研究記事9

10番の歌 「ここにわたしがおります! わたしを遣わしてください」

エホバのために生きていきたいという気持ちを育てましょう

エホバのために生きていきたいという気持ちを育てましょう

「私は何をしてエホバにお返ししよう。私のためにしてくださった全ての良いことに対して」。詩編 116:12

ポイント

この記事はエホバとの絆を強め,してバプテスマを受けたいという気持ちを育てるのに役立ちます。

1-2. バプテスマを受ける前にどんなことをする必要がありますか。

 この5年の間に,100万人以上の人がバプテスマを受けてエホバの証人になりました。その中には,テモテのように「幼い時から」聖書の真理を学んできた人もいます。(テモ二 3:14,15)大人になってから,または高齢になってから学んだ人もいます。なんと97歳でバプテスマを受けた姉妹もいます。

2 あなたは今,親からまたは誰かほかの人から聖書を教えてもらっていますか。もしバプテスマを受けることを考えているなら,それは素晴らしい目標です。でも,バプテスマを受ける前にエホバに献身する必要があります。この記事では,献身するとはどういうことかを考えます。そして,献身してバプテスマを受けるのをためらうべきではない理由についても考えます。

献身するとはどういうことか

3. 聖書にはエホバに献身したどんな人たちについて書かれていますか。

3 聖書の中で献身とは,特別な目的のために取り分けられることを意味しています。イスラエル人はエホバに献身した国民でした。でも中には,特別な仕方で自分をエホバに捧げた人たちもいました。例えばアロンは,ターバンの前に「献じられたことの聖なる印」である金の板を付けていました。それはアロンがイスラエルの大祭司として特別に取り分けられていたことを示すものでした。(レビ 8:9)ナジルもエホバのために自分を捧げました。「ナジル」という言葉は,「分けられた者」や「献じられた者」を意味するヘブライ語「ナージール」から来ています。ナジルは,モーセの律法に書かれている特別な規定に従って生活する必要がありました。(民 6:2-8

4. (ア)エホバに献身すると,何を一番大切にするようになりますか。(イ)「自分を捨て[る]」とはどういう意味ですか。(挿絵も参照。)

4 私たちにとってエホバに献身するとは,イエス・キリストの弟子になり,生活の中でエホバの喜ぶことを第一にするということです。それにはどんなことが関係しているでしょうか。イエスはこう言いました。「誰でも私に付いてきたいと思うなら,自分を捨て……なさい」。(マタ 16:24)ここで「自分を捨て……なさい」と訳されているギリシャ語は,「自分に『いいえ』と言わなければならない」とも訳せます。それで,エホバに献身した人は,エホバに喜ばれないことは全て避ける必要があります。(コリ二 5:14,15)それには性的不道徳など,「罪深い欲望から出る行い」をきっぱり退けることが含まれます。(ガラ 5:19-21。コリ一 6:18)こうしたおきてに従うのを窮屈に感じますか。エホバを愛していて,従うことが自分のためになると確信しているなら,そうは思わないでしょう。(詩 119:97。イザ 48:17,18)ニコラス兄弟はこう言っています。「エホバのおきては,自由を奪う刑務所の鉄格子のようなものではありません。どう猛なライオンから守ってくれる鉄格子のようです」。

エホバのおきてはあなたにとって,自由を奪う刑務所の鉄格子のようですか。それとも,どう猛なライオンから守ってくれる鉄格子のようですか。(4節を参照。)


5. (ア)どのようにしてエホバに献身しますか。(イ)献身とバプテスマにはどのような違いがありますか。(写真も参照。)

5 どのようにしてエホバに献身しますか。エホバだけを崇拝し,エホバを生活の中で第一にすることを,祈りの中で約束することによってです。「心を尽くし,知力を尽くし,力を尽くし,自分の全てを尽くして」エホバを愛し続ける,と約束するのです。(マル 12:30)献身はあなたがエホバとの間で個人的に行うものです。一方,バプテスマはあなたが献身したことを周りの人たちに明らかにするものです。献身は厳粛な約束なので,それを果たすよう努力するのは大切なことです。エホバもそうすることを願っています。(伝 5:4,5

献身するとは,エホバだけを崇拝し,エホバを生活の中で第一にすることを祈りの中で約束すること。(5節を参照。)


