研究記事23
106番の歌 エホバの友となる
エホバからの素晴らしい招待
「私の天幕が彼らと共にあり,私は彼らの神とな[る]」。エゼキエル 37:27
ポイント
エホバは私たちをご自分の天幕に招き,大切にもてなしてくださっています。そのことへの感謝を深めましょう。
1-2. エホバはご自分に仕える人たちにどんな招待をしていますか。
あなたにとってエホバはどんな存在ですか。「エホバは私の神,お父さん,そして友達です」と答えるかもしれません。もっとほかのイメージもあることでしょう。では,エホバが私たちを家に招いてくれていることについて考えたことはありますか。
2 ダビデ王は,エホバとエホバに仕える人の関係を,家に招く人と招かれる人の関係に例えました。こう言っています。「エホバ,あなたの天幕にとどまるのは誰ですか。あなたの聖なる山に住むのは誰ですか」。(詩 15:1)この言葉から,エホバが私たちを友として天幕に招いてくれていることが分かります。素晴らしい招待だと思いませんか。
エホバはご自分の天幕に私たちを招いている
3. エホバの天幕に最初に招かれたのは誰ですか。エホバとイエスはお互いのことをどう思っていましたか。
3 全てのものが創造される前,存在していたのはエホバだけでした。でも,ある時点でエホバはご自分の子イエスを創造し,喜んでご自分の天幕に招き入れました。聖書には,エホバはイエスに「深い愛情を抱[いていた]」と書かれています。招かれたイエスも「いつも神の前で喜ん」でいました。(格 8:30)
4. 後に誰がエホバの天幕に招かれましたか。
4 その後,エホバは天使たちを創造し,ご自分の天幕に招きました。聖書によると,「神の子たち」と呼ばれる天使たちはエホバと一緒にいて,とても喜びを感じています。(ヨブ 38:7。ダニ 7:10)最初のうち,エホバと友になれたのは天に住んでいる者だけでした。その後,エホバは人間を造り,地球にいる人間もご自分の天幕に招きました。例えば,エノク,ノア,アブラハム,ヨブなどです。このように神に心から仕えた人たちは,「真の神と共に」歩んだ人や神の友と表現されています。(創 5:24; 6:9。ヨブ 29:4。イザ 41:8)
5. エゼキエル 37章26,27節の預言からどんなことが分かりますか。
5 エホバは長い間ずっとご自分の天幕に友を招いてきました。(エゼキエル 37:26,27を読む。) エゼキエルの預言から,ご自分に仕える人たちと親しくなりたいというエホバの温かい気持ちが分かります。エホバは,その人たちと「平和の契約」を結ぶと約束しています。この預言は,天に行く希望を持つ人たちと地球で生きる希望を持つ人たちが「1つの群れ」になってエホバの天幕に集まる時のことを言っています。(ヨハ 10:16)これは,今実現しています。
エホバは私たちがどこにいても大切にしてくださる
6. 私たちはどのようにしてエホバの天幕に招き入れられましたか。エホバの天幕はどこか特定の場所にあるものですか。
6 聖書時代,天幕は人が休んだり,雨風をしのいだりできる場所でした。そこに招かれる人はたいてい大切にもてなされました。私たちは献身した時,いわばエホバの天幕に迎え入れていただきました。(詩 61:4)そして,エホバとの絆を強めるのに必要なものを豊かに与えられています。また,エホバの天幕に同じように招き入れられた人たちとの友情も楽しんでいます。どんな場所にいるとしてもその天幕に入ることができます。これまで,外国に旅行したり特別大会に出席したりしたことがあるかもしれません。そういう時に,エホバの天幕に迎え入れられて幸せを感じている人たちと会ったことでしょう。どこにいるとしても,エホバに忠実に仕えているなら,エホバの天幕の中にいることになります。(啓 21:3)
7. すでに亡くなった忠実な人たちもエホバの天幕にとどまっている,といえるのはどうしてですか。(写真も参照。)
7 すでに亡くなった忠実な人たちはどうでしょうか。その人たちもエホバの天幕にとどまっているといえます。どうしてですか。その人たちはエホバの記憶の中では生きているからです。イエスはこう言いました。「死者が生き返ることに関しては,モーセも,いばらの木に関する記述の中で明らかにしました。その際エホバを『アブラハムの神,イサクの神,ヤコブの神』と呼んでいます。この方は死んだ人の神ではなく,生きている人の神です。彼らは皆,神にとっては生きているのです」。(ルカ 20:37,38)
エホバがしてくれることと私たちがすべきこと
8. エホバはご自分の天幕の中にいる人にどんなことをしてくれますか。
8 文字通りの天幕の中にいれば,休んだり雨風をしのいだりできるのと同じように,エホバの天幕の中にいれば,エホバとの絆を傷つけようとしたり希望を失わせようとしたりするものから守られます。エホバのそばにとどまっている限り,サタンの攻撃によっていつまでも苦しめられるということはありません。(詩 31:23。ヨハ一 3:8)新しい世界でも,エホバはご自分の友を守ります。エホバとの絆を持ち続けられるよう助け,死さえも取り除いてくださいます。(啓 21:4)
9. エホバはご自分の天幕にいる人たちにどんなことを望んでいますか。
