研究記事17

75番の歌 わたしたちの喜びの理由

みんなでエホバを崇拝できるのは幸せなこと

みんなでエホバを崇拝できるのは幸せなこと

「私が創しているものについて歓し,永に喜びなさい」。イザヤ 65:18

ポイント

みんなでエホバを崇拝できるのは素晴らしいといえるのはどうしてか,ほかの人にも加わってもらうために何ができるかを学びます。

1. 今,どんなパラダイスが存在していますか。そこにいる人たちはどう感じていますか。

 この地球には,パラダイスともいえる素晴らしい環境があります。そこでは何百万もの人たちが平和を楽しんでいます。そこにいる人たちは,このパラダイスから出ないことを決意しています。そして,できるだけ多くの人に加わってほしいと思っています。このパラダイスとは何のことでしょうか。それは,エホバを崇するための特な環を表しています。そこでは,エホバと仲間との平和な関係を楽しむことができます。

2. 今,パラダイスのような環境があることが貴重だといえるのはどうしてですか。

2 サタンはこの世界を憎しみと悪意に満ちた危険な場所にしています。(ヨハ一 5:19。啓 12:12)一方,エホバはご自分に仕える人を愛しているので,私たちが安心して崇拝を行えるように,パラダイスのような環境を整えています。聖書にもこの環境のことが,安全な「避難」場所,「よく潤っている庭園」と表現されています。(イザ 4:6; 58:11)このパラダイスにいる人たちは,大変な終わりの時代にも,エホバのおかげで安心し幸せでいることができます。(イザ 54:14。テモ二 3:1

3. イザヤ 65章の預言は,古代にどのように実現しましたか。

3 エホバはこのパラダイスに住む人たちがどんな生活をすることになるかについて,預言者イザヤに書かせました。それはイザヤ 65章に記録されています。この預言は紀元前537年に最初に実現しました。その時,生き方を改めたユダヤ人はバビロンでの捕らわれから解放され,故国に戻ることができました。エホバはご自分の民のことを喜び,荒れ果てていたエルサレムをもう一度美しい都市に戻せるように助けました。また,イスラエルでの真の崇拝の中心地だった神殿も修復できるように助けました。(イザ 51:11。ゼカ 8:3

4. イザヤ 65章の預言は,現代にどのように実現していますか。

4 この預言は現代にも実現しています。1919年に,エホバに仕える人たちは大いなるバビロンから解放されました。その後,エホバを安心して崇拝できる環境が世界中に広がっていきました。人々は王国について熱心に伝え,各地にたくさんの会衆ができました。以前は暴力的で不道徳な行いをしていた人たちも,「神の意志に沿って形作られる」「新しい人格を身に着け」るようになりました。(エフェ 4:24)イザヤの預言に書かれているたくさんの素晴らしいことは,将来新しい世界で文字通り実現することになっています。でも,今でもそのうちの幾つかを楽しむことができています。今みんなでエホバを崇拝することから,私たちはどんな素晴らしい経験をしているでしょうか。この特別な環境から離れるべきではないのはどうしてでしょうか。

どんな素晴らしい経験ができるか

5. イザヤ 65章13節で約束されていた通り,私たちは今どんな良いことを経験していますか。

5 に養われ,爽やかにされる。イザヤは預言の中で,エホバを崇拝する人たちとそうでない人たちの違いについて書いています。イザヤ 65:13を読む。)私たちには聖なる力,聖書,出版物など,エホバとの絆を強くするために必要なものがたくさん与えられています。それで,私たちは「食べ」,「飲[み]」,「喜ぶ」ことができます。(啓示 22:17と比較。)それとは反対に,エホバを崇拝しない人たちは,「飢え」,「喉が渇[き]」,「恥をか[き]」ます。エホバと親しくなることができず,心が満たされていないからです。(アモ 8:11

6. ヨエル 2章21-24節によると,エホバは私たちにどんなものを与えてくださっていますか。私たちはそれを受け取ってどう感じていますか。

6 ヨエルは,必需品である穀物やぶどう酒やオリーブ油が豊かに供給される,と預言しました。それは,エホバがご自分に仕える人たちに,信仰を強めるために必要なものを惜しみなく与えることを示すものでした。(ヨエ 2:21-24)今エホバは聖書や出版物,ウェブサイト,集会,大会などを通して,まさにそうしてくださっています。私たちは信仰を強める食物を毎日受け取ることができているので,十分に養われ,爽やかにされています。

7. 私たちの「心が晴れやか」でいられるのはどうしてですか。(イザヤ 65:14

7 せで満ち足りた気ちでいられる。エホバに仕える人たちは,エホバへの感謝の気持ちにあふれて「喜んで叫[び]」ます。イザヤ 65:14を読む。)聖書の教えや慰めとなる約束,キリストの贖いに基づく希望によって,「心が晴れやか」になります。こうしたことを兄弟姉妹と話す時に,私たちは本当にうれしくなります。(詩 34:8; 133:1-3

