読者の質問…
クリスマスを祝いますか
世界中の多くの人が,クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う儀式だと信じています。しかし,イエスのそばにいた,1世紀の弟子たちはクリスマスを祝っていたでしょうか。また,聖書は誕生日について何と述べているでしょうか。その答えを知ると,クリスマスがクリスチャンの祝いかどうかが分かるでしょう。
まず,聖書は,イエスや神の忠実な崇拝者たちが誕生日を祝ったとは述べていません。誕生日を祝ったとされているのは2人だけで,どちらも聖書の神エホバの崇拝者ではありません。また,その祝いの席では良くない出来事がありました。(創世記 40:20。マルコ 6:21)ブリタニカ百科事典(英語)によると,初期クリスチャンは「誕生日を祝うという異教徒の習慣」に反対していました。
イエスの誕生日はいつですか
聖書は,イエスが誕生した日を明確にしていません。「キリストの誕生日は新約[聖書]からも,実際,他のいかなる資料からも確認することができない」と,マクリントクとストロング共編の「百科事典」(英語)は述べています。イエスが弟子たちに誕生日を祝ってほしいと思っていたなら,自分の生まれた日をはっきりと知らせたはずです。
また聖書には,イエスや弟子たちがクリスマスを祝ったという記録もありません。「新カトリック百科事典」(英語)によると,クリスマスの祝いについては,「ローマの行事を記した,西暦336年の資料に基づくとされるフィロカルスの『暦』に」初めて出てきます。明らかに,聖書が書き終えられた後で,イエスの死後数世紀たってからのことです。ですから,マクリントクとストロングはこう指摘しています。「クリスマスの祝いは神により取り決められたものでもなければ,新約[聖書]に由来するものでもない」。 *
イエスは弟子たちに何を記念するよう教えましたか
偉大な教え手イエスは,何をして欲しいかを追随者たちにはっきりと伝えました。その指示は聖書に記録されています。しかし,クリスマスを祝うことについては,何も触れられていません。学校の先生は,生徒が与えられた指示を越えることを望みません。同様にイエスも,追随者たちが聖書に「書かれている事柄を越え」ることを望んでいません。(コリント第一 4:6)
一方,初期クリスチャンにとって身近で,非常に大切だった行事は,イエスの死を記念する式です。イエスは,それをいつ行なうかを弟子たちに直接伝え,実際にやって見せました。その具体的な指示と,イエスが亡くなった日付については,聖書に記録が残っています。(ルカ 22:19。コリント第一 11:25)
以上のように,クリスマスは誕生日の祝いであり,初期クリスチャンは誕生日を祝うという異教の習慣に従っていませんでした。さらに,聖書には,イエスやほかの人たちがクリスマスを祝っていたことを裏づける記録は何も残っていません。それで,世界中の幾百万ものクリスチャンは,クリスマスを祝わないことにしました。
^ 6節 様々なクリスマスの習慣の由来について詳しくは,「ものみの塔」2014年12月1日号の「読者の質問… クリスマスについてどんなことを知っておくとよいですか」をご覧ください。www.pr418.comで読むこともできます。