若い皆さん,目標を持っていますか
「あなたの業をエホバご自身の上に転がせ。そうすれば,あなたの計画は堅く立てられる」。箴言 16:3
1‐3. (イ)若い人たちはどんなことを決めなければなりませんか。例えで説明してください。(冒頭の写真を参照。)(ロ)どうすれば幸せな人生を送れますか。
あなたは大切なイベントのために,遠くの町へ出かけようとしています。その町に行くには,長距離バスに乗らなければなりません。バス・ターミナルに行くと,人でごった返していて,バスもたくさんあります。バスを乗り間違えたら大変です。でも,行き先がちゃんと分かっているので,正しいバスに乗ることができます。
2 若い皆さんも旅に出かけようとしています。といっても,バスの旅ではありません。人生という旅です。人生にはいろいろな選択肢があるので,どの道を進めばよいか迷うかもしれません。でも,行きたい所がはっきり決まっていれば,正しい方向に進めます。では,どこへ向かえばよいのでしょうか。
3 大切なのは,エホバに喜ばれる生き方を目指すことです。教育や仕事や結婚など,いろいろなことを決める時,エホバのアドバイスに従ってください。エホバとの友情を築くうえで役立つ目標を決め,その目標に向かって頑張ることも大切です。一生懸命奉仕するなら,エホバは幸せな人生を送れるように助けてくださいます。(箴言 16:3を読む。)
目標を決めるとよいのはなぜ?
4. この記事ではどんなことを考えますか。
4 目標を持つのはよいことです。なぜでしょうか。この記事では3つの理由を考えます。1つ目と2つ目の理由はエホバとの友情と関係があります。3つ目の理由を考えると,早い時期に目標を持つメリットが分かります。
5. 目標を持つ一番大切な理由は何ですか。
5 目標を持つ一番大切な理由は,エホバの愛やエホバがしてくださったことに感謝を表わせる,ということです。詩編作者はこう述べました。「エホバに感謝をささげ[る]のは良いことです。エホバよ,それはあなたがご自分の働きのゆえにわたしを歓ばせてくださったからです。あなたのみ手の業のゆえにわたしは喜び叫びます」。(詩 92:1,4)エホバがどんなものを与えてくださったか,考えてみてください。命,聖書,会衆,将来の素晴らしい希望を与えてくださいました。信仰を築けるようにも助けてくださいました。目標を決めて頑張るなら,エホバへの感謝を表わすことができ,エホバとの友情も強まります。
6. (イ)目標を持つとエホバとの関係はどうなりますか。(ロ)若い人はどんな目標を持てますか。
6 2つ目の理由は,目標に向かって頑張ると,エホバに喜ばれることをたくさん行なえる,ということです。そうすればエホバとの友情も強まります。使徒パウロはこう述べています。「神は不義な方ではないので,あなた方……の働きと……み名に示した愛とを忘れたりはされないからです」。(ヘブ 6:10)どんなに若くても目標を持てます。クリスティーナは10歳の時,兄弟姉妹のライフ・ストーリーを読むという目標を持ちました。トビーは12歳の時,バプテスマを受けるまでに聖書を全部読むという目標を立てました。マクシムと妹のノエミはバプテスマを受けた時からベテル奉仕を目標にしました。マクシムが11歳,ノエミが10歳の時です。目標に向かって頑張れるよう,ベテル奉仕の申込書を部屋の壁に張りました。あなたはどんな目標を持ちたいと思いますか。(フィリピ 1:10,11を読む。)
7,8. (イ)目標を持つと物事を決定しやすくなるのはなぜですか。(ロ)ある姉妹が大学に行かないという選択をしたのはなぜですか。
7 3つ目の理由は,早い時期に目標を持つと物事を決定しやすくなる,ということです。若い人たちは,教育や仕事などいろいろな決定をしなければなりません。例えば,道を歩いていて交差点にぶつかった時,行き先が決まっていれば,正しい道を選べます。同じように,目標が決まっていれば,良い決定ができます。箴言 21章5節には「勤勉な者の計画は必ず益をもたら[す]」と述べられています。目標を決めて早くから計画を立てていれば,物事はうまくいくでしょう。ダマリスという姉妹の場合がそうでした。
