第​14​章

どうすれば幸福な家庭を築けますか

どうすれば幸福な家庭を築けますか
  • 良い​夫​で​ある​ため​に​は​何​が​必要​です​か。

  • どう​すれ​ば​妻​の​役割​を​十分​に​果たせ​ます​か。

  • 良い​親​で​ある​と​は,どう​いう​こと​です​か。

  • どう​すれ​ば​子ども​も​協力​でき​ます​か。

1 幸福​な​家庭​を​築く​秘けつ​は​何​です​か。

エホバ​神​は​あなた​の​家庭​が​幸福​で​ある​こと​を​願っ​て​おら​れ​ます。神​の​言葉 聖書​は,家族​の​各​成員​の​ため​に​指針​を​備え,神​が​意図​し​て​おら​れる​各人​の​役割​を​説明​し​て​い​ます。家族​の​成員​が​神​から​の​助言​に​従っ​て​各自​の​役割​を​果たす​とき,非常​に​喜ばしい​結果​に​なり​ます。イエス​は​こう​述べ​まし​た。「神​の​言葉​を​聞い​て​それ​を​守っ​て​いる​人​たち(は)幸い​です!」―ルカ 11:28

2 家庭​の​幸福​は,何​を​認める​こと​に​かかっ​て​い​ます​か。

2 家庭​の​幸福​は​おもに,家族​と​いう​もの​が​エホバ​から​出​て​いる​こと​を​認める​か​どう​か​に​かかっ​て​い​ます。イエス​も​エホバ​を「わたしたち​の​父」と​呼び​まし​た。(マタイ 6:9)地上​の​すべて​の​家族​は,天​の​父​が​おら​れる​ゆえに​存在​し​て​い​ます。また​その​方​は,家庭​を​幸福​に​する​もの​は​何​か​を​確か​に​ご存じ​です。(エフェソス 3:14,15)では,聖書​は​家族​の​成員​各自​の​役割​に​つい​て​何​を​教え​て​いる​でしょ​う​か。

家族​は​神​が​創始​さ​れ​た​もの

3 聖書​は,人間​家族​の​始まり​に​つい​て​どの​よう​に​述べ​て​い​ます​か。聖書​の​その​記述​が​事実​で​ある​と,どうして​分かり​ます​か。

3 エホバ​は​最初​の​人間​アダム​と​エバ​を​創造​し,夫婦​と​し​て​結び合わせ​まし​た。そして​二​人​を​地上​の​美しい​楽園​と​いう​住まい,つまり​エデン​の​園​に​置き,子ども​を​もうける​よう​に​お命じ​に​なり​まし​た。『子​を​生ん​で​多く​なり,地​に​満ちよ』と​言わ​れ​た​の​です。(創世記 1:26‐28; 2:18,21‐24)これ​は,作り話​や​神話​など​で​は​あり​ませ​ん。なぜなら​イエス​が,家族​生活​の​始まり​に​つい​て​創世記​が​述べる​こと​を​事実​と​し​て​お示し​に​なっ​た​から​です。(マタイ 19:4,5)わたしたち​は​多く​の​問題​に​直面​し​ます​し,今​の​生活​は​神​が​目的​と​し​た​もの​で​は​あり​ませ​ん​が,家庭​を​幸福​な​場​に​する​こと​は​可能​です。なぜ​そう​言える​の​か​を​調べ​て​み​ましょ​う。

4 (イ)どう​すれ​ば,一人一人​が​家庭​の​幸福​に​貢献​でき​ます​か。(ロ)イエス​の​生活​に​つい​て​学ぶ​こと​が,家庭​の​幸福​に​とっ​て​非常​に​大切​な​の​は,なぜ​です​か。