8. エホバを崇拝する人たちには,どんな際立った特徴がありますか。

8 エホバを崇拝する人たちの間には,愛と一致という際立った特徴があります。この「絆」は,新しい世界での生活がどんなものになるかをイメージする助けになります。(コロ 3:14)将来,エホバに仕える人たちの愛や一致はさらに強くなっていくことでしょう。ある姉妹は,エホバの証人に初めて会った時のことについてこう言っています。「どうすれば幸せになれるのか分かりませんでした。家庭の中でもそうでした。エホバの証人の間では愛が生き生きと示されていました。そのような愛を見たのは初めてでした」。本当の幸せを味わいたいと思うなら,エホバを崇拝する人たちの仲間に加わって,自分でそれを味わう必要があります。世の中の人にどう思われたとしても,兄弟姉妹から愛され,エホバから良い評判を得られるということを忘れないでください。エホバは「自分に仕える者たちを別の名で呼」んでくださるのです。(イザ 65:15

9. イザヤ 65章16,17節によると,私たちが今経験している苦しみや悲しみはどうなりますか。

9 やかな心でいられる。イザヤ 65章14節によると,エホバを崇拝していない人たちは「心が痛むので叫び声を上げ,意気をくじかれて泣きわめ」きます。もちろん,神に仕える人たちも心が痛むことやつらい経験をすることがあります。でも,そうしたものはやがて「忘れられ,[神]の目から隠され」ます。イザヤ 65:16,17を読む。)エホバは私たちの問題を全て取り除き,つらい記憶も全て消し去ってくださるのです。

10. エホバの家族の一員でいられるのはどうして素晴らしいといえますか。(写真も参照。)

10 今でも,集会へ行くと,この悪い世の中で経験するいろいろなストレスを忘れて心が穏やかになります。私たち一人一人はこうした温かい雰囲気に貢献できます。愛や喜び,平和,親切,温和といった聖なる力が生み出すものを表すように努力することによってです。(ガラ 5:22,23)エホバの温かい家族の一員になれるのは本当に素晴らしいことです。この家族の中にとどまっているなら,「新しい天と新しい地」に関するエホバの約束が完全に実現するのを見ることができるでしょう。

温かいエホバの家族の中にいられるのは幸せなこと。(10節を参照。) b


11. エホバが私たちのために素晴らしい環境をつくってくれたことを考えると,どんな気持ちになりますか。(イザヤ 65:18,19

11 びを味わえる。イザヤは続けて,私たちが「歓喜し,……喜」べる理由について書いています。エホバを崇拝するこの素晴らしい環境は,エホバがつくったものです。イザヤ 65:18,19を読む。)エホバは私たちを用いて,うそを教えられてきた人たちがエホバの家族に加われるように助けています。私たちは,エホバの家族の中でたくさんの喜びを味わっています。そして,ほかの人たちにもぜひこの喜びを味わってほしいと思います。(エレ 31:12

12. イザヤ 65章20-24節にある約束を読むと,どんな気持ちになりますか。どうしてですか。

12 私たちはエホバとの絆があるおかげで,将来の素晴らしい希望を持つことができています。これは本当にうれしいことです。エホバが約束している新しい世界でどんなことが実現するか考えてみてください。聖書によると,「数日しか生きない乳児も,寿命を全うしない老人もいなくな」ります。私たちは「家を建てて住み,ブドウ園を造って実を食べ」ます。「エホバに祝福され」,「無駄に労苦することはなく」なります。安心して,目的のある充実した人生を送ることができます。エホバは私たちが「呼び掛ける前」から,私たちにどんなものが必要かを知ってくれています。そして,「生きている全てのものの願いをかなえ」てくださいます。(イザ 65:20-24。詩 145:16

13. イザヤ 65章25節によると,エホバに仕える人はどのように変化しますか。

13 を楽しむことができる。以前は気性が荒かったものの,聖なる力の助けによって大きく変化してきた人はたくさんいます。イザヤ 65:25を読む。)そうした人たちは,自分の良くないところを直すために一生懸命努力しています。(ロマ 12:2。エフェ 4:22-24)みんな完璧ではないので失敗することもあります。でもエホバは,愛という強い絆によって「あらゆる人」を一つの家族にし,私たちが平和を楽しめるようにしてくださっています。(テト 2:11)これは全能の神にしかできない奇跡です。