8 ダマリスはトップレベルの成績で高校を卒業しました。奨学金をもらって大学で法律を勉強することもできましたが,銀行で働くことを選びました。なぜでしょうか。こう言います。「ずっと前から開拓者になると決めていました。そのためにはパートタイムの仕事をしなければなりません。大学で法律を勉強すれば,お金をたくさん稼げたかもしれませんが,パートタイムの仕事を見つけるのは難しくなったと思います」。ダマリスはこれまで20年間,開拓奉仕をしてきました。良い目標を立てて正しい決定をした,と感じているでしょうか。こう述べています。「銀行で働いていると弁護士の人たちによく会います。わたしも大学に行っていたら弁護士になったかもしれません。でも,多くの弁護士は仕事に満足していないようです。わたしは仕事上の不満を抱えずにすみ,エホバへの奉仕を楽しんでいます。開拓者になるという決定をしてよかったと思います」。
9. 若い人たちはどんな努力をしていますか。
9 世界中の会衆にいる大勢の若い人たちは,エホバに頼り,目標に向かって頑張っています。本当に素晴らしいことです。教育や仕事や結婚など,どんな決定をする時にもエホバに従い,幸せな生活を送っています。ソロモンはこう述べています。「心をつくしてエホバに依り頼め。……あなたのすべての道において神を認めよ。そうすれば,神ご自身があなたの道筋をまっすぐにしてくださる」。(箴 3:5,6)若い皆さんはエホバにとってとても大切な存在です。エホバは皆さんを深く愛しておられ,守り,導き,祝福してくださいます。
エホバについて話すためによく準備する
10. (イ)伝道を生活の中で優先しなければならないのはなぜですか。(ロ)どうすれば聖書について上手に話せるようになりますか。
10 エホバに喜ばれる生き方をする人は,熱心に伝道します。イエス・キリストは,「良いたよりがまず宣べ伝えられねばなりません」と言いました。(マル 13:10)伝道は緊急な仕事なので,生活の中で優先しなければなりません。あなたは伝道にもっと参加することを目標にできますか。開拓奉仕ができるでしょうか。でも,奉仕があまり楽しくないなら,どうしますか。どうすればもっと上手に話せるでしょうか。2つのことが役立ちます。よく準備することと,あきらめないことです。自分でもびっくりするくらい奉仕が楽しくなるかもしれません。
11,12. (イ)友達にエホバについて話すためにどんな準備ができますか。(ロ)ある男の子は学校でどのように証言しましたか。
11 学校の友達から聞かれそうなことを予想して,答えを準備できます。「なんで神様を信じてるの?」と聞かれるかもしれません。jw.orgには役立つ記事がいろいろあります。(ホーム > 聖書の教え > 若い人)例えば,「自分はなぜ神を信じているのだろう」というワークシートがあります。それを使って,友達にどのように答えるかを考えることができます。自分の信じていることを説明するために使える3つの聖句が出ています。ヘブライ 3章4節とローマ 1章20節と詩編 139編14節です。ワークシートはほかにもあります。よく準備して答えましょう。(ペテロ第一 3:15を読む。)
12 友達にjw.orgを見るよう勧めてみるのはどうですか。ルカという男の子はそうしました。クラスでいろいろな宗教について話し合った時のことです。ルカは,教科書にエホバの証人についての間違った情報が載せられていることに気づきました。勇気を出して,正確な情報を伝えたいと先生に言いました。先生は許可してくれました。ルカはみんなに自分の信じていることを説明できただけでなく,エホバの証人のウェブサイトを見せることもできました。先生は宿題として,「いじめっ子を殴らずに撃退する」のホワイトボード・アニメを見るようにと言いました。ルカは証言できてよかったと思いました。
13. 難しい問題にぶつかっても,あきらめるべきでないのはなぜですか。
13 難しい問題にぶつかっても,あきらめないで目標に向かって頑張り続けましょう。(テモ二 4:2)カタリーナという姉妹は17歳の時,職場の人たち全員に証言することを目標にしました。ある男性からは何度もきついことを言われました。ハンスという男性は,そんな中でも証言を続けるカタリーナを見て,立派だと思いました。その後,エホバの証人の出版物を読み,聖書研究を始め,バプテスマを受けました。カタリーナは引っ越していたので,そうしたことを知りませんでした。13年後,カタリーナが家族と一緒に王国会館で席に座っていた時のことです。訪問講演者としてステージに出てきたのは,なんとハンスでした。カタリーナはあきらめずに証言し続けてよかったと思いました。