4 家族​の​成員​一人一人​が,神​に​倣っ​た​愛​を​示す​こと​に​よっ​て​家庭​の​幸福​に​貢献​でき​ます。(エフェソス 5:1,2)しかし,人間​は​神​を​見る​こと​が​でき​ない​の​に,どの​よう​に​し​て​神​に​見倣える​の​でしょ​う​か。神​を​見る​こと​は​でき​ませ​ん​が,神​の​行動​の​仕方​は​知る​こと​が​でき​ます。エホバ​は​ご自分​の​初子​を​天​から​地上​に​遣わさ​れ​た​から​です。(ヨハネ 1:14,18)この​み子​イエス​・​キリスト​は​地上​に​おら​れ​た​間,天​の​父​に​大変​よく​見倣っ​た​の​で,イエス​を​見​て​イエス​の​言葉​に​耳​を​傾ける​こと​は,エホバ​と​共​に​い​て​エホバ​の​言葉​を​聞く​よう​な​もの​でし​た。(ヨハネ 14:9)ですから,イエス​が​示し​た​愛​に​つい​て​学び,イエス​の​手本​に​従う​なら,だれ​も​が​家庭​生活​の​幸福​を​増し加える​こと​に​貢献​できる​の​です。

夫​の​ため​の​模範

5,6 (イ)イエス​は​会衆​と​の​接し方​に​おい​て,どの​よう​に​夫​の​手本​と​なっ​て​い​ます​か。(ロ)罪​の​許し​を​得る​ため​に​は,どんな​こと​を​する​べき​です​か。

5 夫​は,イエス​が​弟子​たち​に​接し​た​よう​に​妻​と​接する​必要​が​ある,と​聖書​は​述べ​て​い​ます。聖書​に​ある​次​の​指示​に​つい​て​考え​て​ください。「夫​たち​よ,妻​を​愛し​続け​なさい。キリスト​が​会衆​を​愛し,その​ため​に​ご自分​を​引き渡さ​れ​た​の​と​同じ​よう​に​です。……この​よう​に,夫​は​自分​の​体​の​よう​に​妻​を​愛す​べき​です。妻​を​愛する​人​は​自分​自身​を​愛し​て​いる​の​です。自分​の​身​を​憎ん​だ​者​は​かつて​い​ない​から​です。むしろ​人​は,それ​を​養い,また​大切​に​し​ます。キリスト​が​会衆​に​対し​て​する​の​と​同じ​です」。―エフェソス 5:23,25‐29

6 イエス​が​弟子​たち​から​成る​会衆​に​対し​て​抱く​愛​は,夫​に​とっ​て​完全​な​手本​です。イエス​は「彼ら​を​最後​まで​愛さ​れ」,完全​と​は​とても​言え​ない​弟子​たち​の​ため​に,ご自分​の​命​を​犠牲​に​され​まし​た。(ヨハネ 13:1; 15:13)同様​に​夫​も,「妻​を​愛し​つづけ​なさい。妻​に​対し​て​苦々しく​怒っ​て​は​なり​ませ​ん」と​強く​勧め​られ​て​い​ます。(コロサイ 3:19)では,夫​が​そう​し​た​助言​を​当てはめる​の​に​何​が​役立つ​でしょ​う​か。とりわけ,妻​の​行ない​に​時々​思慮深さ​が​欠ける​よう​な​場合​は​どう​でしょ​う​か。夫​は,自分​自身​の​間違い​や,神​の​許し​を​得る​ため​に​す​べき​こと​を​思い起こす​と​よい​でしょ​う。神​の​許し​を​得る​ため​に​は​どんな​こと​を​する​べき​です​か。自分​に​対し​て​罪​を​犯し​た​人​たち​を​許さ​なけれ​ば​なり​ませ​ん。妻​も​その​中​に​含ま​れ​ます。言う​まで​も​なく,妻​も​同じ​よう​に​する​必要​が​あり​ます。(マタイ 6:12,14,15)うまく​ゆく​結婚​と​は,互い​を​快く​許せる​二​人​の​結び付き​で​ある,と​言わ​れ​て​き​まし​た​が,あなた​は​その​理由​を​理解​し​て​おら​れ​ます​か。

