子こ供どもは幼おさないうちから，人じん種しゅや肌はだの色いろが違ちがうとみんなと違ちがった扱あつかいを受うけることがある，ということに気き付づくかもしれません。子こ供どもが人じん種しゅについて偏へん見けんを持もたないようにするために，親おやはどんなことができるでしょうか。もし子こ供どもが人じん種しゅ差さ別べつを受うけているなら，どんなことができますか。

この記き事じの内ない容よう

•  人じん種しゅについて子こ供どもと話はなすには

•  人じん種しゅ差さ別べつについてどのように説せつ明めいできるか

•  親おやはどのように手て本ほんとなれるか

•  子こ供どもが人じん種しゅ差さ別べつを受うけているなら

 どのように説せつ明めいできるか。世せ界かい中じゅうにはいろいろな人ひとがいて，見みた目めも文ぶん化かも習しゅう慣かんもさまざまです。多た様よう性せいがあるのは素す晴ばらしいことです。でも見みた目めや行こう動どうの違ちがいは，ある人ひとたちにとって他たの人ひとをひどく扱あつかう理り由ゆうになってきました。

 聖せい書しょによれば，人じん類るい全すべては共きょう通つうの祖そ先せんから出でています。つまり，私わたしたちはみんな家か族ぞくだということです。

 「子こ供どもたちはいろんな人じん種しゅの人ひとと接せっする時ときに，どんな人ひとも愛あいや敬けい意いを示しめされるべきなんだ，ということを学まなんでいるようです」。カレン

 遅おそかれ早はやかれ，子こ供どもたちはヘイトクライムや人じん種しゅ差さ別べつに関かんする事じ件けんについて見み聞ききします。そんな時とき，どのように説せつ明めいしますか。説せつ明めいの仕し方かたは子こ供どもの年ねん齢れいに応おうじて異ことなるでしょう。

•   未み就しゅう学がく児じ: ペアレンツ誌しの中なかでアリソン･ブリスコスミス博士はかせは，「幼おさない頃ころは何なにが公こう平へいで何なにが公こう平へいでないかについてとても敏びん感かんなので，話はなし合あうのにとても良よい時じ期きと言いえます」と述のべています。

•   小しょう学がく生せい: 6歳さいから12歳さいの子こ供どもは好こう奇き心しんが旺おう盛せいで，時ときに難むずかしい質しつ問もんをするものです。できるだけ丁てい寧ねいに答こたえてください。学がっ校こうやメディアでどんなことを目めにしているかを子こ供どもと話はなしましょう。そして，その機き会かいを活かつ用ようして，人じん種しゅ差さ別べつが間ま違ちがっていることについて説せつ明めいしてください。

•    中ちゅう高こう生せい: この年ねん代だいになると，もっと複ふく雑ざつな問もん題だいについて理り解かいできるようになります。それで，10代だいは人じん種しゅ差さ別べつに関かんするニュース報ほう道どうについて話はなし合あうのに絶ぜっ好こうの時じ期きと言いえます。

 「子こ供どもたちと人じん種しゅ差さ別べつについて話はなし合あうようにしています。どこに住すんでいても，いつかは向むき合あわないといけない問もん題だいだからです。このテーマについて家いえで話はなし合あわれていないなら，子こ供どもは一いっ般ぱん的てきに受うけ入いれられている見み方かたを取とり入いれてしまうでしょう。子こ供どもは，事じ実じつのように見みせ掛かけられた多おおくの間ま違ちがった情じょう報ほうにさらされているんです」。ターニャ

 子こ供どもは手て本ほんを見みて学まなびます。それで，親おやとして自じ分ぶんの言げん動どうがどんなものかを考かんがえることは重じゅう要ようです。例たとえば次つぎのような点てんです。

•   自じ分ぶんとは違ちがう人じん種しゅの人ひとたちのことをジョークの種たねにしたり，けなすようなことを言いったりしていませんか。米べい国こく児じ童どう青せい少しょう年ねん精せい神しん医い学がく会かいによると，「子こ供どもは親おやをよく見みていて，自し然ぜんと親おやの言げん動どうをまねるものです」。