9 エホバの天幕に招かれ,エホバとずっと続く友情を持てるというのは,本当に光栄なことです。エホバの天幕にとどまりたいと思うなら,どんなことをする必要がありますか。誰かの家に招かれた場合,その家の人の失礼にならないようにしたいと思うでしょう。もし家の人が家に入る前に靴を脱いでほしいと思っているなら,喜んでそうするはずです。同じように,エホバの天幕にとどまりたいなら,エホバがどんなことを望んでいるかをぜひ知りたいと思うことでしょう。私たちはエホバを愛しているので,できる限りのことをして「全ての点で神に喜ばれ」る人になろうとします。(コロ 1:10)エホバは私たちの友達ですが,尊敬すべき神であり,お父さんでもあります。(詩 25:14)そのことを忘れず,どんな時もエホバに深い敬意を示しましょう。そうするなら,エホバを嫌な気持ちにさせるような行動を避け,「慎みを持って神と共に歩むこと」ができます。(ミカ 6:8)
エホバはイスラエル人を公平に扱った
10-11. エホバが不公平な方ではないことは,シナイの荒野にいたイスラエル人に対する扱い方からどのように分かりますか。
10 エホバはご自分の天幕にいる人たちを公平に扱います。(ロマ 2:11)そのことはシナイの荒野にいたイスラエル人の例から分かります。
11 エホバは,エジプトで奴隷だったイスラエル人を救出した後,幕屋で奉仕するよう祭司たちを任命しました。また,レビ族の人たちに幕屋に関する仕事を割り当てました。でもエホバは,幕屋で奉仕していた人や,その近くに宿営を張っていた人を特別扱いしたりしませんでした。エホバは不公平な方ではありません。
12. エホバはイスラエル国民に対して公平な方でした。それはどんなことから分かりますか。(出エジプト記 40:38)(挿絵も参照。)
12 宿営にいたイスラエル人はみんな同じように,エホバとの絆を持つことができました。どんな特別な奉仕をしているかや,幕屋の近くに住んでいるかどうかは関係ありませんでした。例えば,エホバはイスラエル全体が幕屋の上にあった雲の柱や火の柱を見ることができるようにしました。(出エジプト記 40:38を読む。) 雲が動き始めると,宿営の中で幕屋から一番離れた所にいる人たちでさえ,それを見ることができました。そして荷造りをし,自分たちの天幕を畳み,みんなと一緒に出発することができました。(民 9:15-23)また,全ての人が出発の合図となる2つの銀のラッパの大きな音を聞くことができました。(民 10:2)それで,幕屋からの距離はエホバとの友情の深さを示すものではありませんでした。イスラエル国民の全てがエホバの天幕に招かれていて,エホバが自分たちを導いて保護してくださっていることを感じることができました。今でも,どこに住んでいるかに関わりなく,エホバは私たちを愛し,大切にし,守ってくださいます。
エホバは今も公平な方
13. エホバが今も公平な方であることは,どんなことから分かりますか。
13 兄弟姉妹の中には,エホバの証人の世界本部や支部事務所の近くに住んでいる人がいます。そこで働いている人もいます。そのような人たちは,そこで行われているいろいろな活動に直接関わったり,責任を委ねられている兄弟たちと個人的に知り合ったりする機会があるかもしれません。ほかにも,旅行する奉仕やその他の特別全時間奉仕をしている人たちもいます。でも,みんながそのような状況にいるわけではありません。それで,次のことを忘れないでください。エホバはご自分の天幕の中にいる全ての人を大切にし,愛しています。そして,一人一人のことを優しく気遣ってくれます。(ペテ一 5:7)エホバに仕える人たちはみんな,エホバとの絆を強めるのに必要なことを学ぶことができ,導きや保護を与えられています。
14. ほかにもどんな点から,エホバが公平であることが分かりますか。
14 エホバが公平な方であることは,聖書を世界中の人に読めるようにしていることからも分かります。聖書はもともとヘブライ語,アラム語,ギリシャ語の3つの言語で書かれました。では,聖書を原語で読める人の方がエホバと強い絆を持てるということですか。いいえ,そういうわけではありません。(マタ 11:25)
15. エホバが公平な方であるおかげで,どんなことが可能になっていますか。(写真も参照。)
15 高い教育を受けていたり,聖書の原語に関する知識を持っていたりしなくても,エホバの友達になることができます。エホバは,どんな教育を受けているかに関わりなく,世界中の全ての人がエホバの知恵から学べるようにしてくださっています。実際,聖書は何千もの言語に翻訳されているので,世界中の人が聖書を学び,エホバと親しくなる方法を知ることができます。(テモ二 3:16,17)
エホバの天幕にとどまる
16. 使徒 10章34,35節によると,エホバに受け入れられる人でいるにはどうする必要がありますか。
16 エホバの天幕に迎え入れていただけるのは本当に素晴らしいことです。エホバは誰よりも愛情深く親切で,温かくもてなしてくださる方です。不公平ではありません。それで,住んでいる場所,背景,教育,人種や国籍,年齢,性別に関係なく,どんな人でもエホバに受け入れてもらえます。でも,そのためにはエホバの決めた基準に従う必要があります。(使徒 10:34,35を読む。)
17. 聖書のどの部分から,エホバの天幕にとどまることについてさらに学べますか。
17 ダビデは詩編 15編1節で,「エホバ,あなたの天幕にとどまるのは誰ですか。あなたの聖なる山に住むのは誰ですか」と言いました。そしてエホバに導かれ,続く部分でその答えを書きました。次の記事では,ずっとエホバの友でいるために何をする必要があるか,具体的に考えます。
27番の歌 エホバの側に立ちなさい!
「ものみの塔」(研究用)