7 イエス​は​何​を​考慮​に​入れ​まし​た​か。夫​は​どの​よう​に​その​手本​に​倣え​ます​か。

7 また,イエス​が​いつも​弟子​たち​へ​の​思いやり​を​示し​た​こと​に​注目​する​の​も​良い​こと​です。イエス​は​弟子​たち​の​限界​と,身体​的​に​必要​な​事柄​を​考慮​に​入れ​まし​た。例えば,弟子​たち​が​疲れ​て​い​た​時​に​は,「さあ,あなた方​は​自分​たち​だけ​で​寂しい​場所​に​行き,少し​休み​なさい」と​言わ​れ​まし​た。(マルコ 6:30‐32)妻​も,夫​から​心​の​こもっ​た​思いやり​を​示さ​れる​に​ふさわしい​存在​です。聖書​は​妻​の​こと​を「弱い​器」と​呼び,「誉れ」を​配する​よう​夫​に​命じ​て​い​ます。なぜ​でしょ​う​か。夫​も​妻​も​同じ​よう​に,「過分​の​恵み​と​し​て​の​命」を​得る​から​です。(ペテロ​第​一 3:7)神​の​目​に​貴重​な​の​は,男性​か​女性​か​で​は​なく,忠実​さ​です。夫​は​その​点​を​銘記​する​必要​が​ある​でしょ​う。―詩編 101:6

8 (イ)「妻​を​愛する[夫]は​自分​自身​を​愛し​て​いる」と​は,どの​よう​な​意味​です​か。(ロ)「一体」で​ある​と​いう​こと​は,夫婦​に​とっ​て​何​を​意味​し​ます​か。

8 「妻​を​愛する[夫]は​自分​自身​を​愛し​て​いる」と​聖書​は​述べ​て​い​ます。イエス​が​指摘​さ​れ​た​よう​に​夫​と​妻​は「もはや​二つ​で​は​なく,一体」な​の​で,そう​言える​の​です。(マタイ 19:6)ですから,夫​も​妻​も​性的​な​関心​の​対象​を​自分​の​配偶​者​に​限る​べき​です。(箴言 5:15‐21。ヘブライ 13:4)相手​が​必要​と​する​もの​に​純粋​な​関心​を​払う​なら,そう​する​こと​が​でき​ます。(コリント​第​一 7:3‐5)「自分​の​身​を​憎ん​だ​者​は​かつて​い(ませ​ん)。むしろ​人​は,それ​を​養い,また​大切​に​し​ます」と​いう​諭し​は​注目​に​値し​ます。夫​は,自分​の​頭​で​ある​イエス​・​キリスト​に​対し​て​言い開き​を​し​なけれ​ば​なら​ない​こと​を​念頭​に​置き,自分​自身​を​愛する​よう​に​妻​を​愛する​必要​が​ある​の​です。―エフェソス 5:29。コリント​第​一 11:3

9 フィリピ 1​章​8​節​に​は,イエス​の​どんな​特質​に​つい​て​述べ​られ​て​い​ます​か。夫​が​妻​に​この​特質​を​表わす​必要​が​ある​の​は​なぜ​です​か。

9 使徒​パウロ​は,「キリスト​・​イエス​の​よう​な​優しい​愛情」に​つい​て​語り​まし​た。(フィリピ 1:8)イエス​の​優しさ​は,人​を​さわやか​に​する​特質​で​あり,イエス​の​弟子​に​なっ​た​女性​の​心​を​引き付け​まし​た。(ヨハネ 20:1,11‐13,16)妻​も​夫​から​の​優しい​愛情​を​心​から​望ん​で​い​ます。

妻​の​ため​の​手本

10 イエス​は​妻​に​とっ​て,どの​よう​な​手本​と​なっ​て​い​ます​か。

10 家族​は​一つ​の​組織​で​あり,円滑​に​活動​する​ため​に​は,頭​が​必要​です。イエス​に​も,ご自分​の​頭​と​し​て​従う​方​が​おら​れ​ます。『女​の​頭​が​男​で​ある』よう​に,「キリスト​の​頭​は​神」です。(コリント​第​一 11:3)神​の​頭​の​権​に​イエス​が​服従​し​た​こと​は,優れ​た​手本​です。わたしたち​すべて​に​は,従う​べき​頭​が​いる​から​です。