目標から目をそらさない
14,15. (イ)友達からの圧力を受ける時,何から目をそらさないようにすべきですか。(ロ)友達からの圧力に負けないため,どんなことができますか。
14 ここまでで,エホバに喜ばれる生き方をすることの大切さを学びました。そのためには,目標から目をそらさないようにする必要があります。同年代の若い人たちは,とにかく人生を楽しみたいと思っているかもしれません。そのような生き方をするよう誘ってくることもあるでしょう。遅かれ早かれ,あなたは自分が何を大切にしているかを伝えなければなりません。友達からの圧力に負けないでください。もう一度バスの例えで考えてみましょう。あなたは,乗客が楽しそうにしているからといって,行き先も確かめずにそのバスに乗りますか。そんなことはしないはずです。
15 友達からの圧力に負けないため,どんなことができますか。誘惑になりそうな状況を避けてください。(箴 22:3)友達と一緒に悪いことをしたらどんな結果になるかを考えましょう。(ガラ 6:7)アドバイスを求めることも大切です。謙遜であれば,親や信頼できる兄弟姉妹の提案を進んで受け入れるはずです。(ペテロ第一 5:5,6を読む。)
16. 謙遜さの大切さを学べる経験を述べてください。
16 クリストフの例から,そのような謙遜さの大切さを学べます。クリストフはバプテスマを受けて間もなく,スポーツジムに通うようになりました。すると,ジムで会う若者たちからスポーツクラブに入るよう誘われました。クリストフが長老に相談すると,幾つかの点を考えてから決定するよう勧められました。例えば,強い競争心を持つようになるという危険です。結局,クリストフはクラブに入りました。でもやがて,そのスポーツがかなり過激で危険なことに気づきました。それで,改めて何人かの長老に相談し,聖書からアドバイスをもらいました。クリストフはこう言います。「エホバは良いアドバイザーを与えてくださいました。少し時間はかかりましたが,エホバの助言に従うことができました」。あなたはアドバイスを謙遜に受け入れますか。
17,18. (イ)エホバはどんなことを願っておられますか。(ロ)大人になってからどんなことを後悔する人がいますか。どうすれば後悔しないですみますか。例を挙げてください。
17 「若者よ,あなたの若い時を歓べ。若い成年の日にあなたの心があなたに良いことをするように」。(伝 11:9)この言葉のとおり,エホバは若い皆さんの幸せを願っておられます。この記事では,若い人が幸せになるための大切な方法を学びました。エホバに喜ばれる生き方をするために目標を決め,いつもエホバのアドバイスに従うことです。すぐに始めましょう。そうすれば,エホバの導きや保護や祝福を感じられます。聖書の助言を当てはめ,次の言葉に従ってください。「あなたの若い成年の日にあなたの偉大な創造者を覚えよ」。(伝 12:1)
18 若い時は短く,あっという間に大人になります。多くの大人は,若い時に間違った目標を持ったことや,何の目標も持たなかったことを後悔しています。でも,今エホバに喜ばれる生き方をするために目標を決めて頑張るなら,大人になってからも,良い選択をしてよかったと思えるでしょう。ミリヤナという姉妹がそうです。スポーツの才能に恵まれていたミリヤナは,十代の時,冬季オリンピックに出場する機会を与えられました。でもそれを断わり,全時間奉仕をすることを選びました。30年以上たった今も,夫と共に全時間奉仕をしています。ミリヤナはこう述べています。「名声や栄光や権力や富ははかないもので,価値ある目標とは言えません。本当に価値がある目標は,神に仕えること,そして,神を知るよう人々を助けるために精一杯努力することです」。
19. エホバに仕えるため,目標を持って頑張るとよいのはなぜですか。
19 若い皆さんは本当によく頑張っています。いろいろな問題にぶつかっても,エホバに仕えるために一生懸命努力しています。目標に向かって進み,宣教を優先しています。世の事柄にも目をそらされないようにしています。そのような努力は決して無駄になりません。会衆の兄弟姉妹も皆さんの味方です。若い皆さん,これからもエホバに頼り,従ってください。そうすれば,いつまでも幸せな人生を送れるでしょう。
「ものみの塔」(研究用)