14. ある兄弟の例から,イザヤ 65章25節がその通りであることがどのように分かりますか。

14 人が生き方を変えることなんて本当にできるのでしょうか。ある若い男性の経験を考えてみましょう。この人は暴力的で,性的に不道徳な生き方を送っていて,20歳になるまでに刑務所に何度も入れられていました。車や物を盗み,大きな犯罪を犯したためです。いつもけんかばかりしていました。でも,初めて聖書の真理を聞いて,エホバの証人の集会に出席し始めた時,この男性は人生の目的を見つけたと思いました。そして,バプテスマを受けてエホバの証人になりました。兄弟は自分に起きたことを振り返り,イザヤ 65章25節がその通りであることを実感しています。ライオンのように暴力的だった自分が,羊のように平和を愛する人に変われたからです。

15. ほかの人にもエホバの家族に加わってほしいと思うのはどうしてですか。そのために何ができますか。

15 イザヤ 65章13節は,「主権者である主エホバはこう言う」という言葉で始まっています。そして25節は,「と,エホバは言う」という言葉で終わっています。エホバが約束したことは必ずその通りになります。(イザ 55:10,11)私たちはすでに,兄弟姉妹と一緒に安心してエホバを崇拝できています。暴力があふれた世の中でも平和を楽しめているのは本当に特別なことです。(詩 72:7)私たちは,できるだけ多くの人にエホバの家族に加わってほしいと思っています。それで,人々を弟子とする活動を一生懸命に行います。(マタ 28:19,20

エホバの家族に加わりたいと思ってもらうためには

16. 人々はエホバの家族にどのように引き寄せられますか。

16 エホバの家族に加わりたいと思ってもらうために,私たち一人一人が貢献できます。ぜひエホバに倣いましょう。エホバはご自分の組織に無理やり加わらせることはしません。優しく「引き寄せ」ます。(ヨハ 6:44。エレ 31:3)心の正しい人は,エホバの愛情深くて魅力的な性格について知ると,自然とエホバに引き付けられます。私たち自身も魅力的な人になるよう努力し,良いことを行うなら,エホバの家族に加わりたいと思ってもらえるでしょう。では,具体的にどんなことができるでしょうか。

17. どうすれば,人々をエホバの側に引き寄せることができますか。

17 仲間の兄弟姉妹に愛や親切を示すなら,人々をエホバの側に引き寄せることができます。古代コリントの人たちは,クリスチャンが集まっている様子を見て,「神は確かに皆さんの中にいます」と言ったようです。(コリ一 14:24,25。ゼカ 8:23)私たちも,新しい人が集会にやってきた時に同じように感じてほしいと思います。それで,「誰とでも平和な関係でいる」ことはとても大切です。(テサ一 5:13

18. どんなことも努力できますか。

18 兄弟姉妹に対してエホバと同じ見方をするように努力しましょう。やがてなくなる欠点や短所ではなく,良いところに注目することができます。「親切な人になり,温かい思いやりを示し合い,……寛大に許し合[う]」ことも大切です。このように愛を示すなら,誤解やすれ違いが生じた時にも平和に解決できます。(エフェ 4:32)人々は温かくて安心できる雰囲気を見て,エホバの家族に加わりたいと思うことでしょう。 a

“パラダイス”にとどまるようにしましょう

19. (ア)再び仲間と一緒にエホバを崇拝するようになった人たちはどう感じていますか。(「 エホバのもとに帰ってきた人たち」という囲みを参照。)(イ)あなたはどんなことを決意していますか。(挿絵も参照。)

19 私たちは,パラダイスのような素晴らしい環境でエホバを崇拝することができています。そのことに本当に感謝できます。ますます多くの人が集められ,“パラダイス”はいっそう美しくなっています。誰でも爽やかさや幸福感や安心感を味わいたいなら,エホバの家族の一員に加わり,そこにとどまる必要があります。サタンは私たちをそこからおびき出そうとして躍起になっていますが,決してそうさせてはいけません。(ペテ一 5:8。啓 12:9)この美しくて平和なパラダイスを離れず,これからもみんなでエホバを崇拝していきましょう。

仲間と一緒にエホバに仕え続けるなら,将来パラダイスになった地球で生活を楽しむことができる。(19節を参照。)


どのように答えますか

  • 私たちはどんな意味でパラダイスにいるといえますか。

  • エホバに仕える私たちはどんな素晴らしい経験をしていますか。

  • どうすれば,ほかの人を引き寄せることができますか。

24番の歌 報いを見つめなさい!

a jw.orgの「あの人は今 アレナ・ジトニコバ: わたしの夢はこうして実現した」という動画をご覧ください。姉妹は,エホバに仕えることからどんな幸せを味わっているかを語っています。

b や挿: ほかの兄弟姉妹が集会で会話を楽しんでいる中,1人の兄弟は輪に加わろうとしていない。