11 妻​は​夫​に​対し​て​どんな​態度​を​取る​必要​が​あり​ます​か。妻​の​行状​は​どんな​影響​を​及ぼす​こと​が​あり​ます​か。

11 男性​も​不​完全​な​の​で​間違い​を​し,家族​の​頭​と​し​て​の​理想​に​とても​及ば​ない​こと​が​よく​あり​ます。では,妻​は​どう​し​たら​よい​でしょ​う​か。夫​の​する​こと​を​けなし​たり,頭​の​権​を​奪お​う​と​し​たり​する​の​は​正しく​あり​ませ​ん。もの静か​で​温和​な​霊​が​神​の​目​に​大いに​価値​が​ある,と​いう​こと​を​銘記​する​の​は​良い​こと​です。(ペテロ​第​一 3:4)妻​は​その​よう​な​霊​を​表わす​こと​に​より,難しい​状況​の​もと​で​も​敬虔​な​服従​を​実践​し​やすく​なる​こと​に​気づく​でしょ​う。聖書​は​さらに,「妻​は​夫​に​対し​て​深い​敬意​を​持つ​べき​です」と​述べ​て​い​ます。(エフェソス 5:33)しかし,夫​が​キリスト​を​自分​の​頭​と​し​て​受け入れ​ない​場合​は​どう​でしょ​う​か。聖書​が​妻​に​強く​勧め​て​いる​こと​が​あり​ます。「自分​の​夫​に​服し​なさい。それ​は,み言葉​に​従順​で​ない​者​が​いる​と​し​て​も,言葉​に​よら​ず,妻​の​行状​に​よっ​て,つまり,深い​敬意​の​こもっ​た​あなた方​の​貞潔​な​行状​を​実際​に​見​て​引き寄せ​られる​ため​です」。―ペテロ​第​一 3:1,2

12 妻​が​敬意​を​もっ​て​自分​の​意見​を​述べる​の​は,なぜ​間違っ​た​こと​で​は​あり​ませ​ん​か。

12 夫​と​意見​が​異なる​とき,妻​が​自分​の​意見​を​巧み​に​述べる​の​は,夫​が​信者​で​あっ​て​も​なく​て​も,不敬​な​こと​で​は​あり​ませ​ん。妻​の​見方​が​正しい​こと​も​あり,夫​が​妻​の​言葉​に​耳​を​傾ける​なら,家族​全体​が​益​を​得る​こと​でしょ​う。アブラハム​は,家​の​中​の​ある​問題​に​つい​て​妻​の​サラ​が​述べ​た​実際​的​な​解決​策​に​同意​し​ませ​ん​でし​た​が,神​から,「その​声​を​聴き入れ​よ」と​言わ​れ​まし​た。(創世記 21:9‐12)もちろん,夫​が​下し​た​最終​的​な​決定​が​神​の​律法​に​違反​する​もの​で​なけれ​ば,妻​は​その​決定​を​支持​する​こと​に​よっ​て​服従​を​示し​ます。―使徒 5:29。エフェソス 5:24

サラ​は​どんな​点​で,妻​の​優れ​た​手本​と​なっ​て​い​ます​か

13 (イ)テトス 2​章​4,5​節​は,結婚​し​た​女性​に​何​を​強く​勧め​て​い​ます​か。(ロ)聖書​は​別居​と​離婚​に​つい​て,何​と​述べ​て​い​ます​か。

