「あなたの創造者を思いに留めなさい」
「あなたの創造者を思いに留めなさい」
「若いうちにあなたの創造者を思いに留めなさい。後の日に,困難にまとわれ,『もう生きることを楽しめない』と言うことになるでしょう」。―伝道の書 12:1,「現代英語訳」。
上の聖書の言葉は,考えるべき多くのことを含んでいます。若い時代は一度しかありません。後に思春期の日々を振り返って,喜びある満ち足りた気持ちになるか,つらい後悔の念を抱くかのどちらかです。あなたの場合はどうでしょうか。どうすれば物事をよい方向に導けるでしょうか。
聖書は上記のように,「あなたの創造者を思いに留めなさい」と勧めています。どうすればそうできるでしょうか。み言葉 聖書に述べられている神のおきてや原則を堅く守ることによってです。もちろんこれは,すべての楽しみを否定して,宗教に熱狂的で全く禁欲の生活を送らなければならないという意味ではありません。創造者を思いに留めるなら,考え得る最高の幸福を手に入れることになるのです。そんなことがあるでしょうか。
例えば,車と運転免許が手に入ったとしましょう。あなたの目の前には胸を躍らせるような新たな自由が開けています。大いに楽しめるようになります。考えてみてください。車でいろんな所に行けるのです。とはいえ,新しく得たこの自由には身の引き締まる責任が伴います。運転中は交通法規を守り,信号や速度制限や道路標識に注意しなければなりません。こうした責任は,運転の楽しみの妨げとなるでしょうか。決してそうではありません。いえむしろ,保護となります。事故に遭うなら,楽しむどころではないでしょう。
創造者であるエホバ神があなたに与えてくださった自由についても同じことが言えます。エホバは,大人へと成長する過程にあるあなたが人生をどのように用いるかを自分で選べるようにしてくださっています。(申命記 30:19。箴言 27:11)それは畏敬のうちに大切にすべき特権です。しかし,その自由には重い責任が伴います。エホバはみ言葉の中でいわば“交通法規”を示し,あなたがその規範に従って生きることを望んでおられます。そうした規範はあなたの幸福を妨げるでしょうか。そのようなことは決してありません。それどころか,今日の非常に多くの若者たちを悩ませて いる心痛や苦しみからあなたを守ってくれるのです。
現在30代初めのフェデリコは,本当にそのとおりだと感じています。若いころ,学校の友達は様々な活動に手を出していましたが,フェデリコにはそうした事柄を避けるべきであると分かっていました。「彼らは楽しくやっているように見えましたが,本当に幸せとは思えませんでした」と述べています。フェデリコは当時を振り返って,聖書の規準が思春期を通じて導きとなったことをうれしく思っており,こう言います。「もちろんわたしにも,他の若者たちと同様に,対処しなければならない問題がありました。でも,聖書は本当に身の守りとなりました。また仲間のクリスチャンがいつもそばにいて,助けてくれました。聖書の原則に従うことによって,想像したよりも大きな幸せを得ることができました」。
エホバ神はあなたが本当の意味で幸せであることを望んでおられます。それは,内心の惨めな気持ちを覆うにすぎないうわべだけの楽しさではありません。聖書はこう述べています。「青春を楽しみなさい。若いうちに幸福を知りなさい」。同時に,その同じ節には次の警告が加えられています。「すべてあなたの行なうことについて,神があなたを裁かれることを覚えていなさい」。―伝道の書 11:9,「今日の英語訳」。
あなたの創造者を思いに留め,与えられた自由を賢明に用いてください。そうすれば,創造者は必ずあなたを思いに留め,最大の幸福を与えてくださいます。聖書はこう述べています。「エホバの祝福,それが人を富ませるのであり,神はそれに痛みを加えられない」。―箴言 10:22。
若い人たちが思春期の試練に対処する助けとして,エホバの証人は,「若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え」と題する,320ページの本を出版しています。この本は,現在までに77の言語で3,400万冊近く発行されました。ご近所に住むエホバの証人からお受け取りになれます。
[8,9ページの図版]
思春期を上手に生きるために
時間を取って神の言葉を読む
宣教に励む
悪い交わりを避ける
日ごろから親とよく話し合う
[クレジット]
Brochure cover: Pictorial Archive (Near Eastern History) Est.