹⁰ 辛しん抱ぼう強づよさが必ひつ要ようなのは，不ふ活かっ発ぱつな人ひとがエホバのもとに戻もどるまでには時じ間かんがかかるからです。以い前ぜん不ふ活かっ発ぱつだった人ひとは，口くちをそろえて，何なん度ども長ちょう老ろうや会かい衆しゅうの人ひとたちが訪たずねてきてくれてやっと行こう動どうできた，と言いっています。東とう南なんアジアのナンシーという姉し妹まいはこう言いっています。「会かい衆しゅうの親したしかった姉し妹まいが大おおきな力ちからになってくれました。実じつの姉あねのように愛あいしてくれました。一いっ緒しょに過すごした楽たのしかった時ときのことを思おもい出ださせてくれました。辛しん抱ぼう強づよく私わたしの話はなしを聞きいてくれました。アドバイスをするのもためらいませんでした。どんな時ときにも助たすけてくれる真しんの友ともです」。

11. 不ふ活かっ発ぱつな人ひとを助たすけるのに思おもいやりが必ひつ要ようなのはなぜですか。

¹¹ 思おもいやりは，よく効きく塗ぬり薬ぐすりのようです。傷きずついた心こころを癒いやします。不ふ活かっ発ぱつな人ひとの中なかには，会かい衆しゅうの誰だれかに傷きずつけられたという思おもいをなかなか拭ぬぐえない人ひとがいます。わだかまりがあるために，エホバのもとに戻もどることができません。不ふ当とう に扱あつかわれたと思おもっている人ひともいます。そのような人ひとには，話はなしを聞きいて気き持もちを理り解かいしてくれる人ひとが必ひつ要ようです。（ヤコ 1:19）不ふ活かっ発ぱつだったことがあるマリアはこう言いっています。「私わたしの場ば合あい，話はなしをよく聞きき，泣なく時ときそばにいて，大だい事じなことを気き付づかせてくれる人ひとが必ひつ要ようでした」。

12. 不ふ活かっ発ぱつな人ひとに対たいするエホバの思おもいを，どんな例たとえで説せつ明めいできますか。

¹² 聖せい書しょは，エホバがご自じ分ぶんの民たみに対たいして抱いだく愛あいを綱つなや縄なわに例たとえています。神かみの愛あいはどのような意い味みで縄なわのようですか。こんな場ば面めんを思おもい描えがいてください。荒あれた海うみで溺おぼれそうになっている時ときに，誰だれかが救きゅう命めい胴どう衣いを投なげてくれたとします。良よかったと思おもうことでしょう。これで何なんとか浮ういていられます。でも救きゅう命めい胴どう衣いだけでは生いき延のびられません。水みずは冷つめたいので，救きゅう命めいボートにたどり着つかないと助たすかりません。ロープを投なげて引ひっ張ぱってもらい，ボートに乗のせてもらう必ひつ要ようがあります。エホバは，ご自じ分ぶんから離はなれていったイスラエル人じんについて，「愛あいの綱つなで，私わたしは彼かれらを導みちびき続つづけた」と言いいました。（ホセ 11:4）エホバは現げん在ざい，ご自じ分ぶんに仕つかえるのをやめていて，問もん題だいや不ふ安あんを抱かかえ，もがいている人ひとについて同おなじように感かんじています。今いまも愛あいしていて，導みちびきたいと思おもっており，そのことを知しってほしいと思おもっています。不ふ活かっ発ぱつな人ひとがエホバから愛あいされていることを感かんじられるよう，あなたにもできることがあります。

13. 愛あいを表あらわすことの大たい切せつさを示しめす，どんな経けい験けんがありますか。

¹³ 不ふ活かっ発ぱつな人ひとに，エホバも私わたしたちも愛あいしているということを伝つたえることは大たい切せつです。前まえの記き事じ に出でていたパブロは，30年ねん以い上じょう不ふ活かっ発ぱつでした。本ほん人にんはこう言いっています。「ある朝あさ，家いえから出で掛かけようとしていた時とき，高こう齢れいの優やさしい姉し妹まいに声こえを掛かけられました。温あたたかい言こと葉ばを聞きいて，子こ供どものように泣なき出だしてしまいました。『エホバが姉し妹まいを遣つかわしてくださったんですね』と言いいました。エホバのもとに帰かえろうと決きめた瞬しゅん間かんでした」。