13 妻​は​自分​の​役割​を​しっかり​果たす​こと​に​より,家族​を​世話​する​面​で​多く​の​こと​を​行なえ​ます。例えば,結婚​し​て​いる​女性​は「夫​を​愛し,子供​を​愛し,健全​な​思い​を​持ち,貞潔​で​あり,家事​に​いそしみ,善良​で,夫​に​服す​べき」で​ある,と​聖書​は​述べ​て​い​ます。(テトス 2:4,5)この​聖句​の​とおり​に​行なう​女性​は,妻​と​し​て​母​と​し​て​家族​から​いつ​まで​も​愛さ​れ,尊敬​さ​れ​ます。(箴言 31:10,28)しかし,結婚​は​不​完全​な​人間​同士​の​結びつき​な​の​で,極端​な​場合​に​は​別居​や​離婚​と​いう​結果​に​なる​こと​も​あり​ます。聖書​は,ある​種​の​状況​の​もと​で​別居​する​こと​を​許し​て​は​い​ます​が,別居​を​軽く​見る​べき​で​は​あり​ませ​ん。なぜなら​聖書​は​こう​助言​し​て​いる​から​です。「妻​は​夫​から​離れる​べき​で​は​あり​ませ​ん。……夫​も​妻​を​去る​べき​で​は​あり​ませ​ん」。(コリント​第​一 7:10,11)離婚​の​聖書​的​な​根拠​と​なる​の​は,夫婦​の​一方​が​淫行​を​犯し​た​とき​だけ​です。―マタイ 19:9

親​の​ため​の​完全​な​手本

14 イエス​は​どの​よう​に​子ども​たち​に​接し​まし​た​か。子ども​は​親​から​何​を​し​て​もらう​必要​が​あり​ます​か。

14 親​が​子ども​に​どう​接する​か​に​つい​て,イエス​は​完全​な​手本​を​残さ​れ​まし​た。子ども​たち​が​イエス​に​近づこ​う​と​し​た​時,周囲​の​人々​は​それ​を​とどめ​よう​と​し​まし​た。その​際​イエス​は​こう​言わ​れ​まし​た。「幼子​たち​を​わたし​の​ところ​に​来さ​せ​なさい。止め​よう​と​し​て​は​なり​ませ​ん」。聖書​に​よれ​ば,それ​から​イエス​は「子供​たち​を​自分​の​両腕​に​抱き寄せ,その​上​に​両手​を​置い​て​祝福​し​はじめ​られ」まし​た。(マルコ 10:13‐16)イエス​が​幼い​子ども​たち​の​ため​に​時間​を​取っ​た​の​ですから,あなた​も​お子さん​たち​の​ため​に​同じ​よう​に​す​べき​で​は​ない​でしょ​う​か。子ども​たち​は​親​と​一緒​に​過ごす​わずか​な​時間​で​は​なく,多く​の​時間​を​必要​と​し​て​い​ます。親​は​時間​を​取っ​て​子ども​を​教える​必要​が​あり​ます。そう​する​よう​に​エホバ​は​親​たち​に​諭し​て​おら​れる​から​です。―申命記 6:4‐9

15 親​は​子ども​を​守る​ため​に,何​が​でき​ます​か。

15 この​世​が​いよいよ​悪く​なる​に​つれ​て,親​は​子ども​たち​を,性的​虐待​の​よう​な​危害​を​加え​よう​と​する​者​から​守る​こと​が​必要​に​なり​ます。では​イエス​が​どの​よう​に​弟子​たち​を​守ら​れ​た​か​を​調べ​て​み​ましょ​う。イエス​は​愛情​を​込め​て​弟子​たち​を「小さな​子供​ら」と​呼ん​で​おら​れ​ます。イエス​は​捕らえ​られ,間​も​なく​殺さ​れる​と​いう​時​に​も,弟子​たち​が​その​場​から​逃れ​られる​よう​に​なさい​まし​た。(ヨハネ 13:33; 18:7‐9)あなた​も​親​と​し​て,子ども​たち​に​危害​を​加え​よう​と​する​悪魔​の​企て​に​警戒​し​て​いる​必要​が​あり​ます。前もって​子ども​に​注意​を​与え​て​おく​必要​が​あり​ます。 *ペテロ​第​一 5:8)子ども​たち​の​身体​的,霊的,道徳​的​安全​が​これ​ほど​脅かさ​れ​た​こと​は,いまだ​かつて​あり​ませ​ん。