エホバに献身するのはどうしてか

6. エホバに献身する一番の理由は何ですか。

6 私たちが献身する一番の理由はエホバへの愛です。その愛は,単なる感情ではなく,エホバやエホバの考えについての「正確な知識」を蓄えることによって育っていくものです。(コロ 1:9)聖書を学ぶことによって,(1)エホバが現実の存在であること,(2)聖書が聖なる力に導かれて書かれたこと,(3)エホバがご自分の望むことを行うために組織を用いていることを確信できるようになったでしょう。

7. 献身する前にどんなことをする必要がありますか。

7 エホバに献身するためには,聖書の基本的な教えを学び,エホバの基準に合わせて生活する必要があります。そして,学んだことをできる限りほかの人に伝えるようにします。(マタ 28:19,20)エホバへの愛が育つにつれて,エホバだけを崇拝したいと心から願うようになります。あなたもきっとそうでしょう。こうした愛があるなら,ただ聖書を教えてくれている人や親を喜ばせたいとか,周りの友達がみんなそうしているという理由で,献身しバプテスマを受けることはないでしょう。

8. 感謝の気持ちとエホバに献身したいという思いは,どのようにつながっていますか。(詩編 116:12-14

8 エホバが自分にしてくれた全てのことを考えると,感謝の気持ちが湧いてきて,エホバに献身したいという気持ちになります。 116:12-14を読む。)聖書には「良い贈り物,完全な贈り物」は全てエホバから来るとあります。(ヤコ 1:17)その中でも最大のものは,イエスの贖いの犠牲です。この贈り物がどれほど素晴らしいものか考えてみてください。贖いのおかげで,エホバとの絆や永遠に生きるという希望を持てるようになりました。(ヨハ一 4:9,10,19)エホバに献身するなら,エホバがこれほど大きな愛を示してくれたことや,エホバがしてくれた全ての良いことに対する感謝の気持ちを表すことができます。(申 16:17。コリ二 5:15「いつまでも幸せに暮らせます」の本のレッスン46のポイント4や,そこに載せられている「贈り物を神に差し出しましょう」という3分の動画は,エホバへの感謝の気持ちを深めるのに役立ちます。

準備ができていますか

9. 献身してバプテスマを受けることを焦ったりプレッシャーに感じたりする必要がないのはどうしてですか。

9 自分にはまだ早いと感じる人もいます。エホバの基準に合わせて生活するにはもっと努力しないといけないとか,信仰を強めるにはもう少し時間が必要だと思うのかもしれません。(コロ 2:6,7)人によって成長のスピードはさまざまです。若い人たちもみんなが同じ年齢でバプテスマを受けられるようになるわけではありません。それで,自分がどんな点に取り組む必要があるかをよく考えるようにしましょう。人と比べるのではなく,自分にできることを行うことが大切です。(ガラ 6:4,5

10. 献身する準備がまだできていないと思う場合,どんなことができますか。(「 エホバの証人の親に育てられている皆さんへ」の囲みも参照。)

10 エホバに献身する準備がまだできていないと思ったとしても,その目標に向けて努力し続けてください。調整が必要な点に取り組めるように力を求めてエホバに祈りましょう。(フィリ 2:13; 3:16)エホバは必ずあなたの祈りを聞いて助けてくださいます。(ヨハ一 5:14

ためらう人がいるのはどうしてか

11. クリスチャンとして正しく歩み続けられるよう,エホバはどのように助けてくださいますか。

11 献身してバプテスマを受ける準備ができているのに,ためらう人もいます。重大な罪を犯して排斥されてしまったらどうしよう,と思うのかもしれません。でも心配は要りません。「エホバに仕える人にふさわしい歩み方をし,全ての点で神に喜ばれ」る生き方ができるよう,必要な助けをエホバが必ず与えてくださいます。(コロ 1:10)また,正しいことを行うための力も与えてくださいます。エホバはこれまでも多くの人をそのようにして助けてきました。(コリ一 10:13)実際,会衆から排斥される人はあまりいません。クリスチャンとしてしっかり歩み続けられるようにエホバが助けてくださるのです。

