1. エホバが結けっ婚こんという贈おくり物ものを与あたえてくれたのはどうしてですか。

 エホバは「幸こう福ふくな神かみ」です。私わたしたちにも幸しあわせになってほしいと思おもっています。（テモ一いち 1:11）それで，私わたしたちが生せい活かつを楽たのしめるように，たくさんの贈おくり物ものを与あたえてくださっています。（ヤコ 1:17）結けっ婚こんはその一ひとつです。男だん性せいと女じょ性せいは結けっ婚こんする時とき，お互たがいを愛あいし，敬うやまい，大たい切せつにすることを誓ちかいます。2人ふたりが結けっ婚こんの絆きずなを大たい切せつにするなら，本ほん当とうの喜よろこびを味あじわうことができます。（格かく 5:18）

2. 多おおくの結けっ婚こん生せい活かつはどんな状じょう態たいになっていますか。

² 残ざん念ねんながら，世よの中なかでは結けっ婚こん式しきで誓ちかったことを忘わすれてしまっている夫ふう婦ふがたくさんいます。そのため，幸しあわせな生せい活かつを送おくれていません。世せ界かい保ほ健けん機き関かんの最さい近きんの報ほう告こくによると，暴ぼう力りょくを振ふるったり，きついことを言いったり，感かん情じょうを傷きずつけたりして妻つまを虐ぎゃく待たいしている夫おっとがたくさんいます。人ひと前まえでは妻つまを大だい事じにしているように見みせ掛かけながら，家いえの中なかでは妻つまにひどいことをしている夫おっともいるでしょう。夫おっとがポルノを見みているために，夫ふう婦ふ関かん係けいにひびが入はいっているケースも少すくなくありません。

3. 夫おっとが妻つまにひどいことをする原げん因いんにはどんなものがありますか。

³ どうして妻つまに対たいしてこのようなひどいことをするのでしょうか。父ちち親おやが暴ぼう力りょく的てきな人ひとだったために，そうしたひどい行おこないが普ふ通つうのことだと考かんがえているのかもしれません。周まわりの環かん境きょうに影えい響きょうされて，“男おとこ”なら自じ分ぶんが上うえであることを力ちからで妻つまに分わからせるものだと考かんがえている人ひともいるでしょう。怒いかりなどの感かん情じょうを抑おさえるように教おそわってこなかった人ひとや，いつもポルノを見みているために女じょ性せいや性せいに対たいする見み方かたがゆがんでいる人ひともいます。それに加くわえて，新しん型がたコロナウイルスのパンデミックによってこうした問もん題だいが増ふえたという報ほう告こくもあります。とはいえ，どれを取とっても夫おっとが妻つまをひどく扱あつかってよい理り由ゆうにはなりません。

4. クリスチャンの夫おっとはどんなことに注ちゅう意いする必ひつ要ようがありますか。どうしてですか。

 ⁴ クリスチャンの夫おっとは，世よの中なかに見みられる女じょ性せいに対たいする間ま違ちがった見み方かたに注ちゅう意いする必ひつ要ようがあります。 a 人ひとの考かんがえ方かたや見み方かたは行こう動どうに影えい響きょうを与あたえるからです。パウロは天てんに行いくよう選えらばれたローマのクリスチャンに，「今いまの体たい制せいによって形かたち作づくられるのをやめてください」と警けい告こくしました。（ロマ 12:1，2）パウロがこの手て紙がみを書かいた時とき，兄きょう弟だい姉し妹まいはクリスチャンになってからしばらくたっていたと思おもわれます。でもパウロの言こと葉ばから分わかる通とおり，当とう時じの会かい衆しゅうには世よの中なかの考かんがえ方かたや習しゅう慣かんの影えい響きょうを受うけている人ひとたちがいたようです。それで，パウロはそうした人ひとたちに考かんがえ方かたや振ふる舞まいを変かえるようにと強つよく勧すすめました。現げん代だいのクリスチャンの夫おっとたちも，この助じょ言げんを真しん剣けんに受うけ止とめることは大たい切せつです。残ざん念ねんなことに，兄きょう弟だいであったとしても，世よの中なかの考かんがえ方かたの影えい響きょうを受うけている人ひとや，妻つまにひどいことをしてしまう人ひとさえいるからです。 b では，エホバは夫おっとが妻つまにどのように接せっすることを望のぞんでいるでしょうか。この記き事じの主しゅ題だいの聖せい句くから考かんがえましょう。