親​は,子ども​に​対する​イエス​の​接し方​から,何​を​学べ​ます​か

16 弟子​たち​の​不​完全​さ​を​イエス​が​どう​扱わ​れ​た​か​と​いう​こと​から,親​は​何​を​学ぶ​こと​が​でき​ます​か。

16 イエス​が​亡くなる​前​の​晩,弟子​たち​は​自分​たち​の​中​で​だれ​が​偉い​の​か​と​言っ​て​争い​まし​た。イエス​は​怒り​を​表わす​の​で​は​なく,言葉​と​手本​に​よっ​て​愛情​深く​訴え​続け​まし​た。(ルカ 22:24‐27。ヨハネ 13:3‐8)親​の​皆さん​は,お子さん​たち​を​正す​とき,どの​よう​に​イエス​の​手本​に​倣っ​たら​よい​か​理解​し​て​おら​れる​でしょ​う​か。確か​に,子ども​に​は​懲らしめ​が​必要​です。しかし,懲らしめ​は「適度​に」与える​べき​で​あっ​て,決して​怒っ​て​与え​て​は​なり​ませ​ん。「剣​で​突き刺す​か​の​よう​に」無​思慮​に​話す​べき​で​は​あり​ませ​ん。(エレミヤ 30:11。箴言 12:18)懲らしめ​を​与える​時​は,子ども​が​後​で,あの​時​に​懲らしめ​て​もらっ​て​本当​に​良かっ​た​と​思える​よう​な​もの​に​する​必要​が​あり​ます。―エフェソス 6:4。ヘブライ 12:9‐11

子ども​の​ため​の​模範

17 イエス​は​どんな​点​で,子ども​の​完全​な​手本​で​ある​と​言え​ます​か。

17 子ども​たち​も​イエス​から​学べる​でしょ​う​か。確か​に​学べ​ます。イエス​は,子ども​が​親​に​従う​べき​こと​を,自ら​の​手本​に​よっ​て​示し​まし​た。『わたし​は,ちょうど​父​が​教え​て​くださっ​た​とおり​に​話し​て​いる​の​です』と​述べ​て​から,『わたし​は​常​に,その​方​の​喜ば​れる​こと​を​行ない​ます』と​言わ​れ​まし​た。(ヨハネ 8:28,29)イエス​は​天​の​み父​に​従順​でし​た。聖書​は​親​に​従う​よう​子ども​に​命じ​て​い​ます。(エフェソス 6:1‐3)イエス​は​子ども​と​し​て​完全​でし​た​が,不​完全​な​人間​で​あっ​た​両親​の​ヨセフ​と​マリア​に​従い​まし​た。その​こと​は,イエス​の​家族​の​成員​各々​を​いっそう​幸福​に​し​た​に​違いあり​ませ​ん。―ルカ 2:4,5,51,52

18 イエス​が​いつも​天​の​父​に​従っ​た​の​は​なぜ​です​か。今日,子ども​が​親​に​従う​なら,だれ​が​喜び​ます​か。

18 子ども​たち​は,自分​が​どんな​点​で​もっと​イエス​の​よう​に​なり,親​に​喜ん​で​もらえる​か​が​分かる​でしょ​う​か。若い​人​が​時々​親​に​従い​にくく​感じる​の​は​確か​です​が,神​は​子ども​が​親​に​従う​こと​を​願っ​て​おら​れ​ます。(箴言 1:8; 6:20)イエス​は​いつも,困難​な​状況​の​もと​で​も​天​の​父​に​従い​まし​た。一度,神​の​ご意志​と​し​て​とりわけ​難しい​こと​を​行なう​よう​求め​られ​た​時,イエス​は,「この​杯[求め​られ​て​い​た​一つ​の​こと]を​わたし​から​取り除い​て​ください」と​述べ​まし​た。それでも​イエス​は,神​から​求め​られ​た​こと​を​行ない​まし​た。最善​の​事柄​を​み父​は​知っ​て​おら​れる​と​いう​こと​を​認め​て​い​た​から​です。(ルカ 22:42)子ども​たち​は​従順​を​学ぶ​こと​に​より,親​に​も​天​の​父​に​も​喜ん​で​いただける​の​です。 *箴言 23:22‐25

