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お子さんを教えましょう

神からも友達からも愛された少女

神からも友達からも愛された少女

今日,その少女の名前を知っている人はいません。分かっているのは,父親がエフタという名であったことだけです。聖書からその二人について学びましょう。そうすれば,エフタの娘が神からも友達からも愛されたことが分かるでしょう。

聖書の「裁き人の書」第11章に,エフタとその娘のことが記されています。エフタは,神の忠実な僕でしたから,娘と定期的に聖書について話し合っていたに違いありません。

エフタは,神の民であったイスラエル人が自分たちを治めてくれる人間の王を求めるより前の時代の人です。戦う能力のある強い人でした。そのため,イスラエル人はエフタに,自分たちを率いて,隣の国の民で敵でもあるアンモン人と戦ってくれるよう頼みました。

エフタは,アンモン人を撃ち破るためにエホバの助けが欲しかったので,一つの約束をしました。『もしエホバが勝利を与えてくださるならば,戻った時に家から最初に出て来る者をエホバにささげます』と言ったのです。その者は,神の幕屋 ― 当時,神への崇拝が行なわれていた場所 ― で,死ぬまでずっと神に仕えることになります。だれが最初に出て来たか,知っていますか。― *

そう,エフタの娘です。エフタはとても悲しくなりました。子どもはその娘しかいなかったからです。しかし,エホバに約束したので,それを守らなければなりません。すると,娘はすぐに,「お父さま,エホバに向かって口を開かれたのでしたら,口から出たそのとおりにわたしになさってください」と言いました。そして,2か月間独りで山に行って泣く[つまり「嘆き悲しむ」]ことを許して欲しい,と頼みました。なぜ悲しむのでしょうか。父親の誓いを守るなら,結婚して子どもを持つ権利を手放すことになるからです。それでも,自分の願いを一番重要なこととはみなしませんでした。父親に従いたい,またエホバに対して忠節でありたい,と思ったからです。エフタの娘はエホバと父親を喜ばせた,と思いますか。―

それで,エフタは娘を2か月間去らせ,娘は女友達と一緒に出かけて行きました。娘が帰って来ると,父エフタは,誓いどおりに娘をシロにある神の幕屋へ送り,生涯そこで仕えさせました。イスラエルの娘たちは毎年,シロに行ってエフタの娘を励ましました。

あなたの知っている若者たちの中に,親に従い,エホバを愛している子がいますか。そのような子をもっとよく知って友達になるのは良いことです。あなたも,エフタの娘に倣って従順と忠節を示すなら,良い友達を持てます。そして,親を喜ばせることができ,エホバからも愛されることでしょう。

^ 6節 お子さんと一緒に読んでいるのであれば,ダッシュ(―)の所で休止を入れ,お子さんの答えを聞いてみることができます。