5. ペテロ第だい一いち 3章しょう7節せつによると，夫おっとは妻つまにどう接せっするべきですか。

⁵ ペテロ第だい一いち 3:7を読よむ。エホバは夫おっとたちに，妻つまを大たい切せつにするように命めいじています。夫おっとは妻つまに愛あいと敬けい意いを込こめて優やさしく接せっすることによって妻つまを大たい切せつにできます。この記き事じでは，夫おっとが妻つまを大たい切せつにするためにどんなことができるかを考かんがえます。でもまずは，どんなことをすると妻つまを傷きずつけることになるかを考かんがえます。

妻つまを傷きずつけるようなことを決けっしてしない

6. エホバは妻つまに暴ぼう力りょくを振ふるう人ひとのことをどう思おもっていますか。（コロサイ 3:19）

⁶ 暴ぼう力りょくを振ふるうこと。エホバは暴ぼう力りょく的てきな人ひとのことを憎にくんでいます。（詩し 11:5）妻つまを虐ぎゃく待たいする夫おっとのことはなおのことそうです。（マラ 2:16。コロサイ 3:19を読よむ。）主しゅ題だいの聖せい句くのペテロ第だい一いち 3章しょう7節せつによると，夫おっとは妻つまを大たい切せつにしないならエホバとの友ゆう情じょうを壊こわしてしまう危き険けんがあります。エホバに祈いのりを聞きいてもらえなくなる可か能のう性せいさえあります。

7. エフェソス 4章しょう31，32節せつによると，夫おっとはどんなことを避さける必ひつ要ようがありますか。（「語ご句くの説せつ明めい」も参さん照しょう。）

⁷ 言こと葉ばの暴ぼう力りょく。妻つまに怒いかりをぶつけたり，ひどいことを言いったりする人ひともいます。でもエホバは，「怒いかり，憤いきどおり，わめき，暴ぼう言げん」を憎にくんでいます。 c （エフェソス 4:31，32を読よむ。）エホバは全ぜん部ぶ聞きいています。誰だれも見みていない家いえの中なかにいる時ときを含ふくめ，夫おっとが妻つまにどのような話はなし方かたをしているかをエホバは気きに掛かけています。夫おっとが妻つまにひどいことを言いうなら，結けっ婚こん関かん係けいだけでなくエホバとの友ゆう情じょうにもひびが入はいります。（ヤコ 1:26）

8. エホバはポルノをどう見みていますか。どうしてですか。

⁸ ポルノを見みること。エホバはポルノを憎にくんでいます。それで，ポルノを見みる人ひとはエホバとの友ゆう情じょうを壊こわします。妻つまの尊そん厳げんも傷きずつけます。 d エホバは夫おっとに対たいし，妻つまだけを心こころから愛あいすることを求もとめています。それには，行こう動どうだけでなく何なにを考かんがえるかも関かん係けいしています。イエスは妻つま以い外がいの女じょ性せいを性せい的てき な関かん心しんを持もって見みる人ひとは，すでに「心こころの中なかで」姦かん淫いんをしたと言いいました。 e （マタ 5:28，29）

9. 妻つまを性せい的てきに辱はずかしめることをエホバが憎にくんでいるのはどうしてですか。

⁹ 妻つまを性せい的てきに辱はずかしめること。夫おっとの中なかには性せい関かん係けいにおいて，妻つまを辱はずかしめたり，汚けがれているとか愛あいされていないと感かんじさせたりする人ひとがいます。エホバはそうした冷れい酷こくで思おもいやりのない行こう動どうを憎にくんでいます。夫おっとが妻つまを愛あいし，大たい切せつにし，妻つまの気き持もちを尊そん重ちょうすることを願ねがっているからです。（エフェ 5:28，29）では，クリスチャンの夫おっとがこれまで考かんがえてきたようなひどいことを妻つまにしたり，ポルノを見みたりしている場ば合あい，自じ分ぶんの考かんがえ方かたや行こう動どうを変かえるためにどんなことができるでしょうか。

妻つまを傷きずつける行おこないをやめる

10. 夫おっとがイエスの手て本ほんについて考かんがえるとよいのはどうしてですか。

¹⁰ 夫おっとは妻つまに対たいするひどい行おこないをやめるためにどんなことができるでしょうか。イエスに倣ならうよう努ど力りょくすることが助たすけになります。確たしかにイエスは結けっ婚こんしたことがありませんでした。でも，イエスの弟で子したちに対たいする接せっし方かたは，夫おっとが妻つまに接せっする時ときの手て本ほんとなっています。（エフェ 5:25）一いち例れいとして，イエスが使し徒とたちにどのように接せっし，どんな話はなし方かたをしたかを考かんがえてみましょう。

