「非常に良い」翻訳
「非常に良い」翻訳
ある計算によると,1952年から1990年までの間に,合計55に及ぶクリスチャン・ギリシャ語聖書の英訳が新たに出版されました。翻訳者たちの訳語の選択はそれぞれに異なり,訳が全く同じになるということはありません。米国アリゾナ州フラッグスタッフにあるノーザン・アリゾナ大学の宗教学准教授ジェイスン・ベドゥーンは,八つの主要な翻訳の正確さを比較検討しました。その中に,エホバの証人の発行した「新世界訳聖書」も含まれていました。結果はどうだったでしょうか。
ベドゥーンは,「新世界訳」の一部の訳語選択に異を唱えてはいますが,この訳を「非常に良い」翻訳,調べた他の翻訳より「はるかに良い」,また「一貫して良い」翻訳としています。結論として,全体的に見ると,「新世界訳」は「現在,入手可能な英訳新約聖書の中で最も正確なものの一つ」であり,「比較した聖書翻訳の中では,最も正確であった」と述べています。―「翻訳の真実: 新約聖書英訳における正確さと偏り」(Truth in Translation: Accuracy and Bias in English Translations of the New Testament)。
ベドゥーンは,「聖書が実際に述べている事柄を,現代の読者が望み,また求める方向に言い換えたり拡張したりするように」圧力を受ける翻訳者が多いことに注目しています。しかし,「新世界訳聖書」はそうではない,とベドゥーンは見ています。「新約聖書筆者の元々の表現について,逐語的に厳正かつ保守的に訳していて,ずっと正確だから」です。
新世界訳聖書翻訳委員会が同聖書の前書きで述べているとおり,聖書を原語から現代語に翻訳することは「重い責任の伴う仕事」です。同委員会は続けてこう述べています。「この仕事に携わる翻訳者は,聖書の著者であられる神に対する恐れの念と愛を抱いており,そのお考えや宣言をできる限り正確に伝えなければならない,という特別の責任を神に対して感じます」。
1961年に初版が出て以来,32の言語の「新世界訳聖書」が入手できるようになりました。点字版のものも二つあります。クリスチャン・ギリシャ語聖書つまり“新約聖書”の「新世界訳」は,さらに18の言語で入手でき,これに点字版のものが一つ加わりました。もし自国語の「新世界訳」があるなら,この「非常に良い」現代語訳で神の言葉をお読みになることをお勧めいたします。