12. 重大な罪を避けるためにどんなことができますか。

12 私たちはみんな完全ではないので,間違ったことをしたいという気持ちになることがあります。(ヤコ 1:14)でも,そういう時にどうするかは自分で決めることができます。結局のところ,どんな生き方をするかはです。間違ったことをしたいという気持ちを抑えることなんてできない,と言う人もいるかもしれませんが,そうすることはです。そういう気持ちが湧き上がってきたとしても,間違ったことをしないよう自分をコントロールすることができます。そのためにどんなことが助けになるでしょうか。毎日祈り,個人研究の良い習慣を守りましょう。集会に出席し,伝道で自分が信じていることを語ることも大切です。こうしたことをしっかり行っていくなら,献身の誓いを守り続けることができます。そのように努力するとき,エホバは必ず助けてくださいます。(ガラ 5:16

13. ヨセフにどのように倣えますか。

13 誘惑に遭った時にどうするかをもって決めておくなら,正しく行動しやすくなります。聖書によると,私たちと同じように完璧ではなかった多くの人たちがそのようにしました。例えば,ヨセフはポテパルの妻から何度も誘惑を受けましたが,迷うことなくきっぱりと「拒み」ました。そして「そのような非常に悪いことをして,神に対して罪を犯すことなど,どうしてできるでしょうか」と言いました。(創 39:8-10)確かにヨセフは,自分がどう行動すべきかをもって考えていました。このことは正しいことを行う助けになりました。

14. どうすれば間違ったことをきっぱり避けられますか。

14 私たちもヨセフと同じように誘惑に遭うどうすべきかを考えておくことができます。エホバが憎まれることをきっぱりと避け,そうしたことを考えることさえしないようにしましょう。(詩 97:10; 119:165)そうするなら,誘惑を受けても迷うことはありません。どうすればいいかはっきり分かっているからです。

15. エホバに「熱心に仕えようと努め」ていることは,どんなことに表れますか。(ヘブライ 11:6

15 あなたは,これは真理だと確信し,エホバに心を込めて仕えていきたいと思っているものの,何かの理由で献身やバプテスマをためらっていますか。もしそうなら,ダビデに倣うことができます。ダビデはこう祈りました。「神よ,私の全てを探り,私の心を知ってください。私を調べ,不安な気持ちを知ってください。私に何か良くないところがないかどうかを見て,永遠の命に導いてください」。(詩 139:23,24)このように祈るなら,献身とバプテスマに向けて真剣に努力していることになります。エホバは,そうした「熱心に仕えようと努め」ている人たちに必ず報いを与えてくださいます。ヘブライ 11:6を読む。)

エホバとの友情を深める

16-17. エホバの証人の親に育てられている子供をエホバはどのように見ていますか。(ヨハネ 6:44

16 イエスは,エホバによって引き寄せられた人が弟子になれる,と言いました。ヨハネ 6:44を読む。)これがどれほど素晴らしいことか考えてみてください。エホバは,一人一人の良いところを見てご自分のもとに引き寄せてくださいます。そして,それぞれを「特別な所有物」として「宝」のように見ておられます。(申 7:6,脚注)あなたのこともそのように大切に思っているのです。

17 あなたはエホバの証人の親に育てられていますか。その場合,親がエホバに仕えているから自分もそうしているだけで,エホバが自分のことを引き寄せてくれたわけではない,と思うかもしれません。でもエホバはあなたのことを親とひとまとめに見ているわけではありません。一人一人を引き寄せておられます。さらに聖書にはこうあります。「神に近づいてください。そうすれば,神は近づいてくださいます」。(ヤコ 4:8。代一 28:9あなたの方からエホバに近づくなら,エホバもそれに応えて近づいてくださるのです。(テサロニケ第二 2:13と比較。)

18. 次の記事ではどんなことを学びますか。(詩編 40:8

18 エホバに献身しバプテスマを受けるなら,イエスに倣っていることになります。イエスは,エホバに喜ばれることは何でも進んで行いました。 40:8を読む。ヘブ 10:7)次の記事では,バプテスマの後もエホバに仕えていく上で,どんなことが助けになるかを学びます。

どのように答えますか

  • エホバに献身するとはどういうことですか。

  • 感謝の気持ちと献身にはどんな関係がありますか。

  • どうすれば重大な罪を避けられますか。

60番の歌 神はあなたを強い者としてくださる