特集記事 | こうすれば仕事は楽しくなる
一生懸命に働く ― 時代後れ?
アレックスは勤め先の運送会社のトラックにまた1つ箱を運びながらため息をつき,こう考えます。「いつまでこんな将来性のない仕事をしないといけないのか。いつになったら高給取りになれるんだろう。働く必要がなければ最高なのに!」
アレックスのように,きつい仕事なんてしたくないという人は少なくありません。自動車整備士をしているアーロンは言います。「多くの人は,『“つまらない”仕事は自分には似合わない,もっといい仕事があったらこんな仕事はすぐに辞めよう』と思っています」。
きつい仕事は自分には向かない,と多くの人が考えるのはなぜでしょうか。メディアの影響を受けているのかもしれません。テレビや映画などでは大抵,贅沢で気楽な生活が“理想”とされるからです。「一般的には,生活のためにあくせく働かなければならない人ほど人生の負け組なんです」と,建物の維持管理をしているマシューは言います。用務員のシェーンもそうした傾向についてこう述べています。「1日分稼ぐのに丸1日働くなんて,今どきそんなことする人はいません」。
それに対して,一生懸命に働きながらも,楽しく暮らしている人は大勢います。「一生懸命に働くと,得るところが非常に多いと思います。価値ある目標を持っている場合には特にそう言えます」と,建設の仕事をしている25歳のダニエルは言います。23歳のアンドレも,こう述べています。「楽しく幸せに暮らすことと働くことには関係があると思います。たくさん働かなくてすむとしても,長い目で見れば,幸せにはなれません。退屈するだけです」。
ダニエルやアンドレのように,一生懸命に働くことに対して積極的な見方をしている人たちは,どのようにしてそうした見方を培ったのでしょうか。簡単に言えば,聖書の教えを自分の生活に当てはめたのです。聖書は,一生懸命に働く意欲をそぐどころか,勤勉かつ根気強く働くよう勧めています。それだけではありません。どうすれば仕事が楽しくなるかも示しているのです。
聖書のどんな教えを当てはめると,自分の仕事に満足できるようになるのでしょうか。そうした教えの幾つかを次の記事で考えてみましょう。