11. イエスは使し徒とたちにどう接せっしましたか。

¹¹ イエスは使し徒とたちの尊そん厳げんを大たい切せつにし，親しん切せつに接せっしました。人ひとに厳きびしく当あたったり，偉えらそうにしたりすることは決けっしてありませんでした。弟で子したちの主しゅ，また主しゅ人じんでありながらも，自じ分ぶんの力ちからを見みせ付つけて権けん威いを振ふりかざすようなことはせず，謙けん虚きょな態たい度どで仕つかえました。（ヨハ 13:12-17）イエスは弟で子したちにこう言いいました。「私わたしから学まなんでください。私わたしは温おん和わで，謙けん遜そんだからです。あなたたちは爽さわやかさを感かんじるでしょう」。（マタ 11:28-30）イエスが温おん和わな人ひとだったことに注ちゅう目もくできます。温おん和わな人ひとは決けっして弱よわい人ひとではありません。自じ分ぶんをコントロールできる強つよい人ひとです。いらいらさせられるようなことがあったとしても，自じ分ぶんの感かん情じょうをコントロールし，穏おだやかでいることができます。

12. イエスはどのような話はなし方かたをしましたか。

¹² イエスは，ほかの人ひとを慰なぐさめたり爽さわやかにしたりする言こと葉ばを選えらんで話はなしました。弟で子したちに厳きびしい話はなし方かたをすることはありませんでした。（ルカ 8:47，48）反はん対たい者しゃたちがイエスを侮ぶ辱じょくして怒おこらせるようなことをしても，イエスは「仕し返かえしをしたりしませんでした」。（ペテ一いち 2:21-23）時ときには，厳きびしく言いい返かえす代かわりに黙だまっていることにしました。（マタ 27:12-14）確たしかにイエスはクリスチャンの夫おっとのかがみといえます。

13. 夫おっとはどうすれば「妻つまにしっかり付つ[く]」ことができますか。（マタイ 19:4-6）（写しゃ真しんも参さん照しょう。）

¹³ イエスは夫おっとに対たいして妻つまだけを心こころから愛あいするようにと教おしえました。お父とうさんエホバが以い前ぜんに語かたったことに触ふれて，夫おっとは「妻つまにしっかり付つ[く]」べきであると言いいました。（マタイ 19:4-6を読よむ。）ここで「しっかり付つ[く]」と訳やくされているギリシャ語ご動どう詞しの直ちょく訳やくには，「のり付づけする」という意い味みがあります。それで夫ふう婦ふはのり付づけされているかのように強つよい絆きずなで結むすばれているべきです。夫ふう婦ふのどちらかが絆きずなを壊こわすようなことをするなら，夫おっとと妻つまの両りょう方ほうが苦くるしみます。夫ふう婦ふの絆きずなを大たい切せつにしている夫おっとは，どんなものであれポルノに当あたるものを退しりぞけます。「無む価か値ちなものを見み続つづけない」ように，すぐに目めをそらします。（詩し 119:37）ヨブのように自じ分ぶんの目めと契けい約やくを結むすび，ふさわしくない関かん心しんを持もって妻つま以い外がいの女じょ性せいを見みないことを決けつ意いしています。（ヨブ 31:1）

