感染症の大流行について聖書は何と述べていますか

感染症の大流行について聖書は何と述べていますか

聖書の答え

 聖書は,終わりの時代に世界的な流行病が起きることを予告していました。(ルカ 21:11)とはいえ,こうした感染症の大流行は天罰などではありません。将来,神の王国は,感染症を含む全ての健康問題をなくします。

 聖書は感染症の大流行を予告していましたか

 聖書は,新型コロナウイルス感染症やエイズ,スペイン風邪といった特定の感染症や病気について予告していません。でも,「流行病」や「死に至る病気」については予告しています。(ルカ 21:11。啓示 6:8)こうしたことは,「体制の終結」とも呼ばれている「終わりの時代」の特徴です。(マタイ 24:3。テモテ第二 3:1

 神様は病気で人間に罰を与えたことがありますか

 聖書を見ると,神様が病気で人間を罰したという記録が幾つか載っています。例えば,ある人たちが重い皮膚病になるようにしたことがあります。(民数記 12:1-16。列王第二 5:20-27。歴代第二 26:16-21)しかし,こうした罰が罪のない人たちに無差別に下されるということはありませんでした。病気にかかって罰を受けたのは,神様に反逆した人だけでした。

 現代の感染症の大流行は神様からの罰ですか

 いいえ。ある人たちは,神様は感染症の流行やその他の病気によって人間を罰しているのだと言います。でも,これは聖書が教えていることとは違っています。なぜそう言えますか。

 一つには,昔も今も,神様を崇拝する人の中に病気にかかる人がいるからです。例えば,忠実な人テモテは,「度々かかる病気」に悩まされていました。(テモテ第一 5:23)でも聖書は,テモテが神様を怒らせていたとは述べていません。現代でも,神様に熱心に仕えている人が病気になることはあります。そして,たまたま病気になってしまったというケースがほとんどです。(伝道の書 9:11

 さらに,聖書によると,神様が悪い人たちを罰する時はまだ来ていません。むしろ,今は「救いの日」です。つまり,神様が全ての人に,神の友になって救われるという機会を差し伸べている時です。(コリント第二 6:2)「王国の良い知らせ」という明るいメッセージを世界中で伝えさせることにより,神様はこの機会を開いています。(マタイ 24:14

 感染症の大流行はなくなりますか

 はい。聖書はもうすぐ病気にかかる人がいなくなることを予告しています。神の王国が地上を統治する時,神様は全ての病気を治します。(イザヤ 33:24; 35:5,6)苦しみも,痛みも,死もなくします。(啓示 21:4)また,亡くなった人たちを生き返らせます。その人たちは完全に健康になり,地上での暮らしを楽しみます。(詩編 37:29。使徒 24:15

 病気について述べている聖書の言葉

 マタイ 4:23: 「イエスはガリラヤ中を巡り,会堂で教え,王国の良い知らせを伝え,民のあらゆる病気や不調を治した」。

 意味: イエスの奇跡は,将来神の王国が実現させることを小規模に示すものでした。

 ルカ 21:11: 「流行病があります」。

 意味: 世界中に広がる病気は,終わりの時代の特徴の一つです。

 啓示 6:8: 「青白い馬が現れた。それに乗っている者は『死』という名を持ち,墓がすぐ後に従っていた。そして,……権威がその者たちに与えられた。……死に至る病気……によって,人々を殺すのである」。

 意味: 黙示録の四騎士に関する預言は,感染症の大流行が現代に生じることを示しています。