14. ルカ 15章しょう4，5節せつの例たとえの中なかで，羊ひつじ飼かいは迷まよい出でた羊ひつじを見みつけた後のち，どうしましたか。

¹⁴ 不ふ活かっ発ぱつな人ひとは継けい続ぞく的てきに助たすけてもらう必ひつ要ようがあります。イエスの例たとえに出でてきた，いなくなった息子むすこのように，後うしろめたさを持もち続つづけているかもしれません。サタンの世よで経けい験けんしてきた事こと柄がらのために，エホバとの関かん係けいは弱よわまっているでしょう。エホバに対たいする信しん仰こうを立たて直なおせるよう，助たすける必ひつ要ようがあります。イエスが語かたった，迷まよい出でた羊ひつじに関かんする例たとえの中なかで，羊ひつじ飼かいは羊ひつじを肩かたに載のせて運はこび，群むれに連つれ戻もどしました。羊ひつじ飼かいは迷まよい出でた羊ひつじを見みつけるために，すでに時じ間かんや労ろう力りょくを費ついやしました。でも，肩かたに載のせて囲かこいまで運はこばなければならないことも知しっています。自じ力りきでは戻もどれないからです。（ルカ 15:4，5を読よむ。）

15. エホバのもとに戻もどりたいと願ねがっている人ひとをどのように助たすけられますか。（「 助たすけになる冊さっ子し」という囲かこみを参さん照しょう。）

¹⁵ 不ふ活かっ発ぱつな人ひとが問もん題だいを克こく服ふくできるよう助たすけるには，時じ間かんや労ろう力りょくを費ついやす必ひつ要ようがあります。でもエホバが与あたえてくださる聖せいなる力ちから，聖せい書しょ，出しゅっ版ぱん物ぶつを活かつ用ようして，エホバとの関かん係けいを強つよめるよう助たすけることができます。（ロマ 15:1）具ぐ体たい的てきに何なにができますか。経けい験けんを積つんだある長ちょう老ろうはこう 言いっています。「不ふ活かっ発ぱつな人ひとは多おおくの場ば合あい，エホバのもとに戻もどろうと決けっ心しんした後あと，聖せい書しょを誰だれかと学まなび直なおす必ひつ要ようがあります」。 * 聖せい書しょを学まなび直なおす手て助だすけをするよう頼たのまれたら，喜よろこんで応おうじますか。この長ちょう老ろうはこうも言いっています。「不ふ活かっ発ぱつな人ひとを教おしえる伝でん道どう者しゃは，良よい友ともになり，よく話はなしを聞きく必ひつ要ようがあります。そうすれば，相あい手ては気き持もちを打うち明あけやすいでしょう」。

16. 天てん使しの助たすけがあることを示しめすどんな経けい験けんがありますか。

¹⁶ エホバのもとに戻もどりたいと強つよく願ねがっている不ふ活かっ発ぱつな人ひとを捜さがす活かつ動どうに，天てん使しが関かかわっていることを示しめす経けい験けんはたくさんあります。（啓けい 14:6）エクアドルに住すむシルビオの例れいを取とり上あげましょう。ある日ひ，シルビオは，会かい衆しゅうに戻もどりたいと涙なみだながらに祈いのっていました。すると，まだ祈いのっている最さい中ちゅうに家いえのベルが鳴なりました。2人ふたりの長ちょう老ろうが訪たずねてきたのです。長ちょう老ろうたちはシルビオに，必ひつ要ような助たすけを与あたえることができました。

17. 不ふ活かっ発ぱつな人ひとを助たすけることからどんな喜よろこびが得えられますか。

¹⁷ エホバのもとに戻もどるよう不ふ活かっ発ぱつな人ひとを助たすけることができたら，どんなにうれしいことでしょう。開かい拓たく者しゃのサルバドルは，不ふ活かっ発ぱつな人ひとを助たすけることに特とくに力ちからを入いれています。こう言いっています。「うれしくて涙なみだが出でることがあります。エホバの大たい切せつな羊ひつじがサタンの世よから救すくい出だされたからです。そのためにエホバと共ともに働はたらけたと思おもうと感かん謝しゃの気き持もちでいっぱいになります」。（使し徒と 20:35）

18. 不ふ活かっ発ぱつな人ひとのことをエホバはどう思おもっていますか。

¹⁸ あなたは，今いま会かい衆しゅうから離はなれている方かたですか。エホバはあなたのことを今いまでも愛あいしています。ご自じ分ぶんのもとに戻もどってきてほしいと願ねがっています。戻もどるために努ど力りょくが必ひつ要ようだとしても，次つぎのことを忘わすれないでください。イエスの例たとえに出でてくる父ちち親おやのように，エホバはあなたが戻もどるのを待まっています。喜よろこんで迎むかえてくださるのです。