14. エホバや妻つまとの関かん係けいを修しゅう復ふくするためには，どんな点てんに取とり組くむ必ひつ要ようがありますか。

 ¹⁴ 妻つまに暴ぼう力りょくを振ふるったりひどいことを言いったりしている人ひとは，エホバや妻つまとの関かん係けいを修しゅう復ふくするために，次つぎの点てんに真しん剣けんに取とり組くむ必ひつ要ようがあります。まずは，自じ分ぶんが深しん刻こくな問もん題だいを抱かかえていることや，エホバの目めから隠かくせるものは何なにもないということを認みとめます。（詩し 44:21。伝でん 12:14。ヘブ 4:13）2つ目めに，妻つまにしているひどいことをやめ，態たい度どを改あらためます。（格かく 28:13）3つ目めに，妻つまとエホバに謝あやまり，許ゆるしを求もとめます。（使し徒と 3:19）また，自じ分ぶんを変へん化かさせるための意い欲よくを与あたえてくださるようにエホバにお願ねがいすると同どう時じに，自じ分ぶんの考かんがえや言こと葉ばや行こう動どうをコントロールするための助たすけを与あたえてくださるように祈いのることも大たい切せつです。（詩し 51:10-12。コリ二に 10:5。フィリ 2:13）4つ目めに，どんな暴ぼう力りょく的てきな言こと葉ばや行おこないも憎にくむように努ど力りょくすることによって，自じ分ぶんの祈いのりに沿そって行こう動どうします。（詩し 97:10）5つ目めに，会かい衆しゅうの愛あい情じょう深ぶかい長ちょう老ろうたちにすぐに助たすけを求もとめることも忘わすれないでください。（ヤコ 5:14-16）6つ目めに，同おなじ間ま違ちがいを繰くり返かえさないようにするにはどうすればよいか具ぐ体たい的てきに考かんがえます。ポルノを見みている場ば合あいも，夫おっとはこうした6つの点てんに同おなじように取とり組くむ必ひつ要ようがあります。自じ分ぶんの行こう動どうを改あらためるために努ど力りょくするとき，エホバは必かならず助たすけてくださいます。（詩し 37:5）でも，妻つまを傷きずつけるような行おこないをただやめるだけでは十じゅう分ぶんではありません。妻つまを大たい切せつにしていることが伝つたわるようにする必ひつ要ようがあります。では，どうすればそうできるでしょうか。

妻つまを大たい切せつにする

15. 夫おっとはどのようにして，妻つまを愛あいしていることを伝つたえられますか。

¹⁵ 愛あいしていることを伝つたえる。幸しあわせな結けっ婚こん生せい活かつを送おくっている兄きょう弟だいたちは，妻つまを愛あいしていることを毎まい日にち伝つたえるようにしています。（ヨハ一いち 3:18）ちょっとしたことでも愛あい情じょうを伝つたえることができます。手てを握にぎったり，優やさしくハグしたりすることができるかもしれません。また，「今いま何なにしてる？」とか「ご飯はん食たべた？」といったメッセージを送おくること もできるでしょう。時とき々どき，自じ分ぶんの気き持もちをカードに書かいたり花はなをプレゼントしたりすることもできます。このように夫おっとが妻つまを大たい切せつにするなら，2人ふたりの絆きずなは強つよまります。

16. 妻つまを褒ほめることが大たい切せつなのはどうしてですか。

¹⁶ 感かん謝しゃを伝つたえる。妻つまを大たい切せつにしている夫おっとは，妻つまが元げん気きになる言こと葉ばを掛かけます。例たとえば，いろんな面めんで支ささえてくれていることへの感かん謝しゃを忘わすれずに伝つたえることができます。（コロ 3:15）夫おっとが妻つまを心こころから褒ほめるなら，妻つまは幸しあわせな気き持もちになります。安あん心しんでき，愛あいされ大たい切せつにされていると感かんじます。（格かく 31:28）

17. 夫おっとはどうすれば妻つまの尊そん厳げんを大たい切せつにすることができますか。

¹⁷ 妻つまの尊そん厳げんを大たい切せつにし，優やさしく接せっする。妻つまを愛あいしている人ひとは，妻つまを世せ界かいでたった1人ひとりのかけがえのない存そん在ざいと見みて大たい切せつにします。妻つまのことをエホバからもらった素す晴ばらしいプレゼントだと考かんがえます。（格かく 18:22; 31:10）それで，夫ふう婦ふの間あいだでより親しん密みつでプライベートな時じ間かんを過すごす時ときであっても，妻つまの尊そん厳げんを大たい切せつにし，優やさしく接せっします。性せい関かん係けいにおいて，妻つまを辱はずかしめたり不ふ快かいに感かんじさせたり良りょう心しんにとがめを感かんじさせたりするようなことはしません。 f もちろん，この点てんで夫おっと自じ身しんもエホバの前まえで清きよい良りょう心しんを保たもつようにする必ひつ要ようがあります。（使し徒と 24:16）

18. 夫おっとはどんな点てんを決けつ意いできますか。（「 妻つまに敬けい意いを示しめす4つの方ほう法ほう」の囲かこみも参さん照しょう。）

¹⁸ 夫おっとの皆みなさん，生せい活かつのいろいろな面めんで妻つまを大たい切せつにしようと努ど力りょくする皆みなさんの姿すがたを見みて，エホバは喜よろこんでいます。妻つまを傷きずつけるようなことをせず，尊そん厳げんを大たい切せつにし，優やさしく愛あい情じょうを込こめて接せっするようにしてください。そうするなら，妻つまを愛あいし，大たい切せつにしていることを伝つたえられます。妻つまを大たい切せつにするなら，最もっとも貴き重ちょうなエホバとの友ゆう情じょうを守まもることができます。（詩し 25:14）