世界の終わりはいつ? イエスが教えたこと

世界の終わりはいつ? イエスが教えたこと

前の記事で考えたように,聖書で言う世界の終わりとは,地球や人類の終わりのことではなく,悪い人たちと現在の社会や制度の終わりのことです。聖書には,その終わりがいつなのか書かれているでしょうか。

イエスが終わりについて語った2つの言葉を考えましょう。

「ずっと見張っていなさい。あなたたちは,その日も時刻も知らないからです」。マタイ 25:13

「ずっと見ていて,目を覚ましていなさい。あなたたちは,定められた時がいつかを知らないからです」。マルコ 13:33

世界の終わりがいつなのか,正確な時を知っている人は誰もいません。でも,神はその「日と時刻」を決めていて,「定められた時」に終わりは来ます。(マタイ 24:36)では,終わりがいつごろ来るのか,知る手掛かりはないのでしょうか。いいえ,あります。イエスは弟子たちに,終わりが近づくとどんな出来事が起きるかを教えました。

終わりが近いことを知る手掛かり

イエスは「体制の終結のしるし」となる出来事についてこう言いました。「国民は国民に,王国は王国に敵対して立ち上がり,あちらこちらで食糧不足や地震があります」。(マタイ 24:3,7)イエスは「流行病」があるとも言いました。(ルカ 21:11)こうした出来事は今起きているでしょうか。

世界各地で大規模な戦争,食糧不足,地震,さまざまな病気が発生しています。2004年にはインド洋で大きな地震が起き,津波が発生して22万5000人ほどの死者が出ました。新型コロナウイルスの感染が拡大し,3年間で世界中の約690万人が亡くなりました。イエスによれば,こうした出来事は世界の終わりが近いことを示しています。

「終わりの時代」

聖書は世界の終わりが来る少し前の期間を「終わりの時代」と呼んでいます。(ペテロ第二 3:3,4テモテ第二 3章1-5節では,終わりの時代に人々のモラルが大きく低下すると予告されています。(「 世界が終わる前に」という囲みをご覧ください。)今は,自己中心的な人,欲深い人,乱暴な人,思いやりのない人が多いと思いませんか。人々のそうした傾向も世界の終わりが近いことを示しています。

終わりの時代はどれくらい続くのでしょうか。聖書によると「短い」期間です。その後,神は「地を損なっている人々」を滅ぼします。(啓示 11:15-18; 12:12

地球はもうすぐパラダイスになる!

神はこの悪い世の中を終わらせる日と時刻をすでに決めています。(マタイ 24:36)でも神は,一人も滅ぼされてほしくないと思っています。(ペテロ第二 3:9)それで,神について学び,神の望むことを行う機会を人々に与えています。この世界の終わりを生き残り,パラダイスとなった新しい世界で生き続けてほしいと思っているのです。

神は世界的な伝道活動を通して,神の王国が治める新しい世界で生き続ける方法を教えています。イエスは,神の王国についての良い知らせは「世界中で」伝えられると言いました。(マタイ 24:14)世界中のエホバの証人は,聖書の希望のメッセージを伝える活動に何十億時間も費やしています。この活動は終わりが来る前に世界中で行われる,とイエスは予告していました。

人間の支配はもうすぐ終わろうとしています。でも,世界の終わりを生き残り,パラダイスとなった地上で生き続ける方法があります。神の約束している新しい世界で生きるにはどうしたらいいでしょうか。次の記事で考えましょう。

「終わりの時代」についてのイエスの預言は希望を与える。