どちらが正解?
宇宙と生命は自然に存在するようになったのでしょうか。それとも,神が造ったのでしょうか。上に出てきた2人の物理学者の言葉と,聖書の巻頭の言葉は全く違います。どちらの考え方にも,強く同調する人たちがいます。公開討論の場やベストセラーの本の中で,それぞれが自分の意見を主張しています。一方で,どちらが正しいかよく分からないと思っている人たちもたくさんいます。
学校の先生は,宇宙と生命は自然にできた,神はいない,と教えるかもしれません。でもそう言える証拠をはっきり示しているでしょうか。宗教家たちは,天地を創造した神がいると教えるかもしれません。でもそのことを裏付ける証拠を示すでしょうか。それとも,ただ信じるようにと勧めるでしょうか。
あなたも宇宙と生命の始まりについて考えたことがありますか。はっきりしたことは誰にも分からない,と思っているかもしれません。そもそもこういうことを考えること自体,価値があるのだろうかと思うかもしれません。
「目ざめよ!」のこの号ではまず,多くの人が神の存在を信じるに至った幾つかの証拠を取り上げます。そして,宇宙と生命の起源を知ることが自分とどんな関係があるかを考えます。
^ 2節 「ホーキング,宇宙と人間を語る」,佐藤 勝彦 訳,エクスナレッジ発行,2010年。