若い​人​は​誘惑​に​面し​た​とき,何​に​つい​て​考える​べき​です​か

19 (イ)サタン​は​どの​よう​に​子ども​たち​を​誘惑​し​ます​か。(ロ)子ども​たち​の​悪い​行ない​は,親​に​どんな​影響​を​及ぼし​ます​か。

19 悪魔​は​イエス​を​誘惑​し​まし​た。ですから,悪魔​は​必ず,間違っ​た​こと​を​させ​よう​と​若い​人​たち​に​も​誘惑​を​しかけ​ます。(マタイ 4:1‐10)悪魔​サタン​は​仲間​の​圧力​を​用い​ます​が,これ​に​抵抗​する​の​は​なかなか​大変​な​場合​が​あり​ます。ですから,子ども​たち​が,悪い​こと​を​行なう​人​たち​の​仲間​に​なら​ない​と​いう​こと​は​非常​に​大切​です。(コリント​第​一 15:33)ヤコブ​の​娘​ディナ​は,エホバ​を​崇拝​し​ない​人​たち​の​仲間​に​なっ​た​ため,多く​の​面倒​な​問題​を​引き起こし​まし​た。(創世記 34:1,2)家族​の​成員​の​一​人​が​性的​に​不​道徳​な​こと​を​行なう​よう​に​なっ​たら,家族​全体​が​どれ​ほど​辛い​思い​を​する​か,考え​て​み​て​ください。―箴言 17:21,25

幸福​な​家庭​を​築く​秘けつ

20 幸福​な​家庭​生活​を​楽しむ​ため​に,家族​の​成員​は​おのおの​何​を​す​べき​です​か。

20 聖書​の​助言​を​当てはめる​なら,家庭​内​の​問題​に​対処​し​やすく​なり​ます。実際,その​よう​な​助言​を​当てはめる​こと​は,幸福​な​家庭​を​築く​秘けつ​な​の​です。ですから,夫​の​皆さん,妻​を​愛し​て​ください。妻​と​接する​際​に​は,会衆​に​対する​イエス​の​接し方​に​倣っ​て​ください。妻​の​皆さん,夫​の​頭​の​権​に​従い,箴言 31​章​10‐31​節​に​描か​れ​て​いる​有能​な​妻​の​手本​に​倣い​ましょ​う。親​の​皆さん,子ども​たち​を​訓練​し​て​ください。(箴言 22:6)父親​の​皆さん,『自分​の​家​の​者​を​りっぱ​に​治め​て』ください。(テモテ​第​一 3:4,5; 5:8)子ども​たち​は​親​に​従っ​て​ください。(コロサイ 3:20)家族​の​成員​は​だれ​も​完全​で​は​あり​ませ​ん。人​は​だれ​で​も​間違い​を​し​ます。ですから,謙虚​に​なり,互い​に​許し​を​求め​ましょ​う。

21 前途​に​は​どんな​すばらしい​見込み​が​あり​ます​か。どう​すれ​ば​今,幸福​な​家庭​生活​を​送る​こと​が​でき​ます​か。

21 確か​に,聖書​に​は,家庭​生活​に​関する​価値​ある​助言​と​教え​が​数多く​含ま​れ​て​い​ます。それ​だけ​で​は​なく​聖書​は,神​の​新しい​世​と,エホバ​を​崇拝​する幸福​な​人々​で​満ちる​地上​の​楽園​に​つい​て​も​教え​て​い​ます。(啓示 21:3,4)前途​に​は​何​と​すばらしい​見込み​が​ある​の​でしょ​う。今​で​さえ,神​の​言葉 聖書​に​ある​神​の​教え​を​当てはめる​なら,幸福​な​家庭​生活​を​送る​こと​が​でき​ます。

^ 15節 子ども​を​守る​上​で​役立つ​事柄​が,エホバ​の​証人​の​発行​し​た「偉大​な​教え手​から​学ぶ」と​いう​本​の​32​章​に​記さ​れ​て​い​ます。

^ 18節 子ども​が​親​に​従わ​ない​の​が​正しい​と​される​の​は,親​が​子ども​に​対し,神​の​律法​を​破る​よう​に​求め​た​場合​だけ​です。―使徒 5:29