•   ほかの国くにの人ひとたちに友ゆう好こう的てきに接せっしていますか。小しょう児に科か医いのアラナ･ンゾマ氏しはこう言いっています。「子こ供どもに……さまざまな背はい景けいの人ひとと良よい関かん係けいを築きずいてほしいと思おもうなら，あなた自じ身しんがそうしているところを見みせる必ひつ要ようがあります」。

 「長なが年ねん，わが家やでは，いろいろな国くにから来きたゲストを家いえに泊とめています。それぞれの国くにの食たべ物ものや音おん楽がくを楽たのしんだり，民みん族ぞく衣い装しょうを着きたりもします。子こ供どもたちには，どんな人じん種しゅかではなくどんな人ひとかに注ちゅう目もくするように教おしえています。自じ分ぶんの国くにの文ぶん化かを高たかめないようにもしています」。カトリーナ

 平びょう等どうの大たい切せつさがよく話わ題だいにされているにもかかわらず，人じん種しゅ差さ別べつは至いたる所ところで見みられています。それで，あなたのお子こさんも少しょう数すう派はと見みなされて不ふ親しん切せつな扱あつかいを受うける可か能のう性せいがあると言いえます。その場ば合あい，何なにができますか。

 状じょう況きょうを把は握あくしましょう。その言げん動どうは意い図と的てきなものでしょうか。それとも，軽かるはずみなものでしょうか。（ヤコブ 3:2）話はなし合あいが必ひつ要ようなものでしょうか。それとも，見み過すごせるものでしょうか。

 バランスは大たい切せつです。聖せい書しょは「すぐに腹はらを立たててはならない」とアドバイスしています。（伝でん道どうの書しょ 7:9）人じん種しゅ差さ別べつは深しん刻こくな問もん題だいです。でも，誰だれかから侮ぶ辱じょくされたり不ふ公こう平へいに扱あつかわれたりしたからといって，全すべてが民みん族ぞくに対たいする憎にくしみから来きているわけではありません。

 もちろん，状じょう況きょうはそれぞれ異ことなるので，行こう動どうを起おこすかどうかを決きめる前まえに，実じっ際さいに何なにが起おきているかを見み極きわめるようにしてください。

 状じょう況きょうが把は握あくできたら，こう自じ問もんしてみましょう。

•   「もし子こ供どもが，みんなが偏へん見けんを持もっていると決きめつけたり，嫌いやなことをされるたびに人じん種しゅのせいだと考かんがえたりするならどうだろうか」。

•   「『人ひと々びとが話はなす言こと葉ば一ひとつ一ひとつを心こころに留とめてはならない』という聖せい書しょの言こと葉ばを当あてはめることは，うちの子こにとって助たすけになるだろうか」。（伝でん道どうの書しょ 7:21）

 意い図と的てきに思おもえる場ば合あいはどうしたらよいか。どう反はん応のうするかで，状じょう況きょうは良よくも悪わるくもなるということを子こ供どもに教おしえましょう。からかったり，いじめたり，侮ぶ辱じょくしたりする人ひとは，相あい手てがどう反はん応のうするかを見みたいだけということがあるからです。そのような場ば合あい，一いち番ばん良よいのは反はん応のうしないことです。

 もし危き険けんでなければ，子こ供どもが当とう人にんと話はなし合あうことができるかもしれません。子こ供どもは（けんか腰ごしでなく穏おだやかな態たい度どで）こう言いえるかもしれません。「君きみが僕ぼくに言いったこと（したこと）は，あまり親しん切せつじゃなかったと思おもう」。

 報ほう告こくした方ほうが良よいと思おもう場ば合あいはどうか。子こ供どもが危き険けんにさらされていたり，見み過すごしてはいけないと感かんじる理り由ゆうがあったりするなら，いつでも学がっ校こうに相そう談だんしてください。必ひつ要ようなら警けい察さつに報ほう告こくすることもできます。